■2004年12月■

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Flying Circus →


12/31
さて、午後の新幹線で帰省します。
えらい勢いで雪が降ってますねー。
みるみる積もってきてます。京都も積もってるという話だし。
昨日はホント運が良かったというべきか、コミケパワーが復活したのか(笑)。

ざっと部屋の掃除をして、そろそろ出ます。
かばんには新幹線で読むための本を何冊かと、実家で作業できるようにお絵かき道具と原稿用紙(笑)。
『オー・マイ・ガアッ!』(浅田次郎 集英社文庫)
『イワン・デニーソヴィチの一日』(ソルジェニーツィン 新潮文庫)
『星界の戦旗 4』(森岡浩之 ハヤカワ文庫)
『獣たちの夜 BLOOD THE LAST VAMPIRE』(押井守 角川ホラー文庫)
『ソヴィエト・ロシア・ウクライナのコンピュータ』(水城徹 風虎通信)

あと、行きがけにジュンク堂で『武装解除  紛争屋が見た世界』を買ってこう。

来年は漫画をもっと描きます。忙しくしよう。
あと、時間の効率的な使い方を憶えること。よろしいね?

それでは皆様、よいお年を。
愛してるよー。
12/30

というわけで、コミケでした!
昨日とはうってかわってピーカンの実にいい天気。
寒い寒いと震えてる方も多かったようですが、速水はまぁちょうどいいぐらいで(デブの祝福)。

ボストーク通信社に来ていただいた方、ありがとうございます。
差し入れもいろいろ頂きまして、どうもどうも。企画に誘われたり、誘ったり。
あと、お隣がA-10さんでご挨拶できて嬉しかったり。

コミケに参加して長いですが、
会場で準備してるときはワクワクしますし、いろんな人と会うのは楽しいです。
本を観て、刺激を受けるのも素晴らしいことです。
あの雰囲気だけで、なにか士気が高揚するのですよ。
自分の中で同人がマンネリになってないというのは大変に喜ばしいことだと思います。ええ。

んでもって手元にはどっちゃり同人誌が。
帰省する新幹線で読むことにしますよ。
いまのところ一番特筆すべき本は、やはり風虎通信の
『ソヴィエト・ロシア・ウクライナのコンピュータ −技術とその歴史・思想−』でしょう。力作です。

コミケ後は河豚を食べようと息巻いてたのですが、目当ての店に電話すると満席で断念。
河豚という夢がはぎ取られた空虚な気持ちがあんなにショッキングなものだったとは!
かわりに、吉井くん、魚蹴さん、HARD-WIREDさんと豆腐&焼き鳥&鍋に行ってきたですよ。
や、良いお酒でした。

なにはともあれ2004年もこれでひと区切り。
明日からまた心機一転がんばります。
12/29

どうもどうも。

東京は初雪です。結構激しく降ってます。積もってはいませんが。
雪だと音が吸収されて、街が静かですね。ぼんやり窓の外を眺めたくなってきますよ。

スマトラ島沖地震は、あまりの災害に唖然。
アンダマン諸島のカール・ニコバル島では3万人が行方不明との報道が。
人知れず消滅してしまった集落も多いようだし。ぞっとします。
何が起こっているのか、それがわかるのにも相当な時間がかかるでしょう。
津波や地震の被害だけではなく、伝染病で亡くなる人も多いでしょう。
速水がなにをできるわけでもないですが、募金はしてきました。
かっこつけや偽善かも知れませんが、偽善で誰かが少しでも助かるならいいじゃないですか。

先日のサイン会、ありがとうございました。
お客さんも途切れることなく、とても嬉しかったです。
「軽戦車描いてください」「レーニンお願いします」てなリクエストもあったけどな!
ええ描きましたとも!

