岐阜市の最乗寺で本尊の中から高さ約3センチの胎内仏が見つかったとのこと。識者によると、室町時代の製作とみられ、「胎内に仏像を納入するのは珍しい」という
本尊(高さ約1メートル)の修復作業をする中で見つかった。顔やけさが精密に彫られていた。布と和紙に包まれた状態で、それぞれに「弘化三年」と記されていた。弘化3年は江戸後期の1846年。
写真を見た同志社大文化史学科の井上一稔教授によると、如来の立像。銅製でメッキをしてあったとみられる。包み紙からすると、弘化3年に本尊の修理を行った際に中に入れたと考えられるという。
本尊の中からは、本尊を元禄6(1693)年に修理したことを示す由緒書きも併せて見つかった。「久作」という人が、小判で2両を寄進して修理したと記録。京都の仏師の名前が書かれていた。
書き主は7代住職浄海法師(1719年没)。願かけをした「願主」に4人の名前が連ねてあった。4人のうち3人は、2、5、8代の住職の名前と一致する。
胎内仏は、岐阜市美江寺町の美江寺観音の本尊でも1998年の調査で見つかっている。
岐阜新聞より。
AFPBB Newsより。
フランスの画家エドゥアール・マネ(1832〜83年)の油絵「春」が5日、ニューヨークで競売に掛けられ、予想額を大幅に上回る約6510万ドル(約75億円)で落札された。主催した競売大手クリスティーズが発表した。AP通信によると、マネ作品の落札額としては過去最高値となった。
APによると、ロサンゼルスの美術館が落札。これまでの最高額は、2010年に落札された「パレットを持つ自画像」の3320万ドルだった。
「春」はマネが晩年の1881年に描いた作品。
共同通信より。2014年10月16日スクラップ「落札予想額37億円 マネの「春」、105年ぶりに市場に」(産経新聞)の続報
美術館側が資金を集め、デトロイト市破産の結果削減される元市職員らの年金にあてる合意をした結果、美術品の売却は回避されることとなった。
合意では美術館や地元に関連する基金は、ミシガン州が約8億ドルを集め、20年間にわたって年金の支払いにあてられる。一方、美術館は市から独立した非営利団体となり、今後の運営は市の財政に左右されないようになるという。美術館も、このために1億ドルを支出すると表明しており、既に約8700万ドルが集まった。
美術館によると、このためにトヨタが8月に100万ドルの寄付を決定しているほか、デトロイトに拠点がある21社の日本企業が合計で約217万ドルの寄付を表明しているという。
デトロイト美術館はブリューゲルやゴッホ、ピカソなど、米国屈指の所蔵を誇る。破産手続きの中では「売却すれば、数十億ドルになる」という試算もあった。
朝日新聞より。
熊本県多良木町教育委員会は12日、同町黒肥地の追の原遺跡から、約8千年前(縄文時代早期後半)に作られた石製の人形が出土したと発表した。町教委によると、祭祀に使われた「岩偶」の可能性がある。発掘を指導した南九州縄文研究会代表によると、岩偶は3千年前程度のものが多く、縄文時代早期は珍しい。岩偶であれば国内最古の可能性もあるとみている。
石製の人形は高さ1・9センチ、幅1・5センチ、重さは3・2グラム。約7300年前の火山爆発でできた「アカホヤ火山灰」の堆積層の下から出土したため、縄文時代早期後半と判定したとのこと。
共同通信より。
産経新聞より。2015年4月24日オープン予定。 大分県立美術館公式サイト
ニューヨークで11日に開催された、競売大手サザビーズによるオークションで、米アーティスト、ジャスパー・ジョーンズ(84)の代表作「Flag」が、3600万ドル(約41億6300万円)で落札されたとのこと。
米国旗をモチーフにした縦30センチ、45センチの1983年の作品は、予想落札価格の2000万ドル(約23億円)を大きく上回った。ジョーンズ作品でのこれまでの最高落札価格は2010年の2860万ドル(約33億1000万円)で、同じく旗をモチーフにした作品だった。
今回のオークションではその他、マーク・ロスコの作品「No.21 Red、Brown、Black and Orange」が出品され、4496万ドル(約52億円)で落札されている。同じくサザビーズの10日のオークションでも、ロスコ作品2点が総額7650万ドル(約52億円)で落札されている。
時事通信より。
日経新聞より。
竹内栖鳳(1864〜1942年)が描いた唯一の本格的な油絵で、長く行方が分からなくなっていた幻の作品「スエズ景色」が一時期、浄土真宗本願寺派第22代門主大谷光瑞が建てた別荘「二楽荘」(神戸市)に飾られていたとみられることが14日、分かった。「スエズ景色」は今夏に見つかっている。
