三遊亭圓生音源データ

おかふい−1

1.TS-02726C1

2.1974.5.7,TBS,鈴本演芸場

3.17:25

4.なし

5.出囃子 正札附

えー、御用多の中を、ァー御贔屓でございまして有難く、ァッ御礼を申し上げまして。色々、オーッ、御機嫌を伺っておりまして。えー、前方は、ァーッ、都家かつ江さんと言う、ウウーン、女の子が、えー、…ヘヘッ、…女の子と言う程ではございません、女の親みたいな方で。えー、お陽気にィ、ィーッ、唄で、ェッ御機嫌を伺うと言う訳で。まァ何事によらずこの物は進んだと申しますが、えー、いが、エエン、医学と言うものは昔とは偉い違い。まァ第一に怪しい先生と言うのはいい塩梅に無くなりましたが。以前は『でも医者』があったそうでね、「別に、ィーやる事もないから医者でもやろうか」なんと言ってね、ぇふらふらと医者になったりなにかする。こういう先生に掛かる患者が可哀相で、「どうもあの人も医者に掛からなきゃァ助かったが惜しいことをしたねぇ」…どうも危ない先生が幾らもあったもんで……  ……<竹に花〜筍医者〜梅毒の話>……  ……麹町三丁目に萬屋卯兵衛と言う質屋がある。番頭の金兵衛と言うこりゃァ大変堅い人で、どうも若い時は失敗があるもの友達に誘われて、新宿の廓ィ遊(あす)びに行くと、土産を頂いて帰りましたが、土産ったってあんまりいいお土産じゃァないン、金兵衛さんの鼻が無くなったんでいやァ当人も驚いた。女はもう怖いと言うので、堅い番頭が尚堅くなると言う訳で。……

6.鈴本演芸場での録音。寄席の雰囲気が伝わってくる。

7.TBS R 早起き名人会 放送録音 1981.3.14

8.寄席で好んで掛けていた噺。生前は噺の内容からか放送に余り出なかったが、没後に良く放送された。

おかふい−2

1.TS-02792B3

2.1977.9,TBS,読売ホール

3.17:44

4.なし

5.出囃子 正札附(?)

えー、御多用の中を、ァー御贔屓でございまして有難く、ァッ御礼を申し上げまして。えー、ェーッ、我々の申し上げる事で、別にこれが国の為になると言うほどの、決してもう、ォーッ、大袈裟なものではございませんが。ゥーンまァ何事によらずこの、物が進んだと言う事は良く申し上げておりますが、ぇー、医学と言うこりゃァもう昔とは、ァ、偉い違いで、まァ第一に怪しい先生と言うのがいい塩梅に無くなりましたが。以前はこの『でも医者』と言いましてね、「別に、ィやる事もないから医者でもやろうか」なんと言う。えー、こういう先生に掛かった患者が可哀相で、「あの人もねぇ医者に掛からなきゃァ助かったんだが惜しいことをしたよ」なんてんで、全くどうも危ない先生があったもんで……  ……<竹に花〜手遅れ医者〜梅毒の話>……  ……麹町三丁目に萬屋卯兵衛と言う質屋がある。番頭の金兵衛と言うこりゃァ大変堅い人で、ところがどうも若い時は失敗があるもので、友達に誘われて、新宿の廓ィ遊(あす)びに行くと土産を頂いて帰りましたが。土産と言ったってあんまりいい土産じゃァないン、金兵衛さんの鼻が無くなったんでいやァ驚いて、もう女と言うのは怖いと言うので、堅い番頭が一層堅くなると言う訳で。……

6.読売ホールでの録音。没後放送された。

7.TBS R ラジオ寄席 放送録音 

8.受けてはいるものの、正直なところ余り気味のよい噺ではない。

おかふい−3

1.TS-02856A2

2.不明,東宝演芸場,東宝名人会

3.19:21

4.Ca.C18G-0319,PN.20P-2210(CT)

