実はプロジェクターというものを購入したのは初めてだったりします。
今まで敬遠していた理由として、ホームシアターはかなり高価だという思い込みがあった事や、仕事でプロジェクターやリアプロジェクションTVなどに関わった際における印象が悪かったという事などがあります。
具体的にはフォーカスが甘い、色ずれして調整が大変、ランプの寿命などの経年劣化でどんどんコントラストが上げられなるなどでしょうか。ただ主に現場がゲームコーナーという比較的劣悪な環境(笑)*1ですから、プロジェクターには酷だったのかもしれませんね。
しかし三菱のプロジェクター LVP-HC3000は、廉価*2でありながらコントラストが高く、色ずれのほとんど無いしっかりとした画素を実現した素晴らしい製品で、それまでの印象を覆すものでした。
詳しいスペックやレビューなどは以下のリンクを参考してみてください。
上記リンク先のレビューは購入にあたり、実に参考になりました。
ここで、更に私が画質などに関して説明する必要は無いと思います。ただ、実際に視聴してみて、レビューとは部分的に違う印象を受けた点を述べておきます。
まず、カラーブレーキングは言われなければ気がつかない程度で、むしろ暗部のざわつきの方が目立ちました。とはいえ、特定の薄暗い色調の場面で至近距離で目を凝らして見なければ気にならないレベルです。
騒音に関してですが、LVP-HC3000はランプの輝度を2段階に調節できるようになっており、暗いときはファンの回転数も低く、非常に静かです。しかし、明るくすると平常時のPower Mac G5よりもややうるさい任天堂Game Cubeと比べても更にうるさいです…。正直、我が家ではあまり常用したくないレベルです。
ランプの明るさについては、レビューですと明るいモードの方が印象が良いと書かれていますが、実際に80インチのスクリーンで夜中視聴してみた限りでは、とてもじゃありませんが眩しくて明るいモードでは観ていられないほどでした。ある程度遮光できる環境下で、それほど大画面にするのでなければ暗いモードで充分に思います。
既にMac OS XのアプリケーションであるDVD PlayerでMatrixやThe Islandなど10タイトルほどのDVDやAppleのMovie Trailersの映像を観てみましたが、まさに劇場さながらの臨場感で大満足です。
大画面の恩恵もさる事ながら、DLPの技術がもたらす漆黒の表現力により映画の魅力が倍増しました。これはブラウン管や液晶では味わえなかった感覚です。
光デジタル出力による5.1chサラウンド再生にも対応していますので、是非オーディオ設備もそろえて楽しんで欲しいと思います。ちなみに光デジタル出力を備えていないMacでも、Sonica TheaterのようなMac OS Xがデフォルトで認識できるUSBオーディオデバイスを使えば多チャンネルサラウンドを楽しむ事が出来ます。
MacのディスプレイとしてのLVP-HC3000を検証します。
その前にLVP-HC3000の設置状況を簡単に説明しておきましょう。私は6畳程度の部屋の壁際に机を置き、その上に置かれたCinema Displayに向かっているのですが、悩み抜いた末、このCinema Displayの上方にスクリーンを設置し、反対側の壁際の天井にLVP-HC3000を設置して映像を投射する事にしました。
自分の傍に置いてあるPower Mac G5の開いているDVIポートに接続して、Cinema DisplayとLVP-HC3000のマルチディスプレイ環境としています。距離があるのでDVI-HDMI変換ケーブルを使用してデジタルRGBにて接続する事も考えたのですが、レビューによると1,280×768ドットの最高解像度での表示に難があるようでしたので、秋葉原*3で購入してきた10mのアナログRGBケーブルにて接続することにしました。これほど長いケーブルは初めてなのでノイズによる画質劣化が心配でしたが問題ありませんでした。
個人的にはDVDの視聴やTVゲームをやる時くらいに使用は止めておくつもりですが、1,280×768ドットもの解像度があればメインモニターとしての使用にも耐えそうです。
