私事情・病気のこと(筋ジス)

私事情・筋ジス   2009.5.1   top 次へ


はじめに


 追記***2009.6.19

 
私の場合、病名が確定したときに「筋ジストロフィーの一種で、常染色体劣性遺伝三好型遠位型筋ジストロフィー」と
 説明されたので、私の中では19年間「筋ジストロフィーの一つの型」との認識しかなく
 「遠位型ミオパチーの三好型」という呼び方があるということを知ったのは、ごく最近(半年前)の事ですが、
 ネット上で、検索すると 患者さんのHP・ブログでは「遠位型ミオパチー 三好型」と自己紹介され、説明されている方がほとんどです
 初期症状から分類すると「遠位型ミオパチー」に、原因から分類すると「筋ジストロフィー」に・・・・
 制度からは、進行性筋ジスに分類されるという、曖昧な位置にあるようですが、そこの所(分類)に重きをおかず、私のページ内においては

 
筋ジストロフィーの、「私の事情・病気のこと」として話を進めていきますので、宜しくお願いいたします。






病気の事を詳しく話してこなかった私、
避けてる訳でも逃げてる訳でも無いけれど、理解してもらえるように話す事がとても面倒だっただけ(爆)
状態を説明する事はとても難しいし、例えようが無い症状で
病気を知ってもらうには、かなり無理があると思っていたから
だいたい「力が入らない」「体が使いにくい」「体中肩こり放題」なんて言われてもアバウト過ぎて、何が!?って感じだと思う。(笑)

そして、ネットで交流する上で、私の障害の種類を説明する必要性を感じていなかった事と
「病気だから」とか「不自由だから」という言葉に振り回されるのが、とても嫌だったのね
ただ、ただ 「私」を楽しんでいたかったとでもいうところでしょうか(笑)



 
誤解を招きそうな書き方をしているので、追記 2009.5.2
 
 病気と共存と言い切ってきた私が、自身の病気(ちょっと特殊な病)をネット上で紹介する必要性を感じてなかっただけで
 ご自身の、病気と向き合い、各々の状態に挑戦し闘っている方たちや
 療養中・回復の為の努力をされている方々がご自身の体験を病気の説明と共にネット上で発信されてることは
 同病の方、他の病気で療養されている方、介護されている方の力強い指針であると思っています。




そんな私の個人的な思いとは別に
世間に、この病気の事を知ってもらう事って大事なんだと気づき
同じ病気や同じような症状に不安を感じ、ネット検索するかもしれない人に
一つのパターンを伝えることで、あまり人助け出来ない私でも見知らぬ誰かの役にたてるかもしれない
早く、自分の異変や病気に気付けば適切な受診が出来たり、病気と共存する覚悟が出来るかも知れない
そう思ったので、少しずつ、私事情を書き記したいと思います。

私自身も「病気の事」をネットで検索し色々情報を集めようとしていた時期が有り、
情報の少なさに戸惑ったのに、ネットでいろんな方たちと交流するようになって、すっかり最初の目的を忘れていた。(笑)

※私のblog「だいじょうぶ。。。だいじょうぶ!!」で、みゆりんがくれたコメントに「障害の受容の過程」の事が、
書き込まれていて、私の場合はどうだったかなっと考えたら、
整形外科や内科を何件受診しても何の答えも出ないまま、病気なのか?私の体は、いったいどうなってるの?っと
悶々とした時期が、一番大変だった事を思い出したのよね。
せっかちな私は、もう少し後に作ろうと思っていた「病気のページ」作っちゃいました(爆)。。。
ただし以降の更新は、かなり亀モードになると宣言します!!(笑)


まずは、病気の説明から 
 

過去&現在の主治医から聞いたこと、自分で調べた事が混在しています。
思いこみも、含まれているかもしれませんので、
内容が違うよっていう部分を見つけてくださった方、ご一報いただけると、私は非常に喜びます(笑)
主治医や先輩患者に教えてもらいながら、修正を重ね、なるったけ正確な事をお知らせできるよう努めますので
宜しくお願いいたします。




種類と症状
私が患っている「三好型遠位型筋ジストロフィー(又は遠位型ミオパチーの三好型と呼ばれる)」の話しをしますね。
筋肉そのものが原因で異常をきたす疾患群を「ミオパチー」又は「ミオパシー」と呼びます。


 
追記 2009.6.25

 分類は、解釈によって色々変化します。 それだけ病気となる原因も、解明されてない部分も多いということです

 (*筋ジストロフィーがミオパチーの代表と説明しているサイトもある)
 (*先天性ミオパチーのみを「ミオパチー」とよんでしまいそうですが、「筋ジス」も「先天性ミオパチー」も広い意味で「ミオパチー」です)



