2013年
07/02  新発見の藤田嗣治作品展示、熊本 三保松原など2点
1920年代にフランスで活躍した洋画家藤田嗣治が、渡仏前に描いた油彩画2点が昨年、新たに見つかった。
新たに見つかったのは、国内の個人宅で発見した油彩画2点。1点は、静岡県の三保松原を描いた縦23センチ、横32・5センチの作品。署名とともに、1912年の制作を示す「明治四十五年」の記載があった。もう1点は13年の渡仏前、ソウルを訪れた際に描いた作品。
共同通信より。
彫刻家の村岡三郎氏が3日、死去した。85歳。
鉄や塩などの基本的な物質を素材に、熱や振動といったエネルギー現象を視覚化する作品などで現代美術界をリードした。1990年のベネチア・ビエンナーレに日本代表作家として参加。97年には東京、京都の国立近代美術館で大規模な回顧展が開かれた。
共同通信より。
奈良市の平城京にあった西大寺旧境内で2009年に出土した奈良時代の繊維製品の断片が、絹に漆を塗った特殊な織物だったことが、奈良県立橿原考古学研究所と市教委の分析でわかった。
当時の繊維製品が多く伝わる正倉院宝物にも現存しない製品で、東大寺などと並ぶ大寺院・西大寺で使われた貴重品の可能性があるという。7日に弘前大で開かれる日本文化財科学会で報告する。
断片は1〜5センチ大の約30点。「神護景雲(じんごけいうん)二年」(768年)という年号が書かれた木簡やイスラム陶器の破片などとともに出土。
読売新聞より。
56年ぶりとなる「平成修理」が進む国宝・平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の具体的な修理方針が固まり、9日、平等院と工事主体の京都府が発表した。鳳凰などを金色に、また建物全体は赤色に塗るなどして、平安時代の創建当初の姿にできる限り近づける。
鳳凰堂中堂に設置される2体の鳳凰(レプリカ)や、両端の翼廊の最上部の露盤宝珠、垂木の先端の装飾にはすべて金箔を施す。また昭和25年から着手した昭和修理では、建物上部にしか塗られなかった赤色の塗装についても、全体に塗る。
昭和修理などでは「鉛丹」という橙色に近い色が選ばれたが、創建当初に使われた「丹土」と呼ばれる顔料を使用。より“落ち着いた”色彩になるという。軒瓦の文様も、平等院専用にデザインされた創建当初の文様にする。
産経新聞より。
100ポンド(約1万5千円)で買ったという木製チェストが、貴重な日本の古美術品とわかり、競売の末に630万ポンド(約9億6千万円)相当で落札され、英国で話題となっている。江戸時代初期につくられたこの木製の櫃はテレビ台として使われていた。
報道によると、落札された櫃は最大辺の長さが1・5メートルで、1640年に京都でつくられた。世界に残る10個のうちのひとつ。内側も外側も黄金で塗られて装飾が施されている。
日本が当時、交易をしていたオランダの東インド会社が輸出し、フランス国王ルイ14世の宰相ジュール・マザラン家が1658年に2つを購入。家族の中で、引き継がれていた。しかし、1789年にフランス革命が起き、貴族は多くの美術品を手放した。英国のビクトリア・アンド・アルバート美術館が1882年にそのうちの一つを購入。別の一つは英国人トレバー・ローレンス卿の手に渡ったが、1941年以降、所在が不明となり、同美術館が探していた。英メディアによると、この櫃は最後にフランス人技師がわずか100ポンドで購入。購入した経緯は分かっていない。
72年ぶりに発見された櫃は9日、フランスで競売が行われ、結局、オランダのアムステルダム国立美術館が日本の美術品としては歴代2位の高額で落札。もう一つの櫃を所有するビクトリア・アンド・アルバート美術館は、アムステルダム国立美術館の落札を歓迎し、「今後は協力して研究を進めていきたい」と話している。
産経新聞より。
豊臣秀吉の長男、棄丸のために作られた玩具船(重要文化財)が、波に揺られるように上下に動いた可能性があることが京都国立博物館(京都市東山区)の調査で分かり、12日、同館が発表した。
棄丸は秀吉と淀殿との間に生まれ、2歳で亡くなった。玩具船は全長2メートル以上あり、棄丸の葬儀が行われた妙心寺(右京区)が所蔵。実際に子守の際に棄丸を乗せて動かしたと伝わるが、船の下部にある大きな車輪が現在は動かないため、確かめられなかった。ただ、車軸が中心部からずれて取り付けられていることから、模型を作って車輪の動作を再現したところ、波打つような動きが確認できたという。
