2010年
07/02 土器にベンガラで赤いシカの絵 愛知県の一色青海遺跡
共同通信より。
一宮市博物館は、同市内の寺院から円空作の仏像2体が見つかったと発表した。
見つかった仏像は薬師如来像と十一面観音菩薩。薬師如来は高さ10.1センチ、制作時期は寛文期(1661〜73年)。無傷で保存状態も良いとのこと。十一面観音菩薩は座像で、高さ7.8センチ。制作時期は薬師如来よりやや遅いという。表面にやや傷があるが、十一面観音の特徴を示す頭部の観音像や頭上の仏も見ることができる。県内の十一面観音菩薩としては立像が知られているが、座像は県内で初めて確認された。
毎日新聞より。
京都国立博物館は、所蔵する平安時代後期の絵画「十二天像」(国宝)のエックス線画像をデジタル化し、報道関係者に公開した。頭や胸など部分ごとに分割して撮影されたフィルムの画像が、デジタル化によって1枚につなぎ合わせて印刷でき、全体の筆致や使用された絵の具の推定などに役立つという。
読売新聞より。
白河藩の御用絵師だった亜欧堂田善(1748〜1822年)の作品が、福岡県柳川市の御花史料館で見つかったとのこと。
作品は、江戸・品川で花見をする庶民を描いた「花下遊楽図」(縦44.2センチ、横90.2センチ)。古くから同史料館にあったが、作者が分からなかったため公開していなかった。「浅間山図」(東京国立博物館所蔵)と技法が似ており、文化年間に描かれたとみられるとのこと。
読売新聞より。
故ダイアナ妃の実家が所蔵していたルーベンスの作品が6日、ロンドンの競売商クリスティーズでオークションに掛けられ、900万ポンド(約11億8600万円)で落札されたとのこと。この作品は16世紀の神聖ローマ帝国皇帝カール5世を描いたとされるもので、1612〜14年の間に制作された。ダイアナ妃の一家の先祖代々の領地であるオールソープに飾られていたとのこと。
このほか、イタリアの画家グエルチーノの1651年の作品で、ダビデ王を描いた絵も520万ポンドで落札されたとのこと。
時事通信より。スクラップ2010年3月30日の続報。
共同通信より。
共同通信より。
明治期の火事で黒く焼け焦げ、そのまま祭られて傷みがひどくなっていた満福寺の毘沙門天王像が、火災から106年ぶりに修理されたとのこと。焦げた部分を削らず、炭化物を樹脂で固める手法を使った。
毘沙門天王像は木製で高さ2.7メートル。仏師運慶の平安末期の作と伝わる。境内のお堂の厨子に祭られていたが、1904年の火災で全身が焼け、表面から約1センチの深さまで炭化したとのこと。
河北新報より。
共同通信より。
共同通信より。
フランス国立科学研究センター(CNRS)が、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画に関する科学的な分析結果を公表したとのこと。
ダ・ヴィンチの作品は、「スフマート」と呼ばれる技法が特徴だが、具体的にどう描いたかについては謎も多かった。CNRSはルーブル美術館などの協力を得て、モナリザをはじめ同美術館所蔵のダ・ヴィンチ作品7点を蛍光X線分析装置で詳細に調べたとのこと。
その結果、ダ・ヴィンチが人物の顔を描く際、色の上から塗り重ねた透明絵の具は一塗りの厚さが1〜2マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)と判明。厚い部分では30回前後も重ね塗りし、それによって生じる明暗の違いで、微妙な奥行きを表現していることが分かった。
時事通信より。
県教委は20日、県が所有する平安時代の遺物、内耳鉄鍋(ないじてつなべ)を破損したと発表した。内耳鉄鍋は平泉遺跡群(柳之御所遺跡)出土品の一つで、国の重要文化財に指定されている。
内耳鉄鍋は直径33.6センチ、高さ16.5センチ、重さ2キロ弱。県の調査で柳之御所遺跡の堀の底部から1988年に発掘されたとのこと。今年6月に重要文化財に指定された出土品942点のうちの1点で、県立博物館が保管している。
16日、県立博物館の企画展準備作業中に鍋を傾けた際、鍋のふちを押さえていた親指に力がかかり一部が四つの破片(5センチ×3センチ)にかけた。県教委は16日、文化庁に報告。今後、文化財保護法などに基づき届け出を行い、指導を受けながら復旧作業を行うとのこと。
柳之御所遺跡から出土し、同時期に保存処理をした鉄製品はこのほかに27点あるといい、これらについてもさびの進行具合などを調べるとのこと。
岩手日報より。
共同通信より。
京都市左京区の檀王法林寺に伝わる経典「集諸経礼懺儀」(上下2巻)が、平安時代後期に奥州藤原氏が作らせた経典「中尊寺一切経」の一部であることが22日までに、仏教研究者らの調査で分かった。字や紙の傷みは少ないとのこと。紺色の紙に金銀の文字で経を書いた珍しい形式で、専門家は「奥州藤原氏の権勢がうかがえる」としている。
