2007年
12/01 芸術院新会員に5氏
日本芸術院(三浦朱門院長)は30日、新会員に詩人・小説家で元セゾングループ代表の辻井喬(本名堤清二)氏(80)ら5人を決定したとのこと。ほかの新会員は洋画家の大津英敏氏(64)、陶芸家の中里逢庵(本名忠夫)氏(84)、詩人・小説家の三木卓(本名冨田三樹)氏(72)、能楽師の梅若六郎(本名善政)氏(59)。任期は終身で年金250万円が支給される。5人を含めた会員数は107人となる。
日経新聞。
1日、ニューヨーク市内でオープンした。奇抜な外観が特徴で、地元メディアからは早くも「灰色の幽霊」と命名されているとのこと。
これはマンハッタンの南東部にできた新現代芸術美術館。もともと市内の別の場所に建っていたが、建て替えが必要となり、新たに建築が進んでいた。設計したのは日本人建築家の西沢立衛氏ら。7階建ての建物は積み木を無造作に重ねたような格好で、館内では現代芸術の作品が展示されている。
1日付時事通信。
朝日新聞より。
東京芸術大学は4日、横浜市にキャンパスを置く大学院映像研究科に来年4月、アニメーション専攻(修士課程、募集定員16人)を開設すると発表した。国立大の大学院にアニメ専攻が設置されるのは初めて。
教授には、クレイアニメ「ニャッキ!」の作者として知られる伊藤有壱さん、内外の映画祭で高く評価された短編アニメ「頭山」の監督山村浩二さんら4人が就任。立体アニメ、平面アニメ、企画構成(プロデュース)、物語構成(脚本など)の計4領域を設ける。
日経新聞。
朝日新聞より。
山種美術館が、広尾に新美術館を建設する予定で計画を進めていることが分かった。12月3日付けの建通新聞が報じた。
建設予定地は渋谷区広尾5丁目エリアの一角。敷地面積は約1,117平方メートルで、地上6階・地下1階の鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)、建築面積=約893平方メートル、延べ床面積=約4,075平方メートルの施設を建設する計画。日本設計(新宿区)の設計で、2008年3月に着工し、2009年4月末の完成を予定しているとのこと。
同館は、建物の老朽化などに伴い、1998年に現在の千代田区三番町へ仮移転している。同財団では新美術館の計画について、年明けにも正式発表を行う予定とのこと。
シブヤ経済新聞。
米競売大手サザビーズは5日、ニューヨークで行った古美術品のオークションで約5000年前のメソポタミア文明期に作られた手のひらサイズのライオン像が約5700万ドル(約63億円)と彫刻や古代作品としては史上最高額で落札されたと発表した。
落札されたのは高さ約8.3センチの石灰岩でできた「グエノル・ライオネス」という彫像でメスのライオンが前脚を胸の前で交差させている。イラクのバグダッド付近で発見されたという。
ロイター通信によると、今回の落札価格は11月に約2916万ドル(約32億円)で落札されたピカソの胸像作品「ドラ・マール」を大幅に更新。古代作品では6月に2860万ドル(約31億円)で落札されたローマ時代のブロンズ像が最高だった。
産経新聞。
文化審議会は7日、国立西洋美術館本館を重要文化財に指定するよう文部科学相に答申したとのこと。
フランス人建築家、ル・コルビュジェ(1887〜1965年)の設計。フランス政府が世界7カ国に点在するコルビュジェ作品23件を一括して世界文化遺産に推薦する予定で、同本館も候補になっている。
毎日新聞。世界遺産推薦に向け、間に合わせたって感じでしょうか。関連:スクラップ2007年7月23日
