■2007年6月■

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6/26
crow_henmiさんのエントリ「剰余を愛せ、とアイラーは云った」
「ツンデレとかヤンデレとか類型化されてしまうと、
元から『その類型に収められてしまうもの』が大好きだった自分としては憤懣やるかたない、という部分があって」

という意見にはなんだか非常に共感できるのですよ。
『めぞん一刻』の響子さんは今の文法で言えばツンデレなのだろうけど、
剰余が剥ぎ取られた原理主義的なツンデレという概念から響子さんは生まれないと思うのですよ。
ツンデレといえば「べ、別にあなたのことが好きだからなんて勘違いしないでよね!」な
単純化&ジャンル規格化は面白くないのです。

とはいえ便利な言葉であることは確かで、僕もしばしば使いますし。
人類の歴史では、ぼんやりした概念がひとつの言葉になる度にこういうモヤモヤがあったのでしょう。
反対にツンデレという言葉から新たに連想されるものもある筈で、まぁ言葉を呑んでも呑まれるなということかしら。

ところで、友人の北浜くんがこの度初単行本を出しました。僕がのらくらしている間に抜かされたッ。
『USA』(北浜勇介 メディアワークス)
電撃PSの付録で連載していた4コマをまとめたものですね。よろしくよろしく。アンケートも送ってね。
北浜くんはサタスペがらみでファンレターをくれて以来の付き合いです。そろそろ10年近くかな。
当時の絵とか見せたら多分殺せるね!
知り合いのなかでも善人度がえらく高いんですよ。TRPGでは主役に向いてるタイプです。

ネットで「『MC☆あくしず』は萌えとエロを勘違いしている」という感想を書いてはる方がいはりまして。
その境界線は実にもって微妙なんですが、ちょっと共感できるところでもあります。わかるわかる。
一方でいろいろかなぐり捨てて暴走するのもあくしずの魅力だと思うしなぁ。難しいのう。
6/25
最近はめっきり自炊なのだけど、たまにコンビニのおにぎりを食べるとなんだかすごく旨いのです。
どうだ旨いだろうという迫力に満ちた美味しさというか。

こないだ呑みに行ったとき、とある人が「普段外食だと、のりたまごはんや永谷園のお茶漬けが縁遠くて寂しい」
と言うてはりました。ナルホド。
そういや、僕も卵かけご飯+ニコニコ海苔という黄金のコンビニはとみにご無沙汰な気がするぞ。

えーと、今日の本題。
ガイナ絵で致命的なポカをしていることに気づいたり。なんでまたこんな。ぎゃああ。
なんぼなんでも描き直したいけど、ネタとしてそのままにしておくのが潔かろう!
銃のボルトとボルト・ハンドル描き忘れてます。ああああ!?
6/23
『虐殺器官』(伊藤計劃 早川書房)を読んだり。
喫茶店で、ケーキが来るまでちょっとページをめくったら止まらなくなって一気に読了。
途中までなんとなく新城カズマさんを思い出しながら読んでいたのですね。
醜い現実との対峙があって、しかし自分もその現実の一部なのであって。
絶望と戦いつつもなんとかしていこうという根性入ったオプティミズムなのかと思いきや。
たいそう意地の悪いエピローグでありました。やはり人生勘違いか。
泣かせ方とか相当好きなのになぁ。タチ悪ぃ。
すごく面白かったので、今から次作が楽しみです。

背景設定で最近流行の小ネタをちょこちょこ見かけたので
結構早く古びないかという気もするけど、多分ライヴ感の方が大事なタイプの作品なのでいいのかな。
あと、イヤアイテムやイヤ情景も結構あるのだけど描写は意外に淡白だったり。
じっくり想像するとイヤになる系でしょうか。

ガイナ効果とみえて、韓国からアクセスされる方が急に増えましたよ。オソオセヨー。

朝日ソノラマが解散。お世話になりました。
最近めっきり買ってないので、妙な罪悪感が。
そらそうと、いまだに背表紙が緑でないソノラマは慣れないんですが。

100円ショップで買ってきた、雪駄風サンダルの鼻緒が早速切れてしまったり。
適度に軽くてチープで気に入ってたのになぁ。所詮100円ショップか。
同じく100円ショップで買った、い草枕も早々に分解してしまいましたよ。
6/19

間が空いてしまいました。生きてますよー。

さて告知であります。
萌えミリタリー誌『MC☆あくしず』も創刊1周年。第5号が出ます。
ちうかついに雑誌になるんだそうで(今まではムック扱いだったのです)、調子良くてなによりですよ。
今回もイラストとソ連軍コラム描いてますんで、よろしくお願いします。
おや、井上純弌さんの(希有馬さん名義ですね)イラストコラムが始まるのね。
って、前近代オッケーなのかよッ。ウチもやりたいよ!

あと、ちょっと遅れましたが『コマンドマガジン』ではロシア内戦コラムの第2回を描きました。
手際よくまとめようとするとすげえ難しいですねロシア内戦って。わりと四苦八苦気味ですよ。
こちらもよろしくお願いします。

そんでもって、ガイナックスのサイトトップイラストなども描きました。
今週金曜にアップされるそうなので、観てね観てね。

最近買った本。
『赤軍記者グロースマン』(アントニー・ビーヴァー リューバ・ヴィノグラードヴァ 白水社)
ソ連の作家ヴァシーリィ・グロスマンの、大祖国戦争における従軍記者としての歩みを追ったノンフィクションです。
近所の書店に入っていなかったので、まったくのノーチェックでした。あわてて買いましたよ。
著者がソ連軍ファンの星アントニー・ビーヴァー先生なので面白いに決まってます。そして実際興味深い内容で。
前線の赤軍兵士・将校の目線に立った手記は日本ではほとんど紹介されていませんが、
この本には彼らの生き生きとした行動、発言が多数収められています。
少しずつ、噛みしめるようにして読むのが似合う一冊。まだ読了してません。