国際仏教学大学院大(東京都)の上杉智英研究員らが、3年前から調査していた。経文は一行ごとに、金字と銀字で交互に書かれていることや内容から中尊寺経と判断した。
中尊寺経は和歌山県の金剛峯寺に4300巻ほどがまとまって残り、国宝指定されている。上杉研究員によると、檀王法林寺に伝わっていた「礼懺儀」はこれまで中尊寺経と別系統の経典と考えられていた。檀王法林寺には前身の寺から伝わったか、江戸時代初期に同寺を開いた袋中が収集したとみられるという。
また上杉研究員によると「礼懺儀」下巻には、鎌倉時代から法然が同様の経典で使用したとされる「南無」の文字があり「経典の伝来や変遷を知る手がかりにもなり、内容的にも極めて重要な史料だ」としている。
京都新聞より。
名古屋城の二の丸御殿を飾っていた障壁画の一部が発見されたとのこと。襖絵を仕立て直した屏風2点で、江戸初期に狩野派の絵師が描いたとみられる。22日、徳川美術館が発表した。
二の丸御殿は尾張藩主とその家族のための御殿で、藩政の中心となる施設でもあった。明治初期に旧陸軍の兵舎建設のために解体され、その遺構も伝わっていない「幻の御殿」だ。現在復元工事が進む本丸御殿より規模が大きく、多数の障壁画で飾られていたとみられる。
今回発見されたのは、「唐人物図屏風」と、「梨木禽鳥図屏風」。明治期に元尾張藩士が私費でふすま絵十数枚を購入したという記録があり、その一部とみられる。現在は、尾張徳川家とゆかりの深い興正寺(名古屋市)が所蔵しているとのこと。名古屋城の諸施設を記録した史料「金城温古録」に記載された襖絵の絵柄と一致していたことなどから、二の丸御殿のものと判定された。
朝日新聞より。
共同通信より。
共同通信より。
アンセル・アダムズのガラス板ネガ65枚が発見されたとのこと。2億ドル(約175億円)の価値があるとみられる。
学校の美術の先生で収集家でもあるリック・ノーシジアンさんは27日、10年前にカリフォルニア州のガレージセールで45ドル(約4000円)で購入したガラス板ネガ65枚が、専門家によってアダムズの作品であると鑑定されたと語った。同氏の弁護士は、写真にはサインなどがなく判定がなかなか難しいため、写真の専門家だけでなく、筆跡鑑定、気象学の専門家などに依頼して総合的に鑑定したと述べた。その結果(1)ネガが入っていた封筒に残された文字の筆跡が、アダムズの妻のものと一致した(2)ネガのうちの1枚が、アダムズの有名な写真と同じ日、同じ時刻に撮影されていることが判明した−などから、アダムズの本物のネガである可能性が極めて大きいと判断したという。
時事通信より。アンセル・アダムズのネガに関する記事。7月28日付ロイター通信によると遺族は鑑定結果に納得していないようです。
共同通信より。可愛い。
喜多川歌麿の肉筆画の掛け軸2点が、栃木県内で見つかり、鑑定の結果、歌麿の真筆と確認されたとのこと。2作品を寄託された栃木市の鈴木俊美市長が27日、明らかにした。
見つかったのは、七福神の大黒と布袋が相撲を取り、恵比寿が行司をしている「三福神の相撲図」(縦82.3センチ、横39センチ)と、「鍾馗図」(縦81センチ、横27.5センチ)。大和文華館の浅野秀剛館長は「歌麿が全盛期を迎える直前の30代半ばごろの作品」と評価した。
両作品とも、1975年に栃木県立美術館で開かれた「県内収蔵古美術名品展」に出展された後、所在不明とされていた。今年5月、かつて栃木市に住んでいた旧家の家族が所有していることがわかり、作品保護の観点などから、市への寄託が決まったという。
歌麿の肉筆画は40点ほどしか確認されていない。栃木市では2007年に歌麿作とされる肉筆画「女達磨図」も見つかっている。
朝日新聞より。かつて栃木で見つかった歌麿:スクラップ2007年10月5日
ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂の天井に描いた神の絵に、脳の一部や目の神経系などの解剖図が、「隠し絵」として描き込まれていることが、米ジョンズホプキンス大学の研究でわかった。専門誌ニューロサージェリーに掲載されたとのこと。
隠し絵がみつかったのは、闇と光を分ける神の絵。同大の脳外科医と医療イラストレーターが、画像をデジタル処理して輪郭などを調べた結果、神のあごひげからのどにかけての凹凸が、中脳や延髄などが集まった「脳幹」を下から見上げた解剖図と重なったとのこと。この不自然な凹凸については、ミケランジェロの意図について専門家の間でも論議があった。腹部にも不自然なひだが描かれており、これは、同時期に活躍したダ・ヴィンチが残した目と視神経の解剖図によく似ているという。
読売新聞より。






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