■2000年2月■
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2/29
米を買おう。
佐藤大輔『鏖殺の凶鳥』をさっそく読了。
いやあ、面白い面白い。
佐藤大輔ファン以外でもすんなり面白い小説じゃないかしら。
分野は……SFなのかホラーなのか。
個人的に、ハードカバーの戦記物によくついている写真グラビアとか欲しかったかも(笑)。
モデルグラフィックスで連載されている『WHO FIGHTER』とつながりはあるのかな?
長嶋を終身監督にという話が。
そんなことをすれば『気分はもう戦争』のネタが本当になってしまうではないか。
長嶋の伝記が売られてますが、やっぱ売れるんだろうねえ。
速水はなぜか梶原一騎原作の『巨人の太陽』というすさまじい長嶋伝記まんがを持っています。
「SF作家が『ほんものの円盤』や『ほんものの宇宙人』とどうこうしている
現場を見つかるのは、言わば失神作家が、実際に「痴漢行為」をやっている現場を
見つかるようなもので……近所の人たちはもちろん、女房にも、子供にも、
こんな所を見られたらはなはだ決まりが悪く、具合が悪いのである。」
小松左京『題未定』
2/28
原稿を届けに飯田橋まで出てみたり。
飯田橋界隈の雰囲気って、好きなんですよ。
特に夕方、ネオンがともりはじめた頃合が素敵ですね。
橋のたもとで新潮文庫を広げるなんてカッコイイ事をしたくなります。
で、ひさしぶりにCoCo一番屋でカレー食べたり。
スキヤキカレー、初めて食べましたがなかなか美味でした。
1300グラム、まだイケるかな?
ひさしぶりといえば、先週新宿で天下一品にも行きましたね。
京都に本店のあるラーメンチェーンで、
こってりスープが売り物の、王将と並んで京都人の魂な店なのです。
懐かしい味だったけど、もうちょっと濃くなかったかしら。
って、店ごとに味が違うんですけどね。王将とその辺同じ。
あと、編集さんから富士見の新刊 佐藤大輔『鏖殺の凶鳥』を頂いたり。
富士見のハードカバーって。気合い入ってるなあ。
「我が血管を流れしはヘカテの青き不死の血なり!
ヘカテの意志のみが我の手足を動かし、心臓を脈打たせ、脳に理性を吹き込むものなり!
そしてヘカテの乾きはまた我の乾き。いざ貴様の血潮にて癒さん!」
マイク・ミニョーラ 『ヘルボーイ 魔神覚醒』
2/27
ちと日記サボってましたね。だーっとまとめて書いちゃいましょう。
ちなみに、サボるの「サボ」はサボタージュの「サボ」ですよ(まめちしき)。
『13ウォーリアーズ』観てきました。
クライトンの原作『北人伝説』が非常に面白いので、行きたかった映画なのですよ。
主役バンデラスだし、なんとオマー・シャリフが出演してるし。
結果。
いやー、なんというか、テレ東で日曜の気怠い午後か平日の深夜やるのがふさわしい出来ではないかと。
地味に駄作でした(苦笑)。
公開されたとたん話を聞かなくなったので、うすうす予期はしてましたが。
セットとか雰囲気は悪くないのに、脚本と演出でブチ壊してるんだもの。
速水がゲーマーで良かったなあ(笑)
TRPGなファイターが好きな人は、まあBGVとしては悪くないのではないかと
原作で一番カッチョイイシーンは出てこないし、オマー・シャリフはちょい役だし(ぶつぶつ)。
ジェリー・ゴールドスミスの無理矢理盛り上げる音楽がなかったらもっとつまんなかっただろうなあ。
って、ハムナプトラの音楽に聴こえてしまうんですがこれが。
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Vampire: the MasqueradeというTRPGが今夏、発売されます。
アメリカのゲームで、日本でもカルトな人気があるシリーズの翻訳なんですよね。
速水も結構好きなんで、ウレシイですねえ。
ところが、世の中にはそう思わないヒトタチもいるようで。
V:tMのコアなマニアで、このニュースを聞いた第一声が
「どうせひどい翻訳なんだろう」とか「サポートがなー」と文句たれる連中が。
なぜ素直に喜べませんか君たちは。
もちろん、マニアとはまず文句が出る、そういうモノなんでしょうけど。
速水も状況が違えばそう言ったかもしれませんが。
しかし、なぜそうやって一生懸命雰囲気悪くしようとするんだろう連中は。
そういう懸念がたとえあっても、公共の場で言いふらさないのがマニアとしてのマナーじゃないかい。
粋じゃないなあ。
全員コルィマかマガダンに行っちゃえばイイのに。ぷんぷん。
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マイク・ミニョーラ『HELLBOY 魔神覚醒』が出てたので買ったり。
ううう、やっぱいいなあミニョーラは。
創作意欲ががっつんがっつん刺激されます。
コマンドマガジン日本版も出ていたので購入しましたよ。
今回のお題は「栄光の終焉 西部戦線1914」。むふゥ(萌)!