進行性筋ジストロフィー(略して筋ジス)はミオパチーの中では患者数が多く
筋肉自体に遺伝性の異常が有り (遺伝性だが、自分がなったから家族もなるとは限らない)
筋力低下、脱力、筋萎縮をきたす病気です。

「筋ジス」には、沢山の型が有りますが、同じタイプの型でも症状や進行課程は多様です、
患者一人に対して一つの症状、100人いれば100の症状と言っても、過言じゃないと私は思っています
同じ経過、症状をたどる事が無くても、現時点で進行を止めたり回復する治療薬・治療法がなく難病(不治の病)である事は同じです
(一部研究が進んでいる型も有ります)

現在の所は「不治の病」ですから難病ですが、厚生労働省は特定疾患と認定していません
ただし東京都は独自で特定疾患として医療費助成をしているのですがその事を知らない人もいます。
現に私もつい4〜5年前に市の福祉課の指摘で申請した経緯があります。


 
追記 2009.6.25

 医療費の助成は、認定された病気にのみ適用されます。
 また、重度障害と非課税世帯以外は、収入により段階分けされた負担金があります。
 1年事の更新手続きです。
 ちなみに私は、重度障害として認定されています。

 




 追記 2009.6.19

 難病(特定疾患)として、国が研究対象としている約130の疾患には難治性疾患克服研究事業がおこなわれていますが
 筋ジストロフィーは、その疾患に入っていません。
 当然、特定疾患治療研究事業(約50疾患)にも入っていません
 そのため、
 研究には、お金がかかりますがその資金調達やその他諸々で、良い成果が上がらないようです。
 この話は、「三好型」だけいえることではなく、研究事業からもれる沢山の未認定の難病、同一の問題であり課題のようです。
 知識が無く制度の問題を語る事は、出来ませんが、いつかお話出来るように努めたいと思います。
 難病認定の事が報道されるたびに、いつも、感じているのです。 
 重篤な状態に早い時期から苦労する病気もあります。 
 認定の優先順位は?基準は? 何を優先にするべきなのか。。。。 
 いったいどのくらいの数の難病が置き去りにされているんだろうって



筋ジスというと「デュシャンヌ型」や「ベッカー型」を想像される方が多いと思いますが
肢帯型、顔面肩甲上腕型、等他多くの型が存在します
「何が原因なの?」の研究が進められ、少しずつ解明されているらしく
今でも分類が多いのに、さらに細分化されて新しい呼び名の型が増えるだろうと主治医が話してました
※通常は原因のある遺伝子で分類されますから、例えば肢帯型も一つの型じゃなくて、複数の型に分類されています。

さてさて、話がまとまりませんね(爆)
多くの筋ジスは体の中心の近位筋から障害されるのに対し
三好型遠位型筋ジストロフィーは、病名の通り、体の中心から遠い所、つま先・指先から障害が始まります。
私の患っている「三好型」は、筋ジス患者内でも初めて聞いたと言われるほど、知られていないようです
さらに、原因は別だけれども「遠位型ミオパチー」と同じ病気仲間と分類し説明する事が多いのは、
発症の初期症状が酷似しているという理由があるそうです。


筋繊維は「壊死と再生」を繰り返す組織ですが
私の場合(三好型等)は、壊死する数に再生が追いつかない上に、脂肪組織、結合織の増生で
(病気が確定した時、筋肉繊維が、脂肪に置き換わる・入り込むという表現で説明されました。)
徐々に筋肉の役割を果たせなくなるというやっかいな病気です。
役割不足 = 筋萎縮(変形)+筋力低下

主治医曰く、私の場合は、(2009年現在)すでに肩・腰と全身に障害があるため
症状からみれば肢体型と呼んでもおかしくないのだそうです。
今の私は、重力に逆らう姿勢、動作が本当に、苦手(出来ない、又は出来にくい)
又、神経は正常なので、感覚障害は無くて怪我をしたり打撲があれば痛いし、蚊に刺されたら痒い

ネット上で「三好型」を検索すると、色んな発症時期・症状の説明が、他の筋ジスより短い文章で見つかります。
その中で、上肢にはほとんど症状が出ないと説明されているページを発見
最初から上肢、下肢共に同時進行だった私は、筋生検で病名が確定したにもかかわらず別の病気なの?
身障手帳には「四肢機能障害」って書いてあるのにこれは間違い?って不思議に思い、
ついこの間の事(2009.4.23)に、主治医に聞いてみたの
先生からの回答は、
書いた先生(私が通院している病院の関係者)に、訂正してもらうように伝えておくね(笑)
この内容は「筋肉百科事典」というサイトに、書かれている内容なのだけど
主治医も時々チェックし、研究が進んだりして書き換えの必要有りと思う部分は管理者に報告するのだそうです
ただし、三好型まで気が回らなかったな「ごめんなさい」と言うことでした(笑)



