日本共産党山梨県議団
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2006年9月議会で、中岡議員が一般質問に立ちました。
 日本共産党を代表して質問いたします。質問する中岡議員
 5年におよんだ小泉内閣がすすめた構造改革によって、社会的格差と貧困が広がっています。県内でもこの5年間で、生活保護世帯や就学援助受給者は1・4倍に、高校授業料の免除者は2倍に増え、国保税が払えず資格証明書や短期保険証を交付されている世帯は13,300世帯にもなり、医者にかかれず死亡するという深刻な事例や、介護心中という痛ましい事件まで起きています。また、大企業は空前の利益を上げていますが、県内の中小企業や農業は減少し続け、地域産業は衰退しています。
 知事は来春の知事選挙に出馬する決意を表明されました。出馬の理由に中部横断自動車道やリニア実験線全線の着工、富士山の世界文化遺産登録などの「課題に道筋をつける」ためと述べられましたが、県民のおかれている現実には目もくれず、開発型行政を継続する県政では、県民の苦しみを救うことはできません。
 日本共産党は、地方自治の破壊を許さず、自治体としての使命である「県民の命とくらしを守る」立場に立つ、県政実現をめざし奮闘するものです。以下、その視点から知事に質問いたします。
 まず、県民の苦しみに応える県政についていくつか伺います。
 小泉内閣のもと社会保障制度が次々改悪され、とりわけ高齢者や障害者は痛みだけでなく、憲法25条の生きる権利さえ脅かされる事態になっています。
 医療制度の改悪では、70歳から74歳のまでの現役並み所得者は、この10月から医療費が3割負担になり、さらに2008年より一般高齢者が1割から2割に引き上げられます。所得の低い人の受診抑制を招き、必要な医療が受けられない高齢者を生み出すことは確実です。
 6月議会でも求めましたが、68、69歳の低所得者は1割負担の県の老人医療費助成制度を、74歳まで拡大するよう改めて求めます。わが党の試算では約3億円で可能です。2004年度の制度改定による老人医療費助成金の削減額は年間約2億4000万円、これに少し上乗せすればできます。答弁を求めます。
 介護保険制度の改悪では、保険料が県平均31%引き上げられ、住民税の増税と合わせ、怒りが湧き上がっています。
 これ以上の保険料の値上げを抑えるため、国負担分を25%から30%に引き上げるよう国に求めるとともに、現在7市町村で独自の保険料減免を実施していますが、市町村の減免に対する県の助成を求めます。
 昨年10月から実施された食費や居住費の自己負担に耐えられず、施設退所者やショートステイ、デイサービスを断念する人が増えました。また4月からは介護予防が導入され、これまで受けていたサービスが受けられなくなる、さらにこの10月から要支援と要介護1までの高齢者は、原則として車椅子や介護ベッドなどの福祉用具が利用できなくなっています。このような制度改悪はますます「保険あって介護なし」「必要な介護が受けられない」事態を生んでいます。
 制度改悪を受け、東京都では福祉用具を購入する場合は補助金を出すなど、各地で独自の助成が始まっています。県も食事代への補助、福祉用具のリース代や購入費への助成、生活実態に見合ってヘルパーサービスなどがこれまで通り受けられるための市町村への指導・援助を行うべきです。合わせて答弁を求めます。
 障害者自立支援法施行による県の実態調査でも障害者の大幅な負担増と施設運営の厳しさが浮き彫りになりました。
 10月からは、あらたに障害程度区分認定とこれに基づく支給決定、地域生活支援事業や障害児の施設利用などに1割負担が導入され、さらに負担が増えます。国は減免措置を講じていますが、まったく不十分です。
 現在、各地で手話通訳やガイドヘルパー、補装具などを無料や減免する自治体が増えています。提案された障害者自立支援にかかわる補正予算は、職業訓練と創業支援だけですが、経済的理由でサービスが受けられない事態や、自治体間の格差を生まないためにも県の役割は重要です。