8日午前2時ごろ、松伯美術館で警報装置が作動。駆けつけた奈良西署員が、同館2階の搬入用扉から美術品を投げ落とし、地面に飛び降りる男を発見した。男は抵抗、逃走したが、路上で別の署員に取り押さえられ、事後強盗の現行犯で逮捕されたとのこと。
調べでは容疑者は、上村松園の美人画の屏風「人形つかい」(推定約3億円相当)▽松園の掛け軸「唐美人」(同約2800万円相当)▽松園の息子、松篁の絵画「狐」(同2000万円相当)の3点を同館の庭に投げ出し、盗もうとした疑い。
産経新聞。「同館は平成6年の開館で、上村松園、松篁と、松篁の長男の淳之館長の親子画家3代の作品約500点を所蔵している」そうです。
朝日新聞より。
朝日新聞より。
朝日新聞より。
中国の秦の始皇帝の兵馬俑を展示しているとの触れ込みだったドイツ北部の展示会が、14日までに中止されたとのこと。ドイツの業者が複製を納入していたことが発覚したため。
関係者から「本物」ではないとの指摘があり、警察も捜査を開始。展示業者が独メディアに対し、中国から入手した複製であることを認めた。
産経新聞。
朝日新聞より。
国宝壁画保存のため石室を解体した高松塚古墳で、文化庁は21日、「切石」を報道陣に公開したとのこと。
石室と同じ凝灰岩製で、縦横約60センチ、厚さ36センチの石。当初から墓碑や礼拝石などの可能性が指摘されたが、文字も見当たらず、用途は今も謎のまま。
切石は1960年代、村民が墳丘の南斜面にショウガの貯蔵穴を掘った際に発見。72年の発掘はこの石の状態の調査から始め、約5メートル北で石室を確認、極彩色壁画の発見につながった。
日経新聞。
サンパウロ美術館で20日未明、2点の油絵が盗まれたとのこと。うち1点はパブロ・ピカソの作品で約5000万ドル(約57億円)相当の価値があるとみられている。
同美術館の声明によると、盗まれたのは「青の時代」と呼ばれる1904年のピカソの作品「Portrait of Suzanne Bloch」とブラジル人画家カンディド・ポルチナーリの1939年の作品「The Coffee Worker」。同2点は、同美術館で最も貴重な作品に挙げられるという。また美術館側は、犯人はおそらく2階の別々の部屋に展示されていた同2作品を狙ったものとみている。記者会見した警察幹部によると、監視カメラの映像は犯人が美術館に押し入った瞬間はとらえていたものの、絵画を壁から盗み出す瞬間は映っていなかったという。
20日付ロイター通信。
朝日新聞より。
薬師寺金堂(奈良市)の薬師三尊像(国宝)から、像の背後を飾る「光背」(江戸時代)が取り外され、本尊の薬師如来坐像と、日光・月光両菩薩立像の背中が現れたとのこと。金堂修理などに伴うもので、三尊像の光背が外されるのは、昭和51年の金堂落慶以来、約30年ぶりという。
金堂では壁や柱などの修理が予定されている。光背の重さは、薬師如来坐像で約600キロに達するという。
産経新聞。「日光・月光両菩薩立像は来春、東京国立博物館でそろって初展示されることになっている」そうです。3月25日(火)〜6月8日(日)開催の「国宝 薬師寺展」と思われます。
浄土真宗の根本聖典で、開祖・親鸞(1173〜1262年)の直筆として知られる国宝「教行信証=坂東本=」に、先端をとがらせた竹や木などで紙をへこませる筆記具「角筆」による書き入れが約700か所あることが、赤尾栄慶・京都国立博物館企画室長らの調査でわかった。親鸞自らが、漢字のふりがなや段落の印などとしてつけたとみられるとのこと。
「坂東本」は全6巻、約680ページ。親鸞が60歳ごろから書き始め、晩年まで推敲を重ねたとされる。
読売新聞。
