2005年
02/04 ヴェルサーチの芸術コレクション、4月からNYで競売に
デザイナー、ジャンニ・ヴェルサーチの遺族が、故人がニューヨークの自宅に残した芸術コレクションをオークションに出すとのこと。1700万ドル相当の利益を得たい意向。
サザビーズによると、オークションは4月20日に19世紀の芸術品、5月3〜4日に印象派と現代絵画、5月10〜11日に現代芸術と3回にわたる予定。一番の目玉は、ロイ・リキテンスタインの1995年作「Blue Nude」。落札予定価格は250万ドル〜350万ドルとみられている。
3日付ロイター通信。
02/09 E・テーラーさんが勝訴 ゴッホ絵画返還訴訟
スクラップ2004年10月15日「E・テイラー、ゴッホの絵画を巡り告訴される」の続報と思われます。子孫らの訴えは棄却。
時事通信。
02/10 <シャチ>骨格標本など問い合わせ相次ぐ 北海道羅臼町
「科学的な記録を残したい」「骨格標本がほしい」「DNAサンプルとして筋肉がほしい」。北海道羅臼町の海岸で流氷に閉じこめられ死んだシャチについての問い合わせが研究機関や博物館から同町に相次いでいるとのこと。9日までにあった照会は国立科学博物館や知床博物館など12件。
毎日新聞。個人的に興味深い記事でした。美術ネタではないです。
02/10 壁画はぎ取り作業を再開 キトラ古墳で文化庁
10日、昨年9月以降、中断していた石室壁画のはぎ取り作業を再開したとのこと。青竜図や白虎図が描かれていた東壁と西壁の絵のない部分4カ所を3月下旬までにはがす予定。胴体部分と切り離して石室に残した白虎の前脚部分など、絵がある部分のはぎ取り作業は4月以降になるそう。
共同通信。同古墳では、天井にある天文図などすべての壁画をはぎ取ることが決まっており、これまでに青竜図や十二支図の戌などが取り外されています。
02/12 NYセントラルパークに鳥居? 7500の門が出現
門は、クリスト&ジャンヌクロードの作品「The Gates」。12日から正式公開が始まり、27日まで展示される。門はビニール製で、高さ4.9メートル、幅1.7-5.5メートル。12日朝、一斉にサフランと呼ばれるオレンジ色のカーテンを垂らす。
11日付共同通信。スクラップ2005年1月5日の続報です。2人は自作のスケッチなどを売って材料代など約2000万ドル(約21億円)の資金を調達したとのこと。
02/15 失われた仏教壁画復元 龍谷大、デジタルで
かつてシルクロードの要地として栄えた中国・トルファン郊外のベゼクリク石窟に残る仏教壁画「誓願図」を、龍谷大がデジタル画像で復元し15日、報道陣に公開したとのこと。
ウイグル族が残した15号窟(11世紀ごろ)のコの字形回廊に描かれ、釈迦が前世に成仏の予言を得る図で計15面。それぞれ縦3メートル、横4メートル前後の大きさだが、20世紀初めに日欧の探検隊が一部をはぎ取るなどしたうえ保存状態が悪く、持ち去られた分を合わせても2-3割しか残っていなかった。
共同通信。
02/17 弥生遺跡から中国鏡が出土 「伊都国」王墓に手掛かり
中国の史書「魏志倭人伝」に記された「伊都国」の中心部とされる福岡県前原市・井原鑓溝地区の弥生時代後期(1-2世紀)の遺跡から中国製銅鏡が出土し、同市教育委員会が17日、発表したとのこと。出土したのは「方格規矩四神鏡」(直径約19センチ)と呼ばれる銅鏡1枚。割れた状態で一部欠け、表と裏に赤色顔料が付着していた。直径6、7ミリのガラス小玉約170個も同時に発見。周辺からは甕棺墓、木棺墓、石棺墓計15基も確認されたとのこと。
共同通信。
02/17 イラク盗品 FBI、5000年前の円筒形印鑑8個を返還
16日、イラクから盗まれた印鑑8個をイラク政府に返還したとのこと。印鑑は、イラクで従軍した米海兵隊員が地元の装飾品業者から約300ドルで購入。帰国後に考古学者に鑑定を依頼したところ、本物で盗難品の可能性が高いことが分かり、米当局に提出したという。
毎日新聞。印鑑は、イラク中部バビロンの遺跡から奪われたもの。紀元前3500〜2500年前に、粘土板への押印などに使われたとされ、推定市場価格は約3万ドル(約316万円)とのこと。イラクでの遺跡発掘などを行ってきたペンシルベニア大の考古学博物館で展示された後、本国に戻されるそう。結構ちゃっかりしているような。
02/18 姫路城45年ぶり大改修へ 屋根瓦や漆喰壁
今春にも損傷個所の調査を始め、城を所有する文化庁と調整し、2009年に大改修に着手する方針。
姫路市文化課によると、姫路城は1956年から8年にわたって解体、復元されたが、その後の本格的な改修はなく傷みが目立っていた。昨年、相次いで兵庫県を通過した台風で屋根瓦が吹き飛んだり、漆喰の壁の一部がはがれ落ちたりしたことなどから、屋根瓦のふき替えや壁の塗り直しなどを行う予定。前回のような解体修理の予定はないとのこと。
共同通信。
02/18 夏前に朱雀はぎ取りへ 奈良・キトラ古墳石室