 そこで、国に対し応益負担の撤回と日払い方式の見直しを求めてください。また、県独自に京都方式による負担上限額の引き下げや、食費への補助を行うこと、さらに、障害を持つ子どもの発達や療育に欠かせない就学前の通園事業や児童デイサービス、生活するために必要な手話通訳やガイドヘルパー、補装具の利用などを無料とするため、補助制度の創設、県独自の施設運営の補助を行うよう求めます。以上答弁を伺いますが、県民の苦しみに応える誠意ある答弁を求めます。
 つぎに、若者が希望がもてる雇用対策についてです。
 「格差と貧困」の広がりの根底には、雇用と労働の問題があります。小泉内閣の下、労働法制の規制緩和によって正社員から派遣・パートなどが急増し、労働者の3人に1人、女性や若者の2人に1人が、非正規の不安定雇用になっています。7月の有効求人倍率は1・13倍でしてが、正規雇用は6割で、4割が派遣や契約社員の求人です。多くの若者は「安定した雇用で人間らしく働きたい」と願っています。社会と経済のまともな発展のためにも安定した雇用創出が重要です。
 知事は雇用創出の目的もあって企業誘致のため最高10億円を支給する、「山梨産業集積促進助成金」を創設しました。しかしこの助成金の雇用条件は、「常時雇用」で「5人以上を県内から新規雇用する」こととなっています。「常時雇用」とは月18日間、2ヶ月以上働いている人を言い、正規雇用とは限らす、数多くの非正規雇用を生むことにもなりかねません。助成金支給の条件を「正規雇用」で「新規雇用の8割を地元から」に引き上げるよう求めます。
 また、労働行政の出発点になる、県内企業で働く労働実態を調査することや、すでに21都道府県で実施している、若者や労働者に権利と雇用主の義務を知らせる冊子の作成と配布を行うこと。高校教育の中でも労働に関する法律の学習を行うことを求めます。合わせて答弁を伺います。
 つぎに、県民が求める行政改革について伺います。
 知事は、就任当時「ただ国の制度に従って行政を行うのではなく」「国との関係を見直す」と述べられました。たしかに国からの天下り人事は縮小しましたが、しかし知事が二度にわたって「プログラム」を策定し、すすめてきた行財政改革は、日本経済連の意向にそって小泉内閣が示した「行政改革のための指針」、「官から民へ」「小さな政府」に忠実に従ったものです。
 それは長い間県民の命やくらしを支えてきた福祉の削減や、市町村への財政支援の打ち切り、地域経済を支援してきた出先機関の統廃合などで、県民と市町村に新たな負担と犠牲を強いるものとなっています。
 知事は「財政が厳しい」ことを理由にしますが、財政難をつくり出したのは、90年代の公共事業のバラマキであり、破綻が明らかだった米倉山や土地分譲などの大規模開発を行い、150億円を超える欠損金を出した失政の結果です。
 知事、確かに公共事業費は減っていますが、県民が求めている行政改革は、「ムダと浪費」「不要・不急」の大型公共事業をさらに見直すことであり、談合により高い落札率を引き下げる入札制度の改革を行うこと、また、知事の退職金や議員報酬の減額、費用弁償や公費を使った海外視察の廃止・凍結を行うことです。議員報酬などの削減は議会で求めていますが、知事これらの改革を行う考えはないのでしょうか、伺います。
 私どもの試算では、歳出に占める割合が全国トップの土木費の割合を、全国平均に引き下げれば、年間約200億円、入札制度を改革し宮城県並に落札率を引き下げれば約130億円、合わせて330億円の削減が可能で、国費や県債を除いても60億円近い財源が生まれます。先に述べた医療・介護・障害者自立支援の切実な要求も、また、子育て支援の要求も実現可能です。
 子育て支援で知事は、34,000名を超える県民の署名が提出され、わが党も繰り返し要求してきた乳幼児と障害者、ひとり親の医療費助成制度の窓口無料と700円の自己負担も無くすことを実施すると表明されました。県民運動の成果で喜ぶものですが、いつから実施されるのですか。また、甲府市や大月市などが行っている小学校6年生までの年齢拡大も行うよう求めます。