前述したように画素は非常にクリアで、インターネットブラウザの小さな文字などでも見苦しい事はありません。さすがにCinema Displayと比べるとフォーカスではかないませんが、ブラウン管ディスプレイよりは上といった印象です。DVDの視聴の際には、ブロックノイズが目立たなくなくてちょうど良い感じです。
色味に関しては、デフォルトだとホワイトバランスがかなり青よりですが、LVP-HC3000は普通のパソコンディスプレイのようにRGB各色のバランスを調節できる機能があります*4ので、普段使用しているカラーバーの画像を表示させて納得いくまでカラーバランスやガンマ調整する事が出来ますし、当然ながらMac側でOSのキャリブレータやGamma Controlなどのアプリケーションを使って煮詰めていく事も可能です。
さて、DVDの視聴やゲームプレイにあたり、迫力のあるフルスクリーン表示で常に楽しみたいところですが、
アプリケーションによってマルチディスプレイ環境下でのサポートに差があり、思うようにいかない事もあるようです。
大抵のアプリケーションはウィンドウのある側でフルスクリーン表示になりますが、アプリケーションによっては常にメインモニター側でフルスクリーン表示になるものもあります。どちらのモニターにも表示できなくなってしまうアプリケーションもあったりしますが、そのような場合は仕方がないのでディスプレイの設定をミラーリングにします。
意外とマルチディスプレイへの対応がまちまちなので、このへんに関しては今後、効率的な使用法を求めて試行錯誤を続けていくことになりそうです。Hot Key一発で表示するディスプレイを切り替えてくれるような機能をOSが持ってくれるとありがたいのですけども。
とりあえずApple純正のDVD PlayerやQuickTime Playerなどはきちんとしております。
DVD Playerはウィンドウの位置を覚えてくれてますので、一度ウィンドウをLVP-HC3000側に移動しておけば、常に大画面で映画などを鑑賞できます。QuickTime Playerに関しては設定でどちらの画面でフルスクリーン表示にするかを選ぶ事が出来るようになっております。
Mac OS X上でのDVD再生には将来的にもメリットがあると思われます。
通常の使用ではLVP-HC3000にHDMIやコンポーネント、コンポジット経由で各種DVD再生機などを繋ぐわけですが、その画質はLVP-HC3000のコンバータやDVD再生機の性能、また相互の相性などに依存します。
試しにLVP-HC3000でNTSCのインターレース映像を出力してみたりした感じでは、それほど大した品質ではないという印象でした。明らかに解像度の変換による劣化が見られます。同様にLVP-HC3000本体の台形ひずみ補正機能などにもあまり期待しない方がよいでしょう。
今後のHD DVDでは720pから1080pの水平解像度となるわけですが、現時点ではまだ撮影環境が追いついておらず、1080pほどの水平解像度の恩恵が受けられないという話をよく耳にします。
AppleのMovie Trailersから何本かサンプルを観てみたところ、タイトルによって720pと1080pの解像度の差が判別できないものが結構ありました。逆に、間違いなく1080pで記録したと思われる非常に美しい映像のタイトルが、720pの映像で質の悪い縮小により劣化してしまっている例もあります。
これはあくまでネット上のサンプルの話ではあるわけですが、DVD黎明期の頃の様に、数多くのタイトルの中にはある程度そのような不行き届きな品質のものが混ざっていても不思議ではありません。
そのようなカタログスペック上では見えてこない問題はMac OS X上へ持ってくる事によっておそらく吸収できます。
前述の通りLVP-HC3000には1,280×768のドットバイドットで表示させています。劣化のない画質を求めるならこれがベストです。そして画面の伸張はMac OS Xの機能に委ねます。ユーザーならご存知の通りMac OS Xの画面伸張はとても高品質ですので、どんな比率で拡大・縮小してもアラが目立ちません。
LVP-HC3000が1080pの映像を上手く表示できなくても、Mac OS XのDVD Playerがきっと上手く表示してくれる事でしょう。