一次大戦ファンの速水が買わないはずはありません。
コマンドの一次大戦特集はこれで3度目ですが、どれも面白かったし。
シュリーフェン、モルトケ、ジョフル、フレンチという名前が並んでいるだけで、もう、ああ(恍惚)。
付属ゲーム『1914:Glory's End』やりたいな。
ちなみに、以前やった一次大戦の東部戦線モノ(これもコマンド)付属では、
ワルシャワが陥落しただけでロシア革命が勃発。鼻血モノの結果に終わったことがあったり。
「ベルリンの中心部では、われわれの総裁を中心として、勇敢なる防衛軍が、
せまい地域で優勢なボルシェヴィキ軍を防いでいる。熾烈をきわめる砲撃と、
引きつづく爆撃のもとに、英雄的な戦闘がつづいている。
首都南方では、わが第九軍の部隊は、主力部隊と連絡し、
ニイメグク−ベーリッツ−ウェルデルの線で、
耐えまないソ連軍の攻撃を必死に防いでいる」
ドイツ国防軍総司令部作戦日誌 1945年4月30日
2/20
今日は AD&DというファンタジーRPGのセッションですよ。
えんえんゲームしてなかったと思えば、こうやって急にセッションの機会が。
不思議ですねタイミングって(適当な感想)。
AD&Dというゲーム、ファンタジーの、いやRPGのある種頂点にあるゲームで、
ルールや出版されているサプリメントの数は膨大なものです。
とても速水が全貌を把握できるようなゲームではないですが、大好きなルールなのです。
厳然たるルールに則って、GMとプレイヤーの本気勝負。かっこいいじゃないですか。
ファンタジーRPG自体久しぶりだったので、うれしはずかし女戦士で遊びましたよ。
やはりRPGはファイターに始まりファイターに終わりますなあ。うんうん。
それにしても、やはりGMによって遊び方が全然違うものだなあと実感したり。
その後、ファミリービジネスをやったりサタスペをしたり。
週末になんと3セッション! まるで学生時代ですよ?
