運行情報表示器の歴史

東急では、LED式ないしはLCD式の発車標を運行情報表示器と呼んでいます。このページでは、21世紀に入って各駅に普及したそれらを振り返ります。
第6世代
以前の世代でも液晶画面を用いたものは見られましたが、ホーム上に設置されたものとしてはこれが初めてとなります。当初は目黒線の各駅停車は緑地でした。
設置駅・武蔵小杉

後に波及した改良型です。角ばったきょう体が特徴です。
設置駅・渋谷 日吉 中央林間ほか

地下駅の島式ホームに設けられたもので、天地寸法が抑えられています。
設置駅・新綱島 新横浜
第5世代
従来の3色LEDからフルカラーLEDに刷新したタイプで、そのつぎの電車まで常時表示が可能となりました。
設置駅・渋谷

コスト的な問題なのか、種別部を除き3色LEDに回帰しました。
カラーバリアフリーに配慮したLEDの配色がなされており、緑色は若干青寄りとなりました。
設置駅・祐天寺

こちらは従来からお馴染みのタイプです。
ここ代官山は副都心線乗り入れ直後もホーム上に運行情報表示器は無く、接近表示器と入れ替わりで整備されました。
設置駅・代官山

第4世代
最も多く見られるタイプで、交通バリアフリー法の施行に伴い平成15年に一気に波及しました。
LED表示部の縁が黒くデザインされ、きょう体色も濃いグレーとされたのが特徴です。
江田では同一ホームに通過線があるため、のりば表示こそないものの、電車の停車・通過時にはのりば表示がなされます(写真)。

上記のものにのりば表示が追加されたタイプです。
緩急接続を行う駅で見られます。
設置駅・梶が谷 鷺沼 長津田

旧新玉川線の各駅には、スペースの関係でコンパクトにまとめられたものが設置されています。
設置駅・池尻大橋 三軒茶屋 駒沢大学 桜新町 用賀

五反田に設置されているものです。のりば表示には矢印を併用しており、第3世代の仕様を踏襲しています。
設置駅・五反田

平成19年12月の渋谷駅業務移管により、新たに設置されたものです。
種別表示には東急初となるフルカラーLEDが採用されたほか、明朝体ながら和文フォントが変更されています。
設置駅・渋谷①②番線

大井町線では平成20年3月の急行運転開始に合わせ、既に設置されていた大井町と二子玉川を除く全駅で整備されました。
フォントにゴシック体が用いられていており、今後の標準仕様となります。
設置駅・大井町線各駅(下記記載の駅を除く)

上のタイプと酷似していますが、現在時刻の表示が白色LEDであるほか、フォントが異なっています。
設置駅・二子玉川 溝の口

副都心線渋谷駅の開業から東横線の乗り入れまでの5年弱の間、当時の4番線のみで見られたものです。
各項目の表示順や現在時刻の表示部が、東京メトロに合わせたスタイルとなっていました。
蛇足ながら、同社ではダイヤ乱れが発生した際は発車時刻に代わって先発、次発を用います。

ホーム上屋の関係などで設置スペースに制限がある場合は、小型のタイプが設置されています。
無論表示領域も縮小されており、フォントにはjiskan16が用いられます。
設置駅・下神明 荏原町1番線 北千束 九品仏 等々力

上のタイプと似ていますが、表示部分が更に小型化されています。
のりば表示があり、緩急接続を行う駅で見られます。
設置駅・自由が丘⑤⑥番線

池上線および東急多摩川線の各駅で見られるタイプです。ドットは荒めで、フォントはjiskan16です。
当初は接近表示のみの案内でしたが、平成18年度までに次発列車の案内が出来るように改修されました(写真)。
設置駅・池上線および東急多摩川線各駅(五反田・蒲田・多摩川を除く)
第3世代
1990年代に設置されたタイプで、表示部に黒色の縁が無くきょう体も明るいグレーであるのが特徴です。
平成24年にROM更新を受けフォントがゴシック体とされたほか、種別表示部がフルカラーLEDに換装されました。

同世代でも後期に設置されたものは、現在時刻が大きいものとされました。現在は標準サイズに改修されています。
やはり平成24年にROM更新を受け、種別表示部もフルカラーLEDに換装されました。

こちらも同様のタイプですが、現在時刻のサイズ改修の際に表示枠も若干小さくされています。
設置時から明朝体(jiskan24)の表示を保持しているほか、蛇足ながら駅ナンバリング表記の追加後も「田園都市線発車案内」の文面は変わっていません。
設置駅・中央林間

全幅を縮小した小型版で、接続表示が行先の下に小さく表示されています。
ROM更新や種別表示部のフルカラーLED化は他の表示器と同様です。
設置駅・目黒 武蔵小杉

目黒線向けには接続表示と情報表示が統合された、更に小型のタイプも設置されています。
設置駅・洗足①番線 奥沢①番線

上記にのりば表示を併記したものです。奥沢③番線のみで見られ、駅改良工事も完成したことでのりば表示は本来不要となりますが、流用されたのか引き続き表示されることとなりました。
設置駅・奥沢③番線

池上線および東急多摩川線のものは、各停のみの運転のため、案内表示がシンプルです。
のりば表示に矢印を併用しているのが親切です。
設置駅・蒲田

上と同様のタイプですが、地下駅での使用を考慮し、固定ベースが低く抑えられています。
駅ナンバリングの対応に伴い、ステッカーが上張りされています。
設置駅・多摩川

蒲田では池上線と東急多摩川線の双方の発着駅であるため、大型のものが使用されています。
設置駅・蒲田

地上駅時代の東横線渋谷で見られたもので、4列車表示、停車駅案内を持つ大型タイプでした。
現在時刻の表示部が無いためか、代替としてアナログ時計が両端に設けられているのが特徴です。
軌道線
300系の導入に伴う世田谷線各駅のリニューアルに併せて設けられたもので、令和5年まで使用されました。