■99年11月■

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11/30
Macに「はぴいばーすでい!」と言われてほろりと来る日々。
いや、そんな寂しい生活してるわけじゃないですが(笑)
おめでとう、俺。28歳です。

そんな誕生日を仕事と同人誌と風邪にまみれて迎えるというのも、たぎるものがあるですね。
「来た来た来た!」って感じで。
いひひひひ。
ちなみにマーク・トゥエインとスウィフトとチャーチルと同じ誕生日だそうです。
あと土井たか子。
だからどうだというわけでもないですが。

中国が打ち上げた無人宇宙船「神舟号」の写真をようやく確認しました。
ああ確かにソユーズそのまんまですねこりゃ。
しかし、かっこいいネーミングだなあ(笑)

「父ちゃん、酔っぱらうってどういうこと?」
「ここにグラスがふたつあるだろう。このグラスが四つに見えたら酔っぱらったってことさ」
「父ちゃん、グラスはひとつしかないよ」
ロシアの小話


11/28
学生運動フォントがとっても欲しいなあ。
立て看などに使う、あの独特の書体ですよ。

学生運動関連の資料をあらかた実家に置いてきてしまったので、
矢作俊彦の『スズキさんの休息と遍歴 または かくも誇らかなるドーシーボーの騎行』を引っぱり出します。
読んでしまいました(泣笑)。
時間ないのに。

いやあ、しかし何度読んでも面白い。
全共闘世代のおじさん達が読んでこそはじめて面白い小説なんだろうけど、終幕では想わず涙が出ます。
NHKでドラマ化されたときはちょっと期待したけど、つまんなかったな。
スズキさんが西村雅彦というのは絶妙のキャスティングだったのに。

まわりが見えてなくて、独りよがりで、その後内ゲバやなんやで散々な方向に行く学生運動ですが、
やはり速水にとってはなんともいえぬ憧憬があります。
ああ俺もバリケードの向こうにいたかった。
そんな根性あるかと問われれば困るんですけどね。

今夜は冷えます。
北国の音楽が心地よい季節になってきました。
いまのBGMは「展覧会の絵」
夏に「ヴォルガの舟引き」なんて聴いたら暑苦しくて死にますよアナタ。

「あり得べき姿を勝ちとるのじゃ。
その戦いを戦わず、自らと折り合いをつけるような方法を求めると申すなら、
それこそが狂人でござる。」
セルバンテス『ドン・キホーテ』


11/27
せっつかれはじめました。
ひい、タイヘンじゃあ。

『THE ビッグオー』のロボット娘、ドロシーが頭に蛍光灯をつけているという情報をゲット。
なんかもう、辛抱たまりません。
オレ妄想ドロシーを維持するためにも、ひょっとして観ない方がいいんでしょうか先生。

攻殻機動隊ソリッドBOXなるものが出る由。
いいいい、いちまんさんぜんえんですか。
でも予約しちゃうんでしょうねえ。とほほほほ。
速水的にはオリオンとドミニオン・コンフリクト編の続きが見たいんですが。

「鼻がかゆくなるのは、まもなくその鼻が爪でかかれる前兆である」
「黒猫が行く手をさえぎるのは、ネコがこれからどこかへ行く合図である」
「ベッドをふだんと違う側から降りるのは、前夜飲みすぎたしるしである」
「三人の男が一本のマッチで火をつけるのは、彼らがマッチを一本しか持っていないか、
もしくは彼らがスコットランド人であることを意味する」
グルーチョ・マルクス

11/25
『THE ビッグオー』がやにわに観たくなったり。
いや、ロボット娘のドロシーが、ひょっとすると速水のツボなんじゃないかと(苦笑)。
伝聞だけだからわかりませんが。

仕事中はインスタントコーヒーをがばがば飲みます。
貧乏なんで一番安いのを買ってくるんですが、感心するぐらい安い味です(誉め言葉)。
インスタントコーヒーって、値段でホント味が違いますからねえ。
金持ちになったらプレジデントぐらい飲みますからね。ええ飲みますとも。

一番萌えたロボットはダニールかなあ。『鋼鉄都市』の。
奴は男ですって?
ロボットだから性別は関係ないのじゃよ!