二楽荘のインドの品々を飾る「印度室」の原色版絵はがきが、龍谷大龍谷ミュージアム(京都市)で開催中の特別展に出品されており、来館者の会社員から「絵はがきの中の油絵がスエズ景色と似ている」とメールで指摘があった。
共同通信より。2014年8月30日スクラップ「日本画巨匠、栖鳳の幻の作品発見」(共同通信)の続報
2020年東京五輪に向けた建て替えのため解体される国立競技場(東京都新宿区)のモザイク壁画13点のうち、11点の行き先が決まっていないとのこと。管理運営する日本スポーツ振興センター(JSC)は十月から壁画の切り出しを進めており、来年二月に完了させる。
壁画は1964年東京五輪のため、当時日本を代表する画家たちが原画を手掛けた。
いずれも「より高く」「勝利」「躍動」など、スポーツや五輪の精神を題名としている。メーンスタンドには「野見宿禰像」「勝利の女神像」(長谷川路可作)の二点があり、バックスタンド回廊には十点、正面玄関脇に一点ある。高さ、幅とも約八メートルにおよぶ大作も含まれる。
このうち「野見宿禰像」と「勝利の女神像」は秩父宮記念スポーツ博物館(足立区)の倉庫で一時保存し、二〇一九年完成を目指す新国立競技場に併設予定の博物館で保存する方針。しかし、他の十一点の正式な保存場所は未定。
東京新聞より。
米国の画家ジョージア・オキーフ(1887〜1986年)がチョウセンアサガオの花一輪を描いた絵画(32年作)が20日、ニューヨークで競売に掛けられ、4440万5千ドル(約52億2千万円)で落札された。競売大手サザビーズによると、女性芸術家の作品としては過去最高額となった。
所蔵していたジョージア・オキーフ美術館(米ニューメキシコ州)が出品。サザビーズによると、これまでの最高額は、米女性画家ジョーン・ミッチェルの作品がことし5月に落札された際の1190万ドルだった。
共同通信より。
神奈川県立金沢文庫(横浜市金沢区)で9月初め、国指定重要文化財の多数の仏典にカビが発生した。空調装置が老朽化し、収蔵庫の湿度を管理できていなかったのが原因。空調は財政難で更新できなかったという。展示をとりやめてカビを取り除く作業を進めているが、再オープンの予定も抜本的対策の見通しも不透明。
カビが発生したのは「宋版一切経」。鎌倉幕府の有力者だった北条実時が中国宋から取り寄せた仏典で、3486帖が残っており、国の重要文化財に指定されている。171の木箱に入れてあったが、131箱で雪を散らしたような白カビが表紙に発生したとのこと。
文庫長と、収蔵庫内は気温20度、湿度60%に設定していたはずだが、調べると湿度は70%を超えていた。さらに文化庁の専門家による調査で、壁や棚の木材がかなりの水分を含んでいることが判明。家庭用の除湿器を10台導入したが、湿気を除くのに1年はかかる見通しという。
朝日新聞より。
swissinfo.chより。関連:2014年9月8日スクラップ「モネ未発表作品、ナチス略奪画保有男性のスーツケースに」(時事通信)
長崎県警対馬南署は25日までに、長崎県対馬市の寺から仏像を盗んだとして、窃盗の疑いで、韓国人の男5人を逮捕した。うち3人は容疑を否認しているという。県警は男らから300冊以上の経典「大般若経」を押収しており、仏像と一緒に盗んだ疑いで捜査している。
逮捕容疑は24日、対馬市美津島町の寺から市指定の有形文化財「誕生仏」(高さ約10.6センチ)を盗んだとしている。
市によると、寺は梅林寺で、仏像と一緒に保管庫にあった市指定有形文化財の大般若経もなくなっている。仏像は9世紀の新羅時代のもので、経典は14世紀ごろのものとみられる。
対馬市では2012年にも神社などから国指定重要文化財「銅造如来立像」と県指定有形文化財の仏像が盗まれ、韓国に持ち込まれた。
毎日新聞より。関連:2013年2月26日スクラップ「盗難仏像、日本への返還差し止め 韓国裁判所」(産経新聞)
AFPBB Newsより。
ドイツ東部のドレスデンにある工芸美術館で、着物に模様をつけるときに使われる「型紙」およそ1万6000点が、倉庫の中で発見されたとのこと。
同館は、125年前にベルリンの美術商から購入し、その後一度も展示されないままになっていた型紙が見つかったことを明らかにし、29日から一部を紹介する展示会を開催しているとのこと。型紙はいずれもかつての日本の着物に実際に使われたもの。
NHKニュースより。