 さらに、すでに実施効果が高く評価されている30人学級の学年拡大や、児童の安全を保障する学童保育と、4年生以上も対象になる「放課後子ども教室推進事業」の拡充を求めますが合わせてご答弁ください。
 県民の切実な要求の実現のためにも、また、9870億円の県債残高から見ても、新たな財政負担となる中部横断自動車道の六郷・富沢間の新直轄方式による建設を止め、中日本高速道路株式会社に全線有料道路として整備を求めるべきです。さらに、街路事業の整備が進めば必要性のない環状道路北部・東部区間の建設は中止すべきです。合わせて見解を伺います。
 つぎに、産業振興について3点伺います。
 まず、「中小企業地域経済振興基本条例」の制定についてです。
 県内の事業所数は、2004年までの3年間で3623、7・2%減少し、小売業は2年間で7・2%減少、全国6番目に高い率になっています。また、販売農家の数は2005年までの5年間で3851戸、14・9%、耕地面積も13%と激減し、農業者の6割が65歳以上の高齢者という状況です。このような実態は山梨の地域産業が危機的状況にあると言えます。さらに、市町村合併による役場の撤退、農協の統廃合、郵便集配局の廃止などで、中山間地の過疎に拍車がかかっています。
 山本知事は、不況対策の緊急融資や、企業誘致、観光振興には力を入れてきましたが、一方、大型店出店を容認し、県立施設の給食の県外資本への民間委託化や、11の農業改良普及センターの廃止を行うなど、むしろ地域産業の足を引っぱってきました。
 景気は良くなっていると言われますが、それは大企業と一部の投資家に過ぎず、グローバル化や規制緩和などによって「弱肉強食」が強まり、「都市と地方の格差」も広がっています。このような時代だからこそ、地域産業と県内経済を維持・発展させるためには、これまでの外発的発展に力点を置くのではなく、仕事と資金を循環させ、地域内再投資力を高めること、横断的な産業ネットワークを作り出すこと、また、産業の担い手の育成・支援の拡充などの政策に重点を置くことではないでしょうか。
 そのために、中小企業の創意工夫と自主的な努力を総合的に支援するとともに、業種を越えたネットワーク化の促進、県や市町村の官公需の地元企業への発注、生活と産業が共存する、あらゆる分野の地産地消など循環経済の促進を図る施策を行うことを、県や市町村に義務付けるとともに、振興計画を策定し、検証を行うことを規定する「中小企業地域経済振興基本条例」の制定を提案しますが、見解を伺います。
 二点目は、商業振興です。
 2004年の県内売場面積に占める大型店の割合は55・6%で、現在はさらに増え、大型店が地域経済やまちづくりに弊害を生み出しています。また、商業でも外発型を止めるために、甲斐市に計画されている潟ニーの巨大商業施設をはじめ、これ以上の大型店の出店は、「まちづくり3法」の施行前でも規制すべきです。また、県立病院や福祉施設の県外資本への民間委託化を元に戻し、食材は県内小売業から納入を行うこと。そして市町村や商店街振興会と一体になった、町並みも含めた振興計画を策定し、総合的な支援を行うべきです。答弁を求めます。
 三点目は、持続可能な農業の対策です。
 農業の構造改革である「品目横断的経営安定対策」は、大規模農家や農業法人だけを支援するもので、小規模農家の多い山梨の農家をいっそう困難にするものです。また、県内農業の主流である果樹は、価格低迷、担い手の高齢化などによって、このままでは果樹大国山梨の持続は不可能です。果樹農業は観光産業にとっても重要な役割を果たしており、衰退は県経済にとっても大きな問題です。
 わが党は前県政時代から、生産高全国一を誇るモモとブドウの価格保障制度の実現を求めてきましたが、改めてその実現を求めます。また、市町村では行っている果樹共済の農家負担金への財政支援を県も行うこと。県内外のスーパーや生活協同組合などに販路を拡大するための積極的支援や、「集落営農」「生産組合」の組織づくりの支援。また、担い手対策では、新規就農者生活支援貸付制度を拡充し、7年以上就農した人には返還免除を行うことです。合わせて答弁を求めます。
