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走行体験記

スポーツドライバーズミーティング 続編 7・22

       


次のメニューは地面に描いたコースを辿って走るというもので、聞くとなんだ、そんなものか、と簡単に思われますが、山野さんですら、そうそう満足な走りは出来ない、と仰って、結構やってみると難しいメニューです。白いラインで、つまり、外周部分とインフィールドのくねった部分があるショートコース風の図が大きく描かれていると思えばイメージ出来ると思いますが、その1本のラインにフロントの片輪を乗せてトレース走行するのです。

先ずタイヤライン上にきちんと乗っているかどうかさえ感覚がつかめない上に、ある程度の速度で走行するわけですから、コーナーでは余程綺麗なコーナリングをしない限り大きく外れてしまうのは目に見えています。

私も(きっと他の皆さんも)初めは簡単だと思って走り始められたと思いますが、案の定ヘアピン状のコーナーで踏み外し、もうそこでラインを外したまま最後のゴールポイントまで行ってしまう訳で、一度踏み外すと修正するのは非常に難しくなってしまいます。

最初はラインに右フロントタイヤを乗せて周回し、次は逆周りで左フロントタイヤを乗せて走ります。コーナーではラインを外したタイヤが悲鳴を上げています。これも山野さんに同乗走行を御願いできますが、ある時私がゴールラインに入って並び直そうとラインから出た時バックミラーに後ろから来たチェーサーからものすごいスモークが上がったのが映ってビックリしました。余りの煙にエンジンブローかオイルが吹いたのかも!?と見ると、どうも山野さんが同乗で運転されているようで、そのままスキール音を立てながら平然と走り続けています。えっ!あれってタイヤスモークだったの!それにしても見ている方もビックリのスモークで、同乗されていたチェーサーのオーナーさんは更に度肝を抜かれたのではないでしょうか。それほど凄いハードブレ-キングでした。プロというのは全くやる事が違いますよね〜!
それと、この日は車もそうですが、どちらかと言うと暑さとの戦い、という感じで、いつもなら走らなきゃ損、とばかりみんな寸暇を惜しんで周回するのですが、今日は皆ヘタリ気味でした。

その中で1人カメラマンさんがプレス用のベストを着けて盛んに写真を撮られています。写されているのはプレリュードとホンダのハイブリッドカーで<インサイトですね、最初はドライバーが特殊な方々で(タレントとか)それを取材されているのかと思いましたが、どうもそうではないようです。後で東コースの走行の時になって、名刺を持ってご挨拶に来られ、車雑誌の体験取材ということが判明しました。乗ってらっしゃる方はその雑誌のライターさんだそうで、要するに自作自演という訳ですね^^

でも、皆がとっくにギブアップして、早目にテントの中に戻って来たのに、このお二人の方は時間の最後まで熱心に走ってらっしゃいました。スタッフも、まだちょっと早いですけど、あの方達(取材の)が走り終わったら昼食にしましょうと言われて、いつに無く早目にショートコース走行を終了しました。

此処では。山野さんが、スピンして構いません、思いっきり限界まで操作してみて下さい、と言われ、私も周回中にちょっとハードにコーナーに突っ込んだりして振られる事が何度かありました。思い切りよく突っ込むなんて、回りに障害物も何も無いこういった場所だからこそ出来る体験でしょう。

それと、トランクには宿泊と翌日からのRun&Attack用にいっぱい荷物が入っていましたが、その出し入れをこのコースでの走行前と後、更にこの後行った東パドックでも、イタ車乗りのおニ人が率先して手伝って下さいました。世間には車は高級車でも、乗り手の品格が疑われる方もいらっしゃいますけど、このお二人のマナーは紳士的で流石です。

第一パドックに戻ってカフェレストランでのランチが、戻りが早かったためか少し待たされました。食べ終わって暫く休憩して、今度は東コースのピットに移動です。私は一寸先に移動しました。