サイン会のあと、『雲のむこう、約束の場所』観に行きました。
とーころが、さすがは祝日というべきか夜までチケット完売ですよ。
がっくり疲れて近所のルノワールに河嶋と退却。
ぴあを眺めて『ベルヴィル・ランデブー』観に行くことにしました。
少し時間があったので何をしようか思案したあげくが「企画書でも考えようか」。
嗚呼。

王子と魚蹴さんも召集して観た『ベルヴィル・ランデブー』はこれがものすごく面白い作品でした。
愛意と愛情、洒脱さに満ちた描写、いちいち細かい芝居。
なかなか思いつかないディフォルメのセンス(船に腰を抜かしつつ)。
あれだけディフォルメされてながら、メカ描写が妙にしっかりしてるところにオタクセンスを感じましたよ。
また、冒頭でジョゼフィン・ベイカーなどが出てきただけで速水は大喜びだったそうです。
サントラもすぐさま買いました。音楽がすごくいいのよ。聴きまくってるよ。
ハウルと雲のむこうが未見ですが、いまのところ04年のアニメベストです。
いやもう必見。マスト観れ。特に絵描きの人は得るものが多いんじゃないかしら。
速水はまた行くつもりです。DVDも出たら買います。

『幻翼の栄光』(内田祐樹 ジョイノベルス)
IFCONでお世話になってます、内田祐樹さんのデビュー作です。
B-29に対する本土防空に、ジェット戦闘機などが加わっていれば……という設定。
そのために、日本とドイツが中東で戦線を連絡するのに成功していたというくだりもあったり。
主人公達は活躍しますが結局日本は負けますし、日本軍への批判も多いあたりさすがは内田さん。
ところで、この世界は戦後が現実と大分変わってそうですね。ソ連軍は、史実よりもっと西へ行ってますし。
登場人物ではルメイが好きでしょうか。悪役で、頭が良くて、そしてちゃんと勝ってしまうという。

桂令夫さんの『日独最終決戦』に出てきたルメイも印象的だったなぁ。
一人称が「僕」で、戦略爆撃オタクといった風情満点で。
スターリンの口調がやけに丁寧だったのもイヤだったな。あれは。

『クラバート』(オトフリート・プロイスラー 偕成社)
ドイツ東部のスラブ系少数民族、ソルブ人に伝わる民話を元にした物語です。
舞台は18世紀初頭、ザクセン選帝侯フルードリヒ=アウグスト1世の時代。
孤児クラバートは、魔法使いである水車小屋の「親方」のもとに弟子入りします。
「親方」のもとでは他にも11人の少年達が職人として働いており、魔法の修行をしています。
しかし、毎年必ずその一人が不可解な原因で死を迎え、かわりに新たな徒弟が弟子入りしてくるのです。
一度水車小屋で働けば、「親方」の目を盗んで逃亡することはできません。

子供向けの物語ではあるものの、全編に陰鬱な空気が漂い、死の予感が濃厚に感じられます。
プロイスラーによれば
「ひとりの若者が――当初はただの好奇心から、そしてのちにはこの道を選べば、
楽な、けっこうな生活が確保できるという期待から――邪悪な権力と関係をむすび、
そのなかに巻きこまれるが、けっきょく自分自身の意志の力と、
ひとりの誠実な友の助力と、ひとりの娘の最後の犠牲をも覚悟した愛とによって、
落とし穴から自分を救うことに成功するという物語です」
ということでハッピーエンドではありますが、読後感はさわやかなものではありません。

で、速水が一番感情移入したのが実は悪役である「親方」でして。
戦争を影からあおり、村人の頼みは聞かず、暗い魔術に手を染める「親方」は
あきらかに好感の持てる人物ではありません。
とはいえ、彼はかつてはクラバートと同じ様な少年だったのです。
昔、親友を自らの手で殺してしまったという後悔にさいなまれ、
また彼でさえ頭の上がらない「大親方」に支配されています。
クラバートは同じ職人の友人達に囲まれていますが、「親方」は孤独です。
プロイスラーは、その辺り「親方」を通り一辺の悪人には描いていません。
そして最後、「親方」はクラバートを認め、彼なりのやりかたで手を結ぼうともちかけます。
しかし、クラバートは「親方」と同じ道を歩むことを拒否します。
そして残酷にも、プロイスラーは「親方」に一切の救いを与えないのです。

読んでわかりましたが、『千と千尋の神隠し』の元ネタの一つですねこれは。
宮崎駿が推薦するわけです。
ちゅわけで、お薦めの本ですよこれは。ぜひぜひご一読あれ!