 つぎに、北富士演習場の使用拡大を許さず、富士山を平和な山にすることについてです。
 山本県政の4年間で、北富士演習場はアメリカの戦争に深く組み込まれ、機能強化されてきました。北富士で移転訓練を行った米海兵隊がイラクに出撃し掃討作戦を行う。またイラクに派兵する自衛隊の宿営地模擬施設がつくられ、9回にわたって対敵襲訓練が行われる。射撃の練度を高めるFTC訓練センターが増強される。さらに、移転訓練で小火器の実弾射撃訓練も受け入れたことです。このような機能強化は日米安保条約の「極東の平和」「日本の防衛」の範囲として締結された使用協定を踏みにじるものです。
議場のようす 戦後の歴代知事の中で、これだけ北富士演習場の使用強化を受け入れてきた知事があったでしょうか。知事は北富士演習場の「段階的縮小」「全面返還・平和利用」を言いますが、このような使用強化の受け入れは、それが口先だけで、北富士問題でも国言いなりであることを示していると考えますがいかがでしょうか。
 安倍首相は、集団的自衛権が行使できるよう、5年を目途に憲法を変えると宣言しています。米軍基地の再編強化とも合わせ、北富士演習場が日米の先制攻撃の最前線基地としてさらに強化されることは明確です。 日本共産党は、各地で広がっている自治体ぐるみの基地再編反対の運動や、富士山を平和な山にと願う県民のみなさんと力を合わせ、使用拡大を許さず、「全面返還・平和利用」を実現するために力を尽くします。
 最後に、放置できない教育条件整備について2点伺います。
 まず、老朽校舎の建て替えについてです。
 「高等学校整備新構想」に基づく、峡東・峡西地域の高校統廃合計画は、地元のPTAや議会などの大きな反対によって破綻し、中央高校も中・高一貫教育への移行は白紙になっています。耐震強度のない老朽化した校舎の建て替えを「新構想」を理由にこれ以上遅らせることは、生徒の安全を優先すべき教育行政としてもはや許されません。市川・石和・中央高校の建て替えを直ちに着手すべきです。答弁を求めます。
 二点目は、特別支援教育についてです。
 法改正により、特殊教育が特別支援教育へと転換されることを受け、県教委は「審議会」を再開し、肢体と知的の養護学校の併置などの検討がすすめられていますが、これまで築き上げてきた障害児教育の成果を後退させることのないよう求めるものです。
 現在、養護学校は「かえで養護」の1・8倍を最高に、他の学校も児童・生徒が増え、プレハブ校舎や特別教室で対応するなど施設の狭隘化や、専門教員の不足など、問題があります。増築が検討されるようですが、マンモス化を解消し、生徒ができるだけ住んでいる地域で教育が受けられるよう、養護学校の新設を検討すべきです。また、障害の違う学校を併置する場合は、いまでも不足している専門教員の育成、及び十分な配置を行うよう求めます。合わせて答弁を求め、質問を終わります。
答弁に立つ山本知事知事(山本栄彦君)中岡議員の御質問にお答えします。
 初めに、若者の雇用対策についてであります。
 山梨県産業集積促進助成金の支給条件については、常時雇用労働者のうち、一定以上を県内から新規に雇用することとしており、今後も雇用の拡大について積極的に企業に働きかけていきます。
 また、県内企業で働く労働者の実態については、本年度、各種制度や従業員の雇用形態、労働時間、残業時間等の調査を実施しており、今後の労働施策に反映していきます。
 さらに、労働者の権利と事業主の義務については、法律や制度を解説したハンドブックやパンフレット、情報誌「やまなし労働」などにより普及啓発を図っています。
 また、県のホームページに、基本的な労働関係法規や各種助成制度など、さまざまな情報をわかりやすく紹介しています。