サタスペのキャラ名、
「てけりり・ゴールドフィンガー」という名にしろという命令電波が降ってくるも今回は見送り。
でもいい言霊だと思うので、どこかで使おうっと。
「人もし汝の右の頬を打たば『もっともっと』と言いて身もだえるべし。
汝を訴えて上着を取らんとする者には、自ら進んで下着を脱ぎ、裸体となりて近寄り、
そして。まあよろしい。求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん。
門を叩け、さらば門は壊れる。汝らのうち誰が壊れた門から入るか。
狭き門より入れ。そこにはガイドがいて汝らを町田市玉川学園に導く。
赤門より入るな。気が狂う。」
筒井康隆『ジーザス・クライスト・トリックスター』
2/19
『サイバーパンク2.0.2.0.』というTRPGをイケダさんちで遊んだり。
サイバーパンクもののなかでは一番古株のゲームです。
11月末か12月頭以降RPGしてなかったので、実に久しぶりのセッションでしたのよ。
参加者はGMがイケダさん、プレイヤーが朝佳さん、魚蹴さん、吉井くん、同居人かわしま、速水。
まあ、セッションの雰囲気などはこちらを参照してください(笑)。
ここ数年でTRPGのルール、方向性がかなり変わってまして、
2.0.2.0.みたいな古いタイプのゲームは久々でした。ああ楽しかった。
セッション後、東十条の駅前にある王将でニラレバ食べたり。
いっやあああ、チョーひさしぶりですよ王将なんて(感涙)。
京都にいた頃は日常の一部だったものですが。
ああん。
「手などつかんぞおれは。青二才マルカムなどの足もとに額をすりつけて、
有象無象の罵詈雑言を誰が黙って受ける。
バーナムの森がダンシネインへ向かってこようと、女から生み落とされたのでない
貴様がいかに刃向かおうと、闘うぞおれは、最後まで。
この通り、頼みの盾も投げ捨てる。かかって来い、マクダフ。
『待て、参った』とまず声をあげた奴が地獄に堕ちるのだ。」
シェイクスピア『マクベス』
2/18
喫茶店でがりがり絵を描いていると、となりにおばさん軍団が着席。
大音量でしゃべりまくっておりますが、どうもこれがあなた、マルチ商法のお誘いの模様。
ターゲットは一人で、数人のおばさんたちが盛んに勧誘してるのです。
しかもちゃんと役割分担がされていて、手慣れた警察の尋問を見ているかのよう。
あちゃー。
「ドイツ週間ニュース」を引き続き借りて観たり。
やはり、1944年6月を境に雰囲気ががらりと変わりますね。
急に貧乏くさくなるというか、詰むというか。
ノルマンディーとバグラチオン作戦というのは、第三帝国にとって致命的な事件だったのだなと実感。
「『それがどうした!』は僕の大好きな言葉のひとつだ。
これを学ぶにはずいぶんかかったけど、一度コツがわかれば、もう二度と忘れることはない」
アンディ・ウォーホル
2/16
コスチュームカフェに落選したので、イキオイ余って
メイドオンリー同人誌即売会「帝国メイド倶楽部」に参加しようかと画策中。
甘ったるい本がたくさんある中、社会主義的で鉄色で五カ年計画な本を出そうかしら(笑)。
『GEDO 外道』という映画がそろそろ公開されるんですけど。
ロスに進出したヤクザとマフィアの対決、てな話らしい。ちょっと面白いそうかも。
ぴあに書いてあるあらすじによれば
「関西の暴力組織、末松組の堂本は手をこまねくロス支部のテコ入れのため海を渡った。
早速、マフィアのドン、ブロンソンを襲撃するが失敗。刑事フォックスに逮捕されてしまう。」
ああ、そいつはいけねえ。
ブロンソンを敵にまわして勝てるわけが(笑)。
「ヒトロフ市場全体は、ルドニコフとロフマトキンという二人の巡査が取り締まっていた。
彼らの巨大な鉄拳だけは、ならず者も心底から恐れていたし、
《仕事師》もこの二人の権力の代表者とは親交を結んで、徒刑からもどってきたり
監獄から逃げ出してくると、何はさておき、まず彼らのもとに挨拶に赴いたものである。
二人とも犯罪者とはすべて面識があり、その四分の一世紀にわたる終身勤務を彼らの監視のうちに過ごした。
