■2007年7月■
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Flying Circus →
7/25
今日は、母方の祖父が生きていれば100歳の誕生日でした。
100年か!
大正デモクラシー世代で、古典的な科学者で、ロマンチストで、若い頃は流行に則ってマルクスとか読んでみたり、
僕には大変やさしかったんですが若い頃は相当怖い人という話だったり、
大酒呑みだったり、結構スタイリストだったり、多趣味だったり、新しいもの好きだったり、
なんちうか昔の教養人はかっこいいですね。
なんで和文漢字タイプライターとか買ってたんだろう?
でも一番印象的だったのは冗談好きというか、とんでもないほら吹きだったことでしょうか。
僕のメンタリティに多大な影響を与えていると思われます。
子供に妙ちきりんな話をする「変な叔父さん」というアーキタイプが存在しますが、
僕にとって祖父がその立ち位置だったのかもしれません。
祖父が今の僕の年齢の頃といえば、軍医としてジャワに行っていた時分です。
その前は日中戦争にも従軍しているし。
僕が幼い頃は半ば笑い話として当時のことを教えてくれたけど、やはり嫌なものだったのだろうな。
青年期の大事な時期に、合計して7年間も戦地にいたわけで。
告知告知。
このほど出ました「季刊R.P.G」の3号に、『カットスロート・プラネット』のリプレイが載っております。
CPの発売が遅れておりまして大変申し訳ありません。現在ホントに最終段階なので、もうちょっと……。
SF特集ということで、米田仁士さんの表紙もステキです。
往年のハヤカワFTでスチームパンクみたいな雰囲気ですよ。
よろしくよろしく!
7/22
朝青龍が優勝してゴキゲンです。
まぁ、今日の白鵬は拍子抜けだったけど。
最近、『学園キノ』(時雨沢恵一 電撃文庫)の1巻2巻を読みまして。やーすこぶる面白いです。
セルフパロディ元の『キノの旅』は1巻しか読んでないので必要最低限の知識しか無いのですが。
昔の火浦功を連想させるテンポや、若人を置いてけぼりにしているとしか思えないネタの数々や、
あとガンマニアの性癖丸出しなあたりも愉快です(ペンネームの由来が……)。
木乃もかわいいしなぁ。うん。黒星さんの絵も好きだし、お気に入りです。
参院選の投票日まで1週間になりましたが、皆さん共産党に投票しましょうぜ。
別段共産党支持者というわけではないのですが、無くなると困るタイプの党だと思うのですよ。
しかし、カウンターとして機能するためには一定の議席が必要です。
あと1議席あれば党首討論権ができ、2議席増えれば単独での法案提出権が得られるのです。
共産党ならではのツッコミ力を期待するならば、やはりもう少し議席があった方が良い。
「確かな野党」というコピーは、正直いささか自虐的というか寂しいものがあるけれど、
現状では説得力のある路線ではないでしょうか。
これを読んでいる皆さん、僕と一緒に共産党に一票! 特に比例区!
先日、映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』を観てきました。
自分に才能があると勘違いしている女優志望の主人公が田舎の実家に戻ってきて……という話。
相当期待して行ってきたら、はたして傑作でした。お薦めです。
自分ではがんばっているつもりでも、心中才能がないのではないかと恐れている人、
強いつもりでいても、実は誰かに依存しなければならない人、
青雲の志を抱いて出てきたんだからいまさらクソ田舎に戻ってたまるかと焦る人、
身近で見下していた奴が、実は自分よりはるかに有能だったことに気づく屈辱を楽しめる人、
サトエリの日本人離れしたお身体を拝みたい人、
素晴らしく鬱屈した漫画家志望のメガネ娘に会いたい人
(僕のなかでは『スウィングガールズ』の関口さんを越えました。たまらぬ)、
あなたはこの映画を心から楽しむことができるはずです。マスト行け。
『キサラギ』も面白かったんですが、こちらのタチの悪さにはかないません。
いやまぁ『キサラギ』は後に引くことがないエンターテイメントなので、衝撃度合いで比べるのは良くないのだけど。
東京では渋谷でしかやってません、むう勿体無い。いやでもマスト行け。
原作の本谷有希子は前から気になってたので、この機会にいろいろ作品読んでみようかな。
7/8
変な感じに生活サイクルが安定して、絶賛昼夜逆転中です。それも12時間ちょうど。
海軍カレーとか肉じゃがとか、海軍メニューを売りにしている店や商品を見かけることがあります。
でも陸軍メニューの店や商品はあまり見ないような気がしますよ。差別だッ。
陸軍だってカレー食べてたのにねぇ。
貧農出身の新兵が米の飯で泣くというイメージも陸軍だろうに(いやそんなイメージを売りにしても困るだろうけど)。
お仕事の告知です。
『萌える戦艦』(一迅社)という本でイラストを描かせてもらいました。
各国の戦艦を擬人化というか萌え娘化して解説という体裁です。
僕の絵で萌えられるかどうかあまり自信がありませんが、頂いた依頼が列強以外の「その他各国」でして。
つまりソ連とかアルゼンチンとかブラジルとかトルコとか……。
ウチの好みを見事なまでに見透かされている気がッ。こりゃ受けんとイカンでしょうッ。
や、トルコは「ヤウズ描きたいなぁ」とこちらからねじ込んだんですけどね。
第一次大戦初頭、ドイツの巡洋戦艦ゲーベンがトルコに向かった経緯とかすごく面白いんだけど、
文中ではしごくあっさり片付けられていてプチしょんぼり。まぁトルコの戦艦なんて需要無いよな。
あとソ連のガングートも評価が低いのが悔しい! 大和より役に立ったのに!
ところで戦艦擬人化と書いたけど、本を見てみるとどうもコスプレという設定らしいのです。
えーと。
実はそのような設定は聞いてませんでしたので、コスプレというにはいささか無茶のあるデザインで描いてしまいまして。
まぁ、気にするまい!
あと、なぜか「新車買おうよ!」(三栄書房)というクルマ購入ガイドのムックに原稿描いたりしました。
クルマの解説3コママンガをこれでもかと。
さっぱり疎い分野ですので、原作は他の方にお願いしたり。
速水度は低いですが、ご興味があればご覧くださいまし。
普段全然見ない類の本なので、僕は眺めていて楽しいです。クルマの名前もいっぱい知りました。
しかし、ホンットに沢山車種があるモンなのねえ(感心)。
ところでこのムック、なぜか僕の名前が「速水螺旋式」というクレジットになっています。
螺旋式ですよ! 妙にかっこいいですよ!
こういう誤記ははじめてだなぁ。新鮮。
どちらもヨロシクー。