「コマンドマガジン」と「RPGamer」の新しい号も頂きました。
コマンドで紹介されているゲーム「DEVIL'S HORSEMEN」が面白そうだなぁ。
モンゴルの騎馬戦がテーマで、リーグニッツの戦い、カルカ河の戦い、インダス河の戦いそれぞれが
用意されているとか。どのマップも河はあるけど、だだっ広い草原じゃわい。
あと一次大戦の空戦がテーマの「Wings of War」はプレイ時間も短いし、面白そうだ。買おうっと。
「RPGamer」では付属ゲーム「バグアイドモンスター」のリプレイ漫画描いてます。ヨロシクー。

あ、雪積もってきてるよ……。
コミケの人は大変だなぁ。ソ連軍コスプレの皆さんには、もってこいの日和かな(笑)。
ウチは明日が本番です。千客万来、お会いすることを楽しみにお待ちしてマース。
12/20

お知らせお知らせー。

今日はいろいろと本が出てまして。
まず『サタスペREmix+』のサプリメント『サタスペ食べ放題』というのが出ました。
初期のサプリメントと、Role&Roll誌に掲載された記事やリプレイがまとめて収録されています。
速水の絵もいっぱいです。面白いよ!

次に、『迷宮キングダム』のサプリメント『迷宮クロニクルVol.2 白銀カーニバル』が出てます。
Vol.1に続いて速水がコミック描いてますんで、ぜひぜひよろしくお願いします。
RPGしない人でも面白いよ!

また、『迷宮キングダム』をプレイするときに便利なカード集も
『まよカードVol.1』『マヨカードVol.2』と出ましたので併せてどうぞ。
まとめて購入されるとちょっと大変かもしれませんが、でもそれだけの価値はあるかと。
東京近辺の方は、ぜひイエローサブマリン新宿店で買って23日のサイン会に来てくださーい。

もうひとつ、ゲーム以外で告知を。
25日発売のSFマガジンで、春のロシアレポートを書きました。
小学生の頃からお馴染みのSFマガジンなので、ちょっと、いやかなり嬉しいです。えへへ。
絵じゃなくて文章なんですが、まぁ、まぁ。
こちらもよろしくお願いします。

今日は宣伝ばかりだな!
『クラバート』の感想はアスタマニャーナ!
「TRPGの日」のレポートももう少し、もう少し……。
12/19

お知らせー。

天長節の23日に、河嶋陶一朗と速水のサイン会が行われます。ううッ、おそろしい!
会場は、イエローサブマリン新宿ゲームショップB1階となっております。
時間は11時から12時までです。
詳しくはこちらをご覧くださいませ。
誰も来なかったら淋しいので、ぜひぜひ皆様お誘い合わせの上、よろしくお願いしますね(礼)。

『迷宮クロニクル』はVol.1も明日発売されるVol.2にも速水が漫画描いております。
RPGしない方でも面白いと思いますんで、これを機会にぜひぜひ。
12/18

気がついたらGペンの備蓄が底をついていたので買いだし。
微妙に久しぶりに本屋に行ったり。

今晩はNHK三昧。
ロボコンはやっぱり悪意に満ちたマシンが強いねー。
そのあとはNHKスペシャル『イラク・最前線で何が起きていたか』
前半は、イラクに駐留するアメリカ州兵のリポート。
現代米軍といえばRMA化が進んでおっかないというイメージがあるのだけど、
50年代のトラック(あれ、ホントかなぁ)を未だに使っている州兵部隊なんかもあるんですね。
わかりやすく「あ、ユニットの数字が低い」という雰囲気でした。
45歳で召集されたおっさんなどもいたりして、まぁそれは極端に高齢な方だとは思うのだけど。