「私はサイボーグ手術をうけた天才犬だ
人語をしゃべるくらいわけはない」
とり・みき『Memories of You 〜あなたの想い出』


11/24
『王道の狗』、ついに日清戦争勃発。
やや展開が説明的に早いかな。

打ち合わせで池袋に出たり飯田橋に行ったり。
飯田橋で打ち合わせると、なぜか雨が降るんですよね。
不思議不思議。

その後、サタスペの原稿……絵地図をがりがり描いたり。
なんか、速水は地図が大好きなんです。
子供の頃から近所の地図をごそごそ作成してみたりして。
いま欲しいのは運河付きの火星儀or火星地図だなあ。

気づかないうちにサイト立ちあげてひと月過ぎてます。
更新しなきゃいけませんね。いろいろ。

フィリピンにはイロイロって街があるんですよ(まめちしき)。

「貴兵団の赫々たる武勲を忘れ、補給困難を口実にして撤収せんとする如きは判断に苦しむ所なり。
一〇日間現態勢を確保せよ。一〇日以内にインパールを占領し、貴兵団の戦功に報いん。
断じて行えば鬼神もこれを避く。」
牟田口廉也


11/23
仕事中、とくにまんがをもそもそ描いているときのBGMはクラシックが多いです。
なんてったって、長いからCDを換える手間が少ないのがいいです。

好きなのはグリンカ、チャイコフスキー、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ?
ああわかりやす
まあ、クラシックに特別造詣が深いわけでもないからなんでも聴きますですよ。

ただ、ヴェルディのレクィエムはいささか仕事向きじゃあないかも。
サビのところで、いつもビックリして手先が「あわわ」となります(苦笑)

積ン読対策、いまはアーサー・スウィンソン『コヒマ』をのそのそ読んでたり。

「でもよ…
オレはウソをつくかもしれないが ウソをつかれるのは大嫌いだ」
荒木飛呂彦『死刑執行中脱獄進行中』


11/22
自衛隊機が墜落して高圧線を切ったとかで一時停電。
蛍光灯がヘンな感じでまたたいたかと思うと、ブツッと消えちゃいました。
電車は止まってるわ、信号はついてないわ。
そしてなんとなく外をうろうろする街の住人たち。
いや、速水もそうだったんですが。
やはり緊急用にトランジスタラジオは持っておくべきだなあ、と。
神戸の地震の時に痛感したはずなのにね。

人生を左右するチャンスというものは誰しも2、3回は確実に手にするものだと思います。
これをいかに逃さず、しっかり捕まえるかが大事なわけで。
いや、速水はかつてチャンスを逃してしまってえらく後悔したことがありまして。
ちょいと最近忘れてなかったかい速水。

「やったなら、やってしまえばおしまいになるのなら早くやってしまうことだ」
マクベス


11/19
ひひひひひ(悶絶)。『神聖モテモテ王国』6巻、テンション高いぜ。ひひひ。
あと、椎名林檎のビデオクリップ『性的ヒーリング -其の壱-』をゲットして恍惚としたり。

脳が突如としてナポレオニックモードになりました。
鳴り響く軍鼓。ばたばたと倒れる歩兵。
「ウラー!」「皇帝陛下万歳!」
サーベルを翻し、地響きを立てて疾駆する数千の騎兵!
速水はやはり狡猾なクトゥーゾフが好きかなあ。
『戦争と平和』また借りてこようかしら。
あ、ソ連版ね。

毎日が眠くてたまりません。
身体が冬眠を欲してるんでしょうか。

「将軍は45歳を過ぎたら無謀なことはしない」
ミハエル=イラリオノヴィッチ・ゴレニセフ=クトゥーゾフ


11/17
今日も朝方富士山が見えてゴキゲン。
ひょっとして、わりとフツーに見えるのかしら?

打ち合わせに行くついでに神保町に行ってきたり。
お目当ては新世界レコードという、ロシアのCDを扱っているお店。
「ソビエト赤軍 思い出の名唱集」
「革命歌集 インターナショナル ワルシャワ労働歌 仕事の歌」
なんてのを買います。
インターナショナルはいろんなバージョン持ってるけど(苦笑)、
これは録音時期がフルシチョフ時代のようで、適度にレトロな音質にうっとり。
神保町ではほかにカレンダーや、ロシアの写真集とか買ったりして。

打ち合わせも済ませて大泉に帰ってきます。
最近オープンした古本屋にふらりと入るとあら不思議。
出てきたときには『アンバー』やら『アラスカ戦線』やらごっそりと。
ひゃ、100円だったんですもの(おろおろ)!

