京都市営地下鉄車両紹介

20系

編成 6両編成(4M2T)
車両性能 設計最高速度:110km/h
起動加速度:3.3km/h/s
減速度:3.5km/h/s(常用)、4.3km/h/s(非常)
駆動装置 WN駆動方式
歯数比16:99=6.19
主電動機 全閉三相かご形誘導電動機 140kW
制御装置 SBD-VVVFインバータ制御(三菱)
制動装置 電気指令式空気ブレーキ(回生ブレーキ併用)
烏丸線開業以来初の新形式として令和3年に登場しました。この新型車両のデザインにあたっては、平成29年に総合車両製作所がその検討業務を1円で落札し大きな話題となりましたが、結果的に同社は辞退し近畿車輛が製造を請け負うこととなりました。前頭部の車外表示器まわりはガラス面積を少なくすることでコストダウンと整備性向上に寄与しています。京都ならではの地下鉄を目指し、車体側面に取り付けられた局章や車内表記銘板、つり革のサヤなどに京都の伝統産業の素材や技法が活用され製作されたほか、両先頭車に設けられたおもいやりエリアには、西陣織や京友禅といったデザインの生地が飾り付けられています。それらの京都らしさが評価され、令和5年に鉄道友の会よりローレル賞を受賞しました。令和7年度までに9本を導入し、10系の2次車までを淘汰する計画です。

編成表

10系(3次車)

編成 6両編成(4M2T)
車両性能 設計最高速度:110km/h
起動加速度:3.3km/h/s
減速度:3.5km/h/s(常用)、4.0km/h/s(非常)
駆動装置 WN駆動方式
歯数比16:99=6.19
主電動機 全閉三相かご形誘導電動機 140kW
制御装置 SBD-VVVFインバータ制御(三菱)
制動装置 電気指令式空気ブレーキ(回生ブレーキ併用)
10系のうち、昭和63年の竹田延伸時に投入された3次車以降は大規模なマイナーチェンジが施されました。前頭部は額縁を廃して端部が丸められたことでやわらかみのある雰囲気を演出したほか、非常扉にも窓が取り付けられられたことで表情が大きく変化しました。車体側面には近鉄奈良線内での運用も考慮し、行先表示器も新たに設置されています。平成27年より機器更新が行われ、中でも主制御装置はハイブリッドSiCを併用した最新鋭のものが採用されました。別枠として前照灯や行先表示器のLED化、LCD式車内案内表示器(パッとビジョン)の設置も行なわれ、いずれも令和2年に全編成で完了しました。日立製作所製。

編成表

10系(1、2次車)

編成 6両編成(4M2T)
車両性能 設計最高速度:110km/h
起動加速度:3.3km/h/s
減速度:3.5km/h/s(常用)、4.0km/h/s(非常)
駆動装置 WN駆動方式
歯数比16:99=6.19
主電動機 直流直巻電動機 130kW
制御装置 電機子チョッパ制御(三菱)
制動装置 電気指令式空気ブレーキ(回生ブレーキ併用)
烏丸線の開業時から活躍する系列で、同線開業の前年となる昭和55年に登場しました。前頭部は同年に登場した東京メトロ8000系と同様のくの字型の額縁スタイルとされており、向かって左側にオフセットされた窓の無い非常扉も共通しています(開き方は異なります)が、灯具類の位置はオリジナルで字幕表示器も大きめのタイプとなっています。車内は近鉄の影響を多分に受けたスタイルで、側窓は地下鉄という特性もあってか全てを固定窓(増結付随車では開閉式に変更)として、換気対策として妻面窓の片側に2段開閉式を採用。屋根にも換気扇が設置された点が特筆されます。また、製造時から地下鉄では初となる車いすスペースが設けられており、先見の明が感じられます。20系の導入により、令和4年より廃車が始まっています。近畿車輛製。

編成表