2008年
05/07 京都・長楽寺で火災、重文7体搬出
7日午後2時半ごろ、長楽寺の収蔵庫から出火、木造平屋建ての屋根裏部分約80平方メートルを焼き、約2時間半後に消し止められたとのこと。収蔵庫は常時公開され、「一遍上人像」など重要文化財の木像七体があったが、消防隊員らがすべて搬出した。損傷はないという。古文書や工芸品など京都府や市の指定文化財も運び出されたとのこと。
寺の関係者によると、焼却炉で燃やしていた落ち葉の火が燃え移ったという。〔共同〕
日経新聞。
米ニューヨークのクリスティーズで6日、オークションが行われ、モネの作品「アルジャントゥイユの鉄橋」が4148万ドル(約43億5000万円)で落札されたとのこと。モネの作品では過去最高額という。
この作品は1873年、パリ郊外で制作。川の流れと鉄橋を通過する蒸気機関車が描かれている。
6日付時事通信。競売ではほかに、ジャコメッティの彫刻が2748万ドルで落札されたとのことです。
【8日共同】サザビーズは8日、ニューヨークで7日夜に行われた競売で、エドバルト・ムンク(1863―1944)の作品「橋の上の少女たち」(1902年)が、3080万ドル(約32億円)で落札されたと発表した。サザビーズによると、ムンクの作品としては過去最高額。
日経新聞。落札者は「国際的な収集家」らしい。
朝日新聞より。
村上隆さんの立体作品「マイ・ロンサム・カウボーイ」(高さ254センチ、1998年制作)が14日夜(日本時間15日)、サザビーズがニューヨークで開いたオークションで1516万ドル(約16億円、手数料込み)で落札されたとのこと。村上さんの作品の落札額としては、過去最高額。出品者、落札者、ともに公表されていない。落札予想額は、300万〜400万ドルだった。
これまでは、今年4月にロンドンで落札された立体作品「パンダ」の272万ドルが、最高額だった。
朝日新聞。
ポンピドゥーセンター内にある国立近代美術館で、展示中の美術品が床に落ちて破損していたことが分かった。同美術館が14日に発表したとのこと。
破損したのは米国人アーティスト、コーリー・マコークル氏のアクリル樹脂でできた、重さ14キロの作品。最大160キロを支える装置を用いてつり下げられていた。
14日付ロイター通信。
17世紀に制作された「源氏物語絵巻」の巻頭部分が見つかり、名古屋市蓬左文庫で21日に初公開されたとのこと。光源氏の生誕から始まる第一帖「桐壺」の3巻で、一連の作品と考えられている第六帖「末摘花(上巻)」(大津市・石山寺蔵)は、重要文化財に指定されている。
今回見つかった「桐壺」は3巻で15場面が描かれており、1巻の長さは約12〜15メートル。絵の作者は定かではないが、物語の詞書は関白だった公家の九条幸家らが書いている。
個人の所有者が蓬左文庫に隣接する徳川美術館に持ち込み、存在が分かった。同館の学芸員が調べた結果、絵の構図や詞書の装飾などの特徴から、17世紀に制作された源氏物語絵巻の一部と判明。ほかに計10巻と断簡の存在が知られている。
朝日新聞。7月21日まで蓬左文庫にて展示されるとのことです。
23日午前4時15分ごろ、大阪府吹田市の「吉志部(きしべ)神社」が燃えていると通報があったとのこと。消防が約20分後に消し止めたが、国の重要文化財に指定されている木造平屋の本殿が全焼したほか、社務所の玄関や周辺の山林の一部が焼けた。吹田署などが不審火の疑いもあると見て、出火原因などを調べているとのこと。
吹田市立博物館によると、現在の本殿は江戸時代初期の1610年に建立されたといわれる。正面に柱が8本並び柱間が7つある「七間社流造」と呼ばれる大規模なもので、絵の具で梁(はり)などに彩色を施す桃山様式の建物。七間社流造は大阪府内唯一で全国的にも珍しく、1993年に国の重要文化財に指定された。
日経新聞。