 今後とも、国や関係機関と連携し、働きやすい職場環境の整備を促進するとともに、教育委員会においても、労働基準法など労働に関する基本的な法律の学習については、高校教育の中の「現代社会」や「政治・経済」の授業で実施しています。
 次に、中部横断自動車道の整備についてであります。
 中部横断自動車道は、半世紀以上にわたり、沿線住民を初め県民の悲願であり、本県の産業経済・観光振興はもとより、災害時には県民の命を支える道路にもなるなど、大きな効果が期待されています。
 増穂インターチェンジ以南は、整備効果は高いものの、採算性についての評価が低く、全線を有料道路方式とした場合、建設時期が著しくおくれるか、建設自体が見送られるおそれがありました。
 そこで、早期完成が図れ、通行料金が無料である新直轄方式を導入し、有料道路方式と併用で整備することとしました。
 最後に、北富士演習場についてであります。
 北富士演習場については、北富士演習場対策協議会を中心に、県選出国会議員や県議会、地元市村などと協議の上、使用協定を締結しています。
 締結に当たっては、年間総射撃日数などの使用条件を定めており、この範囲内で演習が行われています。
 北富士演習場については、今後とも「全面解消・平和利用を目指し、段階的縮小を進める」という基本姿勢を堅持していく考えであります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁をいたさせます。
企画部長(野田金男君)中岡議員の行政改革についての御質問にお答えいたします。
 行政改革の目的は、厳しい財政状況の中で、将来を見据えた県政運営が図れるよう、限られた人材と財源を最大限活用し、県民ニーズに適切に対応した質の高いサービスを提供できる体制を築くことにあります。
 昨年十二月に策定した第二次行財政改革プログラムでは、公共事業等は選別と重点化を図りつつ、段階的に縮減を図ることとしており、事業の優先度等を踏まえ、県民が真に望む社会資本の整備を進めています。
 また、入札制度については、電子入札や一般競争入札の拡大、総合評価方式の試行など、適宜適切に改善を図っております。
 知事給与につきましては、現在、給料の月額の一〇%を減額しており、退職手当については、全国都道府県との比較においても四十一位という下位にあり、その見直しを行う状況にはないと考えております。
 今後とも、第二次行財政改革プログラムの着実な推進を図るとともに、時代の変化等を踏まえ、適切に対応していきます。
 以上でございます。
福祉保健部長(中澤正史君)中岡議員の御質問にお答えします。
 最初に、県民にこたえる県政について、幾つかお尋ねをいただいています。
 まず、医療についてであります。
 高齢化の進展により、国民医療費が増大する中で、国民皆保険を堅持し、医療保険制度を将来にわたり持続可能なものとするため、さきの国会で医療制度改革関連法が成立したと承知しています。
 こうした中、現在、六十八歳・六十九歳の低所得者を対象に実施している県単老人医療制度については、医療費の適正化を目指す国の制度改正の趣旨を踏まえ、新たに対象を七十四歳まで拡大することは考えていません。
 次に、介護保険制度についてであります。
 介護保険費用については、将来にわたり持続可能な制度となるよう、介護保険法に基づき、介護保険料と国・県・市町村の公費負担分の割合が定められているものと認識しています。
 また、介護保険料の減免については、介護保険費用の負担割合が法令により定められていることから、県が、負担割合を超えて減免を実施している市町村に対し、助成することは適切でないと考えています。
 また、食費への補助については、国の制度として負担限度額の設定や高額介護サービス費の支給など、低所得者に配慮した軽減措置が講じられていること、また、福祉用具については、軽度者であっても、真に必要とする方は引き続き介護保険制度を利用できることから、県の補助については考えていません。
 さらに、ヘルパーなどによる介護サービスについては、利用者の状態に応じた、より適切なケアプランが作成され、必要なサービスが提供されるよう、説明会や研修会の開催を通じ、市町村を支援しています。
