2013年
04/02  山陰最古級の神像 「立膝型」女神2体目発見
一昨年12月に6体の神像が発見された鳥取県米子市東八幡の八幡神社で、鳥取、島根両県で最古級とみられる平安時代の木彫神像が新たに見つかった。関西大学の長谷洋一教授(日本彫刻史)が1日、同神社で調査。「これだけの数の神像が見つかるのは全国的にも珍しい」としている。
神像は1月上旬に本殿床下の収蔵庫で厨子に入った状態で見つかった。幅35センチ、高さ50センチの大きさで10世紀後半に制作されたとみられる。
片足を立てた「立膝型」の女神で、立膝型の神像は全国でも十数例しか見つかっていないという。赤や白、緑などの顔料で塗られた跡があり、江戸時代に塗り直された形跡も見られる。
同神社では一昨年12月にも平安時代に作られた神像6体が発見され、そのうちの1体が同様に立膝型の女神で、ほぼ同時期に作られた可能性が高いとのこと。
日本海新聞より。神像は13、14日、八幡神社で一般公開されるそうです。
唐招提寺(奈良市)の国宝・鑑真和上坐像(8世紀)の模像を制作している財団法人美術院国宝修理所(京都市)で4日、彩色を終えた模像が報道陣に公開され、奈良時代の鮮やかな姿がよみがえった。
美術院は、国宝像と同様に、麻布を漆で張り重ねて成形する技法で模像を制作。まつげや無精ひげのほか、けさの模様も忠実に再現した。
共同通信より。
東京都現代美術館が「閉館する」との嘘の記事が1日発売の美術誌「ギャラリー」4月号に掲載され、美術館や都に問い合わせが殺到し、同誌の編集発行人が謝罪していたことが5日、分かった。雑誌側は「エープリルフールのジョークのつもり」としているが、関係者は「しゃれになっていない」とあきれている。
この記事は、美術ジャーナリスト名古屋覚さんが書いた「評論の眼」。「東京都現代美術館を閉館し、主に都内在住作家による最新のアニメやゲームと、書や工芸などわが国の伝統美術を同時に紹介する『クールトーキョーフォーラム』を同館建物内に新設する方針を、東京都はこのほど固めた」という内容。美術館側は3日、公式ホームページで「全くの事実無根」と否定し、同誌の編集部に強く抗議した。
同誌は4日、公式ホームページ上で本多隆彦・編集発行人名のおわびを掲載。「エープリルフールのユーモアとして書いた評論文の一部。記載された内容は事実ではない」「予期せぬ誤解を招いた」などと謝罪した。名古屋さんも「(評論では)『本誌発行日には』(4月1日のこと)とヒントまで書いたのに、世界で楽しまれているエープリルフールのジョークが分からない方々が美術館や文化行政や報道に携わっていたり(中略)、それ故、このたびそうした方々をお騒がせしてしまったことは、大変遺憾」との談話を載せた。
産経新聞より。ユーモアやジョークとして成り立ってないので分からないんじゃないですかね。
兵庫県の西宮市大谷記念美術館は5日、円山応挙の「水呑虎図」が85年ぶりに見つかったと明らかにした。
絵は1782年作。縦96・5センチ、横141センチで掛け軸になっている。40代に描かれた。
1928年に大阪美術倶楽部で売りに出た後、所在不明だった。今年、所有者から同館に連絡があり、署名などから「水呑虎図」と判断した。
共同通信より。4月5日付朝日新聞によりますと「くいだおれ」創業者が所蔵していたそうです。
「水呑虎図」は西宮市大谷記念美術館で開催される「とら・虎・トラ」展に出品。会期は2013年4月6日(土)〜5月19日(日)
ジョルジュ・ルオー(1871〜1958年)の銅版画集「ミセレーレ」全58点を、東京の男性が宮城県美術館に寄贈した。東日本大震災と福島第1原発事故による放射能汚染で苦しむ被災者を元気づけたいと申し出た。
「ミセレーレ」は当初からふさわしい所に預ける考えで1989年に購入、原爆が投下された広島市の美術館に寄託した。昨年8月、宮城県美術館に寄贈。同館は図録の作製など、展示のための準備を進めていた。
河北新報より。ミセレーレ全58点展示:「新収蔵 ルオー版画集 『ミセレーレ』」 2013年4月17日(水)〜2013年6月30日(日) 宮城県美術館
東アジアの農耕文化史研究で知られる元国立民族学博物館館長の佐々木高明氏が4日死去していたことが8日、分かった。83歳。
京大大学院修了。立命館大助教授、奈良女子大教授などを経て、故梅棹忠夫氏の下で国立民族学博物館の創設に携わった。1993年に同館の2代目館長に就任。97年の退官後はアイヌ文化振興・研究推進機構理事長を務めた。
日本の基層文化につながる東アジアの共通文化圏を「照葉樹林文化論」として展開。広く議論を呼んだ。  主な著書に「照葉樹林文化の道」など。
共同通信より。
東大寺(奈良市)は9日、明治時代に大仏足元から出土した鎮壇具20件(国宝は15件)の一部で、装飾大刀として名高い金鈿荘大刀など大刀3本の発見時の姿を描いた模写図が、同寺図書館で見つかったと発表した。