5.出囃子 正札附

えー、御用多の中を、ァーッ御贔屓でございまして有難く、ァッ御礼を申し上げまして。相変わらずでございますが、まァ何事によらずゥ、ゥーッ物が進んだと言う事を良く申しますが。ぇー、医学と言うこりゃァもう昔とは違いましてね、第一怪しい先生がいい塩梅に無くなりましたが。以前はこの『でも医者』と言うのが良くあったそうで、「別にやる事もないから医者でもやって見ようか」なんと言ってね。えー、ふらふらと医者ンなったりなにかする。こういう先生に掛かる患者が可哀相で「あの人もねぇ医者に掛からなきゃァ助かったが惜しいことをした」なんてんで。全くその危ない先生があったもんで……  ……<竹に花〜筍医者〜手掛け医者〜手遅れ医者〜梅毒の話>……  ……麹町三丁目に萬屋卯兵衛と言う質屋がある。番頭の金兵衛と言うこりゃァもう大変堅い人で。ところがどうも若い時は失敗があるもので、友達に誘われて、新宿の廓ィ遊(あす)びに行くと土産を頂いて帰りましたが。あんまりいい土産じゃァないン、金兵衛さんの鼻が無くなったんでいや当人も驚いて、「女はもう怖い」と言うので、堅い番頭が一層堅くなると言う訳で。……

6.東宝演芸場での東宝名人会の録音。録音年月日の記載がないが1975年前後の録音と思われる。

7.PN.20P-2210(CT) CT COPY

8.邪魔な子供が一人いるのが耳障りだが、良い出来である。サゲの部分に編集の傷がある。

おかふい−4

1.TS-02935D1

2.1975.3.5,CBS・ソニー,スタジオ,客なし,「圓生百席第四十八席」

3.27:43

4.CS.60AG-125,SR.SRCL-3811(CD)

5.出囃子 本町二丁目 受囃子 高砂の爺様と婆様

当今はこの、ォーッ、医学と言うものが非常(しじょう)に、進歩をして参りまして。えーまァこの、怪しい先生なんと言うのは、いい塩梅に無くなりましたが。以前は『でも医者』と言うのが良くあったと言う。どういう訳だてぇと、「ま別にやる事もないから、ァッ、医者でもやって見ようか」なんと言ってね。ンー退屈だからふらふらと医者になるなんと言う。こういう先生に掛かる患者が可哀相で「あの人もねぇ、医者に掛からなきゃァ助かったんだがどうも惜しいことをしましたよ」なんてんで。全くどうも危ない先生がいたもんで……  ……<竹に花〜筍医者〜名医とヘボ医者の態度の相違〜小児科と産婦人科〜外科〜手遅れ医者〜梅毒の話>……  ……麹町三丁目に萬屋卯兵衛と言う質屋があって。番頭の金兵衛と言う大変堅い人で。ところがどうも若い時は失敗のあるもの、友達に誘われて、新宿の廓ィ遊(あす)びに行くと、土産を頂いて帰って来たんで。土産ったってあんまりいい土産じゃァないン、金兵衛さんの鼻が無くなったんでいや当人が驚いて、「女はもう怖い」と言うので、堅い番頭が一層堅くなると言う訳で。……

6.圓生百席の録音。

7.CS.60AG-125 DISC COPY

8.

おかふい−5

1.TS-12505D2

2.1970.11.26,都市センター・ホール,「Jazzと落語の会」

3.22:30

4.なし

5.出囃子 正札附

えー、今晩は、ァーッ珍しい催しでございまして、えー、ェージャズと落語と言う。えー、ジャズを、おやりンなる方は、ァーッ大変落語が好きでございまして、えー、それも、新作はいかんと言うので、みんなこのォ、ォーッ旧作の方ばかりでございまして。えー、こないだも、ァー話を致しましたが、あたくしなぞがまっさきにもう、ァーッ嫌がられて、「あんなどうも面白く無ぇ噺家は無い」かなんか、言われるだろうと思ったら、ァー、好きな方が多いと言う。えー、ェージャズの方にもなかなか、ァーッ変った方がおいでンなりまして。えーしかしィ、演る方はお好きでも、聞いて下さいます、お客様方は、お若い方が多いのでございます。勿論まァ、近頃は寄席の方へも、えーっ、若い、ィー、ェお客様が随分、お見えンなりまして、えー、女性の方が、ァ近頃は大変多くなりまして、それと言うのはあたくしがおりますからやはり、……、(拍手)へへっ、そんなとこで笑っちゃいけませんが、笑われると何だかこっちは馬鹿にされている様で。(白湯を啜る)当人は、ァーッ気は確かなんでございますから。えーとにかくまァこの、ォー昔から見ると、何事によらずゥ、ゥー物が進んだと言う事は良く申しますが、まあ中で、ェー医学でございますがこれはもう昔と違いまして、近頃ではァ、ァー色々、薬も新しい物が出来ると言う訳で、えー一寸衰えている時は、ァーッホルモンを注射をする、あるいはブドウ糖がいいとか、焼酎糖だとか、カストリ糖なんと言うまァそんなのはございませんが。まァ色々このォーッ進歩をして参りますが昔は、えーご承知の通りお医者さまと言うと漢方でございますので、えー中にはまァ、別に、ィーッやる事も無いから、まァ退屈だから医者でもやって見ようかなんと言ってね、フラフラと医者ンなったりなにかするン。こういう先生に掛かった患者は可哀相で、「あの人もねぇ医者に掛からなきゃァ助かったんだがどうも惜しいことをした」なんてんで、全くこういう危なっかしいのがありましたもので……  ……<竹に花〜筍医者〜手掛け医者〜手遅れ医者〜梅毒の話>……  ……麹町三丁目に萬屋卯兵衛と言う質屋がある。番頭の金兵衛と言うこりゃァ大変堅い人で、ところがどうも若い時は失敗のあるもので、友達に誘われて、新宿の廓ィ遊(あす)びに行くと、土産を頂いて帰りましたが。土産ったってあんまりいい土産じゃありません、金兵衛さんの鼻が無くなったんでいやァ当人が驚いて、女はも 、怖いもんだと言うので、堅い番頭が尚堅くなると言う訳で。……

