「直リンク」(直リン)という言葉の意味はここ数年で大きく変わりつつありますが、 その変化を知らないがゆえの誤解、トラブルがしばしば見受けられます。 その誤解を大まかに解くのが本稿の趣旨です。
「直リンク」という言葉は、ここ数年で以前とは異なる意味で使われることが多くなりました。 しかし、そのことを全く認識してない「直リンクという言葉は云々」と言った解説が少なくありません。 例えば、2008年4月現在、Wikipediaの「直リンク」の項目にはこうあります。
直リンク(じかリンク、ちょくリンク)とは、インターネットのWWWで公開されている画像などのメディアファイルのURLを参照し、インラインで表示する形態で別のウェブサイトにあるウェブページに貼り付けたり、リンクを張ったりする事。(略)
この言葉を拡大解釈してトップページ以外のページに対し直接リンクする行為も直リンクと呼ばれることがある。
「直リンク - Wikipedia」より
これは間違った認識なのですが、実際にこのような認識は少なくないようです。
また、この他にも「直リンク」という言葉の誤解は様々な形で見受けられます。
そして、こういった誤解がトラブルの元となっているケースも少なくありません。
そこで本稿では、「直リンク」という言葉はどのような用法で用いられてきたのか(第二章)、
どうしてそのような用法が生まれたのか(第三章)を解説します。
これまでこのサイトでは「直リンク=トップページ以外のページへのリンク」という 用法で説明をしてきましたが、この記事では混乱を避けるため、以下の用法で説明をします。ご注意下さい。
近年(2000年〜2008年1月)「直リンク」という言葉は下図のように用法が変化してきました。
図の「悪事として認識される」はその行為がある程度一般的に問題ある行為と見なされていることを意味します。
「悪事?」は問題ないと見なされていた行為が「悪事として認識される」行為と混同され、
非難の対象になる場合がしばしばある(あった)ことを意味します。
重要な点を挙げておきます。
このころには、直リンクとは一般的にはディープリンクのことであり、 場合によってはこの言葉でオブジェクト埋め込みやオブジェクトリンクを指すこともある、という状況でした。
例えば、2002年3月に公開されたヤコブ・ニールセン博士の「Alertbox 直リンクのすすめ(2002年3月3日)」は、
明らかに「直リンク=ディープリンク」を当然の前提として書かれています。
その一年後、産経新聞社が個人サイト運営者達に個別記事へのリンクを止めるよう警告したことを報じた2003年3月の「スラッシュドット・ジャパン 産経新聞社が「無断リンク」に警告」の
コメント欄を見ても、「ディープリンク」という言葉は一度も使われておらず、「直リンク」ばかりが使われています。
また、この産経新聞からの警告が話題になった際に、「直リンク=ディープリンク」という用法の拙稿「無断リンク禁止/直リンク禁止」命令に関する想定問答集は
3〜4日間で約150の個人ニュースサイトからリンク頂いたのですが、それらの中にも拙稿の「直リンク」という言葉の用法に疑問を呈するものはありませんでした。
……と言うか、実はこのころには「ディープリンク」という言葉がそもそもなかった時期があったのです。
この言葉がないのならば、トップ以外のページへのリンクが「直リンク」と呼ばれるのも当然でしょう。
例えば、2ちゃんねるには「無断リンクは是か否か?」という歴代のスレッドがあり、
2000年から無断リンクやディープリンクの是非が論じられていましたが、
このスレッドに初めて「ディープリンク」という言葉が登場したのは「新・無断リンクは是か否か?(5)」の、
2002年7月の書き込みでした。他にも、「直リンク=ディープリンク」という
用法で書かれていた「「直リン」は悪い事か」というコンテンツに2002年7月に『最近、インデックスより下層の文書にリンクすることをディープリンクと言うみたいですねえ。
』という
追記がされており、やはりこのころからディープリンクという言葉が使われ始めたと思われます。
上で紹介した2003年3月の産経新聞社のディープリンク警告騒動の際にも見られたのは「直リンク」ばかりで、
