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2日間のハードドライヴィングスケジュールの1日目の講習が終わって、その晩はツインリングホテルに宿泊します。このホテルはツインリングと言うくらいで、(駄洒落にもならないけど)シングルは無いのです。私は女性参加者が1名だったので、ツインを1人で使わせて貰えました。前のトレーニングの時も任意で2回泊まりましたが、その時はプログラム参加料金で割安でした。

お夕飯は下のダイニングで皆さんとご一緒に戴きました。その時色々お話をしていましたら、中の3人のおじさま族は皆さん若い頃イタ車を乗りまわしていたというツワモノで、ランチアとかコルベットとかランボルギーニとかいう名前が続出、中にはそのランボルギーニを改装して乗られていた方もおられ、私の些細な車歴などおくびにも出せませんでした^^;;

その中のお1人で、ここのA級ライセンス講習で余興で取られたという方が乗られたというストックカーの話をされ、興味深く聞いていました。そのうち席を立たれて居合せたお知り合いを見つけられてちょっと話されていた様子でしたが、いきなり「***さん、ほらこの人この人!」って私を呼ばれます。「この人がストックカーに乗せてくれるからね!」「・・・???」立って、そちらの席にMark2さんと一緒に行ってみました。

「あのう、、ドライバーの福山さん・・ですよね。」とMark2さん。「はいそうです。」と関西なまりのお返事が返ってきました。福山 英朗さんはここのストックカーのイベントを担当しておられるとの事で、直ぐに席を立ってパンフレットを一杯持ってきてくださいました。お話では200km以上も出るとかで、素人(免許証を持っている人なら誰でも)がレクチャーを小一時間程受けただけで、オーバルをそんなスピードで走らせてくれるそうなんです。

「私みたいな素人が簡単なレクチャーでそんなものに乗って200km以上出したりして走ってもいいんですか?」とお尋ねすると、「いいんです!」とのお答え。ご一緒にお茶をしてらしたホンダの関係者と思しき方が横から「そういわれてみればそれもそうだね。。」と、、、でも流石ホンダのモータースポーツマインド!これでいいんです、かね^^。

福山さんは、明日やってるから乗りに来てください、とお誘い下さったのですが、明日も講習があるので無理なんです、とお答えしたら、では終わってからガレージのほうに車だけでも見に来てください、と仰ってくださいました。勿論、翌日ガレージをお尋ねしましたら私達を出迎えてくださって、一緒にストックカーを出して下さいと言われ、男性3人と非力な私と福山さんとで1台のド派手な塗装のストックカーをガレージから押して外に出しました。

私は以前アメリカのNASCAR CAFE’に展示してあったジェフ・ゴードンの有名な24番のついた虹色に塗装されたサンダーバードの運転席に座って写真をとったことがありますが、同じようにライトはシールのダミーで中はエンジンとパイプのフレーム剥き出しで、車というよりバギーカーがかぶりものでコスプレしてる、といった感じです。

それからみんな交代でシートに乗りこみました。勿論窓フレームから乗り込みます。がっちがちのシートで、予約の時身長を言えばサイズを合わせておいてくださるそうです。またレーシングウエアやヘルメット、グローヴ等も1式貸与されるので手ぶらで来て構わないと言うことです。パンフには身長制限が書かれていますが「無視してください。」でした。

先に乗られた方が、クラッチが重いですよ、といわれた通り、私が特訓したハードブレーキくらい踏まないとダメなようです。1回や2回ならなんとか踏めますが、これを何回もやったら足が攣りそうです。福山さんは、「いや心配要りません、1回4速(最高)まで上げてしまえば、あとは停まるまでクラッチ要りませんから。」と悠長に仰ってましたが、流石のお若いMark2さんですら、結構男の僕でもキツイですよ、、と仰ってました。女の人でも乗れるんですか?と伺ったら、大丈夫、今まで何人か乗られましたが、1人もダメだった方はいません。」と答えられ、スピードについても、「ちょっと出し過ぎじゃないかなぁ、、と思われる方が何人かおられましたが、走れなかった方はいません。」といわれます。でもスピードなんて乗っていても判る筈ありません、だってタコメーターしか付いてないんですから^^。尤も福山さんは回転を見ればで大体のスピードは判るそうです。最後に乗った方がエンジンをかけてさせてもらっていました。凄い音で、いきなりアイドリングで2000回転に入ってます。

ガレージの中もついでに見学しました。3,4台くらい入っていて、これをずっとメンテナンスし続けるのは大変ですね、と言ったら、エンジンはレジェンドの3,000ccのエンジンを使用しているものの、外装、シャーシ、フレームなどは全てアメリカからの取り寄せ品との事で、フォード関連の会社がもうずっとレギュレーション通りのモノをNASCARだけの為に作り続けているそうです。フレームのパイプ1本からずっと同じレギュレーションでやってきているそうです。

私がNASCARをもてぎでやった時1度見に来たんですよ、と言ったので、アレが土屋圭市の乗ったやつです、と奥にあったグリーンの車を指差されました。確か、リタイヤしちゃったんですよね、と言ったら、すかさず、「僕は完走しました!」と仰ってました。そういえばその時に福山さんはアナウンスでアメリカで走っていたドライバー、とアナウンスで紹介されて、そんな日本人もいるんだ、、と思ったことを思い出しました。尚、福山さんは今年もタイサンポルシェからルマンに出走されるそうで、準備のため4月は何回か渡仏され、5月はこのイベントのスケジュールもかなり回数が減るようです。

ご一緒に見学に来た講習のメンバーのお1人はシャーシの材料を手で叩いて専門的な素材の名前をつぶやきながら確認されていました。どうもそういった関係の方のようです。また写真を撮られている方もいます。

暫しお邪魔した私達は、機会を設けて乗りに来ます!と見送ってくださる福山さんにお礼を言いつつ、御挨拶しておいとましました。今回の講習イベントに更にこんなスペシャルなおまけまで付いて、みんなホクホクと個々の家路に着きました。

福山さん有難うございました。絶対乗りに行きます。それとルマン&JGTC応援しています!

          *ストックカーメモ

SPEC:
280ph/6500rpm・1230kg
FR:独立懸架Wウィッシュボーン
RR:独立懸架リジットアクスル
チューブフレーム構造

搭乗要綱:
普通自動車免許所有者
身長160cm以上(*)
20歳未満は要保護者の同意
予約制
費用¥30,000
受け付け:0285−64−0200
尚、日程その他詳細はツインリングもてぎのHPでご覧下さい