ある町の風景

2001年12月15日

 これは、ある商店のシャッターの張り紙です。確か99年の暮れ頃に東京某所で撮影しました。

『のっとりや家にイヤガラセするな防害電波を出すな天上を振動するな人間のクズ』

 うわあ……

 色々と大変そうなお宅です。

 そして、この隣には更に恐ろしい張り紙が……。

のっとり屋への長文メッセージ

 ……スミマセン。読み辛いと思いますので、以下に順を追って全文を紹介して行きます。

のっとり屋へ
(手がふれる所にメチルアルコールを
ぬって目をつぶすつもりですね
悪智恵の宝庫ですね。)

 一枚目の貼り紙からも分かっていましたが、このお店にはのっとり屋が嫌がらせをしているようです。

 ……で、何でこの人はメチルアルコールだと分かったのでしょうか?

この家が欲しいのでしたら。
直接交渉したらどうですか。

 つまり、のっとり屋が交渉に来た事は無い、という事ですか。

 ……で、一体どうやってこの人はのっとり屋が相手だと知ったのでしょうか?

店の中を壊したり床下のコンクリートを
壊したり壁を削ったり柱をはずしたり

 床下のコンクリートを壊した人は、やっぱり何処からかトンネルを掘って床下に到達したのでしょうか。
 柱を外される時この人は黙って見てたのか、どうやって外したのか、柱を外されて家は大丈夫なのか……疑問は尽きません。

家にモーターを付けて振動させたり。
壁にうめ込だり天井にうめたりしないで

 モーターを埋め込んで、家を振動させる……? そこまでする余裕があるのなら、家を壊すのも容易だと思うのですが。
 大胆なんだか臆病なんだか分からないのっとり屋です。

 あと、振動させるのが目的ならモーターは効率が悪そうです。

防害電波を出したり防害無線で
飛行機を落としたり。

 おおおおお!!? 飛行機を!? 落とす!? 無線で!?
 スゴイ! スゴイです、のっとり屋!

 ……で、それは乗っ取り業務とどう関係するのでしょうか?

いつまでも悪事は
続くとはかぎりません。

 普通は、「いつまでも悪事は続きません」と言いますが……どうも少し弱気のようです。
 飛行機まで落とす巨悪を相手にして、流石に疲労が隠せないのでしょうか。

 悪の組織に負けず、戦い抜いて頂きたいと思います。

 判読できる文は、ここまでです。

 個人的には、貼り紙の残りの部分を破ったのが誰なのか、非常に気になります。
 こんなに面白い物を破るなんて勿体な……あ〜ゴホン、破るなんて言論の弾圧であり、許せません。

 飛行機を落としたりする凶悪な――しかしこのお宅に対しては壁にモーターを埋め込んだりしてちょっと優しい――こののっとり屋が、一日も早く捕まる事を願って止みません。

 ちなみに、この大変なお宅(商店)なんですが、私が見る限り、別に特に広い訳でも特に立派な訳でも無く、立地条件が特に良い訳でも無く周囲の土地ごと地上げをされている様子も無く、本当にごく普通の商店兼用民家で……なんで飛行機を落としてまで乗っ取らなければならないのか、さっぱり分かりませんでした。

 きっと、地下から石油でも出るのでしょう。

 最後になりましたが、読める部分を以下にまとめておきます。
 (誤字脱字が目に付くでしょうが、原文通りです。改行、句読点も原文通りにしてあります。)

のっとり屋へ
(手がふれる所にメチルアルコールを
ぬって目をつぶすつもりですね
悪智恵の宝庫ですね。)

この家が欲しいのでしたら。
直接交渉したらどうですか。
店の中を壊したり床下のコンクリートを
壊したり壁を削ったり柱をはずしたり
家にモーターを付けて振動させたり。
壁にうめ込だり天井にうめたりしないで
防害電波を出したり防害無線で
飛行機を落としたり。いつまでも悪事は
続くとはかぎりません。
大家が家を捨てる(以下判読不能)