それに、誰がどの部屋にもどってきたか、手の者が逐一報告していたため、
所詮二人の眼を逃れることはまず不可能だった。」
B・A・ギリャロフスキー『帝政末期のモスクワ』
2/15
「深夜プラス1」のネタがもちょっと続きまして。
つぶれちゃったんですな。ふるしょーさんが。
終電逃しちゃったので、適当にホテルめっけて泊まってきましたが。
新宿ですよ? 酒で娘さんがつぶれてるですよ? なんて虫のイイ展開ですか。
やはり襲うべきだったんでしょうか。ああっチクショウ、じたばた(笑)。
帰る途中、タミヤの『ミリタリー・イラストレーション』を買ったり。
ここでハタと気づいたこと。
西川魯介『昇天コマンド』の裏表紙はドイツ指揮官セット(うろ)箱絵のパロディだったんですね(笑)。
近所のビデオ屋に「ドイツ週間ニュース」があったので借りて観たり。
2次大戦中の、ドイツの戦争に関するニュース映画集なんですけれども。
興味はあったんだけど、買うほどでもなく、初めて観るのです。
今回は『死闘の日々 1944』。
ヤーボ(地上攻撃機)対策で山のように擬装した戦車や野砲。
米軍捕虜を撮しつつ、その監視に当たる兵士の幼いこと。
カメラを向いていない兵士の疲れ切った表情。
ああー、詰んでますドイツ軍。こんな映像国民に観せてダイジョブなのかしら。
しかし、やはりドイツ軍の従軍カメラマンは根性が入ってますねえ。
これはどんどん借りてこよう。
なんか、一ヶ月限定でふるしょうさんがなんでも言うことをきいてくれるそうな。
どうしようかな。むひひ(笑)。
「『待ちかねておったちゃ。一人も生きて帰さんぞ』
悪原が不敵な笑いを漏らした。
『三下以下は脅かすにとどめて、なるべく殺さないように。
こちらが危ないときだけ殺せ。幹部は容赦なく射ち殺せ』
赤城が最後の指示を下した。
『幹部と三下はどうやって見分けたらいいがや』
『あんたに任せる』
『そんだらみんな幹部でやんす。百五十人を七人で割ると一人二十一人殺せるでやんす』」
森村誠一『星の陣』
007RPGしたいなあ。
速水のフェイバリットRPGでもあるんだけど。
誰か速水にKGB(FSBでも可)キャラ遊ばせてください(無茶)。
2/14
コミケの申し込み締め切り日。
先週忙しかったもので、今日になってからばたばたと準備。
受かってますように。なむなむ。
今日はふるしょうさんと『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』を新宿まで観に行ったり。
期待に違わず面白かったですよ。いやホント。
途中ちょっとたるくなって、どうしようかと思ったら中盤からやにわに愉快痛快。
ネタバレになるからあまり書かないけど、やはり007はロシア周りが出てくると映えるなあ。
ちうか、冷戦後だけあってロシアが敵に利用されまくりで、速水としてはいささか不満だったんだけど
FSB(KGBの後身)のデブがむやみやたらに格好良くて充分に満足(笑)。今回のイチオシキャラ。
キリル文字がいっぱい出てくるだけで嬉しいのかも。速水という男は。
Qが引退してジョン・クリース(モンティ・パイソンですよ!)が後任になったり、
Q役、デズモンド・リューウェリンのご冥福をお祈りします
ロバート・カーライルがニコラス・ケイジにも負けない「濡れた子犬的瞳」を見せてくれたり(笑)。
メカでは、パイプライン移動点検車が速水のお気に入りだったりします。地味メカ。
しかし、潜水艦のクラス名であるところの「ヴィクター3」を艦名として訳すあたり、
ちょっと減点ですよ(細かいところだけどさ)。戸田おばちゃん。
ただ、前作『トゥモロー・ネバー・ダイ』よりずっと面白いという意見には賛同しかねるボク。
いや、今回のが悪いというわけじゃないんだけど。
なにより、悪役と歌は前作の方が好きだぞ(笑)。
歌といえば、日本公開版はエンディングでLUNA SEAが歌ってて、おじさんはびっくりしてしまいました。
オススメです。みんな観れ。
007後はバー「深夜プラス1」に行ったり。
内藤陳がやってる、日本冒険小説協会の本部たるバーですよ!
東京に来てから、速水が心の底から行きたかったお店なのです。ビバビバ!