フィクションで戦争物といえば、やはり圧倒的に防衛戦が多いと思うんですね。
悪い敵が攻めてきたから、主役側は正義でいられるわけで。
しかし読者の日常感覚をうまく取り込むには、突然引っ張られて理由もよくわからず外国で戦う羽目になる、
といったシチュエーションの方が面白いんじゃないでしょうか。
あと「征服者の孤独」というテーマ自体も非常にそそられますね。
征服者は現地では常に少数派であり、右を向いても左を向いても潜在的な敵ばかり。

後半はアル・ジャジーラに関するリポートなのだけど、
NHK教育で『ロシアから見た日露戦争〜兵士たちの手紙・日記が語る真実』という
これまた観たい番組と時間が被っているのですよ。
Nスペが来週再放送されることを確認して、チャンネルをチェンジ。
しかし終わってみれば通り一辺の内容で、あまり面白くはありませんでした。
製作者が望む文章を、日記や手紙から抜粋するのはいともたやすいことなわけで。
旅順の工兵将校や兵士の日記など、読むなら全体をしっかり読みたいですよ。

まぁ、冒頭ペテルブルクで行進していた海軍幼年学校(多分)の生徒が可愛かったから良しとするか!
やはりセーラー服はロシアものに限りますな!

最近買った本。
『馬賊で見る「満州」 張作霖のあゆんだ道』(澁谷由里 講談社)
『アラビアンナイト博物館』(国立民族学博物館 東方出版)
『ブルガリアの民族衣装』(ブルガリア国立民族学博物館 恒文社)

このほかにいくつかイーエスブックス改めセブンアンドワイで注文中。
あ、恒文社といえば『異端の宗派ボゴミール』を買わねばならんのだった。でも高いなぁ。

最近は、プロイスラーの『クラバート』を読んで大変に感銘を受けたのだけど、
その感想は明日あたりにでも。
12/17

今日で最後だったので、あわてて行ってきました『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』
最終日レイトショーのせいか、意外に客入ってましたよ?

や、もーこういうの大好きです。たまらん。
冒頭、ファンファーレとともにタイトルが出るあたりからテンションが上がりはじめ、
スカイキャプテンを呼ぶ電波が輪っかになって飛ぶ頃には手を叩いて大喜び。
B級! パルプ! 押川春浪!
主役二人のボケツッコミもユルくはあるものの結構好きだ。
ケリー・コンラン監督はまごうことなきボンクラです。仲間! 仲間!
オデもこんな作品を作りたい(目が変)!

多分、わかりやすく「スカイキャプテン・シリーズ」なんてのがあるんですよ。
ナチや東条英機と戦ったりするの。
実写のフリしてますが、これはアニメですね。
方向性は『スチームボーイ』と同じなんだろうけど、
残念ながらスカイキャプテンの方がずっと面白かったなぁ。

イギリス軍の戦闘機が、イギリス度低くてちょっと残念。
あのラインはドイツが作りそうな。いや島田フミカネかな(笑)。

まぁなんだ。DVD出たら買いますよ(そんなに好きか)。
一晩寝たら、ダメな映画だったんじゃないかという気もしてきたんだけどね(笑)。
テンポがいいわけでもないし、特に後半はケレンに乏しいし……。
とはいえ、最近ちょっと欲求不満というか憂鬱な日が続いてたんですが、それが一気に吹っ飛びました。
ありがとうスカイキャプテン! ありがとう!
12/16
むひい。

先日帰省した折り、祖父の卒業アルバムを見せてもらったり。
京大医学部のアルバムだ。昭和6年。
さすがに帝大のアルバムだけあってそれはそれは重厚な装丁のアルバムで。
いまの速水より年下の祖父が載っていたりして感慨深いのだけど、
巻頭辞が印象的だったので思わず写してきてしまいました。

