2004年
02/03 02/04 ヒトラーの水彩画公開へ…ところが
アドルフ・ヒトラー(1889-1945)が画家を志していた時期に描いた水彩画が、映画「アドルフの画集」公開を機に展示することへ。ヒトラーの絵画が一般に公開されるのは珍しい。
と、なる予定が展示中止となりました。企画意図と異なる方向で反響が広がることが予想されること、作品の安全確保が難しいことが原因。
共同通信。公開される筈だったのはウィーンのカールス教会を描いた水彩画で、縦約30cm、横約25cm。制作年は不明。5月にドイツの会社がオークションに掛ける予定。
02/04 鉄製大刀に神仙の象眼 国内初
奈良市高畑町の奈良教育大構内にある吉備塚古墳(5世紀後半-6世紀初め)で、刀身に神仙のような人物像、竜・虎、花を彫った象眼を施し、金や銀で装飾した鉄製の大刀が見つかったとのこと。人物像を象眼した大刀は国内初の発見。半円形の金具を3つつないだ三累環式の柄頭は人物像をはめ込んでおり、朝鮮半島にも例のない様式という。
共同通信。
02/05 ビュフェの絵画20点盗難−パリの画廊から
2日夜から3日にかけてのこと。被害総額は1億円を超えるとみられるそうです。
読売新聞。
02/05 オノ・ヨーコ、ロンドンで個展開催へ
ロンドン北部の現代芸術協会(ICA)ギャラリーで「Odyssey Of A Cockroach」と題した個展を開くとのこと。ニューヨークの街角を這うゴキブリの視点で制作したとする写真や像を、シアター形式で展示するそうです。
4日付ロイター通信。展示は今月5日から3月7日まで。
02/05 ダリ生誕100周年記念展覧会、開催
作品400点余りを展示した展覧会「Mass Culture」が、バルセロナ市内で6日から開催されるとのこと。開催は3月23日まで。
4日付ロイター通信。
02/05 東宮御所襖絵の下絵発見 探幽弟子作
下絵は、琵琶湖の名所「近江八景」の淡彩画。長さ約4.5m、幅約0.4m。狩野探幽の筆頭弟子・桃田柳栄の作で、当時の右大臣らが八景の歌を書き添えているとのこと。1684年4月に焼失、再建する東宮御所の襖絵にする構図の下絵と奥書に説明があったそうです。この東宮御所は1708年に焼失、襖絵は現存しないそう。
共同通信。
02/05 壁画ピンチ−キトラ古墳
石室内に漆喰の大きな剥落が確認され、壁画の危険な状態がはっきりしたとのこと。
読売新聞。関連記事:スクラップ2004年1月27日
02/06 国宝・伐折羅大将、極彩色で復元
奈良・新薬師寺所蔵「十二神将像」の伐折羅大将などをCGで立体映像化、さらには制作当時の色彩を再現したとのこと。
朝日新聞。映像を収めたDVDが16日、発売されるそうです。
同寺の十二神将像は、国内では最も古い天平時代の作。1931年に補作された1体を除き、国宝。
02/06 進む伊能地図の永久保存−里帰り修復中
フランスで1995年に発見された伊能忠敬(1745-1818)作製の日本地図を、デジタルデータ化して永久保存する作業が進んでいるとのこと。デジタルデータ化は、修復が終わった地図から順次進めており、1億3000万画素の特殊なカメラで1枚ずつ撮影し、画像処理をして取り込んでいるそう。保存データを基に復刻版地図の製作も計画中。
共同通信。スクラップ2003年11月18日の続報です。修復作業は3月初旬に完了予定。その後、神戸、仙台、名古屋など全国4カ所で一般公開後、フランスに戻されるそうです。
関連記事:2004年4月14日付共同通信によりますと、「伊能大図」207枚の復元が終了したとのこと。伊能大図(3万6000分の1)の原本は火災などですべて失われましたが、米国議会図書館で2001年、207枚の写しが発見されたとのこと。今回、図書館から借りたデジタルデータを基に彩色などを復元したそうです。
大図は、神戸市立博物館を皮切りに、釧路市、仙台市、名古屋市、千葉市、広島市など11都道県16会場で公開されるとのこと。