数十年にわたり行方不明だった狩野派の屏風絵が、最近ふたたび確認されたとのこと。見つかったのは、六曲一双の「松に叭叭鳥・柳に白鷺図屏風」。両隻とも水墨画で、高さ160.5センチ、幅約350センチ。もとは原三渓(1868〜1939)の所蔵品で、当時は狩野元信(1476〜1559)作の「鷺烏図屏風」と考えられていた。原の所蔵品売り立て目録「松風閣蔵品展観図録」に写真が載り、その後は数十年、在りかが分からなかった。
辻惟雄・東大名誉教授は約40年前から、写真しか手がかりのなかったこの作品を、元信でなく狩野永徳(1543〜90)の作だと推測していたとのこと。最近になって、古美術商から情報がもたらされ、都内の画廊でついに作品と対面。樹木の根や岩の描き方など、作風から、永徳と判断した。
永徳には京都府・大徳寺聚光院に残る国宝「花鳥図襖」がある。今回の屏風はよく似た作風から、辻さんは、それより少し若いころの制作と推定している。
朝日新聞。「作品は7月8日から東京国立博物館平成館で開く「対決―巨匠たちの日本美術」展に出品されることが決まった」とのこと。
【共同】オスロのムンク美術館は23日、2004年に強奪され、2年後に発見されたノルウェーの画家エドバルト・ムンクの「叫び」など代表2作品の修復をほぼ終え、3年9カ月ぶりに展示を再開したとのこと。同美術館はまた、修復の際の調査から、この「叫び」の制作はこれまで考えられていた1893年ではなく、1910年の可能性があると発表した。
在日ノルウェー大使館によると、出光興産関連の同国法人が修復費400万ノルウェークローネ(約8300万円)を寄付したとのこと。
両作品は04年奪われ、06年に回収。「叫び」は液体による損傷を受け、完全な修復は不可能という。同時に強奪された「マドンナ」の傷はほぼ修復されたとのこと。
日経新聞。今回の展示は9月26日までとのことです。関連記事:スクラップ2004年8月22日2005年12月20日2006年9月1日 盗難絡みではありませんが:スクラップ2003年12月10日
江戸時代後期に東大寺(奈良市)から外部へ流出した奈良時代中期の絵図が見つかり、奈良国立博物館は24日、古美術商から買い取ったことを明らかにした。東大寺が所有していた荘園の利用状況が描かれた国内最古級の荘園絵図で状態も良く、奈良博は「国宝級」と評価しているとのこと。
現在の富山県高岡市付近を描いた「越中国射水郡鳴戸村墾田図」(麻布製、縦77センチ、横141センチ)。「条里」と呼ばれる区画ごとに田の状況などが書かれ、東大寺の荘園約60ヘクタールは朱色の線で囲ってある。左端には造東大寺司や東大寺僧、越中国司の署名、「天平宝字三年(759年)」の年号がある。東大寺が保存していた同時期の荘園絵図19点のうちの1点で、所有者は不明だった。越前(福井県)や近江(滋賀県)などの荘園が描かれた他の18点は正倉院宝物になっている。
同時期の荘園絵図は他には、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)所蔵の「額田寺伽藍並条里図」(国宝)のみ。
朝日新聞。絵図は修理後に一般公開するそうです。
25日午後5時40分ごろ、笠岡グランドホテル内にある美術館「ワコーミュージアム」から、展示していた油絵が盗まれたと笠岡署に連絡があったとのこと。なくなっていたのは梅原龍三郎(1888〜1986)作の油彩画「バラ」(縦58センチ、横45.7センチ)で、2500万円相当という。調べでは職員が、展示室を閉めようと室内を見回った際、壁に掛けられていた「バラ」の額が下ろされ、油絵が抜き取られているのに気づいたという。
美術館は入場料は徴収しておらず、ホテル利用者の出入りは自由で、専属の警備員もいなかったとのこと。
朝日新聞。
奈良・正倉院の宝物「螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」の装飾に特大サイズの貝殻の板が使われ、糸ノコを用いる高度な技術で加工されていたことが、螺鈿技法で人間国宝の北村昭斎氏の調査で分かり、「正倉院紀要 第30号」で発表したとのこと。
