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| グリーンストーントラックの体験記です。[ ]内は実際の所要時間で、休憩時間も含まれています。 →コース地図(別ウィンドウで開きます)はこちら |
| 1日目 Howden HutからMcKellar Hutへ[1時間30分] |
前日まではルートバーントラックを歩いていたので、昨夜はHowden Hutに泊まっていました。今朝はくもり。今日はMcKellar Hutまで2時間程度の道のりなので、ゆっくりご飯を食べてから準備をしました。もうそろそろ出発しようかというときにワーデンが天気予報を書き換えてくれましたが、それによると午後から雨が降るようです。予定ではピーク1538(という名前の山)に登ろうと思っていましたがちょっと無理っぽいなぁと思いつつ、雨が降らないうちにさっそく出発です。 グリーンストーントラックは平坦なブッシュウォークと開けた草原歩きの繰り返しなので気分的にものんびり歩けます。ハットから50分、あっという間にケイプルストラックとの分岐点に到着しました。ケイプルストラックはみるからにどんどん山のほうへ向かっています。「じゃあ!」となにげなくケイプルス方面に歩き出すAkiwi。おいおい、どこ行くの! 後ろ髪引かれているAkiwiを連れ戻し、ここからまたブッシュに入ります。左前方にはレイクマッケラーが見えますが、今日泊まるマッケラーハットはこの湖のほとりにあります。ブッシュにはいろいろな苔が生えているのでまるで緑の絨毯のよう。シダが群生しているところもあって、本当に一面緑の森です。 ケイプルスとの分岐点から約1時間でマッケラーハットに到着しました。まだ誰も来ていないので使いたい放題でゆっくりとお昼ご飯タイム。思ったより小さいハットですが、さて今日は何人くらい泊まるんでしょうか? 本当ならばここからピーク1538に登る予定でしたが、天気予報では午後から雨ということなので諦めてまったりとお茶をしていました。しかし外を見ていると天気予報とは裏腹にしだいに天気は良くなり、なんと晴れ間も見えてきたのです。「お!?晴れてきたやん!行ってみよっか?」ということで、急遽1538へ向かうことにしました。 ピーク1538へ向かうトラックは、マッケラーハットの近くにある橋の手前にある看板の裏手から続いています(ちょっと説明がわかりにくいですが難しい道ではありません)。始めはわかりやすく歩きやすい普通の山道ですが、途中からかなり急になってきます。天気の動向が気になるからと、途中からAkiwiが先に行ってしまいました。ということで、ここからは決死の単独山行?の様子です。 ↓ピーク1538 Korora編 まさに斜面を這い登るという感じで登ること40分、やっとブッシュを抜けて視界の開けたタソック地帯に出ました。お〜!いい景色、などと思っていると突然はっきりした道がなくなりました(というか、あちこちに道のような跡があり、大変わかりづらいのです)。一応ケルンが何箇所かにありますが、ほとんど役に立っていません。Akiwiの姿も見えないし、仕方がないのでとりあえず高いところを目指して進むことにしました。 やっとタソックを登りきり頂上かと思いきや、そこには広大な草原が広がっていました。「一体どこへ進んだらいいんやろう?」とうろうろしていたちょうどその時、1538方面から来たと思われるパーティに出会いました(かなり本格的な登山パーティという感じ)。私があまりにも軽装でしかも1人でふらふら歩いていたので、おじさんが心配そうに「君、大丈夫?」と聞いてくれました。うん、と答えたものの本当はちっとも大丈夫ではなく、早速間違った方向へ歩いていく私に向かっておじさんが「そっちじゃなくて右だよ〜!」と叫んでいます。このあたりは本当に目印がなく、晴れていたらまだしも霧や雲が出れば方向すら見失いそうです。 言われたとおり右手に向かってしばらく進んでいくと大きな岩がありました。「この先はどっち??まさかこの斜面を登るんかな?いや〜、ちゃうやろ〜」と1人で考えていたら、だんだん雲行きが怪しくなってあたりに低い雲が立ち込めてきました。