■■■■■

憧憬! 明るきものなりや。
追憶! 美しきものなりや。
共に々々生けるものの脳裏を去来するものである。吾々は追憶のバックに合せて何かしら憧憬して止まぬ。
憧憬は何処にあるか? 過去か、現在か、未来か、その何れに憧憬は存在するか?
案ずるに、理想あるものは未来に、理想なきものは過去に憧憬を持つものの如く、
而かも吾々は常に社会連帯の上に立っているものである。
新しい社会原理を奉ずることの出来ざる人間は過去の社会を憧憬する。人間の空想力が過去を美しく見せる。
新しい社会への艱難を冒すよりは過去の社会の或る型を取出し、これに満足を見出すには非ざる乎。
而かも社会は進化の歩みを瞬時だに弛めぬ。断じて後退しない。
社会は其の正当な必然的な進化のためには非社会性なるものを峻厳に自然に審判することを忘れない。
夫は美しい歴史の法則である。吾々はいま再考してもおそくない。
瞑目して見る! 雑然として事象が胸底に狂奔するかにみえる、無意味なるものをネグレクトして見る、
次に有意義な正しきもののみを整頓して見る。結局そこには只一つのエトスを残す。
そのエトスこそ憧憬であり理想であろう。未来はそのエトスを包蔵して呉れる。夢ではない。
吾等は今こそ四ヶ年の大学生活を了え、而かも過去のすべての学窓生活をも清算して、
茲に吾々個々の持つ憧憬を判明せしめ追憶のバックの前に躍動せしむべき時期に直面したのだ。
決別?
たしかに決別の時期である。而かも此の機会こそまた真箇に力強く手をつなぎ得る時期でもある。
それはまた憧憬を同じうするものに於ては更に々々容易である。
おお! 同窓よ! 御互に健康に注意しよう! そして堅く固く腕を組んで憧憬の彼方に進もうではないか!

昭和六年三月

■■■■■

この熱気、意気込みたるや!
青臭くて、いかにも昭和初期な理想主義に満ちているけども、この気迫!
70年の時を越えて一発殴られたような心持ちがしますですよ。
や、がんばろうがんばろう(感化)。

でも、この同窓たちのなかには731部隊へ行くことになる人も混じってるんだけどね。

12/10
どもども。
5日のレポートは書くから、待っててねー。
今週は風邪引いてダウンしたりしてましたよ。まだ咳が出るのだけど(困)。

ISSが食料不足で、食事制限が始まったとか。
このニュースを見て思い出したのが『月は地獄だ!』なのは言うまでもなく。
12/3

後光が差しているような人物というのが世の中おりまして。
ホメイニ師など、ブラウン管の向こうで手を振るだけでこちらもテンションが上がったものです。
で、あれを越えるカリスマは昨今いないのうと嘆いていたら、一人大事な人を忘れてました。
タイのプミポン国王陛下ですよ!
チュラロンコーン大王の再来ともいわれる名君です。
昨日、NHK「その時、歴史が動いた」の再放送で、92年だったかの伝説的なあの映像が流れまして。
民主化運動弾圧のために軍が発砲したとき、
プミポン王は双方の指導者を呼びつけて叱責し、一気に事態は沈静化したのです。
二人が、国王の前で土下座してるのですよ。陛下の威光とはおそるべきものだと実感したニュースでした。

部屋に肖像写真を飾っておくと御利益がありそうな一人です。プミポン王。
タイではブロマイドやポスターいっぱいあるみたいだけど、日本でも買えるのかしら。
写真飾っておくと御利益のありそうな人といえば、あとはレーニンにスターリンにブレジネフかのう。

明日発売の『ライトノベル完全読本Vol.2』で、イラストコラム描いてます。ヨロシクー。

あと、明後日の日曜日に大阪で開催される「TRPGの日」というイベントに呼んで頂きました。
河嶋は迷宮キングダムを、速水はサタスペREmix+の卓を立てる予定です。
こちらもよろしくお願いしますね。

川原泉の『笑う大天使』が映画化だとうッ!?
史緒さんはスウィングガールズの上野樹里だとう?
オーワ、オーワ(うろたえ)。
最初からケチを付けるのはよろしくありません。ここは素直に期待します! ええ!

