4月15日〜5月7日 根津美術館

▼屏風がずらりと並んでいます。点数少ないですが、見応えは充分。
最も人が集っていたのは、尾形光琳「燕子花図」。本命強し。一方、円山応挙の「藤花図」は余裕のある空間にて堪能。清楚な花に薄墨の曲線の取り合わせ。それが妙に色っぽく。ちょっと不思議な雰囲気。やたら斬新だったのは、鈴木其一「夏秋山水図」。平面的なモチーフを重ねることにより、奥行きが誕生。で、重ね方がCGに近い。レイヤーは如何程?ということで思わず勘定してみたり。幹や水流など、描法自体も個性的。琳派を超えた其一味と化していました。

▼庭園に、絵画から抜け出たような風景あり。 「烏図」(シアトル美術館蔵)の展示期間を忘れ、見逃してしまいました。すごく残念。

4月1日〜5月21日 泉屋博古館分館

▼先人や東洋・西洋作品からの写し、学習、吸収がテーマ。根っこ部分、連綿と続く部分に焦点を当てた形。

▼仁清、乾山写しが数点。宮川香山(初代)「乾山写百合形向付」は、名の入れ方まで模しています。ぬかりなし。他に安南、高麗写なども見られました。
「中国美術の学習」「西洋の影響」コーナーもあり。清風与平(三代)「染付饕餮紋壺」は、違った意味で目からうろこ。あの模様を染付に転化。微妙な空気漂ってますが、細緻な造形に心打たれるのはわかる気も。

▼「板谷波山と波山を巡る人々」「作家の個性」コーナーは、学習を経て確立に到ったということでしょうか。それでも元の片鱗は窺えたり。

4月1日〜5月28日 大倉集古館

▼「応挙・蘆雪・若冲を中心として」と銘打つ程の作品数ではなく。江戸絵画展といった方が正しい。播磨ゆかりというのも、頷けたり少々謎だったり。

▼作品は渋めだけど面白いです。蘆雪は相変わらずで「千羽鶴図」なる奇天烈屏風があったり。若冲の「羅漢図」は初めて見たかも。硬質系かも。関連では伊藤若演も出ていました。師匠を彷彿とさせる画風。あと、森派が結構見られました。森徹山「和合図」は豚?なのか?シワシワ。

第1期:3月25日〜4月23日 第2期:4月29日〜5月28日 第3期:6月3日〜7月2日  第4期:7月8日〜8月6日  第5期:8月12日〜9月10日 宮内庁三の丸尚蔵館

▼始まりは動植綵絵。動植綵絵で展開。メインは動植綵絵。とにかく動植綵絵。てな感じの展覧会です。逃さず見ていきたい。
動植綵絵とそうでない作品の間に、時々相関図が現れる所が面白いです。 会場にて「動植綵絵 −若冲、描写の妙技」(三の丸尚蔵館編集)を購入。修理報告、修理の際明らかになった描法などが掲載されています。買ってよかった1冊。展覧会図録もありましたが、こちらは購入検討中。

3月28日〜5月7日 東京国立博物館

▼天台宗の成り立ちや流れを俯瞰しつつ、仏像仏画等を眺める按配。前者に関する展示は文字系で、結構うやむやに。しかし充実してました。多分。後者も同じく充実。展示品は全国の寺院から集められており、総力結集の感あり。

▼印象に残ったのは、「金銅宝相華唐草文経箱」の細やかさ、「持国天・増長天」(黒石寺)の奇妙だけど魅力的な比率とか。「六道絵」(聖衆来迎寺)では、渦巻く朱と責めの数々を堪能(展示終了)。色がよくのこっていました。「全15幅を32年ぶりに公開」につられた甲斐があった。あと、50年に1度公開の秘仏とか初公開とかあると、ありがたみが増します。単純。 「一字金輪曼荼羅図」(鰐淵寺)のパネル展示関連記事

3月25日〜7月2日 東京都美術館

▼《プラドの超有名・目玉作品はありませんが、良質な展覧会。「作者の名前は有名だけど、作品自体はちょっとねえ…」といったガッカリ感は無し》 2002年に開催のプラド美術館展感想をコピペしました。いや、印象は変わりないです。