Akiwiにも会えないし、道もわからない…。すごく不安になってきたのでこれ以上進むのをやめ、途中にあった小さなケルンのところまで戻ってAkiwiを待つことにしました。 しかし元々方向オンチの私は自分がどこから来たのかすらわからなくなり、タソック草原でうろうろ…。こっちかな?と覗いてみるとそこは絶壁のような崖。なんだか急に不安が増大して頭の中はパニックパニック!必死の思いでなんとか小さなケルンを発見しそこにある岩陰に座っていましたが、天気はどんどん悪くなる一方です。1m先も見えない真っ白な世界の中、寒さと強風に絶えつつもじっと待っていました。もしAkiwiが見つけてくれなかったらどうしよう…。ときどき「お〜い!」と叫んでみるものの、強風の中で聞こえるはずもありません。 実際にはどれくらい待ったかわかりませんが、私にとってはかなり長い時間そこに座っていたように感じました。私より上にいるはずのAkiwiのことも心配だし、心細くて1人で泣きながらひたすらAkiwiを待っていたその時…「あ〜!おったおった。良かったぁ。」斜面の上から見慣れたAkiwiの姿が現れました。「ごわがったよぉぉぉ〜(ToT)」とにかくAkiwiと合流できたので、1人で凍え死ぬことはなくなりホッと一安心。 以上、Kororaの遭難未遂事件でした(T_T) あたりはますます白い雲に覆われてきたので、雲の切れ間から見える下界の景色とコンパスを頼りに急いで下山し始めました。タソック地帯を下りれば道がはっきりついたトラックに入れるはずです。点々とある小さなケルンを頼りになんとかトラックまで戻ることができ、やっと落ち着きを取り戻しながらハットへ向かいました。 無事ハットに到着すると、タソック草原ですれ違ったおじさんたちが外でテントを張っていました。私の方をちらっと見ていたようですが、もしかするとおじさんも天気の変化に気づいて心配してくれてたのかも。お湯を沸かし、お茶をしてようやく落ち着いたのでした。 さて。山の上で私がパニくっていた頃、当然Akiwiは私の心配をしていました。いくら待ってもやって来ない私を探すためにキツイ斜面を2往復もしたそうです(頂上へ向かう最後の斜面にはトラックがないので、どこから登っているかわからなかったからです)。低い雲が出始めた時点で危険を感じ、持っていたコンパスを合わせていたのが今回の生還の鍵!Akiwiですら途中で迷うかと思ったそうです。 あの時タソック草原でおじさんに会わなかったら、私は全く違う山のほうへ歩いて行くところでした。Akiwiは私ならそんなこともやりかねんと思い最終的にはそちらへ探しに行こうかと思ったらしいのですが、まず小さいケルンのところを確かめようと望みを託して来てみたら、そこにうずくまっている私を発見!となったわけです。良かった良かった。 今回はこんな大ハプニングがあったのですが、本来ならば私が引き返した所にある大岩のところから急な斜面を登っていくと頂上へ着きます。斜面にはトラックがないので適当に登るのですが、かなり急で登りにくいんだとか。頂上にはケルンがあり、晴れていればグリーンストーン平原やマウントクリスティーナが見えるはずです。あいにく今日はこんな天気だったので、雲が低く眺めはイマイチだったようですが…。このときの様子はAkiwiが気が向いたときに披露してくれるかも?しれません。ちなみに今回の登頂タイムはAkiwiが途中から急いで登って約1時間10分でした(ただしこれはかなり速いと思われます)。マッケラーハットから登ってみて思ったのですが、ピーク1538に行くならおそらくキーサミットから行ったほうが景色もいいし、トラックもわかりやすいし、登りもこちらほどきつくないでしょう。昨日キーサミットへ行った時はとても天気が良かったので、今日じゃなくて昨日キーサミット側から行けば良かった…とかなり後悔したのは言うまでもありません。 必死の思いで山小屋に帰ると、予想以上に宿泊者が増えていました。今日はとにかく疲れたので、早めに夕食タイム。こうして何気なくご飯を食べることがなんて幸せに思えたことか!一つ間違えば今ごろ大変なことになっていたのですから…。 |
