タイトル
著者または解説者/出版社/発行日

画集|画集:オムニバス展覧会図録関連書籍雑誌・変り種

土居次義/マリア書房/1968.2

信行寺に残る「花卉図天井画」を紹介。大型で豪華な画集です。巻頭に見開き2頁分の解説文、後はすべて図版という構成。1頁につき1図の掲載で、50図が原色、他は単色図版になります。本堂全体と、天井画全景のモノクロ写真掲載もあり。

利根山光人/平凡社/1974.1/B4判変型 24p

全て原色図版で、「動植綵絵」12幅と「仙人掌群鶏図」を収録。殆どが部分図です。古いせいかもしれませんが、印刷が少々不鮮明で色褪せています。
他に「モノに迫る市井の画家」と題した一文(7p)と、図版解説(1p)を掲載。裏表紙は、動植綵絵より「雪中錦鶏図」。 表紙画像

辻惟雄/美術出版社/1974.6

サイズが大きく豪華な画集。台紙(本の白地部分)に、原色図版を貼り付けた作りになっています。原色図版は、動植綵絵30幅、ボストン美術館・プライス・細見コレクションが中心。見開きに「釈迦三尊像」と「仙人掌群鶏図」。鹿苑寺障壁画などは単色図版になります。解説や「碣銘」をはじめとする史料は、大変充実していますが、図版が少々寂しい感じがします。

土居次義/京都書院/1978.3

こちらの画集も、大判で豪華。金刀比羅宮奥書院上段の間にみられる花卉図を紹介しています。全201図のうち、136図を全てカラーで掲載。撮影不可能、不鮮明な画面、構図が類似する同種の花以外は、すべて取り上げたとのことです。1頁につき1図の掲載なので、花々の細部まで楽しめます。が、上段の間の全景写真はモノクロのみ。それが惜しいです。


徳力富吉郎 前川文夫 山内長三/瑠璃書房/1981

「玄圃瑤華」図版48点 植物図 昆虫を配している(1768年)、「素絢帖」図版35点 植物図 昆虫を配している、「乗興舟」図版14点 伏見から大阪までの淀川の風景(1767年)。以上の作品と解説などを収録。原本の復刻ですので、とてもきれいに印刷され細密な技が見られます。

帯の一部をご紹介します。
「モノクロ版画の最高峰!異色の園芸植物図鑑!わが国随一の華麗濃密な花鳥画の鬼才・若沖が今なお斬新なデザイン感覚と、空前絶後といわれる漆黒の拓摺技法を駆使してつくりあげた、幻の花卉・蔬菜・鳥虫詩画冊および唯一の山水図巻の全容を、斯界の第一人者による技法と全植物84種の解説、大典禅師の題詩の訳を付して初めて公開する」(村上敏明さんから情報いただきました)

狩野博幸/紫紅社/1993.10/B4判 362p

豪華画集。動植綵絵、掛軸(著色)、掛軸(墨画)、屏風、襖、天井画、版画、若冲派という区分で紹介。原色図版186図、単色図版22図。
「掲載可能な作品をすべて原色図版で網羅」とのことで、作品を幅広く楽しみたい、沢山観たいという欲求を最大限に満たしてくれます。原色図版は大きく印刷も綺麗です。また、一部の作品には原寸大の部分図がついており、細部まで存分に触れることができます。拓版画「玄圃瑤華(2図)」「素絢帖(2図)」「賞春芳帖(1図)」は、原寸大で掲載。面白い試みとしては、「仙人掌群鶏図」の復元図掲載があります。引手の下に残った色を元に当時の色彩を再現しています。

梅原猛 辻惟雄/講談社/1994.11

水墨画の代表的な作品を収録。原色図版が少なすぎるのが難点。こちらに掲載されている[この一枚]−野菜涅槃図という文章は、「馬琴の食卓 日本たべもの史譚」にも収録されてます。

松本彩/Lampoon house/1996/A4判変型 48p

タイトル通り「動植綵絵」を収録。全て原色図版。
冒頭に英語、日本語の解説(「伊藤若冲と動植綵絵」)が1pずつ、後は三十幅の掲載のみというシンプルな作り。「芍薬群蝶図」「秋塘群雀図」「紫陽花双鶏図」「老松白鳳図」「芦雁図」「貝甲図」「池辺群虫図」は、部分図があります。作品は十分楽しめますが、ボリュームたっぷりな解説や資料を望む方には物足りないかもしれません。 表紙画像

小林忠/新潮社/1996.9/94p

作品のセレクト、原色図版(32図)と解説の量、すべてにおいてバランスの良い作り。本のサイズ共々、コンパクトにまとまっています。小さいながらも、若冲の全体像が味わえる1冊。 表紙画像
●「「画遊人」若冲 伊藤若冲の人と作品」、作品解説、年表

狩野博幸/小学館/2000.8/B5変型 128p

「動植綵絵」三十幅を、「若冲の色彩」「若冲の生命力」「若冲の幻想」「若冲のリアリズム」「若冲の風景」の5つに分け紹介。幻だった「菜虫譜」も収録されています。
オールカラーで作りもよい本なのですが、帯が…。どうにかならなかったのでしょうか。個人的な好みなので詳細は避けますが。 表紙画像
●「『動植綵絵』について」、作品解説、「『動植綵絵』を生物学的に眺めてみる(貝甲図、群魚図、池辺群虫図)」、「画家 若冲(生涯、菜虫譜、プライス・コレクション、作品略年譜、若冲にまつわる京都案内)」

京都国立博物館(編)/小学館/2002.11/菊倍 552p

「没後200年 若冲」展図録を元に作られた画集。掛幅(著色画)、動植綵絵、掛幅(水墨画)、障壁画、屏風、天井画、版画、画巻という区分で紹介。図録での収録作品が146点であったのに対し、こちらは198点をオールカラーで掲載。部分図も、より充実しています。が、本と図版のサイズは、図録とほぼ一緒。それがかなり痛いです。
総説は、序文が加えられていたりと、多少の変更がありますが、基本的には図録と同一。図版と解説は分冊になっています。図録との違い 表紙画像
●「総説 伊藤若冲のこと(狩野博幸)」、解説(狩野博幸)、落款・印章、略年譜、作品目録



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