琵琶は古代中国製とみられるが、装飾としてラクダに乗る人物像や宝相華(ほうそうげ)文様の螺鈿に縦横5―6センチを超す夜光貝の貝板が使われていたとのこと。夜光貝は直径20センチ前後だが、螺鈿細工に使える平らな面が少なく、通常の貝板は縦横4センチ程度という。また、繊細な細工はヤスリなどでは不可能で、針金に歯を立てた糸ノコを使用したとみられる。
日経新聞。
アンディ・ウォーホル作の毛沢東肖像画(73年作、高さ4.48メートル、幅3.46メートル)がクリスティーズ香港を通じて売却されることになった。公開オークションではなく、希望者との交渉で譲渡される。売却額は1億2500万米ドル(約130億円)と予想され、ウォーホルの作品としては過去最高の落札額となる見込み。世界に4枚ある同サイズの肖像画のうち3枚は欧米の美術館で展示されており、市場に流通しうるのはこの1枚だけだという。
朝日新聞。
法隆寺の国宝・金堂内にある装飾の天蓋(国重要文化財)に、606年ごろ伐採された木材が使われていたことが、奈良文化財研究所の調査でわかった。法隆寺は聖徳太子が607年に創建したが、670年に焼失し、7世紀後半から8世紀初めごろ再建したとされる。本尊を安置する中枢部の金堂で、創建時期の古材が半世紀以上経た後に使われていた。
天蓋は金堂内の「中の間」「西の間」「東の間」に3基あり、それぞれ幅約2.4メートル、奥行き約2.1メートル、高さ0.8メートル以上。釈迦三尊像(623年)がある「中の間」と、阿弥陀如来像(1232年)がある「西の間」の天蓋を修理した際、06年12月と翌年1月に年輪年代法で測定したとのこと。
「中の間」天蓋の部材のうち最も新しい年輪年は654年、「西の間」天蓋は663年。元は同じとみられる木材が両方に使われていることから、天蓋2基の制作は663年から数年後と判断したとのこと。ところが、「中の間」天蓋の部材のうち、天井板の部分に使われていた木材1枚が606年前後の伐採とわかった。
朝日新聞。 関連:スクラップ2004年7月15日
奈良・唐招提寺の国宝三尊の一つで、両ほおの金箔がはがれていた盧舎那仏坐像(8世紀、高さ3.04メートル)が、修理作業で顔のツヤを取り戻した。
盧舎那仏坐像は金堂(国宝)の解体修理に合わせて修理所に移された。江戸時代の修理の際に加えられた金箔のひび割れが目立っていたが、昨春以降、細筆を使って黒色の顔料で化粧を施した。さらに、胴体部分も漆を除去し、新たに塗り直すなどして本来の美しい姿に再生させた。
朝日新聞。盧舎那仏坐像31は日から、三尊の残り2体とともに同寺の仏像修理所で一般公開。ほかに公開されるのは、千手観音立像(8世紀、高さ5.36メートル)と薬師如来立像(8世紀末〜9世紀初め、高さ3.36メートル)。期間中、国宝の鑑真和上坐像を安置した御影堂も特別拝観できるとのこと。6月8日まで。
高松塚古墳(特別史跡、7世紀末〜8世紀初め)の国宝壁画の一般公開(事前申込制)が31日、村内の修理施設で始まり、初日は約380人が訪れたとのこと。1972年の発見後、壁画が一般公開されるのは初めて。6月8日まで。
主催の文化庁が1日あたり約500人を先着順で募集したところ、最終的に全国から約1万3千通の応募が寄せられたとのこと。期間中、計約4870人が訪れる予定。見学者は事前に時間が指定され、十数人ずつが順番に施設内に入った。計16枚の石材が上向きに置かれ、「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像や白虎、玄武などが描かれた壁画をガラス越しに約10分間ずつ見学した。
朝日新聞。






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