▼「ムリーリョって有名だし作品もたまに見かけるけど、砂糖菓子のように甘くてすぐに溶けちゃう印象」と、思ってきました。口当たりは良いが後味も残らない。が、しかし。「貝殻の子供たち」の極甘は、さすがに喉に詰まる。この二人がキリストとヨハネですか。
ムリーリョ作品は「聖と俗の一体化」と評されたりしますが、「貝殻の子供たち」に関しては秋葉原にて高級カップ使用で美味な紅茶をすする感覚。ぶっちゃけると、愛らしさに心血を注いだ結果ショタに見える。ものすごくおかしい。

▼他には、リベーラ「聖アンデレ」は体フェチにおすすめとか、スルバランのボデゴンはひと味違うとかそんな感じです。サブタイトルのティツィアーノからゴヤに到る面々は、エル・グレコは小品も面白いとか、「アモールと音楽にくつろぐヴィーナス」の背景はあれでいいのとか、ベラスケスは手堅いとか、ゴヤは作風を網羅したつもりで持って来てるのかもとかそんな感じです。

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巡回:7月15日〜10月15日 大阪市立美術館

4月8日〜6月4日 ブリヂストン美術館

▼ブリヂストン美術館の常設展示に、石橋美術館コレクションをはめ込んだ印象。年代・ジャンルに沿ったいつもの風景に、見慣れない色彩が点在するような感じ。

▼日本・東洋の古美術部屋は、石橋美術館担当。作品の性質上か照明は控え目。因陀羅「禅機図断簡 丹霞焼仏図」は、国宝仕様が発動されているようで更に暗い。よく見えんです。

▼石橋コレクションをまとめて見られ嬉しかったです。ブリヂストン美術館の魅力である、オーソドックス且つ落ち着いた展示も変わらず味わえました。が、裏を返すと予想を超えた感慨は控え目なわけで。「雪舟からポロックまで」とあるように、雑多でびっくりするような取り合わせも試して欲しかった気分。それこそ雪舟とポロックを隣同士にするとか。案外似合うと思うです。つーか、作品の質で勝負なのかもしれんですね。

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巡回:6月15日〜7月2日 石橋美術館

1月24日〜3月5日 東京都美術館

▼日本美術史を考慮に入れたコレクション。コレクター自身の好みや物欲と、理性が均衡を保っているような品揃えです。端正な印象で、全体を通し質も高いと思われ。絵画目当てで行ったのですが、陶磁辺りも良いのを集めているなと。

▼作品の並べ方に少々違和感が。好みのせいかもしれませんが。しかし、左から右へ見て歩かせるのは斬新すぎ。

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巡回:3月15日〜6月11日:MIHO MUSEUM

2月9日〜2月28日 大丸ミュージアム・東京

▼パウル・クレー・センター開設記念展。素描、水彩、小品が中心。ボリュームを期待しつつ挑むと肩透かし、というかこめかみに青筋立つかも。好きな作品が何点かあれば良しという気持で見れば、じわりと染み入るかも。そんな印象です。

▼後者の目線で辿ると、筆とペンが波打つミュンヘン郊外が心地良かったり、「トナリテ、光のフォルム」の水彩群の色に溶けたりします。あと、様々な意味合いでのヒントがしのばせてあると思いました。ありがとうクレー。

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巡回:3月5日〜3月21日 大丸ミュージアム・梅田

1月2日〜2月26日 Bunkamuraザ・ミュージアム

▼《印象派前夜〜ドガ、ルノワール》《モネの印象派と点描派》《セザンヌとポスト印象派》《世紀末からボナール》に分けた展示。印象派を概観するだけの作家・作品は揃っているし、質もなかなか。やっぱり化粧品って儲かるんだなー、こんなに集められるんだしなー。と、俗な考えが浮かぶ始末。

▼最も作品数が多かったのはモネ。定番の画題は押さえた的コレクションで、バリエーション豊かでもある。楽しめました。日没の光に溶ける「ルーアン大聖堂」が好み。ルノワールとセザンヌも、まとまった形で見られます。

▼最も印象に残ったのはボナール。色彩の層が染みゆく「地中海の庭」「ル・カネの風景」。「浴槽、ブルーのハーモニー」は、独特の色使いに光が差しこんで。「山羊と遊ぶ子供たち」「りんごつみ」は対幅みたいな感じ。木の幹や枝、茂みが織りなす構図と、粗い筆致が魅力的。のどかな風景を描きつつ、切れ味良しという不思議な作品。に見えました。

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巡回:3月3日〜3月26日:美術館「えき」KYOTO 4月1日〜5月14日:福岡市美術館






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