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初めてコースを走ってみて、やはりコース走行の基本を身に付けない事にはどんなコースを何度走っても上達出来ない、と痛切に感じた私は、どこかそういったドライビングスクールがないかと検索して、段階的にステップアップ出来るプログラムのあるツインリンクもてぎのスクールを見つけたので、これに参加してみることに決め、早速翌月の講習を申し込みました。以下はその参加第1回目の講習体験記です。


当日は運良く快晴で、都心の高速も早く抜けられ、緊張していたせいか、12kmほど手前で看板を見落としてミスコースしてちょっと余計に走りましたが、もそれでも受け付け時間前にはゲートに到着出来ました。駐車を指示されたところには既に尾翼を付けたアルテッツァが停まっていたのでちょっと圧倒されつつも窓口で手続きを済ませ、2階のロビーで待っていると次第に参加者が集まってきます。12〜3人はいたでしょうか。女性や、かなりのご年配の方もいらして、ちょっと安心しました。

案内の声が掛かってロビーにいた全員が講習室に入りました。ここで今日のスケジュール表とネームの入った腕章を受け取って、自己紹介などをし、外に出ました。先ず始業点検です。ライトやタイヤを一通り確認した後、インストラクターからホンダ推奨のシートポジションを教わりました。背もたれは立てて、ひじをまげてステアリングを握るといった姿勢で、シートを倒し気味でひじを伸ばしてステアリングを握るといった低い姿勢がカッコイイと思っている人にはちょっと堅苦しく感じるかもしれませんが、目が悪くてシートを前気味にして走っている私にはそれほど違和感はありませんでした。またホンダの車はヘッドレストが抜いて取り外せるようになっていて、それは事故があった時などにドライバーの安全を確保するためなのだそうです。

その後其々の車に乗って早速実車講習の開始です。この日参加の車は、持ちこみ車両は私のプリメーラのほかNSX、S2000が2台、アルテッツア、シルビア、ロードスター、ローレル等とそうそうたる車が揃っています。あとはスクールのレンタル車両のノーマルシビックですが、オートマとマニュアルの選択が出来、ロールバーが付いていて、ABSの手動解除が可能になっています。

最初のメニューはブレーキングです。パイロンを目印に置いてABS作動ぎりぎりで停めたり、わざとABSを利せたり、速度を変えてフルブレーキングでの制動距離を測ったり、といった一連のブレーキングでの車の挙動を体験していきます。インストラクターは外にいて無線で指示を出しますが、1台1台見て、「今踏み増しましたね。」とか、「ちょっと遅れた、もっと手前で掛けて。」「踏み足りないですね。」等と、こちらは一応自分のやった事は判かっているのですが、外からそれを的確に指摘されびっくりしてしまいます。このブレーキトレーニングをバリエーションを変えて2時間ほどやりました。

お昼になって午前中のメニューは終了です。プログラムは昼食付きで、バスが迎えに来ていて皆で乗ってメインゲートの建物に移動しました。ここは丁度、ホームストレート席の後部上に当たり、コースに面して幾つか部屋が並んでいて、その全てに総ガラス張りの観覧席が設けられ、オーバル、ロードコースの全てが一望できるようになっています。皆口々に、へえ、こんなところがあったんだ!と感心しています。部屋の廊下側はダイニングテーブルが置かれ、レストランのようになっていて、そこに昼食のお弁当が置かれていました。これでここからレースを観戦できたら最高なのでしょうが、この講習でも受けなければ一般人にはなかなか入れないところに案内されただけでも儲けものですね。この日は企業の安全走行講習の下見の人達が数社来ていて、やはりここでお昼を召し上がっていたようです。

お昼が終わって一旦トレーニングコースに戻りの自分の車に乗って今度はマルチコースというところに移動しました。コースにはパイロンがいっぱい立ててあって、メニューはパイロンスラロームとなっていますが、要はジムカーナをやってコーナリングワークを練習するわけです。私は前にも書いたようにド・方向オンチなので案の定習熟走行内にパイロンの隙間を縫ってのコースが全く覚えられなくて、最初は前の人の後を付いていたのですが、短く蛇のように曲がりくねったコース配置で、ある程度距離を置いてスタートするので、前の人もコースも見失ってしまいます。何度もミスコースしてしまいましたが、ここではFFの小回りの利く走行性が有利さを発揮してくれ、切れのいいステアリング操作が出来て、参加者の方にお褒め戴ける名誉に預かりましたが、それは車のお蔭であって、お気の毒にNSXなどは狭い場所で長い竿を振り回すようで、パイロンの間を窮屈そうに回っておられました。S2000もテールを振らないよう神経を使ったようです。このトレーニングはストップ&ゴーで2時間続けられました。

その後今度は北ショートコースに移動しました。ここで最後にコース走行をして今日のトレーニングの仕上げとなるわけで、インストラクターに付いて並んで周回しコースを覚えた後フリー走行するのです。ここ北ショートコースは全長が1km弱(976,693m)で、外周の3コーナー目を回って直ぐにインフィールドに入り、ゆるい、くの字‘からヘアピン、続くS字を抜け、外周に戻って最終コーナーがヘアピン、続くシケインを経てゴールです。本来カートとバイク練習用のコースで、ここを4輪が走行できるのはスクールとイベントの時だけです。OSLで一度こういったコースを走ったので今回はちょっとリラックスできましたが、インフィールドが酷似しているのでここでは前のようにならないよう何とか解決して収穫を図りたいと思っていました。

走り始めると、クリップポイントに目印のパイロンが置いてあるのですが、3コーナーから続くインフィールドに入る直前のコーナリングを迷って、クリップの目安となっているパイロンを横目で見ながらも、どうしても寄せられずロールさせてしまい、S字ではタイヤを鳴かせてしまいます。ステアリングワークを大きく、といわれてもタイヤのふくらみを修正するのが精一杯の状態で、大きく切りきれません。インストラクターに同乗してもらって見本も見せていただき、どうもブレーキングに違いがあることだけは自分でうっすらと分かってきました。直線で3速に入れないで走ってみましたが、高回転になってしまうとどうしても3速につい入れてしまいます。最後の複合コーナーとなっているヘアピン、シケインはヘアピンの後シケインで外に膨らんでしまい、せっかく問題解決!と思って参加したのに、更に課題を抱えてしまいました。

でも外周だけはかなりスムースに走れるようになりました。ストップ&ゴーでたっぷり1時間半走行して、最後皆でストップウォッチで計測し合いました。私はスタート合図がウインドウの脇で見えなくて出遅れてしまいましたが確か48秒くらいだったと記憶しています。この日のトレーニングは18:00に終了。私はその後ホテルに宿泊して疲れた体を休めましたが、殆どの方がそのまま帰られました。運転お気をつけて、インストラクターのご注意通り、帰り路でコース走行しないように、ね。