ちょっと場所が分からなくて、店の人に案内してもらいました。ははー。
数軒となりのバーのドアにドライバー突っ込んでるおばちゃんを目撃したんだけど、
あれはなんだったんだろう(鍵をなくしたのだと好意的解釈)。
サシで呑む酒は久しぶりだったので、めっぽう楽しかったです。
内藤陳さんとお話もしたかったけど、まあ今度また行こうっと。
「アカーキイ・アカーキエヴィチがやっとのことで登っていった階段というのは、
正直言って、こぼれ水や汚水でびしょびしょにぬれ、だれしもご存じのように、
ペテルブルクのアパートのどこの裏口の階段にもつきものの、目を刺すような
アルコールのにおいのしみこんだやつであるが──その階段をよじ登りながら、
彼は早くもペトローヴィチがいくらくらいにふっかけてくるだろうなどと、とつおいつ考え、
二ルーブリより多く出すようなことはすまいと、ひそかに腹をきめた。」
ゴーゴリ『外套』
2/13
ファッキンなブレーカーのせいで、これ書くの二度目です。あうあう(涙)。
今日はコミティア。同居人かわしまと同行なのである。
仕事から帰ってきたのが朝の8時頃。
珍しく、玄関に鍵がかかっているので、こりゃあ先に出たなと判断。
かなり遅れ気味に会場に到着。時間にシビアなコミケだと入れないところです(汗)。
ところで流通センターまでのモノレール、速水は相当好きだったり。
今回速水は申し込み損ねていたので、よしいくんの「THOR'S LABO」に委託させてもらったり。
行くと、かわしまがおりません。やや?
ここに至り、速水がかわしまの部屋の中まで確認していたわけではないことが判明。
「まだ寝ている方に500円」
「いや、僕はまだ人類を信じますね」
結局、家で仕事だということが判明。くっそう、500円が(涙)。
よしいくんが本を落としてしまったため(苦笑)、速水の本が唯一の売りものに。
委託なのに、昼過ぎには完売してしまいました。ありがとうございます。
いろいろ本を買ったり頂いたり(礼)ご挨拶したり。
目の前で「サークルUTUMNO」の新刊が完売して涙したり。
参加者の似顔絵をカタログに載せる企画があるんですが、描いてもらったり。載るといいな(笑)。
コミティアはじっくり参加するには良いイベントですよね。うん。
夕方には帰って、ばたんきゅー。
ところで、最近「キャンデイ スプレー」なるお菓子(?)を教えてもらったり。
コンビニなんかで売ってて、口の中にスプレーするキャンデーなのである(まんまやんけ)。
コンパクトな容器といい、アメリカンにチープな味わいといい、これはイイモノですぞ!
みんなでまわしスプレーなどしようものなら気分はサイバーパンクだぜ、チューマ。
布教中です。みんな買え。ガムのコーナーにあると思うですよ。
これぞ2000年! これぞSF!
ピーナッツのチャールズ・シュルツ氏が亡くなりました。
闘病生活のため、引退したのがつい最近だったのに。
ご冥福をお祈りします。
大好きなのよ、あのまんが。
「『なあ、ジャック、おれが火縄を髪と顎髭に編み込んでいたのをおぼえてないのか?
低くくすぶる炎、それはバロン・サムディに守ってもらうためやつの関心を惹くドローグだ。
火のついた葉巻も同じ働きをする。たしかにおまえの剣はおれを貫いたが、おれが命を落とす暇もなく、
バロン、古きよき墓場の王がその傷を癒したんだ』」
ティム・パワーズ『幻影の航海』
2/10
ロシアで初等教育機関での軍事教練が復活。
80年代になって廃止されてたんですが、軍事力再建のためにまた採用だそうな。
あと、プーチンはエリツィン時代に肥大化した内務省の権限を削ぎにかかったとか。
若いだけあって、いろいろと手を打つのがはやい政治家だという印象を受けますね。
ロシアといえば、マクドナルドが10周年だそうです。あの国で。
ソ連が消えてから10年近くになるわけですね。
新生ロシア10年。
1927年のソ連と、いろいろ比較したくなりますが。
小だまたけし『平成イリュージョン』
『オスプレイ・ミリタリー・シリーズ
世界の戦闘機エース2 第二次大戦のソ連航空隊エース 1939-1945』をゲット。
ひひひひひ。
やっぱりイイなあ、ソ連空軍は(うっとり)。
そういやあ、ピオネールってまだあるんだろうか。
無名戦士の墓などで立ってる姿は見るから、まだあるんだろうね。
ロシアネタ以外でひとつ。
文部省宇宙科学研究所のM5ロケットが打ち上げ失敗。
誰でも思うだろうけど、H2に続いてのこの事故……。
国産宇宙開発無用論なんか、出ないよね?