 次に、障害者自立支援についてであります。
 応益負担や日払い方式については、利用者がサービスの利用量に応じた負担をするという障害者自立支援法の基本的な考え方に基づき、導入されたものと理解しています。
 また、負担上限 額の引き下げや食費への補助については、国の制度において、所得に応じたさまざまな軽減措置が講じられているため、県独自の助成については考えていません。
 障害児通園事業及び児童デイサービスなどの自立支援給付、ガイドヘルプ等の地域生活支援事業については、障害者自立支援法等に基づき、県はそれぞれ応分の負担をしており、利用者負担を無料にするための新たな助成制度の創設は考えていません。
 また、障害者福祉施設の運営は、本来、国の制度として全国一律に実施されるべきものであり、県としては、施設運営に大きな支障が生じないよう、適切な報酬単価の設定など、必要に応じ、国に対し、改善を要望していきます。
 次に、乳幼児等の医療費助成制度についてであります。
 窓口無料化の実施時期については、今後、市町村や医師会など関係機関と協議をするとともに、電算システムの設計・開発など、準備を要する期間を見きわめた上で決めていきます。
 なお、乳幼児医療費助成制度の対象年齢については、今後とも入院は未就学児、通院は五歳未満児としていきます。 以上でございます。
商工労働部長(横森良照君)中岡議員の御質問にお答えいたします。
 まず、中小企業地域経済振興基本条例についてであります。
 本県経済の持続的発展を図るため、山梨県産業振興計画を策定し、県産品の消費拡大や、県内中小企業が取り組む新技術や新製品等の研究開発に対し助成するとともに、産業横断的な産学官によります情報交流ネットワークを設立し、新産業の創出を支援しています。
 また、官公需における県内中小企業者への受注機会の確保につきましては、その方針を定め、推進に努めるとともに、市町村等への要請も行っているところです。
 今後とも、この計画に基づき、市町村や商工団体等と連携し、各般の産業振興施策を着実に実施していくこととしており、御提案の条例制定は考えておりません。
 次に、商業振興についてであります。
 まず、大型店出店の規制については、「まちづくり三法」の施行前は、現行制度で対応することとなるため、大型店等の立地を規制することは困難であります。
 病院や福祉施設の給食業務については、コスト削減やサービスの質的向上が期待できることから、民間委託を実施しており、地元食材業者の活用に努めるよう委託業務仕様書等に定め、指導しているところです。
 また、商店街の活性化には、地域ぐるみでさまざまな取り組みを進めていくことが必要であるため、地元の商店を初め、市町村などが協力した商店街の振興計画の策定や、計画に基づく事業の実施に対し支援しています。
 以上でございます。
農政部長(望月三千雄君)中岡議員の持続可能な農業についての御質問にお答えします。
 桃とぶどうの価格補償についてでありますが、産地間競争が激化する中で、果樹農家の経営安定を図るには、まず、競争力のある産地づくりを進めることが急務であると考えています。
 このため、低コスト栽培技術の開発・普及や、オリジナル品種への転換など、さまざまな取り組みを推進しています。
 果樹共済については、既に国が掛金の二分の一を負担しており、県としては、各農業共済組合とともに、暴風やひょうなどの被害に限定して掛金を安くした特定危険方式の加入促進を図っています。
 同方式の加入割合は約七五%まで増加しており、農家負担の軽減が図られています。
 また、県産農産物の販路拡大に向けては、量販店や外食産業などとの契約取引を促進するため、ニーズに沿った新しい品目・品種の導入や、栽培技術の指導、消費宣伝活動などの取り組みを推進しています。
 さらに、集落営農などの組織づくりについては、地域の実態に合った集落営農の組織化や、大規模なモデル経営体の育成を支援しています。