「ディープリンク」という言葉が全くと言っていいほど見られなかったことを考えると、
少なくとも2003年前半頃にはまだ一般的には「直リンク=ディープリンク」だったと考えられます。
但し、コミュニティによっては「直リンク=オブジェクト埋め込み」が一般的となっている場合もありました。 特に、所謂「素材サイト」(ウェブページの飾り付け用の画像等を提供するサイト)の間ではオブジェクト埋め込みのトラブルが多発していたため、 このころには既に「直リンク=オブジェクト埋め込み(=サーバーに負担がかかる)」が一般的だったと記憶しています。
私の知る限り2003年末頃から、「ぱどタウン」というウェブサービスの利用者によるオブジェクト埋め込みが問題になり始めました。
無論、これ以前にもオブジェクト埋め込みが問題になったことはあったのですが、この時には
特に多くの人々が行ったため大きな騒ぎとなったのです。
そしてこの問題に対して大きな「オブジェクト埋め込みは止めろ」という声が起こり、
有名な「直リン絶対やっちゃダメ!」といった呼びかけサイトが作られ、
この時一気に「直リンク=オブジェクト埋め込み」という用法が広まったように思います。
ぱどタウン利用者のオブジェクト埋め込みはぱどタウンのシステム変更により2004年7月から不可能になりましたが、
オブジェクト埋め込みを批判するサイトはその後も存在感を増していきました。
尚、オブジェクト埋め込みを批判するこれらのサイトは、いずれも転送量の増加の問題から
オブジェクト埋め込みを否定しており、著作権上の問題については扱っていませんでした。
この時に爆発的に「直リンク=オブジェクト埋め込み=サーバーに負担がかかる」という認識が広まりました。
このため、このころには「直リンク=ディープリンク」と「直リンク=オブジェクト埋め込み(=サーバーに負担がかかる)」が混同され、 「ディープリンク=サーバーに負荷がかかる」という主張によるトラブルが続出したりもしました(補遺1)。
また、この「ぱどタウン」利用者達の騒動と大体同時期かそれより前頃と思うのですが、
「直リンク」という言葉の意味を変えるもう一つの動きが、(恐らく)2ちゃんねるを中心として広まっていきました。
2ちゃんねるにURLを書き込むとそれは自動的にハイパーリンクになりますが、
そうするとアクセス解析を行っているサイト運営者はリンクされたことに気付き、
時としてリンクがされた2ちゃんねるのスレッドに反論や怒りの書き込みをすることがあります。
これを避けるため、2ちゃんねるでは「URLを書き込む際には最初のhを抜いて“ttp://xxxxx”といった形にしよう、そうすれば
ハイパーリンクにならないのでアクセス解析で気付かれない」(所謂「h抜き」)という、
悪意あるURLの書き込み方が広まっていきました(補遺2)。
このことから、2ちゃんねるでは普通のハイパーリンクを特別な行為とする考え方が生まれ、「ハイパーリンク=直リンク」という用法が広まっていったのです。
そしてこの用法は2ちゃんねる以外のサイトにも広がっていきました
(正確に言うならh抜きという手法も「ハイパーリンク=直リンク」という用法もより以前からあったのですが、
これが急速に広まり一般化しだしたのは大体この時期、2ちゃんねる経由でだったと認識しています)。
この「ハイパーリンク=直リンク」という認識は意外な程知られていないようなので、
以前も拙稿リンクについての雑多な記事 - リンク禁止問題の実状で少し説明しましたが、
ここで改めて説明したいと思います。
例えば、以前も触れましたが『URLを書くと、「直リンするな」と怒られる謎の文化圏。
』と驚かれている
「はてなブックマーク - ミニゲーム - イタチかもしれませんが・・・・」
など、全く珍しくないケースです。
同様に以前紹介した次のケースでも、『杏○さんのブログ
』はトップページにハイパーリンクされたに過ぎません。
- 日時: 2005/09/25 05:02
名前: あーあ ID:杏○さんのブログが直リンされてる…
心ない人ってこういう事を平気でするんですねぇ。話題のためだけに直接リンクを張る時は
本人の確認が必要です。
常識&マナーですから注意して下さいね。(;_;)了解得ての直リンならごめんなさい(^^;)
もう一つ例を挙げておきます。
