2015年
07/01  まんのう出土のモザイク玉はササン朝ペルシャ産

香川県まんのう町教委は30日、同町羽間の安造田東三号墳の横穴式石室で1990年に出土した装飾品のガラス玉「モザイク玉」(2007年に町有形文化財指定)が、奈良文化財研究所の調査で、西アジアのササン朝ペルシャ(226〜651年)で制作された可能性が高いことが分かったと発表した。
モザイク玉は最大径1・45センチ、赤、白、紺の3色の模様があり、ひもを通す穴が開いている。3色のガラス棒を複数本合わせて一つのモザイク単位とし、これを7本束ね、高熱で溶かしながら球形にする高度な技法が用いられている。町教委などによると、古墳時代のガラス玉でも国内では他に例のない技法で、西アジア産のモザイク玉は国内唯一の出土例という。
化学組成を調べる蛍光エックス線分析の結果、ササン朝のガラスに特徴的な植物灰に由来する成分を含むことが判明した。白い部分には、より色を白くするためにマンガンなどを入れる技法も西アジアなどで見られる特徴だった。

四国新聞より。

07/02  佐賀県立美術館が新装終えて開館 幻の名画「裸婦」展示

共同通信より。

07/03  1300年前の極彩色 薬師寺東塔の天井画見つかる

朝日新聞より。

07/09  謎の絵師は「狩野伊織」 京都の重文・襖絵作者判明

京都新聞より。

07/11  琉球王家家紋が逆向きに 島根の博物館、誤印刷

共同通信より。

07/11  アンコール朝の文化財返還 タイからカンボジアに

共同通信より。

07/15  川添登さんが死去 建築評論家、「メタボリズム」提唱

産経新聞より。

07/16  ポーラ美術館が展覧会延期…大涌谷1・5キロ圏

大涌谷周辺の火山活動の活発化を受けて、神奈川県箱根町のポーラ美術館は15日、今秋から開催予定の「ルソー、フジタ、写真家アジェのパリ 境界線への視線」展を延期すると発表した。
借用する作品が多く、噴火などによる不測の事態を避けるため。代わりに収蔵品展「自然と都市 印象派からエコール・ド・パリ」を開催するとのこと。
同館は大涌谷から約1・5キロ離れ、現在立ち入り禁止となっている半径1キロ以内に含まれていないが、噴火警戒レベルが3(入山規制)より上になれば、立ち入り禁止エリアが広がり休館を余儀なくされる。
展示は10月3日から来年3月13日までの日程で、約100点のうち約30点を他館から借りる予定だった。
同館は、すでに8月1日の「夏休み子ども美術鑑賞会」の中止を決定。9月27日まで開催中の「セザンヌ」展でも、借用作品8点の展示を取りやめた。

読売新聞より。 ポーラ美術館公式サイト

07/17  片岡仁左衛門さんら人間国宝に 京舞井上さん初の3代認定

共同通信より。

07/18  盗難仏像、対馬に到着=県立資料館で保管−文化庁

長崎県対馬市の神社から韓国人窃盗団によって持ち去られていた仏像1体が18日、同市の県立対馬歴史民族資料館に到着したとのこと。文化庁が同日明らかにした。今後、同館で保管される。日本政府は、同市の観音寺から盗まれたもう1体についても、早期返還を求めている。
韓国側から返還された仏像は、同市の海神神社が所有していた国指定重要文化財「銅造如来立像」。県指定重要文化財の「観世音菩薩坐像」とともに2012年10月、韓国人窃盗団に盗まれていた。
韓国検察当局は今月15日、窃盗団の有罪確定後没収していた仏像のうち、銅造如来立像の返還を決定。一方、観世音菩薩坐像については、韓国の裁判所が13年、観音寺が正当に取得したことが証明されるまでは日本に返還してはならないとの決定をしており、検察は現時点での返還を見送った。

時事通信より。 関連:「仏像欠損、盗難時の衝撃が原因か 返還文化財の右手中指」(2015年7月22日付共同通信)、スクラップ2014年11月25日「仏像盗:対馬で逮捕の韓国人5人に」(毎日新聞)

07/18  奈良美智さん制作 メモリアルドッグお色直し

河北新報より。

07/18  黒田清輝の油彩画を確認 90年ぶり、競売に出品

共同通信より。

07/22  水墨の歌麿美人画発見 肉筆、福岡で公開へ

共同通信より。8月8日から9月20日、福岡市美術館の特別展「肉筆浮世絵の世界」で公開

07/25  文科省批判作の見直し要請 都現代美術館、会田さんに

共同通信より。

07/29  玩具、古文書122点水損 浜松の資料館

静岡新聞より。

07/30  中国地方最古の木彫仏 島根県芸術文化センター、奈良時代の作を公開へ

産経新聞より。仏像は島根県立石見美術館で開かれる企画展「祈りの仏像 石見の地より」で公開されるとのこと。会期は2015年9月19日(土)〜11月16日(月)

07/30  鎌倉大仏、1月から55年ぶり全面補修 内部拝観中止に

朝日新聞より。

07/31  大名から贈られた?…秘蔵の能面など92点公開

江戸時代末期の塩田開発で財をなした野崎家の邸宅だった重要文化財「旧野崎家住宅」(岡山県倉敷市)で秘蔵していた能面や狂言面計92点が初めて報道陣に公開された。
資料を管理している野崎家塩業歴史館(倉敷市)によると、野崎家では備前岡山藩の池田家伝来品として、「門外不出」を守ってきたが、能面などに詳しい同美術館に調査を依頼し、2012年から調べていた。
同館によると、秘蔵品は能面66点、狂言面26点のほか、能装束9点、大鼓、能「高砂」を表現した人形一式など計約110点。面には、名工だけに許された銘「天下一」を冠したものが20点、他の銘も19点あった。大名家の面制作に携わった面打ちの作品が多く、技術レベルは高かった。
能楽が盛んだった17〜18世紀の江戸時代の作品が中心だが、狂言面「乙」の面袋には室町時代の名工「福来」の墨書があるなど、15世紀までさかのぼる作品もあった。面の種類は豊富で、彩色などの保存状態は良かったという。
入手経路を裏付ける文書などは見つかっていないが、林原美術館(岡山市)が所蔵する池田家の能面や面袋のスタイルと類似しており、明治維新には野崎家が財政支援の返礼として、池田家からひな飾りを受け取っていたことなどから、同時期に面などが贈られた可能性が高いとしている。

読売新聞より。秘蔵品は10月3日から12月6日まで、金沢能楽美術館で開かれる特別展「塩田王の雅び心」で展示されるとのこと。

07/31  吉原治良作品21点が競売に 市場に初登場、京都で公開

共同通信より。