日本共産党山梨県議団
〒400-0858 山梨県甲府市相生2-4-2 TEL055-235-2437 FAX055-232-2092
| top | 県議団紹介 | 質問・答弁 | 活動紹介 | 申し入れ・声明 | リンク | 市町村議員紹介 |
2005.3.9 : 2005年2月定例議会で、一般質問を中岡晴江議員が行いました。
 日本共産党を代表して一般質問いたします。質問する中岡議員
 まず、国の国民負担増についてです。
 所得税・住民税の定率減税を半額にすることや、介護保険の改悪が盛り込まれている、05年度国の予算が2日衆議院を通過しました。2年間で定率減税を廃止する計画で、合わせて3兆3千億円の実質増税が、さらに、すでに決定されている老年者控除や配偶者特別控除の廃止、年金や雇用保険料の値上げなどを合わせると、2年間で7兆円もの国民負担増が強行されようとしています。家計の所得が下がっているもとで、これら負担増が強行されたら、97年の橋本内閣の消費税増税などによる大失政以上に、くらしと経済に深刻な事態が生まれる恐れがあります。
 このような小泉内閣の国民負担増について知事の見解を伺います。
 所得減と国民負担増という二重の困難の下で、県民のくらしと地域経済を支える県政の役割は一層重要になっています。
 そこで、05年度県の予算案について伺います。
 提案された予算案は、子育て支援の増額や、住宅の耐震補強工事への補助金の創設など一部に前進面もありますが、しかし、県民の苦しみに応えて、くらしを支えるという視点が大きく後退しています。
 それは、課税者の県単独老人医療費助成制度を廃止、市町村が実施する小規模の水道、治山、土地改良など19の県単補助制度の廃止で、新規は予算化されていません。また、父子福祉資金貸付金、さらに在宅介護者に、わずか年1万円支給されている介護慰労金まで廃止しました。まさに福祉切捨て、市町村切捨です。
 また、待機者が年々増え続け、3年待たなければ入れない特養ホームなど高齢者福祉施設整備費が30%、県営住宅建設費は28%減額、さらに、依然高い失業率で有効求人倍率が低下傾向にあるのに、労働費は31%7億円も削減し、20年以上も前の決算額を下回るという実態です。国の制度が変わったのは承知していますが、しかし、住まいを保障する、人間らしく働きたいという願いに応えることは、優先すべき施策ではないでしょうか。
 そして、知事が、「重要な政策課題」だとしている、産業、環境、教育分野でも、最も支援が必要な事業が減額しています。産業では、地場産業活性化や下請け企業基盤強化費などが、環境では条例を改正して強化するとしている廃棄物適正化処理推進費や、京都議定書が批准され本格的対策強化が必要な、地球にやさしい行動推進費や大気汚染防止対策費が、また、教育費ではいじめ・不登校対策事業費がそれぞれ20%から30%も減額です。
 安全の街づくりでも、道路のバリアフリー化などが91%も、要望の多い信号機設置費も減額しています。
 その一方で、琴川ダムやウエルネスパーク、高速情報通信基盤整備費などは増額され、リニア関連事業や環状道路など高規格道路は継続されるなど、不要・不急の事業は温存され、さらに、環状道路東部区間や甲府城天守閣、市街地再開発事業など新たな公共投資の調査費も計上されています。
 削減する予算の方向が逆立ちしています。地方自治体の第一の任務は開発行政ではありません。「住民の安全、健康、福祉の増進を図る」ことです。厳しい財政であっても、社会的弱者や国の悪政の中で困難を強いられている県民に心を寄せ、くらしを支えるために、力を注ぐことが政治の本来の姿ではないでしょうか。知事、予算は政治姿勢を映す鏡です。構成比で全国平均をまだ上回っている土木費を減らして、くらしを支えるこれら施策の廃止や削減はやめるよう求めます。そして、失業対策の地域雇用創設事業や青年雇用対策として、公的分野での一年間の行政研修雇用や、青年を雇用する民間企業への助成制度を創設すべきです。合わせて答弁を求めます。
 つぎに予算にも関連して、「子育て支援プラン」について伺います。
 県が行なった「母と子の実態調査」では、子育てに精神的・経済的負担を感じている母親が増えています。「子育て支援プラン」では、58の新規事業が盛り込まれていますが、期待に十分応えたものとはいえません。