6.都市センター・ホールでの録音。北村英治、増田一郎をはじめとするジャズメンの企画による会の主催者側の録音であるが、近しい関係にあった仲野氏のライブラリーより分けて戴いた音である。

7.「Jazzと落語の会」 主催者側録音 仲野氏ライブラリー

8.特殊の会なのでいつもと違う導入が面白く聞ける。

おかふい−6

1.TS-12702A2

2.(1963.10.13),TBS

3.16:02

4.Cr.CRCY-10082(CD),CRTY-10082(CT)

5.出囃子 正札附

えー、ェーッ、当節はこの、昔と違いまして、ェーッお医者様と言うのものが誠に、進んでおりまして、今ではまァ怪しい先生と言うのが、ァーッ無くなりましたが昔はまァ『でも医者』と言いまして、別にやる事も無いから、アーッ医者でもやろうか知らんなんと言うね、えーフラフラとその気まぐれに医者ンなったりなにかする。こう言うのに掛かった患者が可哀想で「どうもねぇあの人も医者に掛からなきゃァ助かったが惜しい事をした」馬鹿な話の様で。全くそう言うお下手な先生があったもので。……  ……<竹に花〜藪医者〜筍医者〜手遅れ医者>……  ……不治の病と言いまして昔は、あの病気に掛かったらもう所詮助からないと言う事が幾らもあったもので。あたくしのまだ御幼少の折なぞはこの、鼻の無い方なんてぇのを良く、オッお見受けをした事がありまして、これは梅の毒と言う奴で。この、エヘッ、梅毒で鼻が取れましてね、障子を取っ払って夏向きの顔ンなるどうもこの、顔の夏向きてぇのは具合の悪いもので。 麹町三丁目に萬屋卯兵衛と言う質屋がありまして。番頭の金兵衛と言うのが堅い人で、ところがどうも若いうちと言うものは失敗のあるもので、友達に誘われて、新宿の廓ィ二三度遊(あす)びに行くと、ォッ土産を頂いて帰りましたが。土産ったってあんまりいいお土産じゃない、金兵衛さん鼻が無くなったんでいやァ当人がびっくりして、女と言うものはもう怖いと言うので、この堅番頭が一層堅くなると言う訳で。……

6.

7.Cr.CRCY-10082 CD COPY

8.クラウンのCDはピッチが少々速く収録されている。

おかふい・解説

圓生師が好んで寄席の高座で掛けていた噺である事は御存じの通り、寄席の圓生師を追い掛けていた方は必ず一度や二度はぶつかっていると思う。何もこんな噺を圓生師が演らなくても…、と思う節があるが、師は好きだったようだ。特に洗練されていると言ったほどの噺でなく、客の悪い時などは多少の後味の悪さを残したのも確かである。寄席では良く掛けていたもののホール落語ではさすがに余り掛けてなく、『国立の録音』と言ったものは無く、残る録音も寄席の物が多い。只、不思議な事に生前は放送でなかなか掛からなかったこの噺が没後度々掛かった事である。好きではあるが余り放送などで掛かるのは困ると言った妙な意地があったのかも知れない。とにかく、圓生師の噺の中で一番くだらない噺の一つである事は確かである。

時代設定:奉行が出てくるから江戸時代。

舞台:麹町三丁目萬屋卯兵衛宅、南町奉行。

登場人物:麹町三丁目質屋萬屋卯兵衛、女房お梨枝、番頭金兵衛、南町奉行。

ベストテイク:夫々が無難な出来でどれも良いが、枕の長さから「おかふい…3」か。

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