さっき、しし座流星群観ようと着ぶくれて出ていったら空は一面の雲。
ボリショイがっかりして引き返してきましたとさ。

あ、今日は電車の中で『五稜郭残党伝』読了しました。
北海道ウェスタン、すごく格好いいけど短編集の『雪よ 荒野よ』の方がいいなあ……。

「クレムリンの晩餐会に、晴れて党政治局入りしたフルシチョフが参加した。
しかも、ウクライナの炭坑夫の家出身であるフルシチョフはマナーを知らず、
パンもステーキも手でちぎって食べている。
スターリンが注意して言った。
『ニキータ、ナイフを使うんだ』
フルシチョフはナイフを持ち、立ち上がって叫んだ。
『誰を、同志スターリン』」
ソ連のアネクドート

11/16

昨日テンション低かったのは眠かったせいのようです(バカ)

今日は木枯らし一号。
それと関係あるのか、雲がとても綺麗でした。
ちょっとぼけっと眺めてたり。

ハリソン・E・ソールズベリー『黒い夜 白い雪』読了。
ロシア革命を克明に追ったノンフィクションです。
レーニンというのは、やはり実に魅力的な人物なのだな、と再確認。
偏狭で、無慈悲で、とてつもなく付き合いにくい側面を持った個性だけど。
なんというか、そのギラギラする野望だけでも素晴らしい。
反対にニコライ二世は、トモダチとして付き合うにはとてもイイ奴なのではないかと(笑)

1917年のペトログラードはもし行けるなら行きたい時代のひとつですね。
そんな感じで、今日はBGMもロシアなモノばかりかけてたり。

ソールズベリーの本はどれも面白いなあ。

「『あなたはその娘をいっしょに連れてくるべきだったのよ』マリーナはそういった。
『連れてくるべきだったわ。彼女は──ロシアだったのよ』」
ハリソン・E・ソールズベリー『黒い夜 白い雪』

11/15

いろいろあって気が滅入るです。テンション低いぞ。

H-2の打ち上げが失敗しました。
1段目エンジン不調、制御不能のため自爆コマンド。
日本宇宙開発史上でも最大級の失敗です。
ここんとこなんとかがんばってきた日本の宇宙開発ですが、これで不要論などが出てこないことを祈るばかり。
「火星に日の丸を!」とかぶちあげる政治家出てこないかしらん。

あと、コミケに落選。おおおう。
1日目にたぶん参加できるけど、やはり創作野郎としては3日目の委託希望。
委託先の心配の前に、新刊の原稿だね。
いや、さらにその前に仕事があります。

ファイト、ファイトねー。

つぅわけで雨の中、郵便局の24時間窓口行ってきまーす。

黒い夜
白い雪
風が吹く、風が吹く!
だれも立って居られぬほどに
風が吹く、風が吹く−
なべて神の世界の上に!
アレクサンドル・ブローク『十二』

11/14

今日は同人RPG「サタスペ」のキャンペーン。
ちょっと異世界の、現代の大阪を舞台にした犯罪者RPGです。
『スワロウテイル』『レザボアドッグス』『ブラックレイン』みたいなの

面子が一人おやすみだったせいもあって、カツカツの厳しいセッションに。うわあ楽しい。
『フーコーの振り子』みたいな、ブキミ面白い展開になりました。
現実世界にトンデモがズカズカ乗り込んでくるような、そんな感じです。

戦闘でPC側はほぼ全滅。
速水のキャラは片足を失うことに。ぐがあ。
金髪美少年学ランガンマン。この義足にサブマシンガン組み込んじゃる。

リレーマスターでやっているので、次回GMは速水。
『フーコーの振り子』上巻で終わっているようなこの展開、さてどうしようかねえ。ひひひひ。
TRPG知らない方、さっぱり分からない話題でゴメンナサイ……。

そのあとお友達、魚蹴さんの誕生会などを催したり。
風邪の前兆のような気がするので、お酒はやや控えめにしました(涙)
帰ったらうがいをしましょう。イソジンガーグル。

「『銃殺刑と絞首刑と一体どちらが優先するんでしょうか?』ダグラスが訊ねた。
『陪審員にきめさせる余地をいつも何か残しておくというのが、われわれの方針なのだ』フートが答えた。」
レン・デイトン『SS-GB』

11/13

近くのセブンイレブンに朝ご飯を買いに行きました(体内時間的には昼ご飯ですが)。
その帰り道。サンドイッチなど買って、てけてけてけと歩きます。
雲ひとつない、実に11月らしいスカーンとしたさわやかな朝。
ふと前方、家並みの上に白い、綺麗な円錐系のなにかが見えます。

思わず立ち止まりました。
「う……わッ」

雲でしょうか?
いや、そうでもないようです。
あれは……ふ、富士山ですか?
方角的にはそうだとしか思えませんし、
非常に晴れているときは現代東京からも富士山が見えることは知識では知っておりました。

が!