「秋山豊寛さんを宇宙に飛ばすプロジェクトでTBSとの打ち合わせに来日したソ連宇宙総局の三人の幹部が、
六本木のバーの飲み物(ウィスキー十五本、ウォトカ五本、ブランデー五本、ワインとビール数知れず)
をわずか数時間で最後の一滴まで飲み干してしまったというのは、語り草になっている。
おおよそ伝説なんてものは、嘘と誇張を適当に混ぜ合わせて調味されているのが通り相場だが、
これは誓っていうが、正真正銘の事実なんである。」
米原万里『ロシアは今日も荒れ模様』
2/8
数日前にロシア軍がチェチェンの首都、グロズヌイを制圧しましたね。
米軍の方法を見習った戦術をいろいろと採ってた様ですが、
やはりロシアらしいあか抜けない力押しの印象が。
グロズヌイは廃墟になってしまって、首都を別に移すという話。
テロは激化するだろうし、クレムリンからすればチェチェンを手放すわけには行かないだろうし。
先行きが全く読めないなあ、ロシアは。
19世紀のオスマン・トルコみたくゆっくり崩壊していくのでは、という見方もあるし。
おとなり、中国との関係も微妙だし。
はてさて。
アフタヌーンのシーズン増刊、沙村広明の『少女漫画家無宿 涙のランチョン日記』が
とてつもなく面白かったです。永久保存級。
「道の測量が直ちに始められ、標識がうたれた。石ころだらけの砂漠なので石はたくさんあるし、
砂にはまったくこと欠かない。やがて三千人のイタリア人が道路造りに営々と働いた。
この仕事に彼らはすぐれた才能をもっているらしい。部分的に完成した道路を視察してみて、
驚きを通り越したのは、わんさと大きなキアンティ酒の瓶がころがり、やたらと床屋のあることであった。」
ハインツ・シュミット『砂漠のキツネ ロンメル将軍』
2/6
知る人ぞ知るイタチョコシステムの『あの素晴らしい弁当を2度3度』を今頃始めたり。
ほにゃらんとした弁当屋シミュレーションゲームです。
徹底的に安い「プロレタリア弁当」を作ってみたり、スパゲティ・うどん・そば・ひやむぎを
全部詰め込んだ「麺類丼」を開発したり。
ハンバーガー考えるより、日本人的感性に合ってるんじゃないかしら。
副作用で、ヤケにほか弁を食べたくなりますが。
速水、いろいろ描きたいまんががありまして。
学園ラブコメとかエブリデイマジックものとか、ショタとか(笑)。
そういうものを速水が描いたらどうなるのだろう、と自分でも楽しみです。
ちうか、なら描け。
貞本義行の画集『DERMOND』を買ったり。普及版の方。
貞本さんの絵も創作意欲を刺激されるなあ、と感じるんですよ。
真似したくなるとか、そういう意味じゃなくてね。
しかし、EVAの絵がいっぱい。
アスカもいっぱい。えへへ(バカ)。
また観たくなってしまうぞ。ああん。
「時代はなつかしき昭和、場所は工場や住宅の立ち並ぶどこかの「街」。
ここはかつては大弁当屋「源滝(げんたき)」が街の弁当を一手に引き受けていたが、
主人の源滝死去により、店は『マニアック弁当』『注文の少ない料理店』の2店に分かれ、
鳥肉……いや骨肉の争いを始める。
さらに全国チェーンの強大なる弁当屋『ぼかぼか弁当』が暴力をも伴う強引さで街に出店してきた。
いったい街はどうなってしまうのだろうか。そして先代の残した謎の言葉『ハルマゲ丼』とは?