| 真夏の夜の悪夢! ストーブ攻撃事件 |
| 今日は1538から必死の生還を果たしたので、できるだけ早く休もうと思っていました。9時頃になって「さぁ寝るぞ〜」と寝袋に入ると、周りのみなさんも続々と寝る体制に。よしよし、いい感じ。ろうそくも全部消えて話し声も止み、山小屋はすっかり静かになりました。 さぁ、寝よ寝よ…と思っていると、突然バタン!と戸が開く音がしました。こんな時間に来るなんて非常識だなぁ、とこっそり見てみるとカップルが一組。まあすぐに寝るだろうとあまり気にしていませんでした。 しかし、なんと彼らは寝ている人も無視で大声でしゃべるわ、大きな音を出すわとやりたい放題。あげくの果てにはストーブの火を付け始めるではないですか!いまは真夏、それでなくても山小屋は満員状態で暑いのになんてことだ〜っ!みんなこの暑さにはうんざりしている様子です。 火を付けて何をしてるのかと覗いてみると、なんとストーブでご飯を作っているではありませんかっ!おいおい、ガス持って来いよぉ〜(ToT)。しかし持ってないなら仕方ないとみんな諦めたのか、誰も文句は言いませんでした。 暑さの中寝れずにいると、しばらくしてパチパチ言う音が聞こえます。「ん?妙に明るくない?」何だろうと目を開けると、彼らはストーブの扉を全開にして扉の前に寄り添って座り、「本当にきれいね…」などと二人の世界に入っています。「あほ〜!そんなことしたらますます暑いやろうがぁ!!」みんなのイライラとは裏腹に、薪をどんどん足されたストーブは勢いよく燃え続けます…。 もう我慢の限界と思っていたところに、また新たな宿泊者が1人やってきました。カップルのお兄さんは「ちょうどいま火をつけているから、これで料理したらいいよ。」などと口走っています。はぁ〜…(T_T)。この人たちの『やりたい放題』は、この後も延々と夜中まで続くのでした…。 |
| 2日目 McKellar HutからMid Greenstone Hutへ[4時間10分] |
昨日の夜はまさかのストーブ攻撃により、かなり寝心地の悪い感じでした。そして起きてみると雨。なんだか気分が滅入ります。雨といっても小雨程度だったのですが、念のためカッパ上下を着てさらにバックパックにもカバーを装着。完璧ないでたちで8時すぎに出発です。山小屋を出てすぐにつり橋を渡り、さっそくブッシュウォークに突入です。苔とシダの鮮やかな緑が森の美しさを引き立てます。でも雨が降っている日にひたすら森の中を歩いていると、ちょっと気分が落ち込み気味。 今日もグリーンストーン川に沿って歩いているのですが、この川は本当に透き通ったきれいな緑色をしていて、じ〜っと見ているだけで癒される感じです。欲を言えば、晴れてたらもっときれいだろうな。 途中には昔の地滑りでできた小さな峡谷があり、雰囲気がいいので少し休憩をすることにしました。Akiwiはまた危険を冒しつつ?写真を撮っています。その後ブッシュと草原を交互に歩いて行くと、しばらくして前方に山小屋が見えました。「お?あれが今日泊まる小屋かな?それにしちゃ近くない?」少し長いつり橋を渡ると看板があり、「Mid Greenstone Hutまで30分」と書いてありました。ということはさっき見えたやつではなく、さらにその奥に見えていた建物のようです。ここから道は緩やかに上り始めます。 ここ2日間ずっと平坦な道ばかりだったので久々の上りでちょっと疲れてしまいましたが、林を抜けるとミッドグリーンストーンハットに到着です。今日もまた一番乗り!着替えを済ませ、お湯を沸かしてお茶タイムです。静かにくつろいでいると、だんだん風と雨が強くなってまるで台風のようになってきました。今日は降ったり晴れたりの天気でしたが、なんとか本降りになる前に到着できてラッキーでした。やっぱり雲行きの怪しい日は朝早く出かけるに限ります。 ここはキッチンとバンクルーム(寝室)が分かれているタイプの山小屋。昨日と同じメンバーがやって来るとしたら、おそらくまた地獄のストーブ攻撃に合うでしょうが今日はちょっとマシなはずです。ベッドの数は12。