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東急線を始めとする鉄道系ファンサイト

東急5050系




車両データ
編成 東横線用8両
車両性能 設計最高速度120km/h(営業上は110km/h)
加速度3.3km/h 減速度(常用)3.5km/h (非常)4.5km/h
集電装置 シングルアームパンタグラフ PT-7108B
台車 軽量ボルスタレス空気ばね台車 TS-1019A(電動車) TS-1020A(付属車)
駆動装置 KD453-A-M 中実軸平行カルダンタワミ板接手式
主電動機 TKM-98 かご形三相誘導電動機190kW
制御装置 IGBT-VVVF制御(日立)
制動装置 全電気指令式電磁直通空気ブレーキ(回生ブレーキ付)
保安装置 ATC-P/S ATO TASC
表示装置 前面行先表示機 前面種別表示機 側面行先表示機
車内液晶案内表示機(15型/17型ワイド)

形式概要

◆改良された東急の新標準車
 東急5050系は、在来車の8000系などを置き換える目的で2004(平成16)年4月に登場しました。
 東急では、田園都市線で導入されている5000系を新標準車と定めていますが、今回の5050系では(従来の5000系と比較し)座席の形状が改良され座り心地が向上したほか、座席下のヒーターを斜めづりにして暖房効果を向上、更には消火器の格納方法変更により車内への出っ張りが無くなるなど、利用者にとって磨きのかかった系列となりました。

 さて、最近の各鉄道会社の新系列車両を見ると、多くの系列で行先表示器(若しくは種別表示器)のフルカラーLED採用が当たり前になってきています。そんな当たり前となってきた装備を、初めて搭載したのはこの5050系でした。
 本系列が登場するまで、車両前面や側面での種別表示は3色のLEDによって表現されていました。しかし、3色のLEDで多くの種別を表現するのには限界がありました。そこで、先に登場した5000系とY500系では、種別部に限り字幕式を採用。遠目からでも幾多ある種別の識別が容易に出来るようになりました。しかし、字幕式の場合はメンテナンスや表示内容の修正で手間が掛かり、一つの課題となっていました。少し話は前後しますが、1993年に青色LEDが開発され光の三原色(赤・緑・青)がそろった事により、全ての色を表現できるようになりました。21世紀に入り安定供給により価格が低下し、LEDは少しずつ普及を始めていきます。従来からあったLEDのメンテナンス性の良さと、字幕(方向幕)と同等のカラーバリエーションを両立させたフルカラーLEDこそが、鉄道車両での種別表示に適した物となっていったのでしょう。

 東横線と副都心線(当時は営団13号線)の相互乗り入れは、2002年1月に決定しました。ホームドアを使用したワンマン運転に対応するため、5000系とは一部床下機器を変更。また、前面のFRPを全長方向へ長くすることにより、乗務員室のスペースを拡大しています。Y500系や5080系では、車体を延長することで乗務員室を拡大していた為、それらの形式とはFRPの大きさが違うのが特徴となっています。
 本格的な乗り入れ改造は2010年5月の5154Fを輪切りに始まり、相互乗り入れ開始を目前とした2013年3月に5153Fが出場したことにより完了しました。新製車では、やはり2010年からの製造車(5169F以降)が副都心線乗り入れ対応済の仕様として導入されています。
 また、2013年からは自動放送・LCDのROM・乗降促進がそれぞれ乗り入れ開始までに更新され、中でもLCD表示は従来の共通スタイルから、4000番台を意識したスタイルとされました(アニメーションは無し)。

 現在では8590系・8000系・9000系の全てを置き換え、26編成が活躍しています。東横線にはもう置き換える車両が無いことから、今後は予備車の確保で1〜2本程度の製造に落ち着くものと思われます。

次車別の説明

次車 製造年度 該当車 仕様
2次車 平成14年 サハ5470〜5472
サハ5570、5571
※5000系からの改番
3次車 平成15年 5151F〜5153F 5050系初期
4次車 平成16年 5154F〜5158F 冷房装置を小型化(三菱製搭載の奇数編成)
車内妻面鴨居部の色を茶色に変更
横断流送風機の吹出口をアルミ製に変更
5次車 平成17年 5159F〜5165F 妻引戸を自動閉型の傾斜式に変更
優先席に握り棒を設置
横断流送風機の吹出口の形状を変更
消火器筐体をステンレス製に変更
6次車 平成18年 5166F〜5168F 側面ドアガラスを二層タイプに変更
側面ドア車内側に化粧板及びマーキングを貼付
妻引戸に化粧板を貼付
車側扉開灯をLEDに変更(既製車も取替)
9次車 平成22年 5169F〜5174F
(上記サハを除く)
※製造当初から副都心線直通用機器を搭載
車体側面を全面ベルトグラインド仕上げに変更
補助排障器を強化型に変更
空気圧縮機をスクロール式に変更
側面ドア鴨居下部にドア開閉表示灯を設置
裾仕切りを7000系同等品に変更
握り棒の形状を変更
前面非常扉部の非常用梯子を小型化
側面ドア鴨居部のLCDの筐体形状を変更
10次車 平成23年 5175F 側面ドア鴨居部のLCDを17インチ(アスペクト比16:9)に変更、グラフィック描画にセサミクロを採用
座席上の荷棚を板に変更
12次車 平成25年 5176F
(下記サハを除く)
前照灯をLEDに変更
車内照明をLEDに変更
sustina サハ5576 次世代ステンレス車両'sustina'を採用
車体構造を大幅に変更
骨組の軽量化による自重の削減
握り棒に一体型のロールバーを採用
裾仕切りの形状を変更

車両バリエーション

5155F
同編成の5号車には、ゾロ目のサハ5555が含まれています。
5170F
2010年度増備の編成では、5000系の6ドア車導入に伴う組み換えで発生した余剰のサハが転用されており、内装は同系列の青系統を今日に至るまで保持しています。
5050系としては4年振りの増備となった為、仕様の変更点は多岐に及びます。
5176F
現時点で最終編成となってる当編成は、5号車のサハ5576に次世代ステンレス車両 Sustinaの第1号車が連結されています。
車体構造は大幅に変わっており、レーザー溶接を行っている為(一部箇所を除く)、大変スッキリとした外観となっています。

車内写真

 

走行音

移管準備中です。

関連形式

◆新標準車
5000系
5050系4000番台
5080系
6000系
7000系

東横線
5050系4000番台