TX File1

HONDA第7回ワークショップ参加リポート
(10/23 ツインリンクもてぎコレクションホールにて開催)
 
HONDA F1第2期の軌跡

1)

1986年RA166E(BB7)
1.494cc 80度 V6 
1000ph/11.600rpm
16戦9勝

このエンジンをベースにウイリアムズ→ロータス→マクラーレン、と供給して
勝ち続けたが、勝利がHONDAに偏りF1界のバランス維持を保てなくなる事で
(スポンサーの一定チーム集中や楽しさの減少)が懸念され
89’にターボ禁止になってHONDAは休止を提案した

休止を提案した理由
・レースマネージメントに於けるエンジンの技術的貢献度の割合が減って(下左右図)
エンジン開発のやりがいが無くなる。
・10年を区切りにこれまでの目的は一応達成した。
ターボではレースに於けるエンジン重要度の占める割合(赤部分)が50%を占めるが
NAエンジンでは他の要素の割合と変わらなくなり、エンジンの性能だけでは勝利に繋がらない
しかし、休止を提案された本田宗一郎氏曰く、
『ターボ禁止はウチだけか?』
「いえ、全チームです。」
『ならばいいじゃないか、同じ条件で戦ってこそ
初めてヨーロッパの人からも尊敬を受けることが出来る。』
そう言われ、皆は納得した。

NAエンジンの開発T

NAエンジンのコンセプト
ステップT
軽量、小型、高出力のバランスとして
V10を選択。自動MTの開発。

ステップU
夢の12気筒
アクティヴサスペンション
空力のサーキットシミュレーションの熟成

ステップV
究極のV12『飛躍型』エンジン
V10より小型、軽量且つ高出力
NA元年になって他チームとの差が殆ど無くなりトータルバランスと信頼性が勝利のカギを握る、
と判断して軽量、小型、高出力のエンジン開発が目標とされた。

*本田技研で車体と空力の研究開始
*本田技研でセミオートマ着手
*本田技研でアクティヴサスペンション開発
*無限でテストチーム結成

戦績は必ず1位か2位を獲得、しかしこれではダメ
勝たなくしては目標達成にはならない

エンジンスペック
RA−109E
72度V10
ボア 91mm
ストローク 53.7mm
重量 173、4kg
出力660/12.000

・シリンダーブロックをアルミに変更
・バンク角を72度に変更
・ベルトからギア駆動へ変更

課題
・新燃料の開発
・燃費改善
・出力、燃費、エンジン耐久性の向上
・車体の更なる進化