- 137 名前: ◆D6Fh9MP70M :2006/04/02(日) 11:18:06 ID:7gbPOqjIP
- 138 名前:萌える名無し画像 :2006/04/02(日) 11:36:10 ID:Gr4NiC+Q0
>>137笠は直リン不可だぜぃ ヴぉーーーーーーーーけ
>>136GJ- 139 名前:萌える名無し画像 :2006/04/02(日) 11:50:44 ID:rxA2AzlX0
直リンはまじでやめなよ。
あんたの身に何かおき・・・- 141 名前:萌える名無し画像 :2006/04/02(日) 11:57:30 ID:rxA2AzlX0
るかもしれない
- 142 名前: ◆D6Fh9MP70M :2006/04/02(日) 11:59:09 ID:7gbPOqjIP
>>138
http://park5.wakwak.com/~tanaka02b/column/faq.htm#a01>>139
脅迫ですね
対応を検討します。
文章が途中で途切れているとはいえ、後の文章が容易に想像できる場合は同じ扱いですので- 147 名前:萌える名無し画像 :2006/04/02(日) 12:09:47 ID:rxA2AzlX0
脅迫?あんたの事を心配してるんだろーが。
国語を小学校1年からやり直してください。是非お願いします。
不思議なことに、当初は悪意から始まったはずのh抜きは、 その後実行する人々の間では善意の行為と認識されているケースが多々見受けられます。 人は、自分の行為が悪意ではなく善意によるものなのだと信じたいのかも知れません。
そういう観点から特に興味深いのが次の掲示板でのやり取りです(この「直淋」と「直燐」はいずれも直リンクを意味します)。 ここでは、「ハイパーリンク=直リンク」という用法が広まり始めた頃ゆえの混乱と共に、 h抜きがリンク先サイトの管理人への配慮だ、 トップページ以外へのリンクはマナー違反でサイト運営者に迷惑なのでコンテンツを転載すべきだ、 リンクが自由だというのは自己中心的だ、 といったマナー観が見られます。
- 802 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/27 16:53 ID:NG88PEvv
ttp://www.din.or.jp/~ryokuma/tetub.htm
この子に純白おこさまパンツ穿かせてくださいませ!!- 807 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/27 23:13 ID:f65r2DB9
>>802
直淋してんじゃねーよ馬鹿- 808 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 00:01 ID:VcI1BzBA
>>807
いわゆるディープリンクだが、直リンじゃないでしょ?- 809 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 00:11 ID:HD4BYmcG
>>808
2ちゃん的意味でない方の直リンかと。- 815 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 02:37 ID:HD4BYmcG
h付きを直リンって呼ぶのは2ちゃん限定の用法だったような。
↓通信用語の基礎知識
ttp://www.wdic.org/?word=%C4%BE%A5%EA%A5%F3+%3AWDIC
↓2典Plusには両方の意味が載ってるね
ttp://www.media-k.co.jp/jiten/wiki.cgi?%A1%E3%A4%C1%A1%E4#i45
激しくスレ違いスマソでした- 820 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 21:13 ID:aWs8ixcs
ttp://sylphys.ddo.jp/upld2nd/niji2/thumb/1085746040181s.jpg
>>807-814
お前らが小せぇ事でガタガタ抜かしてっから
俺が>>802に変わってアプロダに貼ってやったぞ、これで文句無いな?