京都新聞より。玩具船は、京都国立博物館で開催中の「遊び」展で展示。8月25日まで。
洋画家、藤田嗣治(1886〜1968年)が1929年にパリの会員制クラブの依頼で描き、限られた人しか見られないため「幻の壁画」と呼ばれた「花鳥図」の原寸大複製が作られ、12日、報道陣に公開された。
「花鳥図」を所蔵しているのは、第1次世界大戦時、退役軍人らのために設立された「連合国クラブ」。作品はカンバスに金箔を張り油彩で描いている。鶏やキジと共に菊、ユリなどを配した「陸鳥」と、カモ、ガチョウなどが水辺に集う「水鳥」の一対で、全長14.21メートル。複製は170こまの画像を合成処理して作られた。
時事通信より。「花鳥図」の複製は、9月28日から11月10日まで秋田県立美術館で、11月13日から12月27日まで秋田市立千秋美術館で展示。
ロシアのエルミタージュ美術館(サンクトペテルブルク)の分館が、同国ウラジオストクに開館することが決まった。地元の沿海地方のミクルシェフスキー知事が記者会見で明らかにした。
同地方によると、分館はウラジオ市中心部にある1903年に商館事務所として建てられた2階建ての建物に入居する見通し。本館の所蔵品を順繰りに紹介する展覧会を定期的に開く。専門チームが近く現地入りして準備作業を始め、開館の時期などを探るという。
同美術館は近年、国内外に分館を開く計画を進めており、すでにロシア西部タタールスタン共和国カザニやフィンランド国境に近いブイボルグ、オランダ・アムステルダムに開設。ウラジオのほか、ロシア・ウラル地方のエカテリンブルク、スペイン・バルセロナなど六つの分館開設を計画中。
朝日新聞より。
AFPBB Newsより。スクラップ2012年10月17日2013年1月23日の続報
日経新聞より。
財政破綻した米中西部ミシガン州デトロイト市で、デトロイト美術館(DIA)が誇る全米屈指の所蔵品の売却話が持ち上がっている。貴重な名画を処分すれば市の再建に役立つというわけだが、反発も出ている。
1885年に創設されたDIAは、全米6位の規模を誇る。ゴッホの「麦わら帽子の自画像」やルノワールなど印象派の名画の数々、世界各地の美術品など、古代エジプト美術から現代美術まで6万5千点以上のコレクションを抱えている。
産経新聞より。
第2次長谷川等伯ふるさと調査は23日、輪島市内で行われ、石川県内では数少ない南北朝時代の仏画「十六羅漢図」 が曹洞宗聖光寺で新たに見つかった。曹洞宗霊泉寺(七尾市)に伝わる等伯作の「十六羅漢図」と構図や筆法がよく似ているため、等伯が聖光寺で「十六羅漢図」を目にしており、その影響を受けて霊泉寺の羅漢図を描いた可能性が高いという。
聖光寺で確認されたのは十六羅漢のうち、迦哩迦尊者の掛け軸で、 縦109・2センチ、横43・7センチ。中国・元時代の水墨画様式で南北朝から室町時代初期にかけて描かれたとみられる。霊泉寺の等伯作とは肩の線などが類似しているという。
聖光寺は能登の守護大名畠山氏の重臣で、中世の輪島の領主だった温井氏の 菩提寺。等伯の芸術論を記した「等伯画説」には、若き日の等伯が輪島市門 前町の總持寺祖院を訪ねたとの記録があり、等伯はその際に聖光寺にも立ち寄って、迦哩迦尊者をはじめ「十六羅漢図」16幅を見た可能性があるという。
北國新聞より。
栃木県日光市の日光東照宮の「陽明門」で、西の側壁に、松と巣ごもりの鶴の彩色壁画が26日、確認された。1796年に浮き彫りで覆われて以来、217年ぶりに姿を現したとのこと。
陽明門は今月から6年がかりの「平成の大修理」に入っている。その一環でこの日、陽明門西壁の表面の牡丹唐草の浮き彫りを外すと、内側に壁画が見えた。
1973年に終わった前回の「昭和の大修理」では東の側壁に、梅と錦花鳥の壁画が見つかった。その際、西壁でも、浮き彫り越しにX線撮影で鶴の絵柄が確認されていた。壁画の大きさは双方とも、白い柱なども含め高さ約2・6メートル、幅約3・8メートル。古文書によると、壁画は1753年に描かれたとされる。
朝日新聞より。
ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると、25日、死去。77歳。
野外に大規模な作品を展開する「ランドアート」の巨匠で、代表作は「ライトニング・フィールド」(1977年)。日本では香川県・直島の地中美術館などに作品が設置されている。
読売新聞より。






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