彩色壁画のはぎ取りを進める文化庁などは18日、南壁の四神図・朱雀を5-6月にもはがす方針を明らかにしたとのこと。石室の温度が上昇し、漆喰が乾燥しやすい夏が来る前に、作業を終えたい考え。3月中旬に東壁の絵のない余白部分2カ所を外した後、胴体部分は既にはがした白虎の前脚部分をはぎ取り、朱雀に取り掛かる計画。文化財研究所は18日までに、石室西壁の絵のない部分5カ所(最大で縦約15センチ、横約45センチ)をはがし、表面からカビなどを除去したとのこと。
共同通信。
02/18 本尊「孔雀明王画像」、珍しい図柄 兵庫養父の今滝寺
平安時代末期から鎌倉時代初期に描かれ、全国的にも珍しい図柄であることが17日、県立歴史博物館の赤外線写真調査で分かったとのこと。県内では初めての発見。
孔雀明王画像は、絹に描かれ、縦115.2センチ、幅52.3センチ。京都・仁和寺の力強い形式と、同醍醐寺の柔らかい構図を併せ持った特異な画像という。
毎日新聞。孔雀明王画像は全国で約十例見つかっており、そのうちの一つ。
02/20 天武天皇の経蔵か 川原寺跡で礎石確認
奈良県明日香村の川原寺跡(国史跡)で、7世紀後半(飛鳥時代)とされる創建時の礎石が新たに見つかり、奈良文化財研究所が20日、発表したとのこと。既に確認した中金堂、講堂の2棟に挟まれ、文献などから経蔵と鐘楼が東西に並んでいたと想定される位置で、673年に天武天皇が写経を始めさせたと日本書紀にある一切経などを納めた経蔵の可能性があるとのこと。
共同通信。
02/20 早大主催で美術品オークション
19日、同大日本橋キャンパスで初めて開かれたとのこと。将来のビジネス界を担う人材には本物を見抜く目も必要と企画されたもの。初のオークションには絵画や宝飾品など約350点が出品され、マリー・ローランサン作の水彩画など2点が最高額340万円で落札されたそう。
読売新聞。
02/20 彫刻家の淀井敏夫氏死去
彫刻家で文化勲章受章者の淀井敏夫氏が14日死去したことが20日、分かった。93歳。
共同通信。
02/22 165点売却 赤字続く上田・信濃デッサン館
21日、野田英夫ら3人の画家の計165点(5000万円相当)の絵画を都内のオークション会社に売却したとのこと。来館者減が続く信濃デッサン館・無言館の存続のため、79年の開館以来初めて作品を手放す。売却点数は所蔵総数の7分の1に当たる。
信濃毎日新聞。
02/22 存続へ市民らが支援組織 芦屋市立美術博物館
財政難から民間委託や休館が検討されている芦屋市立美術博物館の機能を残し身近なミュージアムにしようと市民有志が近く、同館の支援組織「芦屋ミュージアム市民ネット」(愛称・あしみゅ〜)を発足させる。
神戸新聞。
02/22 夢二の貴重な初版本42冊 画集や詩集、奈良大に寄贈
寄贈されたのは、夢二自らが装丁や挿絵を手掛けたとされる生前の著作42冊(うち初版本34冊)と、死後に編まれた11冊(同8冊)。ほとんどの箱やカバーが残り、保存状態も良好とのこと。版を重ねるごとに装丁や挿絵を変えたという夢二の初版本は研究者の間でも貴重とされ、これだけそろうのは珍しいという。
共同通信。
02/23 作品買えず予算1億5千万円宙に 姫路市立美術館
年間1億5千万円の美術品購入予算を持つ姫路市立美術館が、2004年度はこれまで美術品を一点も購入できず、予算執行がゼロとなる可能性が高いことが22日、分かった。不祥事を理由に辞任を求めている美術品購入審議委員との交渉が調わず、購入審議会が一度も開かれていないためで、購入ゼロとなれば1983年の開館以来初めて。同館は、同委員から寄贈を受けた西洋絵画の専用コレクション室も廃止する意向だが、委員との合意には至っていないとのこと。
神戸新聞。
02/23 ポーランドの画家ベクシンスキー、殺害される
ポーランド現代美術を代表する画家、ズジスワフ・ベクシンスキーが、ワルシャワの自宅で殺害されているのを発見されたとのこと。ベクシンスキーはポーランド南東サノック出身。75歳。
22日付ロイター通信。
02/23 飛鳥時代の廃寺からレリーフ状の仏像出土 奈良
奈良県御所市の寺院跡、二光寺廃寺で、7世紀後半の粘土を焼いたレリーフ状の仏像「セン仏」の破片約200点が出土したと、県立橿原考古学研究所が、発表したとのこと。破片は、復元すると55センチ四方に達する大型のもの。中央にあったとみられる阿弥陀如来を守る神将5体が刻まれ、エキゾチックな顔立ちが確認できるとのこと。694年を示す「甲午」の文字が刻まれた破片もあり、この頃制作されたとみられるそう。
読売新聞。センは土ヘンに「専」の旧字体。
02/26 絵師金蔵の美術館オープン 高知・赤岡町
絵金の名で知られる絵師金蔵の作品を、改装した米蔵で展示するミニ美術館「絵金蔵」がオープンしたとのこと。
町は作品23点を借り受けレプリカを作成。照明を切った部屋に置き、貸し出すちょうちんのぼんやりした明かりで見るよう展示を工夫し、祭りの雰囲気を再現した。
共同通信。






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