だがこれでもうこいつの依頼は通るわけ無くなったな(藁- 823 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 21:38 ID:IX9A8Mj4
てか直燐のほうが画像流れないんだから安全だよな。
- 824 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 21:53 ID:j6HW8znK
だがそれで直リンが肯定されると
あっちこっちで直リンされていろんな絵師のウェブページが503になる罠- 825 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ :04/05/28 22:47 ID:Lk13xAtS
>>823
あっちの迷惑とか考えましょうよ。
マナー違反ですよ。
「改造屋登場 Part8」より
2004年頃の「直リンク=オブジェクト埋め込み=サーバーに負担がかかる」、
そして「ハイパーリンク=直リンク」という認識が伝言ゲームの果てに組み合わさり、恐るべき主張が生まれました。
そう、「ハイパーリンク=直リンク=サーバーに負担がかかる」という主張です。
つまり、あらゆるハイパーリンクは悪事でありURLはh抜きで書くべきだ、
という認識が生まれてしまったのです。
この認識は一般で多数派と言えるまでにはなっていませんが、それでも驚くほど広まっています。
例えば、質問サイトで『どーいうのが直リンなのかが分かりません
』という質問が
あり、8個の回答の中からそのような考え方が『投票により選ばれたベスト回答
』となりました。
- 質問
FLASHなどを見ていて気づくんですが、【直リン禁止!!!】
と書いてあります。どーいうのが直リンなのかが分かりません、初心者でスイマセン^^;
- 投票により選ばれたベスト回答
たとえばhttp://www.hangame.co.jp←ハンゲのHP
をそのまま自分のHPまたはブログなどでリンクしないで下さい。と言うことです。
そういった場合はttp://www.hangame.co.jpにしてhをつけて自分でアドレスを作るようにしましょう。
つまり、【直リン禁止!!!】とある場合にはハイパーリンクをするのは駄目で、 hを抜いてハイパーリンクにならないようにURLを書きましょう、と。 直リン禁止と書いたサイト作成者が本当にそういう意図だったのか大変疑問に思えますが、 とりあえずそのような理解が上記の質問サイトでは多数派のようです(補遺3)。
また、下記の掲示板の『直リンクの意味を間違えている人…
』というスレッドは、
「ハイパーリンク=直リンク=サーバーに負担がかかる」という認識
からの非難が多いことを疑問視して立てられています。
たいていh抜かないでURLを貼ると、「これは直リンクなので、負荷がかかるからやめてください」的な注意をされるんです。
これは間違った情報ですよね?
それなのにきつい注意をされたりするのっておかしくは無いでしょうか。
「直リンクの意味を間違えている人…」より
また、別の質問サイトのとある質問も、この果てしない伝言ゲームの存在を教えてくれます。
ある掲示板で、紹介したいサイトのトップページのURLをhttpからすべて載せたところ、それは「直リンク」になるので、hを取って書くべきだと言われました。
httpから書くと、相手のサーバーに負担になるとも言われました。
匿名掲示板でも、こういう主張はよく見られます(この『鯖
』はサーバーを、『2
』は2ちゃんねるを意味します)。
- 227 :非通知さん@アプリ起動中 :2006/08/22(火) 09:09:12 ID:oPeRaOhFO
>>224
せめて、トップページを貼るのが、サイト管理人に対する礼儀だ(#゚д゚)<ゴルァttp://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=kama_fan
あと、2でURLを貼る時は、頭のhを消す事。これお約束。
相手の鯖に負担がかかるらしいから。
ネチケットからやり直せ。
「かまいたちの夜」より
時にはこの伝言ゲームが更なる誤解を呼び、全く訳の分からない状態になっている場合もあります。 代表的な例として、以下のケースが挙げられるでしょう。
いつも利用しているショップの掲示板にURLを貼る際
直リンクできないようにしてありましたのでhを外して載せました。
以下オーナーさんからのメールからの抜粋です。>相手のサイトの許可をとらず、URLを貼り付けることや(特に直リンクは、相手のサイトや
>サーバーに負荷がかかりすぎてしまうことがあるそうです。すると、検索エンジンにひっかかり
>にくくなって不利益をもたらしてしまいます)
この「オーナー」氏からのメールは恐らく、 上記の「ハイパーリンク=直リンク=サーバーに負担がかかる」という誤情報に 「無断リンク=悪」という誤情報が加わり、 さらにh抜きに対する批判(h抜きだと折角サイトを紹介されてもページランクが上がらない)が 逆転して伝わったものなのでしょう。つまり、この「オーナー」氏は三重に間違っていることになります。