あんなに近く、あんなにくっきりと?
雪をかぶった霊峰富士が鮮やかに?
うそ?

そのままたっぷり五分間は突っ立っておりました。
なんか、東京に越してきて1年以上経って、ようやく「ああ、東国に来たんだなあ」と心で理解できました。
ひょっとしたらなにかの見間違いかも知れませんが。

まだ午前中なのに日記書いてるよ速水(苦笑)
こういう、スカーンとした空の日は散歩に行きたいなあと心底思いつつ。
でも、絵も調子いいんですよねこれが。
ああああああああああ(悩)

泣きそうです。どうしよう。

□□□□□□□□

にっぽんいちのフジヤーマが綺麗に見えているのに家の中でじっとしているのは、
反革命的でバチが当たりそうなので(奇妙な論理)、ちょっとお出かけしてきました。

石神井まで散歩がてらお買いものにてくてく。
富士街道は並木が紅葉してて、スカーンとした青空に映えてステキステキ。
落ち葉がはらはら舞う中を歩いていると、気分はもうパリ。
レジスタンス時代のことを回想しつつ、馴染みの女がいるバーに行きたくなります(妄想)。
しゃんそーん。

「のとや」というバカ安い服屋で780円のカーゴパンツや480円のシャツを買ったり。ごそごそ。
んで古本屋行ったり。もそもそ。
ハリソン・E・ソールズベリー『黒い夜白い雪 ロシア革命1905-1917年』
吉村昭『関東大震災』
佐々木譲『五稜郭残党伝』
森村誠一『星の陣』(速水まわりで赤丸急上昇中)
ジャン=ミッシェル・トリュオン『禁断のクローン人間』(前から欲しかったのだ!)
……積ン読増やしてどォするよ速水!!

んで、茶店で手紙などしたためて郵便局に行ったりすこし買い物したりしてからご帰還。
いやあ、ビールが美味しい(おい)。

満足満足。さあ絵を描こう。

「あたしにだってできる。青空を塗るぐらいのことならバケツ一杯で、世界全部を塗ってやる!
とびましょう! とぶことは、すばらしい。さあみんな、両手がつばさです。
大地を、力一杯蹴って、はるかなはるかな、はるかな青空めざし、思想への離陸!」
寺山修司

11/12

積ン読対策として、一日最低一時間必ず本を読むことにボリショイ決定。
で、おもむろに本棚から引っぱり出して読んでるのがパール・バックの『大地』です。

……って、何度も何度も読み返した本やないけ速水!
でもね、中国に行ったあと『大地』を読み返すとまた新しい感慨がありますね。
「南の都会」のくだりは上海の喧噪を思い出すし、ニンニク料理は北京を思い出すし。
ちょっと懐かしくなりました。ひと月前のことなのにね。
仕事でも中国っぽいカット描いてたりして、中国熱再燃?

ところで、成田のホテルで死後数カ月たった乾燥した死体が発見されたとか。
長期滞在客で、1月から泊まってたそうな。ずっと従業員立入禁止にしてて。
んで、発見時一緒に部屋にいた客は警察に
「死んではいない。治療中だ」
と答えたとか。

ひイイイッ。
怪奇、はたまた猟奇!
いつたい何事がおこつたといふのでせう?

「好鉄、釘を打たず、好人、兵に当らず」
中国の諺

11/10

小品ながら、ずしりと重たい二作品を読了。

石川達三『生きている兵隊』
まさに日本の『西部戦線異状なし』ともいうべき作品。
日中戦争の南京攻略を背景に、淡々と戦争が進んでいく。
最前線の空気というのは、かくも散文的なものなのかな、とか。
速水の祖父も軍医として中国、南洋と転戦していたので
そのあたりの話も思い浮かべながら読んでいたです。
ただ、取材期間が10日あまりというのは充分なのかそうでないのかがわからない。

