形式概要
◆東急の新型検測車・けん引車
東急では、1991年から活躍しているデヤ7200・デヤ7290(以下はデヤと表記します)が経年を迎えたことから、置き換えを行う運びとなりました。当時の計画では、運用を離脱した1000系を改造するという案も浮上していましたが、営業車と同様に新車で製造した方がローコストで済むとされた為、今回の新型車登場に至りました。東急向けとしては最後の東急車輛製造製となっているほか、主電動機には新機軸である全閉タイプを初めて採用しています。
このような事業用車は普段目にすることが多くないのですが、東急では利用者や沿線住民に親しんでもらう事を目的に、登場に先立って2011年6月〜7月の間に愛称と車体ロゴの募集をしました。応募総数1,713件の中から社内選考が行われ、10月に
TOQi(トークアイ)と決定されました。
2012(平成24)年2月に、Y516Fの改造出場と共に甲種輸送が実施され、雪が降る中での東急線入線となりました。ロゴの貼り付けは長津田検車区にて行われ、暫くは上から白いステッカーを貼り付け隠している形でしたが、4月12日にはそれが剥がされ14日に東横線にてデビューを果たしました(当日はセレモニーと事前当選者による体験乗車を実施)。5月6日には田園都市線にて公開試運転が実施され、デビュー時のヘッドマークが提出されました。
事業用車としての活躍は、5月16日に7906F入場に伴うけん引を筆頭に、6月12日の電気検測、7月25日からはサヤを組み込んだ総合検測が行われるなど、活躍の場を広げています。なお、サヤ7590は本系列の登場後も従来のデヤ塗色のまま残されており、今後のカラー変更も行われない見通しです。