診断と原因

最近ジィスフェリン蛋白の欠損が原因だと解明されたが、どの程度の欠損かはわからないと説明を受けました
※タンパク質名、なんか違うような気もするので、もう少し調べてみます。

診断方法
・血液検査ck・cpkの値が正常値の数百倍になります。
(ck・cpk主に骨格筋・心筋・平滑筋・脳に多く存在し、筋肉でのエネルギー代謝に関わっている酵素)
※血液検査では、GOT,GPTの値も高くて、本人が筋ジスだと知らなくて申告しなければ、病院では肝臓が悪いとの診断が出る
  私の場合、会社の健康診断で「肝機能障害」と診断され、治療指示があった
  お酒が好きで、良く飲んでたのと、仕事の掛け持ちで疲れて、病気になったとばかり思っていた。25〜27歳頃(1985〜)の事

・筋電図検査、体に針を刺して電気を通す
・神経伝導検査、神経を電気刺激し伝わる速さを調べます
・筋肉のCT(又はMRI)
・筋生検(筋肉の一部をとって、専門病院で病理検査してもらう)診断が出来ないときに行う
・家族構成・病歴の確認(遺伝的要素が多いため重要とされるが、病型によっては孤発例も多い)



雑談
私の場合、近親者はおろか遠縁にも一人として私のような症状の人がいない
親戚で知っているだけを、ざっと数えても70人は下らない
父方の「叔父叔母6人」「いとこ16人」・母方「叔父叔母7人」「いとこ9人」
両親の祖父母、及び祖父母の兄弟とその子どもや孫
強いていうならば、父の従兄弟の孫と、父のいとこの子どもが小児麻痺で、私のいとこが一人自閉症くらいかな?
最初に検査した大学病院の担当教授は「宝くじ当たるより難しい、突然変異」と呼んでいました。
教授のいうように、私は突然変異?
「孤発例かもしれないね」っと専門用語的にいってくれたら納得できたのに
その時は、宝くじなんて言うたとえ方失礼や、他に無いのかなって思った(∋_∈)



発症時期
20〜30代に下腿(膝から下の部分)が侵されるので歩行異常で気づく場合が多い
概ね発病後10年で、車椅子生活となると、説明されています
ネット上では、「発症時期」10〜20代や10〜30代や30〜40代と説明されているページもありました
根拠は有りませんが、20〜30代なんじゃないかな???って、私は思ってます。
私が、25〜26歳で発症したと予想されてるから、そう思うのでしょう。(笑)




予後
心筋や呼吸器系には障害が出にくいので、生命的予後は良いっていわれてます
進行具合は、各個人でかなり差があり
どちらかといえば女性の方が重症だという症例報告があると、通院していた某大学病院の担当医に言われた
※女性の方が・・・っというのは、1990年に教授からいわれた言葉だけど
20例ほどしか報告が無いから断定は出来ないし、出産経験者もいないから、なんとも・・・って。
当時、都内(国内と言われたのかも知れない)に20人と言っていたけど、ネット上で検索すると、
20年近く前の事とはいえ、もう少しいたのじゃないかなと、思える


2009.6.25 追記
もう一つ、病気確定の時に言われたことを思い出しました
筋ジストロフィーには20種類くらいの型があり、「三好型」は、軽い方から3番目くらいですよって
私の今の状態を思えば、私より症状が重い17種(今はもっと多いのでしょうが)の病型の人は、
どれほど大変だろうって今更思います。



「三好型遠位型筋ジストロフィー」の事少しわかっていただけたでしょうか?
聞き慣れない言葉が多くて、わかりにくいですよね
薬が無いから、適切なストレッチリハと筋トレと言えない筋トレ(自分では出来ない)
リハビリ(運動)は、やらなければ筋力低下と萎縮さらに変形が進み
やればやったで、筋肉破壊に繋がるから加減がわからないし難しい。。PTも悩みながらストレッチしてくれます
後は、転倒などでの怪我を絶対にしないようにと、いつも言われる
そうそう、私の場合はもう一つ、身動きできない体制で車椅子やベッド上に座りっぱなしなので、
褥瘡にならない工夫が重要



次は、今思えば「あれが症状の始まり」の時期をお伝えしようと思いますが、半月後あたりになると思います。





 追記***2009.5.2

 
ALS(筋萎縮性側索硬化症)と同じ病気ですか?と質問を頂いたので、少しだけ説明します
 筋ジストロフィーの「ジストロフィー」は萎縮を意味すると言うこと、又動けなくなるという見た目から
 混同されるのだと思いますが、原因が異なります。
 ALSも、筋肉細胞が死滅することに代わりはありませんが、
 その原因が筋肉細胞に繋がっている神経細胞が死滅するので筋肉が役割を果たせなくなってしまうという病気です。
 ALSは、厚生労働省の特定疾患治療研究の対象になっている約 50 疾患に入っています。








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