02/07 江戸期の医療器具など寄贈−東大、名大に
寄贈品は、血管分布図や携帯用のはかり、明治時代のドイツ製顕微鏡など。このうち人体血管分布図は、江戸後期の鍼灸医で幕府に登用された石坂宗哲が作成。静脈と動脈が別々の図に描かれ、2本の掛け軸に装丁されているとのこと。同分布図は国内では千葉大に1組、国外でも宗哲と親交のあった蘭学医のシーボルトが持ち帰った2組がオランダ・ライデン大学とフランス国立図書館で確認されているだけで貴重という。
共同通信。医師だった祖父の遺品を、これまた医師の孫たちが寄贈したという記事。「人体血管分布図」は、名古屋大博物館に寄贈、秋には一般公開される予定とのこと。
まったく無関係ですが、江戸の医学関係ということで御紹介します。江戸開府400年記念特集陳列「江戸の医学書」。3月9日(火)より東京国立博物館にて開催。
02/12 杉本健吉氏死去
「新・平家物語」など吉川英治作品への挿絵で知られる画家の杉本健吉氏が10日、死去した。98歳。
共同通信。
02/16 米画家作品との類似指摘−2005年愛知万博ポスター
デザインが、ノーマン・ロックウェル(1894-1978)の「春…ハイキングする2人」(1928年)に似ているとの指摘が、万博協会などにあったとのこと。
共同通信。同協会、電通は「オリジナルと考えている」「写真かイラストかも違い、登場人物の人数も違う。著作権侵害には当たらない」などと説明しているそう。ポスター見ましたが、ノーマン・ロックウェルを知ってる人の殆どが「あれ?」と思うのではないかなーと。
02/17 交通博物館、閉鎖、移転、新装開館
2005年度末に閉鎖、2007年度中にさいたま市大宮区に移転して鉄道専門の「鉄道博物館」として開館することになったそうです。移転後は展示スペースが増えるそう。
読売新聞。
02/17 県立陶芸館、開館へ
2005年秋、兵庫県篠山市に開館予定とのこと。県内産を中心に全国約千点の陶芸品を所蔵する予定。
神戸新聞。
02/17 工芸品も登録有形文化財に
文化庁は17日、これまで建造物に限っていた登録有形文化財の対象を工芸品にも拡大することや、自然景観、民俗技術を新たに文化財に選定することを柱とした文化財保護法改正案の骨子をまとめたとのこと。
共同通信。2005年4月からの施行を目指すとのこと。その他、明治時代以降の評価が定まっていない美術品や工芸品なども、登録有形文化財に登録できるよう制度を拡充するそうです。近代以降の生活用品、工業製品については「登録有形民俗文化財」に、産業遺構や鉱山跡などについては「登録記念物」に登録する制度を新設するとのこと。
02/17 難波宮跡から絵馬26枚−大阪市中央区・初の出土例
奈良時代の絵馬26枚分の破片など多数の祭祀具が見つかったとのこと。発掘した大阪府文化財センターによると、古代の絵馬がこれだけまとまって見つかった例はないそう。
絵馬は、幅18.6-25.9cmで、走っている馬を墨書きした図がほとんど。手慣れた描きぶりで、専門の絵師による可能性が高いとのこと。
共同通信。「四隅の祭祀を示す遺物」と推測されるそうです。
02/19 清水卯一氏死去−鉄釉陶器の第一人者
人間国宝の陶芸家・清水卯一氏が18日、死去した。77歳。
共同通信。
02/26 年輪から国内最古確認−京都・宇治上神社
本殿(国宝)が年輪年代測定で1060年頃の建立と分かったとのこと。本殿内部の内殿3棟も同時の建立。建築様式などから、平安後期ごろ造られ現存する国内最古の神社建築という従来の説を裏付ける結果。
本殿は1060年頃、拝殿は鎌倉時代の1215年頃伐採した木材を使い、それぞれ伐採直後に建立されたと判明したそうです。
共同通信。






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