ゴンドワナには数多くの小国家や都市、村があるが、地上にはそれらを結ぶ街道は存在しない。 そのかわり、ゴンドワナの住人たちの足となるのはこの様なクラウドシップかロケットである。街と街の間は航路で結ばれ、定期便や不定期便が頻繁に行き来しているのだ。 気船のエンジン部は最新の技術で作られているが、船体そのものは簡単な構造であり、木造船も珍しくない。ゴンドワナには大規模な修理設備が少なく、小さな植民村などでも修理できる構造が求められているのだ。 ゴンドワナでは、基本的にすべての気船が大陸植民ギルドに属している。気船を購入して船長を名乗るにはギルド員となるか、もしくはギルドから操舵手込みでレンタルするしかない。より正確に言えば登録されているのは気船ではなくエンジンという制度のため、船が墜落すればエンジンを回収するのが船長や船主の義務とされている。もちろん船が墜落するのはほとんどが密林の中なので、エンジン回収は植民者にとってはお馴染みの仕事なのだ。 |
気船はすべてギルドに所属するという原則は、軍船にも適用される。ゴンドワナで軍船同士の戦闘が起きるときも、その操舵手は軍に所属しないギルド員という事態が普通なのだ。この様な事情もあり、気船同士の空中戦は船を横付けしての切り込み戦となることが定石となる。 ギルドによる気船管理はゴンドワナの植民があまり進んでいなかった頃に決められたことであり、急速に開拓が進みつつある現在では実状にあっていないという意見も多い。 |