■食欲の冬■

夕食はさほどひどくもなく、たっぷりとした野菜料理に米の飯、
そしてグズベリのゼリー、パンケーキと麦酒より成っていた。
食費も渡してはあるが、ごまかされぬ保証はない。
今でさえ、老婆も骨と皮だらけの馬丁も健啖ぶりを示し、舌鼓を打っては、
わずかに残った歯をカスタネットのごとく鳴らしている。

『パラディスの秘録 幻獣の書』
12/2

NHKでドナウとかラインとか神聖ローマ帝国な番組をやってました。
「神聖、すなわちキリスト教を守る云々」と説明があったけど、いや待てあの国は
神聖でもローマでも帝国でもないから楽しいんじゃないかッ。
ハンガリーは結構興味ある国で、ブダペストもすごく行きたいのだけど
マーチャーシュ教会は面白そうだなぁ!
トルコ領の時代は当然モスクになっていたという事で、どんな感じだったんだろう。

長らく携帯電話から遠ざかっていましたが、ツーカーと契約してきました。
お目当ては勿論ツーカーSです。あの「電話をかけること」しか出来ない究極の専用機!
お年寄りがターゲットだそうだけど、いやあれは素敵でしょう。
写真もメールも電話帳も着信履歴も着メロもなーーーんもありません!
さすがにちょっと不便な気もしますが、なあにスタイルは実像を凌ぐのです!
品薄だそうで、手元に来るのは明後日です。

電話といえば、オレオレ詐欺が様々な進化を遂げて跳梁してますが。
東京に比べると、大阪ではほとんど発生してないそうですね。ちょっと面白かった。
関西弁はオレオレに向いてへんのやろうか。

ファイテンのCMがちょっと好きな今日この頃。
おばさんが、洗濯物で重量上げしてる奴です。

アワーズ、ヘルシングがやりすぎ感漂ってステキ。あれでピンチになることはあるのか。
あとナポレオンですよナポレオン!
将来の元帥たちも勢揃いしてきました。
ロクでもない連中ばかりですが、いや実際アクの強い、ロクでもない連中ばかりだったのですよ。
まぁ、長谷川ナポレオンに登場している有名人は皆ロクでもないか。
一番まともなのはクトゥーゾフ? やぁんもっとロクでもなく描いて欲しーい。

■食欲の冬■

ウィンストンとサイムはめいめいの盆を格子窓の下に押しやった。
すかさず定食のランチが積み込まれた−桃色がかった灰色のシチューを盛った金属皿、
厚切りのパン、角チーズ一個、ミルク抜きの勝利コーヒー一杯にサッカリン一錠だ。
「あそこのテーブルが空いている、テレスクリーンの真下だ」とサイムが言った。
「途中でジンを買っていこう」
ジンは取手のない陶器のコップに入れて差し出された。彼らはたてこむ室内を縫うようにして進み、
金属張りのテーブルの上に盆を置いたが、テーブルの片隅にシチューがこぼれていて、
へどを吐いたあとの不潔な液体状を呈していた。ウィンストンはジンの入った陶器コップを手に持つと、
まずひと息つきながら勇を鼓したのち、油っこい味のする液体を一気に飲みくだした。
まばたきをして涙を切ると、にわかに空腹感を覚えてきた。
彼はスプーン一杯のシチューを次々に飲み込みはじめたが、
どろどろの液体には肉料理に違いない海綿体のような桃色がかった角切れが混っていた。
二人ともシチューの金属皿を空にするまでは口をきこうともしなかった。

『1984年』