謎が謎を呼び、もうどうでもいい中、次なる殺人が……!(ちがうだろ!)」
イタチョコシステム『あの素晴らしい弁当を2度3度』
2/3
二階堂進氏死去。
田中角栄の忠実な側近。
経歴とか、かなり面白い人なんですよね。
アメリカで苦学したり、大政翼賛会に属さず選挙に出たり。
ひとつの時代の人でもありました。
それはそうと、節分です。
福豆を袋いっぱい食べると、おなかがぱんぱんになります。うー。
NHKの『地球に乾杯』が非常に面白かったです。堪能。
「奪われた名画を追え」ということで、イギリスを舞台に絵画盗難事件に関する3つのエピソード。
スコットランドヤードのおとり捜査官が、犯人と接触したホテルで欧州警察会議が行われていて、
知り合いに声をかけられたらどうしようかと冷や汗を流す話とか。
「我々は、接触して早い段階で犯人に現金を見せます」というセリフとか。
特に興味深かったのは、「公開市場法」という法律の一件。
ロンドンのシティと国王の特許を得た一部の市場では、日の出から日没までの間、
店先で公明正大に行われた取り引きによって得た品物は盗品であっても買い取った客のものとなる、という法律。
900年前からある法律らしくて、慣習法の国イギリスらしいです、実に。
で、露店でたまたま盗品の絵を買った公務員が、保険会社と裁判をして……。
買った絵は2枚で、1枚は店先で買った物なので彼のもの。
もう1枚は、露天商が車からごみ袋に入れて出してきたということで、
「店先で公明正大に行われた取り引きではない」と保険会社のもの、てな結果に。
結局、その事件後公開市場法は廃止されたそうですが(笑)。
ああ、イギリスっぽいRPGをしたくなりましたよ速水は。
スチームパンクじゃなくて、007とかそんなの(笑)。
今日はとてつもなく嬉しいことがひとつあったり。
近々公開できるでしょう。えへへ。
「私は玄関広間で夜警隊の隊長に接見した。この接見は私が二十六人会の委員に選任されて以来、
毎朝の行事になっていた。しかし、もともと早起きのたちではない私にとって、これほど厄介な職務はなかった。
外はまだ真っ暗で、数人しかいない私の庇護者もまだきていない。夜警隊の隊員たちは革のバケツを
足元に置いて玄関広間の壁ぎわのベンチに眠そうな顔ですわり、年とった門番からあつあつで湯気の立つ、
すっぱい水割りワインのもてなしを受けていた。」
ジョン・マドックス・ロバーツ『古代都市ローマの殺人』
2/2
粗相をしてへこんでます。
反省しきり。
「オークヤ・シワラウィオン─宮内長官の役職名である。籐蔵はまるで男の臭いの全くしない、
そして能面の微笑のような笑いをうかべた今の男が姿を消した宮殿をじっと見つめた。」
遠藤周作『王国への道 ─山田長政─』
2/1
あけまして2月です。
おお、士郎正宗カレンダーをめくらなくては。
ビデオ屋から借りてきて『ニルヴァーナ』を観ました。
前々から評判はきいていたので、観たかったのです。
ってこれがあなたホントに正統派サイバーパンク。イタリア製の。.............................................................
ギブスンですよ! エフィンジャーですよ!
中古サイバーアイ、記憶チップ、日本企業のコーポレート、
0降りしきる雪、悪趣味なガソリンスタンド、
混淆するヨーロッパとインドとアラブと日本と中国。
それ系の映画では、一番面白いんじゃないかしら。
みんな観れ。
『宇宙船ヴィーグル号』のヴォクトが亡くなりました。
カート・ヴォネガットが火事で入院したというニュースも。
「そのときの打ち上げには、昔使われていた精製ケロシンが使われた。
この精製ケロシンは、ロケット燃料として1987年まで使われていたものだ。
そのため、このときは加速が非常にゆっくりで、あまりにもゆっくりだったために、
各段のロケットが本当に点火しているのだろうか、宇宙船を宇宙空間に運び出すのに
必要なパワーを出しているのだろうか、と1秒ごとに疑問がわいてきたほどだった。」
ワレリー・V・ポリャコフ 『地球を離れた2年間 人類の夢、火星への挑戦』