 また、新規就農者に対する就農支援資金については、無利子で償還期間を長くするなど、円滑な就農と自立経営に向けた取り組みを支援するものであります。 以上でございます。
土木部長(根岸秀之君)中岡議員の新山梨環状道路北部区間・東部区間の建設についての御質問にお答えします。
 新山梨環状道路は、甲府都市圏の幹線道路を相互に結び、広域的な交通を担う道路であり、生活に密着した交通の円滑化や、良好な市街地の形成を図る街路と一体的に整備することが、大きな効果を発揮するためには必要であります。
 このため、新山梨環状道路は今後も着実かつ重点的に整備していきたいと考えています。以上です。
教育長(廣瀬孝嘉君)中岡議員の御質問にお答えします。
 まず、三十人学級についてであります。
 幼稚園・保育所から小学校へのスムーズな移行を図るため、本県独自の「かがやき30プラン」を、昨年度から小学校二年生まで拡大し、実施しています。
 小学校三年生以上については、一人一人の個性を大切にするとともに、社会性をはぐくむために、大きな集団の中で切磋琢磨することも重要であり、課題選択学習や習熟度に合わせた授業を行うなど、学習形態を工夫する中で、個に応じたきめ細かな教育の充実を図っていきます。
 次に、学童保育と「放課後子ども教室推進事業」についてであります。
 本県では、放課後の子供たちの安全・安心な居場所を確保するため、おおむね小学校三年生までの児童を対象とした、いわゆる学童保育を実施するとともに、小・中学生を対象にさまざまな体験・交流活動を行う「地域子ども教室」を設置しています。
 国では、こうした放課後対策を総合的に充実させ、両事業の一体化・連携を図るため、新たに「放課後子ども教室推進事業」等を内容とする「放課後子どもプラン」の創設を検討しています。
 今後も、国の動向を注視しながら、子供たちが心豊かで健やかにはぐくまれる安全・安心な環境づくりを一層推進していきます。
 次に、教育の条件整備について、幾つかお尋ねをいただいています。
 まず、老朽校舎の建て替えについてであります。
 県立学校の校舎については、高等学校整備新構想を踏まえ、計画的に改築等を進めており、関係者や地域の方々の意見を集約した上で、整備に取り組んでいきたいと考えています。
 なお、校舎等の建物については、本年度から専門家による安全点検も実施し、不良箇所がある場合には速やかな修繕に努めるなど、生徒の安全確保を図っています。
 次に、特別支援教育についてであります。
 国は、障害の種別に応じて、特別な場で指導を行う特殊教育から、障害の種別を超えて、より適切な指導を行う特別支援教育へと大きな転換を図りました。
 本県では、知的障害と肢体不自由の障害種別の組み合わせや教員の適正配置、かえで養護学校の増築など、特殊教育振興審議会の論議を踏まえ、特別支援教育の推進方策を決定していく考えです。以上でございます。
この後、石原議員が関連質問を行いました。
関連質問する石原議員 まず、県民の求める行政改革について関連質問をいたしたいと思います。
 さきの質問の中で、行政改革として、県民の立場からの切実な政策について提起をしましたが、先ほどの答弁では、残念ながら、ほとんど後ろ向きの答弁と言わざるを得ません。大変残念に思います。
 そこで、私は、知事が行政改革をどういう視点で推進しようとしているのかということを改めてはっきりさせていただきたいと思うんです。
 知事は所信表明でも、「持続可能な地方財政の運営が行えるよう、一層の行財政改革に取り組み、限られた財源の重点的・効率的な配分に努める」というふうに表明をされました。
 問題は、これを執行していく上での行政改革の視点であり、そしてまた、何を重点にするかの基準でございます。県はこの間、行政改革の名のもとに、先ほどの質問でも指摘してありますけれども、国の構造改革の社会保障の削減に歩調を合わせて、福祉を削り、県民負担増を押しつけてきましたが、真の行政改革は、これだけ県民が厳しい状況の中では、やはり地方自治体の本旨である、住民の暮らし、福祉を守る、こういう原点に立ち返って進めることが重要ではないかと私は考えるものです。