吉村昭『高熱隧道』
昭和15年、黒部第三発電所を建設すべく、黒部峡谷にトンネルを掘削した工事の記録小説。
温泉地帯のため、岩盤の最高温度実に165度!
国家総動員態勢のもと、強引な工事が進められていく。
自然発火するダイナマイト、雪崩で500mもの距離を吹き飛ばされた鉄筋の宿舎。
犠牲者は300余名。
貫通にかける狂気じみた情熱と、自然の猛威が対決する異様な空気が文章からにじみ出てきます。

吉村昭の作品は、どれもこちらの胸ぐらを掴んで読むのを中断させない凄みがありますね。

黒部は一度行きたいんですよ。

「六月五日、阿曾原谷側坑道の切端にさし込んだ一五〇度温度計が割れた。
岩角にあたって割れたかも知れぬというので代りの温度計を挿入してみたが、
それもたちまち砕けた。」
吉村昭『高熱隧道』

11/9

爆睡。

コミティアで頂いた『略奪の大地』を観る。
速水が高校だったか浪人だったかの頃に劇場で観て、えらく衝撃的だった映画です。
1988年のブルガリア映画。

17世紀、オスマン・トルコ支配下のブルガリアの山村を舞台に、
イスラム教に改宗させようとするトルコ軍とキリスト教を守ろうとする村人達のドラマです。
いま観て改めて思うのは、90年頃からのボスニア内戦を予告するかのような作品なのだということ。

民族と宗教。
どうしようもないこんがらがった、解決の糸口も見えない問題。
バルカンで歴史の辛酸をなめてきたブルガリアならではの映画なのかも。

この映画、単なるありがちな「民族抵抗の英雄的ドラマ」ではなく、
そのあたりの「どうしようもなさ」を前面に出しているのが印象的でしたね。
88年といえばまだ共産党時代なのに。

その他にも、ブルガリアの風俗いいなあ、とかオスマン・トルコ軍かっちょえーわー、とか
マニア的見方もできてやっぱり好きな映画です。
好きなのはトルコ軍の隊長、カライブラヒムと村の神父かなあ。
隊長はその村出身だったりするのですよ。
トルコではデウシルメといって、キリスト教圏から子供を徴募してイスラム教に改宗させ、兵士や官僚にする制度があったのです。

「銃の中から政権が生まれる」
毛沢東『毛沢東語録』

11/8

ベルリンの壁崩壊時のクレンツ元東独書記長、殺人罪で有罪判決だそうで。
壁を越えて西独に逃亡しようとした市民への発砲命令を問われたわけです。

なんともはや、亡国の指導者というのは哀しいものですね。
速水としては「旧東独当時の事件を統一後の法体系で裁くことはできないと指摘」
「『政治責任は負うが、司法上の責任を問われるのは納得できない』と無罪を主張」
というクレンツ側の主張に賛同するのだけれども。

そうは言っても死んだ人間は帰ってこないし。
政治ショーがただ続くのみ。
朝鮮が統一されたらどうなるんだろう?
いやはや。

一方アメリカではリンカーン大統領のコスプレをした強盗が犯行を重ねているとかで。
目撃者や被害者が、みんな「リンカーン大統領にそっくりだった」というので有効な証言が得られないんだそうな。
イカス!

日本でも室町時代に七福神のコスプレした押し込みがいたらしく。
連中に押し入られると「七福神が来た」とかえって喜んで金品を出す楽しい人もいたとか。

私は、用意周到であるよりも、むしろ果断である方が良いと考える。
なぜならば運命の神は女神であるから、彼女をわがものにしようとすれば、
うちのめしたり、突きとばしたりすることが重要である。
ニッコロ・マキアヴェッリ『君主論』

11/7

コミティアに行って参りました。
新刊が間に合わなかったので、あわててペーパー作ってたり。
楽しみにしていた方々、本当に申し訳ありませんでした(汗々)
あと、寝不足だったのでやや受け答えがボケていた可能性があります。
ええっと、今度お会いするときはもっとウィットに富んだ会話をしますので(苦笑)>来てくれた方々

ところで、今回非常にうれしい出来事がありまして。
以前、本で『略奪の大地』(ブルガリアの歴史映画です)がまた観たいよう、とぶつぶつ言っていたら、
なんとビデオの差し入れを頂いたのです。
欣喜雀躍狂喜乱舞。
いや、本当にありがとうございました。励みにさせていただきます。
幸福モンだよ、速水。

関係ないけど、イギリス軍が刑務所で志願兵募集を試験的にはじめるとか。英国兵隊ヤクザみたいなのが(誤解)