東コースは前にも体験記で書きましたが、ロードのフルコースのビクトリーコーナーからメインストレートを抜け3コーナーまで行く過程をはしょったコースで、ダウンヒル手前でスタートして、2ndアンダーブリッジを抜けた後すぐ右に折れ、直接4コーナへバイパスするコースです。3,4kmですから、丁度富士のコースくらいでしょうか。でもフルコースを走っていると短く感じます。

午前中北コースを走った走行技術組も此処で走行します。いつもは20分×3タームなのに、この日は2タームでした。ブリーフィングの時、何故だろう?と思いましたが、私は敢えて聞きませんでした。暑いし、明日も明後日もありますから短くても良いと思ったのです。^^;)

午前の北コース組みからポルシェ、ロータスエリーゼやインテグラ-Rなどが参加してこられました。確かGT-Rもいらっしゃったと思いましたが、ピットガレージが遠いと他の車は余りよく見て(覚えて)ませんね^^#。

インターバルの時アルファ好きの方が盛んにGさんの処へ来て156を感心しながら観察していました。アルファがこんなにまでマニアックに改装されているケースは少ないのでしょう。私も見れたのがラッキーなのかも知れませんが、出来れば乗せて戴きたいくらいでした。コースは同じ組で走ったのですが、余り周回されていなかったようです。只、山野さんに同乗走行されて感激してらっしゃいましたから、勿論速いんでしょうね〜!

お連れのビスタの方は、ドノーマルのレンタカーでコース走行なんて大丈夫なのかと思いましたが、お聞きしたら、結構それなりに走られて楽しまれていたようでした。

私は全部の窓を締め切って走ってしまい、ピットロードでは並んでコースに出るまでに汗が目に入って、ハンドタオルを脇において拭きながらコースに出ました。走っている時にそうなったらどうしようかと思いましたが、幸い走行中は顔に汗かかないものです。不思議!

走行中はエントリー台数が少ないせいか抜かれるシーンも無く、余り後続車に気を遣わずに殆どコース独占状態で走る事が出来ました。湯温計を付けたので、確認しながら走って、一応130℃くらいまでとは聞いていたのですが、120℃一寸から上がりませんでした。
水温の方は8割まで上がった時にはクールダウン走行しました。Run&Attackが2日間あるので、ブレ-キングもそこそこにして、勿論ダウンヒルでもアクセル押さえ気味に走っていました。直線からのコーナリングはブレ-キングポイントを変えながらやっていたのに、1stブリッジ手前のコーナー(30R)と90度の立ち上がりの加速が、車がこのまま止まるのではないかと思うくらいどうしてもヨレヨレになってしまいました。
やはりHT(ヒールトゥ)が出来ないと、こういったところで走りが乗っていきません。只、何故かヘアピンの立ち上がりだけは上手くいくんです。下りのアプローチでアンジュレーションが無いからかもしれません。この日はS字は綺麗に切れて、タイム計測でこんな具合に走れたら、、と思える程でした。それとFF軽量でそれ程速度の出ないP10は他のヘヴィーなFR車と同じラインでなくてもいいのではと思える箇所もありました。特に苦手のV字ですが、ひょっとしてアウトの縁石まで振らなくても行ける気がしました。此処の立ち上がり(坂下)は、その後また上りでコース横断してアウト側まで持っていくのが遠いんですよ〜。。私の車だと^^;

そういえば走行中に雑誌の取材の方々が乗られていた2台(プレリュードとインサイト)は2度ほど抜きました!尤もコース走行は初めて?みたいでしたから、iranekoの自慢にはなりませんね。

終わりのミーティングでいつものように挨拶された山野さんが、パドックにもう明日のGTのテストの車が入っているので、帰りがけに見に行くといいですよ、僕もこれからチームの処に行きますから、と言われました。それと今度の7時間耐久レースに出る人、と聞かれ、2人ほど手を挙げられていました。山野さんは2チームに絡んで、大学の後輩チームの監修と日部さんがドライバーのチームの監督をされるとか、プロ級も出るんですね〜!それともう1つ、8月から放映のインテグラR(新車)のCMのドライバーは山野さんだそうです。

私は明日、明後日とつつがなく走れるといいけど・・・と思いながら、この日のプログラムを終え、宿泊する構内のホテルに向かいました。

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