 知事は、「最も力を入れる」と述べていますが、それなら、子育て中の母親の最も強い要求であり、知事に3万1千名の署名が提出され、すでに全国28県で実施されている、子どもの医療費の窓口無料化、また、外来も就学前まで無料化にする年齢の拡大を盛り込むべきではありませんか。また県は、「子育てサークル活動支援補助金」を廃止する計画ですが、調査では、53%の人が「子育て中の人が集まる場の提供」を求めています。継続すべきではありませんか。さらに、身近な公園や遊び場の確保、保育事業の一翼を担っている無認可保育園の運営費補助などは「プラン」に盛り込み、予算化すべきです。答弁を求めます。
 さらに、「プラン」の「支援を必要としている子どもたちへのきめ細かな取り組み」に関連して、児童自立支援施設である甲陽学園の寮舎は、昭和38年に建設された築42年の古く、狭い施設の上に、触法や虞犯(ぐはん)、虐待やPTSDなど、本来別々の施設で生活支援・指導が必要な児童が、同じ部屋で生活せざるを得ないために、指導に困難が生まれています。増改築は急務です。建設場所の変更も含め、早急な建て替えを求めます。また、「プラン」では、検討するとされている情緒障害児短期治療施設の整備も早期に行なうべきです。合わせて答弁を求めます。
 つぎに、行政改革について2点伺います。
 まず、出先事務所の統廃合についてです。
 わが党は4年前、地域振興局設置について、市町村合併の推進を目的とし、組織的にも屋上屋を重ねるものだとして反対してきました。提案の局の廃止は当然だと考えます。しかし、知事は、今回の見直しで各出先事務所の統廃合をも行なうとし、保健所を8ヶ所から4ヶ所1支所に減らす、農業改良普及センターは必置規制がなくなったとして、8センター3分室を廃止し、4つの農務事務所で業務を行なうとしています。このような統廃合案に、異論の声があがっています。石和地区の食品衛生協会や旅館組合などは、県に保健所存続を求める要請を行い、PCでも、これら施設の廃止反対の意見が多数を占めています。保健所は、新型感染症対策や虐待予防など、その役割はますます重要です。農業改良普及センターは、モモやブドウの生産全国一を築く上で重要な役割を果たし、果樹地域にとっては欠かせない機関です。このような県民に直接サービスを提供する機関の統廃合はやめるよう求めます。
 第2は、指定管理者制度です。
 9月議会で私は「営利を目的とする民間会社が参入して、住民サービスの低下や公的責任の後退をもたらしてはならない」と申し上げてきましたが、47の施設に指定管理者制度を導入する条例案が出されました。そこで何点か伺います。
 知事は代表質問の答弁で「社会福祉施設など特別の事由がある施設は、公募によらず、現在の管理委託先を指定管理者とする」と答弁されました。賛成するものです。それを条例に規定すべきではありませんか。合わせて教育施設も同様にすべきと考えます。
 また、県民の立場に立った管理・運営を保障するために第三者による運営委員会の設置や、事業や収支状況の議会への報告義務も明記すべきです。
 さらに、働く労働者の労働条件を守るため関係法規の尊守と、出資法人が指定されなかったり、指定期間満了により、再指定されなかった場合、労働者の雇用保障を行なうべきです。合わせて答弁を求めます。
 指定管理者制度とは別に提案された、県「社会福祉事業団」への6ヶ所の施設の無償譲渡についてですが、事業団が継続して管理・運営することは当然だと考えます。しかしそれは、条例で定めれば十分可能です。無償譲渡は県民の行政財産を安易に民間団体に提供することの是非や、また、県の財政的負担を軽くすることを目的とするもので、サービスや労働条件の低下を招く恐れなど危惧されますがどうか伺います。
 つぎに高校改革についてです。
 県教育委員会が進めている石和と園芸高校を統廃合し、総合学科高校を、また、市川、増穂、峡南高校を統廃合し、総合学科高校を設置する案は、地元説明会を開催すればするほど、PTAや地元関係者の反対の声は強まり、地域に根ざし、地域に人材を排出してきた高校の存続を求める運動が大きく広がっています。すでにこの改変の案が出されて3年、地元合意が得られないばかりか、受験生も含め生徒にも良い影響は与えないのは明らかです。統廃合は断念すべきではありませんか。
 そして、老朽化し、耐震性のない待ったなしの石和、市川高校の校舎建て替えを早急に行なうよう重ねて求めるものです。合わせて答弁を求めます。
 つぎに、図書館建設についてです。