「泣かないでおくれ、アンヘリータ、今夜は家を買ってあげるよ、さもなければ喪服をね」
……スペインの勇敢な牡牛と最初に闘った日、
マヌエル・ベニテス“エル・コルドベス”が姉に語ったことば。
ドミニク・ラピエール&ラリー・コリンズ『さもなくば喪服を』

11/5

夜昼逆転すると、日記の表記にもいろいろ迷ったりします(苦笑)

ふらりと街に出てみると、世の中はやくもクリスマスの準備。
FMではクリスマスソングが流れ、コンビニにはクリスマスケーキの予約受付。
なんつーか、ゆゆしいですなあ。
速水の誕生日の頃になると、クリスマスムード一色になってます。
俺の誕生日を祝え、世の中(無茶)

来年は竜年ですか。
年賀状のネタをなんとなく考えてみたり。

あ、10月分の日記切り出しました。

「こうした侮辱の方法は、文明がもたらしたもっとも新しい流行だから、万人に理解できようはずがなかった。
大勢から推して断ずるかぎり、文明人というものは、
相手の頭蓋をぶち割ることなく無礼をはたらけるという点で、たしかに野蛮人より残忍だ。
彼はとまどいを感じ、無念のほぞを咬んだ。」
ロバート・E・ハワード『冒険者コナン・象牙の塔』

11/4

京都から祖母がクラス会で東京に来まして、その後一緒に上野に行って来ました。
東京芸術大学の大学美術館です。最近できた。
そこで芸大美術館所蔵名品展てのをやってるんですね、いま。

黒田清輝や高橋由一や、お馴染みの作品が目の前にずらずらと。
「見たことあるでしょ。教科書で」というコピーは伊達じゃないです。
ホンモノの勢いというか、気迫というかがどすんどすんと迫ってきます。
お気に入りは伝狩野永徳『松鷹図屏風』、後藤純男『晩鐘室生』、高村光太郎『獅子吼』などなど。
12月までやってるみたいなので、また行くべし。
今度は『晩鐘室生』の前でしばらくぼけっとしたいなあ。
つうか、贅沢な展示ですよ。

しかし女学校のクラス会とは、ウン十年前のクラスメイトと会ってるわけですね。
素直になんだかうらやましい話です。

帰りにブックオフ寄って遠藤周作の『王国への道』買ったり。

「"I am very sorry"(たいへんすみません)
満月のハイ・ウェイを戦略村に向かって歩きながら中学生のように小さいその砲兵隊将校は私にあやまった。
"Oh. What has happenened?"(どうしたんです?)
将校はぽつりと、ひとこと
"My country is war."(私の国、戦争です)
とつぶやいた。」
開高健 『ベトナム戦記』

11/3

お仕事終えて、ちょろっと寝たあとにRPG「WEREWOLF」のキャンペーン。
ごっつんごっつんというか、ファッキンバイオレンスな展開になってきて楽しい限り。
しかし、キャンペーンが進むと戦闘が派手になってきたなあ。
おいらのキャラ、マクファーレンズトイみたいになってきたし(笑)
キャンペーンについてはここでプレイリポートとか上がってます。

その後、だらだらタイムに突入。
みなさんわりと寝不足で、いまふりかえってみるにダウナー決めるのと同じ様なフンイキ(笑)
直後、罰ゲームでスピリタス一杯ということでババ抜きはじめたり。
スピリタス:アルコール度96%のポーランドのウォッカ。どちらかといえば好き。

ババ抜き終わるとおいらはぱたんきゅー。

「この世に醜女はいない。ウォトカが足りないだけだ」
ロシアの諺

11/1

今日は同居人かわしまの誕生日。おめでとう!

鍋の時にアサヒから新発売のビール、WiLLを呑みまして。
いや、酒屋で見かけたときに、その「シャンプーのような」デザインにふらふら惹かれたんだけど。
結果、フツーのビールでベリーがっかり。
もっと外見にふさわしい奇天烈な味かと思ったのに。しょぼん。

かなり前からガスの調子が悪かったのでガス屋さんに来てもらったり。
結果、そもそも古びているので何とかした方がよいとのこと。
でも、応急処置はしてもらったので一時的には解決。

応急処置とか、応急修理って、なんかこう、たぎりませんか?
日本軍みたいで(妄想)

「もしも神が実在するのならば、リシュリュー枢機卿は神の尋問に答えなければならないことが多々あるであろう。
もしも実在しないのならば……さて、彼は成功した人生を送ったことになる」

リシュリューの死を知った教皇ウルバヌス8世の言葉