HONDAワークショップリポート2)

NAエンジンの開発U・
V12エンジンへのステップ

V12の利点として
吸気の開口面積を広げる事で高回転化が可能。
(吸気が一定の速度を越えると乱流で空気が十分入って来ない)
開口面積を大きくして吸気を上げる事で、計算上馬力が約10%程UPする。
(700ph→770ph)


1991年V12エンジンを投入

RA121E
60度V12
ボア 86.5mm
ストローク 49.6mm
重量 157.6kg
出力 765ps/13.600

V12エンジンの特徴

1:基本スタート
信頼性の確保

2:低燃費、低フリクション
第3戦サンマリノから吸気系改善

3:高回転、高出力
第7戦仏GPから軽量化

4:高回転・高トルク
8戦の英GPからボア変更
85から86,5へ
第11戦ベルギーGPから可変吸気官長システム採用

課題
車体の空力、シャーシの性能UP
新骨格+PVRSエンジンの早期投入
セミAT/アクティヴサスの早期成熟、ニューシャーシへのリンク

*こうしたレース毎に段階的な開発を進め、
スペック3とか4と呼んだ呼称が現在のF1でも各チームでも使われるようになった。

休止宣言
最後のレースエンジン究極のV12を目指して

91年の問題と課題

* 
初のV12エンジンと新シャーシのマッチングが十分でなく
* ウイリアムズに対してエア路ダイナミックスのアドバンテージが無かった
*エンジン重量が他社の水準より10kg以上も重く、車トータルでの戦闘力が下がってしまった

V10の技術でV12を作るのは無理がある
重量、重心が車体に合っていないのではないか

飛躍した究極のV12の製作を目指す

エンジン戦略構想

コンセプト
車体             
・エアロダイナミックスの改良を第一優先とする  
・車体剛性をより向上させる          
・冷却効率向上を計る             
・車体知能化            

エンジン
・軽量コンパクトV75度構造  
・高出力高回転PVRS動弁系を採用する
目標

6%向上
5%向上
2%向上
セミ
ATアクティヴサスの採用


重量10
Kg
高さ50mm減
出力:20〜30ph

 【 3)へ続く 】