 県立図書館を含めた複合施設を、甲府駅北口にPFIで建設する「基本構想」が発表されました。この間、市民団体が「新県立図書館を考える会」を開くなど、活発な議論がされています。わが県議団も過日、PFIで建設・運営されている桑名市の「図書館等複合公共施設」を視察してきました。そこで何点か伺います。
 県立図書館は、その県の文化水準を計る重要な指標です。建て替えに当り、県民が求めていることは、量的、質的な水準を向上させ、県立という役割を十分発揮できる図書館です。
 そのためにまず面積が問題です。知事は、面積は現在の約二倍7000u程度と説明していますが、狭すぎませんか。全国の新設図書館の水準からみても1万uの確保は必要と考えます。
 第二に、桑名市立図書館は運営もPFIで行い、図書館の要である司書職員は市の職員が3名、PFI事業者職員が16名でした。PFI事業者の職員の雇用形態や経験年数などは教えてももらえませんでしたが、県立図書館はその任務からしても、専門性の高い、経験豊富な司書の配置が求められます。日本図書館協会は「公立図書館は地方公共団体が直接経営すべきもの」としています。運営は直営とすべきではありませんか。
 第三に、桑名市のPFI事業者は、設計、建設、運営、管理ともすべてその業界のゼネコンの県外事業者で占められていました。これでは、地方経済にプラスにはなりません。県内事業者が参加できる公共事業として実施すべきです。
 第四に、シヨッピンク専門店街など集客施設を併設する問題です。なぜ知識や情報を得る教育施設の図書館や生涯学習センターと一緒に、集客施設を整備するのか、PFI事業者の利益のためとしか考えられませんがどうか。図書館とは不似合いな集客施設の併設はやめるべきです。合わせて答弁を求めます。
 つぎに、教職員組合の組織ぐるみ選挙についてです。
質問を聞く山本知事ら 報道や山教組組合員の証言を通じて明らかになったことの一つは、山教組が政治団体「山梨民主教育政治連盟」と一体で、組織的に選挙活動や政治資金集めを行なってきたことです。事務所の住所も電話番号も同じで、県政連の規約には、会員は「県、市町村教育委員、校長組合・教頭組合・教員組合組合員」と記されていることからもそれは明らかです。自主的であるべき選挙活動や選挙カンパが、なぜ組織的に半強制的に、また、学校という公的場所も使われて行なわれてきたのか。
 山教組幹部は、憲法に保障された政党支持の自由を認めず、特定政党支持を組合員に押し付けてきました。そして、選挙運動やカンパに応じない組合員に対して、孤立化をすすめ、強制力を強めてきました。それは、選挙カンパを拒否した組合員のカンパ分を不足分だとして、応じた組合員数で割り「一人5円追加カンパ」として集めるという、みせしめ的行為まで行なわれてきました。
 そして、県教委は、こういう事実を黙認してきたばかりか、各種証言や検証まで行なわれているように、選挙活動を熱心にする組合役員を人事で優遇するということを行ってきたことは事実です。「発表前に県教委が組合役員に人事の報告をする会合が開かれていた」との証言もあります。
 山教組も、県教委も選挙活動やカンパ活動は「個人の自由意志による」ものと主張していますが、それは、事実を隠す無責任な主張ではありませんか。「物言えば唇寒し」といわれる強制力を県教委も一体で作り出し、組織ぐるみ選挙が行なわれてきた、これが事実ではありませんか。答弁を求めます。
 教育の専門家である教職員の活動は、子どもの人格形成に直接重大な影響を持っています。この点で、教職員は広い教養と深い専門的な知識が求められると同じに、教育の現場は、学問研究の自由、思想・政治信条の自由が保障され、自覚的に教育活動ができることが重要です。そのために、教職員が労働条件や教育環境の改善を求め、父母や住民の理解と支持を得て、組合活動をするのは当然のことです。しかし、その活動は、思想・信条・政党支持の自由が保障されることが重要ではないでしょうか。見解を求めます。私は山教組が民主的組織に再生されることを望むものです。
 2つ目は、集められた多額の政治資金が、県選管に出した収支報告書と大幅に乖離していることです。この問題は、刑事告発という異例の事態を招き、現在警察による教職員の事情聴取も行なわれていると聞いています。本来当事者である「県政連」が自ら県民に不透明な収支の解明と説明を行なうべきでした。警察の手にゆだねられ、教育の現場にさらに混乱を招いている県政連に強く抗議するものです。