「直リンク=悪」という伝言ゲームは、巡り巡ってこんなことになっているのです。
ここまで述べてきたように、直リンクという言葉の一般的な用法は、「直リンク=ディープリンク」から 「直リンク=オブジェクト埋め込み」に変わりつつあります。 しかし、このサイトでリンクについて述べるときには私は今後も「直リンク=ディープリンク」という 用法を使い続けるつもりでいます。 この最大の理由は、オブジェクト埋め込みは正確な意味ではリンクではなく、 これを「直リンク」と呼ぶことで多くの混乱が生じていると考えるからです(サイト内での一貫性という理由もありますが)。
例えば「HTML 4.01仕様書」ではハイパーリンクは「12 リンク」の章で、
オブジェクト埋め込みは「13 オブジェクト、画像、アプレット」の章で
それぞれ扱われています。
『説明によれば、前者はあるHTMLファイル (始点)から別のリソース(終点)へ繋がり(connection)をつけるものであるのに対して、後者はあるHTMLファイルに別のリソースを含める(include)ものです。
』
(「ウェブページのリンクおよびその他の利用について」より)……
つまり、ハイパーリンクとオブジェクト埋め込みは見た目が異なるだけでなく、システム上も全く別の行為なのです。
ハイパーリンクは一般的には問題ない行為とされています。
しかし、「直リンク=オブジェクト埋め込み」の用法が一般的となればその図式が成り立たないように思われ、
多数のトラブルが発生するでしょう。
と言うか、実際に上で挙げた幾つかの例からも、「直リンク=オブジェクト埋め込み」の用法が
本来の「リンク」と混同されてトラブルが生じていることは明らかです。
そしてこれらは、私が見てきたリンクに関するトラブルのごく一部に過ぎないのです。
私が「直リンク=ディープリンク」という用法を使い続けることで こういったトラブルの発生に少しでも歯止めをかけられないか、そう思うのですが。
2004年3月に公開した拙稿続・「無断リンク禁止/直リンク禁止」命令に関する想定問答集の『Q23.「トップページ以外にリンクされるとサーバーに負荷が掛かる。そうなればページの表示が遅くなったり、最悪の場合サイトを閉鎖しなければならなくなる」
』
の項目は、こういった状況を受けてのものでした。
正確に言うなら、それまでにもディープリンクとオブジェクト埋め込みの混同は比較的多く、
前作「無断リンク禁止/直リンク禁止」命令に関する想定問答集にも掲載が検討されたのですが、
そちらに掲載した22個の主張程ではない、と前作の作成時には判断されました。
(→2003年〜2004年頃に戻る)
正確に言うなら、この「h抜き」の由来には、他に主に二つの説があります。
一つ目は、「2ちゃんねるからリンクされたらサイト運営者が驚くので、気付かれないように配慮したのだ」という説です。 しかし、これは全くあり得ない話です。アクセス解析でリンク元をチェックしているサイト運営者は 明らかにリンク元を知りたいわけですから、リンクを隠すのが配慮だというのはおためごかしだとしか言い様がありません。
二つ目は、「ハイパーリンクにするとその分文字数が増え、2ちゃんねるの転送量が増大するからだ」という説です。 しかし、これも全くあり得ない話です。ハイパーリンクによる文字数の増加が問題なら、 2ちゃんねるの運営者は“http://xxxxx”といった書き込みでもハイパーリンクにならないように設定していたはずです。 それどころか、2ちゃんねるでは書き込まれたハイパーリンクをクリックするとまず広告が表示されるシステムに なっているのですから、むしろ2ちゃんねる運営者としては、h抜きではなく普通にハイパーリンクにして 広告を表示させて欲しいのではないでしょうか。
尚、h抜きがなぜされるのかという議論は、「直リンについて考えてみるスレ」 などでされています。ちなみにこのスレッドでは比較的「直リンク=オブジェクトリンク」 という用法が多いようです。(→2003年〜2004年頃に戻る)
私の見てきた限り、ほぼ全ての場合、「無断リンク禁止」「直リンク禁止」といった主張は
「ハイパーリンクでなければ別にいいよ」という意味ではありません。
例えば「直リンク禁止」の場合、トップページ以外のh抜きのURLを記載したり、
検索エンジンを経由してトップページ以外に誘導したりするのも許されない、という意味です。
むしろそういう行為は「直リンク禁止」を謳う側にとっては脱法行為のようなもので、
より悪質な行為と見なされることもあります。
実際に私は、h抜きのリンクをした人に対して「バレないと思ったんだろ? ちゃんと分かるんだぞ!」
等と怒っているサイト運営者を何度か目にしています。
(→2005年頃〜に戻る)
公開:2008年4月18日 最終更新:なし
目次へ