 知事の行政改革の視点、基本点についての見解を伺います。
 二つ目は、中小企業地域経済振興基本条例の制定についてです。
 先ほどの答弁は、いろいろやっているから、今のところ必要はないんだということでありましたが、どうも御理解をしていただけていないような感じがしますので、再度、質問いたします。
 先ほどの質問の中でも、山梨の経済の実態については大変厳しいことを指摘されております。一言つけ加えて言うならば、国際競争に勝ち抜くんだというかけ声で、規制緩和や弱肉強食という産業政策を推進してきましたが、これは国も県も挙げて推進していたわけですが、その結果が大企業と中小企業の格差、都市と地方の格差、これを生み、地方経済の衰退を招いているというこの現実をしっかりと見据える必要があると思います。
 そこで、今、県として求められていることは、グローバル化に左右されない、個性あふれる地域産業と地域社会を構築する政策を確立することではないでしょうか。
 中小企業基本法はその第六条で、地方公共団体の責務として、「国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的・経済的・社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」というふうにうたっています。
 中小企業は、言うまでもなく、大企業や誘致企業に比べて、技術・技能の継承や、地域内の所得循環、雇用の波及効果など、地域経済への貢献度が圧倒的に高い、これは明らかではないでしょうか。特に山梨では、まさに中小企業こそ経済の主役というべきです。
 今まで県が行ってきたさまざまな個別施策、こういった中小企業の振興の個別施策は、確かにそれ自身も評価できるものもありますが、それだけでは不十分であったことは、現在の状況がそれを証明しているのではないでしょうか。
 地方自治体の最高法規である条例として、目的や基本方針、県の責務を明らかにして、そしてまた、この条例に基づいた系統的な、総合的な施策の執行と評価こそが、今求められていると思います。
 そういう点で、ぜひこの振興条例を制定すべきだというふうに考えますが、改めて見解を伺います。
企画部長(野田金男君)石原議員の関連質問にお答えをいたします。
 行政改革の目的は、厳しい財政状況の中で、将来を見据えた財政運営を図れるよう、限られた人材と財源を最大限活用し、県民ニーズに適切に対応した、質の高いサービスを提供できる体制を築くことにあります。
 昨年十二月、策定をいたしました第二次行財政改革プログラムでは「行政の意識改革」「県民の底力を引き出す行政の推進」「小さな県庁、大きなサービス」「中央直結から、市町村直結の県政の確立」この四つの改革の柱を基本としながら、あらゆる分野において前例踏襲を払拭し、一層の改革に取り組むこととしております。
 以上でございます。
商工労働部長(横森良照君)石原議員の関連質問にお答えいたします。
 質問の中にございましたとおり、中小企業基本法第六条には、地方公共団体の責務が規定をされております。その中には、繰り返しになるかもしれませんが、「地方公共団体の区域の自然的・経済的・社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務がある」と、このように規定をされております。
 こうしたことから、山梨県産業振興計画に基づきまして、本県経済を支える地場中小企業の振興はもとより、商業・工業・サービス業を対象といたしまして、本県産業社会の進むべき方向を明らかにしまして、現在、同計画に基づきまして、諸施策に積極的に取り組んでいるところでございます。
 この計画に沿った施策を着実に実行することで、県内中小企業の健全な発展と本県経済の活性化が図られるものと考えております。以上でございます。
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