




型落ちのAE92レビンですが、富士スピードウェイを走った上でのコツやラインなどをつらつらと書かせていただきます。ただし、プロではないただのサンデーレーサーなので、そのラインではダメだ!とか書かれている通りに走ったら遅かった!とかのお叱りはお許し頂きたく存じます。
まず、富士スピードウェイ(以下FISCO)の特徴を言いますと、ご存じの方も多いとは思いますが超高速サーキットのレイアウトになっています。何しろメインストレートは1キロ近くもありますし、小さなコーナーは1・2コーナー、そしてBコーナーくらいなのです。全開区間が非常に多いので、かなりの度胸が必要になります。そのため、スポーツ走行にしろレースにしろ、マシンメンテナンスの上でブレーキだけはしっかり調整しておかなくてはなりません。片効きなんて以ての外。パッドが減っていたら交換しておきましょう。
それから、FISCOのコース路面はフラットではありません。かなりの凸凹があり、そのためにステアリングを取られることもあります。出来るだけ余裕を持ったドライビングポジションを心掛け、決してステアリングを抱え込むような姿勢をしないようにしてください。滑らかなステアリング動作が出来ないと、あっと言う間にスピンを招く危険があります。
上記は全コースに渡って対象となる事項です。速く走るためには、コース特性を良く知ることも大切だと思います。無理なスピードは危険なだけで、決してテクニック向上には繋がりません。速くてもスピンだらけやコースアウトだらけでは限界が分かりません。初めはゆっくり。徐々にコーナリングスピードを上げていきましょう。そうすれば、限界近くのクルマの挙動もつかめるようになります。いきなり速くなったプロはいないですよね。誰だって何度もコースを走り、限界を覚えていったんです。速くなるためには時間を掛けるようにしましょうね。
あまり前置きが長いと怒られそうなので、それではメインストレートからスタートし、ポイントを押さえながらFISCOを1周してみましょう。
1・2コーナー
メインストレートを全開で走った先に1コーナーがあります。結構きつい右カーブになっていて、すぐに2コーナーが続いています。レコードラインは、コース左端からの進入です。クルマにもよりますが、ハコの場合は大体150メートル看板のところでブレーキング&シフトダウンをします。AE92の場合は5→4→3→2までシフトダウンします。シフトダウンとブレーキングは1コーナーの内側過ぎまで引きずり、1コーナーと2コーナーはひとつのコーナーとしてとらえます。1コーナーのクリッピングポイントを超えたらすぐに加速し、2→3→4とシフトアップしながら2コーナーを抜けてAコーナーを目指します。Aコーナーへはゆるい左カーブになっており、カーブに沿って走りたくなりますが、2コーナーを抜けたらAコーナーのマーシャルタワーを目指して一直線に抜ける方が近道です。また、1・2コーナーは下りコーナーになっているため、スピードオーバーはリアのブレイクを誘発します。徐々に限界を上げていきましょう。
Aコーナー(サントリー)
Aコーナーのマーシャルタワー目指して一直線に進んできたクルマは、ちょうど50メートル看板のあたりでコース右端に届くはずです。そこでブレーキング&シフトダウン。左・右と続くAコーナーに進入します。ここも少し下りになっているので速度に注意。AE92は4→3→2とシフトダウンします。ブレーキング&シフトダウンはひとつめの左カーブまでで終わらせ、そこから一気に加速します。ふたつめの右カーブは加速状態で抜けます。続く100Rへ2→3→4とシフトアップ&フル加速していきます。
100R
コース幅が広いのでラインを見つけにくいコーナーです。高低差はあまりありませんが、バンクが付いているために若干登っています。クルマによってラインが違いますが、AE92の場合は徐々に外側へクルマを向けつつ出口でコース幅2/3くらい右寄りに来るよう合わせます。ブラインドコーナーのため、かなり怖いです。ですが、慣れれば全開で抜けられるようになります。
ヘアピン
100R出口で2/3右寄りについたところがヘアピンの進入口になります。ブレーキング&シフトダウンで4→3→2と落とし、コーナーを大きく回りながらクリッピングポイントを取ります。走ってみると意外に大きいコーナーなので、奥寄りにクリッピングポイントを取るようにします。クリッピングを越えたらフル加速&シフトアップします。次の300Rに向けて左側にクルマを寄せたくなりますが、ヘアピン出口(右寄り)のまま200Rに進入します。
300R
これまたブラインドのため、根性が要ります。ブラインドのため外側にクルマを寄せたくなりますが、インをキープしたまま全開走行します。AE92は5速までシフトアップできます。でも、本当に怖いので、これも徐々にペースアップするようにしましょう。
Bコーナー(ダンロップ)
見えないよ?と200Rを根性で走っていると、いきなり視野が開けます。その先がBコーナーです。視野が開けたら、Bコーナー手前のマーシャルタワーに向かって一直線にクルマを進めます。Bコーナーは結構きつい右・左コーナーになっています。きっちりブレーキング&シフトダウンをしないと、高速に身体が慣れているためコースアウトしてしまいます。実際、一番コースアウトの多いポイントでもあります。5→4→3→2ときっちりシフトダウンしたら、Bコーナーひとつめの右縁石にクルマをぶつけるつもりで寄せます。ひとつめの右コーナーを抜けたら全開加速&シフトアップ。ふたつめの左コーナーを抜けたあたりで3速へ入れます。Bコーナーから最終コーナーはかなりの上り坂になっているため、レブリミットぎりぎりまで引っ張ります。
最終コーナー
全開加速のゆるい右コーナーです。3速で目一杯引っ張ったエンジンは、AE92の場合ちょうど登り切ったあたりでレブリミットに到達します。そこで素早く4速へシフトアップ。上り坂なので、もたもたシフトアップしているとスピードダウンに繋がってしまうため注意します。ラインは、ずっとインベタでも行けるはずです。遠心力で少し外側に振られるかも知れませんが、アクセルを緩めずに全開加速してコーナーを抜けます。
メインストレート(ホーム)
最終コーナーを抜けたら、あとは長いメインストレートが待っています。回転数をチェックし、レブリミットに来たら5速へシフトアップします。AE92の場合は、ストレート中央のアーチ部分でシフトアップするくらいです。
以上が私なりに走っているFISCO攻略です。プロのレーサーに聞いたこともありますが、あまり大きな違いは無いようですので、少しは信頼できると思います。参考になるかどうか分かりませんが、是非FISCO初走行の際には思い出してみて下さい。
Report &Text by リーマンレーサー
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