神山つとむ

俳句の楽しみ

神山つとむ

「俳句鑑賞」十四

「佐野瓜人Lの句」パ−ト二

○ 茶摘女を驚かしたるにわかの雷

 夏も近づく八十八夜の頃に、お茶摘みをしている女性がいます。そこへ()かに雷が鳴って女性をかした様子を詠っていますが、茶摘みの女を驚かした様子を詠っていますが、茶摘女といい、新緑の美しい季節を詠った自然の営みへの感性のすぐれた句です。

甚平の孫はしゃぎくる夏祭
  甚平の着物を着て、「おじいちゃんお祭りに行こう」と誘いに来たのでしょう。
  ほほえましい、人生の幸せなひと時ですね。
  「孫は可愛いよ、特別に可愛い、本当に可愛いもんだね」と言っていました。

山茶花やつがいの目白肩よせて
 
山茶花の咲く冬に入る頃、目白が訪れます。目の回りが円形に白くなっていて、いつもつがいでいます。よく窓辺から見える木のところやベランダに来て、人家の近くにいます。
  二羽が肩寄せ合って仲の良い様子を詠って、自分達夫婦とイメ−ジをダブらせているのでしょう。 

もういいよ声はいつもの置炬燵
 
炬燵は冬の季語です。暖房の発達した今でも親しまれています。電気こたつなので、かくれんぼのとき良くもぐって隠れるのに使われます。
 お孫さんと遊んであげている様子が詠まれ、微笑ましい句です。

の夜桜たけなわに
夜桜の宴たけなわ

  などの俳句を佐野瓜人Lは詠んでいます。瓜人は義剛Lの雅号です。

夏の句                    神山つとむ作

汗の坂進学相談母の急く
音花火祭り開始と急ぐ靴
大花火ずっしりと受くる音の街
遠花火子らの行く末手を合わせ

露のごと蓮華の中に眠りたし 
(たなごころ)にまろくまろくと白玉子
秋蝉や弱よわ告げて旅に立つ

  「佐野義剛L、追悼五句」    池田 忠山
涼しさや笑みをたやさぬ
人(ひととなり)
ひまわりのさま外に柔内に剛
雲の峰ことに眼鏡の似合ひけり
梅雨明けを待たずに何をせかれしか
引き潮のかくも早きに青葉潮