解答編

 私に解っているやり方は二つあります。それらを解法A、解法Bと呼ぶことにします。 今回は、それらの両方のやり方について解説します。

 ちなみに、解法Aは小学校で習う知識のみを用いる解き方、解法Bはそれに加えて中学校で習う知識(「三角形の合同」)を用いる解き方です。

……引き返して、もう一度自力でチャレンジするなら今の内ですよ?

では、解答です。

まず、問題図から、足し算引き算で求められる角度を求めます。

これは、解法A、Bいずれのやり方でも必須です。

その結果が右図です。

そして、この結果から∠BCE=∠BEC=50゚、
つまり、三角形BCEはBC=BEの二等辺三角形であることが分かります。

そして、この後のやり方は解法A、Bによって異なります。

解法A

AC上に∠CBP=20゚となるような点Pをとり、PとEを結びます。(右図)
∠BPC=180゚−20゚−50゚−30゚=80゚=∠BCP
つまり、三角形BCPは二等辺三角形です。
よって、BC=BPです。

また∠PBD=∠PDB=40゚であり、つまり三角形BDPは二等辺三角形です。
よって、BP=DPです。

ところで、既にBC=BEであることが分かっています。
よって、BE=BPです。
また∠EBP=60゚であり、つまり三角形BEPは正三角形です。
よって、BP=BE=EPです。

以上のことから、DP=EPです。
つまり、三角形DEPは二等辺三角形です。

ところで、∠DPE=180゚−80゚−60゚=40゚です。
三角形DEPは二等辺三角形ですから、
∠PDE=(180゚−40゚)÷2=70゚であり、
∠BDE=70゚−40゚=30゚となります。

つまり、解は30゚です。

解法B

Dを通りBCに平行な直線を引き、ABとの交点をPとします。
そしてPとCを結び、BDとの交点をQとします。
そして、QとEとを結びます。(右図)

三角形PBCと三角形DCBは合同になりますので、
∠PCB=∠DBC=60゚であり、
つまり三角形BCQ、三角形DPQはそれぞれ正三角形です。
よって、BC=BQ=CQ、DP=PQ=QDであり、また、幾つかの角が60゚であることが分かります。

ところで、既にBC=BEであることが分かっています。
よってBE=BQであり、つまり三角形BQEは二等辺三角形です。
このことから∠BQE=(180゚−20゚)÷2=80゚であり、
∠EPQ=180゚−60゚−80゚=40゚です。

また、∠CPB=180゚−80゚−60゚=40゚であり、
つまり三角形EQPは二等辺三角形であり、
よってEP=PQです。

そうすると、DP=DQ、PE=QE、DE=DEとなり、
三角形DPEとDQEは合同であることが分かります。
つまり∠EDP=EDQであり、
∠BDE=60゚÷2=30゚となります。

つまり、解は30゚です。

 ……如何でしたか?
 自力では解けなかった方にも、解き方自体はご理解頂けたのではないでしょうか。

 他にも解法はきっとあるでしょう。頑張って探してみるのもまた楽しいかと思います。 (追記:津村ゆかりさんが「5年考えて解けなかった問題:技術系サラリーマンの交差点」にて、 この問題と解き方いくつかを公開されました。)

2002年4月6日