2004年4月
▼春のイメージの絵画を集める。近現代・古美術作品より、5つのイメージに合わせた構成で展示。(同展チラシより) ▼近現代美術は、「春の訪れ」「生まれいづる生命〜大地からのメッセージ〜」「春の風景」「まどろみ」というテーマに沿った展示。それぞれ作品とテーマがかみ合っており、違和感なく見られます。特に「まどろみ」は、具象画と抽象画の混在がなんとも心地良い。まどろむ人や猫を外側から眺める具象、抽象はその内側に広がる春の夢世界。 ▼古美術は1ヶ所にまとめられていました。こちらはテーマがどうというより、作品に咲いた春の花々、飛び交う蝶や鳥たちを丸ごと愛でるという雰囲気。まさにSpring Garden。酒井抱一、鈴木其一による琳派の春、春のくせに暑苦しく濃厚な空気漂う南蘋風と、各種取り揃えられていました。狩野派版・春もあり。狩野永叔の「梅桜小禽図屏風」は、たくさんの小鳥が飛んだり水浴びしたり仲間とじゃれ合ったりと、妙にラブリーでした。 ▼実は「四季花鳥図屏風」とかあるので、全部の季節を見られます。その辺はご愛嬌というか、お得ということで。(04/17) |
▼出会う機会は企画展や常設展。いつも大勢の出品作家の一人で、展示作品は2〜3点。しかし、その2〜3点が常に頭の片隅に在り、時たま思い出したり気になったりする。そんな存在だった伊藤久三郎。先日も板橋区立美術館で見る機会があり、やはり後ろ髪引かれたため個展にも行ってみました。 ▼作品は、油彩とドローイング。油彩は1960年代のものが多かったです。悪くはないのだけど、「こ、これは」的な新鮮な驚きはないかな。ドローイングの方が、作者の思い浮かべた情景がダイレクトに表れている感じがしました。回路の集積みたい。(04/24) 検索したら、経歴が見つかりました(梅野記念絵画館より)。これまで気になった作品は殆ど1930年代に描かれているとか、2003年11月11日放送の「開運なんでも鑑定団」で紹介されたとか、他にも色々わかったり。 |