模写図は金鈿荘大刀2本のほか、光明皇后からの献納品目録「国家珍宝帳」に記された宝剣「陽宝剣」と判明した「金銀荘大刀」。それぞれ裏表両面が色つきで描かれているとのこと。
鎮壇具は、大仏殿の修理に伴う仮設の足場建設で、須弥壇を掘った際に出土した。
共同通信より。
奈良新聞より。
AFP通信が家族の弁護士の話として伝えたところでは、9日死去、93歳。
水墨画の伝統に根差した抽象画が高い人気を博し、日本を含む各地で個展を開いた。94年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞。
朝日新聞より。
ロイターより。「寄付されたコレクションは2014年秋に公開される予定」とのこと。
寄付したローダー氏、以前も絵画関連でニュースになったような…と記憶を辿ったらありました。「クリムト作品に155億円 絵画史上最高値で購入」(スクラップ2006年6月19日)
円空(1632〜95年)が作った観音像が、岐阜市の美江寺で見つかったとのこと。台座の一種である「裳懸座(もかけざ)」が長い特殊な形で、円空仏の中でも珍しい形という。
観音像は、美江寺が3年前から行っている宝物調査で、阿弥陀堂内に安置されているのが見つかった。9日に円空学会常任理事の小島梯次さんが、顔の表情や作風から円空作であることを確認した。
総高37センチのうち裳懸座が20センチを占め、裳裾のひだが下まで直線で伸びている独特の造形。顔が滑らかに磨かれており、円空の特徴である素朴で力強い彫り跡は見られないが、切れ長の目に微笑をたたえた穏やかな表情はいかにも円空仏らしい。
小島さんによると、この形は寛文期末の1673年ごろに集中して作製されており、同時期の作と見られる。現存する同種の円空仏は過去に5体確認されているのみという。
岐阜新聞より。
神戸市東灘区の深江北町遺跡で、仏教徒の寄付行為を示す「智識」や「天平十九年」(747年)と記された木簡が見つかり、神戸市教育委員会が10日発表した。年代などから東大寺の大仏鋳造への寄進を記した内容とみられるという。
市教委によると、都以外の地方で仏教に関わる寄進を裏付ける木簡の出土は全国初。同様の木簡は、1989年、奈良市の平城京で都の役人から寄付を集めた内容のものが見つかっている。
共同通信より。
2015年春に開館予定の県立美術館館長に内定している新見隆さんが11日、県庁で会見を開き、美術館の構想を語った。また、美術館の頭文字をとった「OPAM」(オーパム)という美術館のロゴも発表された。
大分について「ユーラシアや南蛮文化を受け入れた世界性がある」と感想を話した。その上で「大分の文化と世界の文化が出会う場を作りたい。様々なジャンルが出会うミュージアムにしたい」と、海外の美術品や文学、舞踊などを取り入れる構想も語った。
ロゴは「O」と「A」のサイズをひときわ大きくした、動きのあるデザイン。デザイナーの工藤青石さんは「この場所が持っている可変性や多様性、どういうことが行われていくかという予感をイメージできるよう表現した」と説明した。
朝日新聞より。
東京国立博物館は16日、狩野永徳筆の国宝「檜図屏風」の劣化が激しいとして修理計画を明らかにした。
同作は1590年、豊臣秀吉が智仁親王のために造営した八条宮家御殿のふすま絵。江戸時代には八つ折りの8曲屏風に改装されていたが、画面中央に図柄の連続しない部分がある。今回の修理は中央に空間を持たせ、二つに分けて4曲1双にする試み。
昨秋から赤外線撮影などで事前調査、今年1月から絵の具層の剥落止めを行って解体した。来年3月に完成し、2014年度中に公開予定とのこと。
時事通信より。
パリにある改装中の名門ホテル「リッツ」で見つかった17世紀のフランス宮廷画家、ルブランの未知の絵画が競売にかけられ、予想を上回る144万1500ユーロ(約1億8500万円)でメトロポリタン美術館が落札したとのこと。クリスティーズが18日、明らかにした。
リッツは改装工事のため2012年夏から休業中で、改装前に建物内の美術品を確認していた専門家がルブランの作品と気付いたとのこと。著名デザイナーの故ココ・シャネルが30年以上にわたり滞在したスイートルームに飾られていたといい、どのような経緯でホテルに渡ったかは分かっていない。
時事通信より。
万博記念公園を運営する日本万国博覧会記念機構が来年度にも、昭和45年の大阪万博のシンボル「太陽の塔」(高さ約70メートル)内部を常時公開する準備を進めていることが30日、分かった。塔内部の常時公開は万博後初めて。
万博終了後、内部は非公開とされたが、平成15年以降は数回にわたり特別公開されてきた。その後も公開を求める問い合わせが後を絶たないことから、同機構は常時公開の方針を決定。耐震補強工事などを行い27年3月の公開を目指しているとのこと。
同機構は26年3月に廃止されるが、移管先の大阪府とも常時公開する方向で協議しているという。
産経新聞より。






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