昨日は定員オーバーの17名だったので、今日もそれくらいになるかもしれません。予想以上にここを歩く人が多いので正直ちょっとビックリしました。多分週末に重なったもの原因の一つでしょう。 夕方になるにつれどんどん人が増えてきました。もうすでに定員オーバー。最後にやって来たおじさん2人組はベッドはもちろんマットすら足りなくて、結局キッチンの床で寝るはめになってしまいました。 今日も小さな山小屋に満員状態でとても賑やかな夜でした。実は昨日から日本人3人組が一緒に泊まっていたのですが、今日になって彼らと意気投合!日本語を勉強しているというアメリカ人も加わって日本語人口の高い山小屋となりました。 夜は昨日に引き続きストーブ攻撃を受け、超満員の山小屋は恐ろしいほどの暑さでしたが、久々に楽しい夜を過ごせたのでなんとなく許せる気分でした。で、でも…暑いものはアツイ!! |
| 3日目 Mid Greenstone HutからGreenstone Car Parkへ[4時間30分] |
いよいよ今日は最終日。シャトルバスの時間があるので絶対に遅れないようにしなくては!DOCの看板によると、カーパークまでは4〜6時間となっています。「4時間と6時間やったらえらい違いやんか。」と看板に突っ込みながらも、余裕を見て8時すぎには出発しようと思っていました。ところが私がもたもたしているうちに気がつけば8時20分。8時半になったらワーデンが天気予報を発表してくれるということだったので、それを見てから出かけることにしました。予報によると午前中は雨、午後から晴れ。反対だったらいいのに〜と思って外へ出てみれば、もうすでに晴れ間が見えています。といっても天気が変わりやすいところなので、念のためバックパックにカバーをして出発です。 今日もブッシュウォークと草原地帯を交互に歩きます。時折みえるグリーンストーン川も、晴れていると今まで以上にきれいです。休憩がてら川を覗き込んだりして楽しんでいると、あとからやってきたトランパーがどんどん追い抜いていきます。もったいないなぁ、のんびり歩いたらいいのに。途中には小さな滝があったり、小川があったりと結構楽しめました。 しかし今日のコースはなんと半分くらいが「牛道(うしみち)」。トラックにはた〜くさんの「牛糞(うしふん)」が…。もちろん本体(牛さんたち)もいました。「こんなにいっぱい(糞を)せんでもええやんかぁ〜!」と思わず叫びたくなるくらい、ものすごい道でした。 平坦で歩きやすいぶんほかのことに目が行ってしまい、楽しく遊びながら&休みながら進むこと4時間30分、とうとうカーパークに到着です。ここには屋根付きの待合所(シェルター)があり、机とイスが置いてあるのでさっそくお茶タイム。食料やおやつの残りを食べながらシャトルバスを待ちます。 しばらくすると日本人3人組も到着。「暑い〜!あの、荷物見ててもらっていいっすか?」と言い残し、すぐ前にあるグリーンストーン川へ水遊びに行ってしまいました。しばらくして戻ってきた彼らはとても満足気。水はかなり冷たかったみたいですけどね。 シャトルバスが予定時間の10分前にやって来ましたが、どうやら予約しているトランパーが1人、まだ到着しいていないようです。しかしこのあとのバスの乗り継ぎがあるらしく、定刻どおりに出発となりました。バスが方向転換をしてまさしく出ようとしたその瞬間!トラックから最後の1人が走ってきてギリギリセーフ!!全員揃ってグレーノーキーへ戻ることができました。私たちは車があるので例の3人組ともここでお別れです。ホリデーパークの売店でいつしか恒例となったトランピング明けのアイスクリームを買い、一息ついてクィーンズタウンへ向かいました。 実は、今日のコースの途中にはLake Rereへ向かうサイドトラックがあるのですが、今回は通行止めで歩くことができませんでした。そしてもう1つ残念なことに、Akiwiが密かに楽しみにしていたMohua(Yellowhead)という珍しい鳥にも出会えずじまい。そう簡単には現れてくれないようですね。 |
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