国の特別史跡「百済寺跡」(8世紀後半)で、レリーフ状の仏像である奈良時代の大型多尊せん仏の破片が出土したことが22日、分かった。阿弥陀如来座像やその脇に立つ「脇侍」の菩薩像の一部とみられるとのこと。同様の大型せん仏は法隆寺の所蔵品(奈良県斑鳩町)、夏見廃寺(三重県名張市)など飛鳥時代の4例しか確認されておらず、その後の奈良時代のものは初の発見。壁の装飾か、仏像として信仰の対象だった可能性もあるとのこと。
市教委などによると、発掘場所は西側。阿弥陀如来像の胸部と腕の一部(縦10センチ、横6センチ、厚さ2センチ)とその蓮華座の一部(4.5センチ四方、厚さ1.5センチ)など計9点が出土したとのこと。蓮華座の破片には、漆を塗った上に、わずかな金が残っており、全身に金箔が施されていたとみられる。見つかったのはすべて破片だが、50センチ四方の大きさと推測される。
毎日新聞。
石川県教委は25日、珠洲市の野々江本江寺遺跡で、平安末期から鎌倉時代前期の「木製笠塔婆」と「木製板碑」が出土したと発表した。平安末期の絵巻物「餓鬼草紙」(国宝・東京国立博物館蔵)に描かれているものとほぼ同じ形とのこと。
出土したのは、「さお」(長さ約1.9メートル)など笠塔婆の一部分と、銘文が書かれていたとみられる板碑(長さ約1.9メートル)で、ともに、当時の有力な領主の墓に立てられていたとみられる。鎌倉時代中期以降の石製の笠塔婆や板碑は多数発見されているが、木製の出土例はなかった。
読売新聞。個人的に「おおっ」となった記事。「餓鬼草紙」が展示された時は注意して見てみようと思いました。
【27日共同】ロイター通信によると、メキシコ市のトラテロルコ地区で27日までに、アステカ文明のものとしてはこれまで発見された中で最も古いとみられる1100―1200年ごろのピラミッドが発掘されたとのこと。
メキシコの考古学チームによると、ピラミッドは高さ約11メートルで11月に発見。同文明の宗教的、政治的中心地だったトラテロルコは、現在のメキシコ市中心部に位置していたアステカの首都テノチティトランとともに1325年に築かれたとされていたが、今回の発見でさらに古い時期から発展していた可能性が出てきた。アステカ文明は14世紀から、スペイン人に征服された1521年まで栄えたというのが定説。
日経新聞。
栃木県日光市の小杉放菴記念日光美術館は26日、放菴の襖絵の寄託を受けたと発表した。滋賀県安土町の〓見寺が所有する作品。放菴の襖絵は「国内で唯一確認されている作品で、美術館の目玉となる」と評価しているとのこと。
襖絵は縦176.8センチ、横91.8センチ。1933(昭和8)年に制作された「石上」「竹林」「日の出」、「山行」(35年)、「閑庭春禽」(44年)で、いずれも4枚1組の作品。このほか小作品4点も寄託されるとのこと。
〓見寺では33年、織田信長の350回忌に合わせ、仮本堂改築など整備された。改築時、襖絵を描く約束をしていた放菴も同寺を訪れ、「竹林」「日の出」「石上」を描き、納めたとのこと。
毎日新聞。〓見寺の〓は元記事のままです。襖絵は「来月26日から、一部を展示し、来年度には全作品を順次公開する予定」とのこと。美術館公式サイト
【30日共同】エジプトの首都カイロ郊外ギザの古代遺跡群周辺で地下水位が年々上昇し、一部で地上に水があふれて遺跡が浸水、ピラミッド建設に当たった労働者や貴族らが暮らした街の遺跡「ピラミッドタウン」の発掘作業に深刻な影響が出ていることが30日までに分かった。
評議会の委託を受け、ギザで地質調査を行うカイロ大工学部のレダ・ダマク博士は「地下水はスフィンクスの真下でも約4メートルに迫っている」と説明。地下水には塩分なども含まれていることから、長期的には地中の基礎部分の腐食を通じてスフィンクスが危険にさらされる恐れもあり、評議会は近く、地中に排水管を敷設するなどの対策に乗り出す方針。
日経新聞。
朝日新聞より。






topback