 県教委は、「刑事告発」で「新たに違反する事実が明らかになったら、厳正な措置を講じていく」と述べられましたが、県民の信頼回復のためにも、再びこのようなことが起きないためにも、自ら第三者機関による調査委員会を設置し、事実の前面解明を行なうべきです。答弁を求めます。
 最後に、旧下部町の民間最終処分場建設計画についてです。
 建設予定地花柄沢は、土石流危険渓流で、砂防指定地域であり、下流には町営水道の水源がある水源涵養地です。また、今回、信州大学理学部教授の調査で、5本の断層が確認されるなど最終処分場建設地としては最も不適地です。旧下部町も不適地としてきた場所で、県も峡南地域での公共関与の処分場を検討するときに、この場所は不適地としてきたのではありませんか。伺います。
 事前協議は現在、県が身延町に意見の照会を求めるという最終段階を迎えています。危険地域の上に、住民合意が一つの組組織の17戸にすぎず、影響を受ける圧倒的多数の地元住民の合意のない計画です。このような計画を許可することになったら、これが前例となり、処分場建設に重大な禍根を残すことになります。事前協議は中止すべきです。
 さらに、知事は答弁で、公共関与の処分場は「民間処理を補完する観点から整備を推進していく」と述べられましたが、廃棄物処理法がザル法の上に、飲料水の多くを地下水に依存している本県にとって、安全性の確保、環境保全などの観点から公共関与を優先してきた、これまでの方向を転換することですか。
 以上、合わせて答弁を求め質問を終わります。
◯知事(山本栄彦君)中岡議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、国の制度改革に伴う国民負担増に関するお尋ねであります。
 国においては、少子高齢化等の経済社会の構造変化が進む中、活力ある社会を形成し、将来にわたって持続可能な制度を構築するための改革が進められているものと承知しています。
 この観点から、今回の税制改革については、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の構築に向けて、また、年金、雇用、介護保険などの社会保障制度改革については、国民の安心を支える社会保障制度を将来にわたり持続可能なものとするために実施されるものであると理解をしております。
 現在の経済・財政状況を踏まえつつ、さまざまな分野で制度を見直し、改革を進めていく必要があると思いますが、税制のあり方や社会保障については、国民生活に直接かかわる重要な問題でありますので、国において十分な議論が尽くされることが大切であると考えています。
 次に、平成17年度当初予算案についてであります。
 厳しい財政状況にありましても、県民が安心して暮らせる地域社会を実現していくためには、真に必要な政策課題に的確に対応していく必要があります。
 このため、明年度当初予算編成に当たりましては、歳入・歳出両面においてあらゆる努力と工夫を重ねながら、限られた財源の重点的・効率的な配分に努め、子育て支援プランに基づく少子化対策や、木造住宅の耐震改修助成などの防災対策、30人学級の小学校二年生までの拡大等、教育・文化の振興など県民生活に密着した施策について積極的に取り組むこととしました。
 次に、行政改革について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、出先事務所の統廃合についてであります。
 今回の出先機関の再編におきましては、小規模組織の複数配置を見直し、広域化による統合により効率的で機動力のある組織とすること、また、専門性の高い業務については地域課題に柔軟に対応できるよう、集約化や拠点化を目指すことなどを基本に、検討を進めてきたところであります。
 この結果、保健所については、健康危機管理や母子保健対策などに対する専門スタッフの充実や医療機関との連携が重要であることから、統合して機動性と専門性を強化していきます。
 また、農業改良普及センターについては、国の必置規制が廃止されるなど、その業務のあり方が大きく変化してきていることから、果樹試験場を初めとする試験研究機関との連携を強化する中で、専門性と機動性の向上を図り、高度農業技術の普及など、これからの地域農業の振興に的確に取り組みます。
 なお、出先機関の再編に当たっては、業務内容に応じて申請や相談の窓口を現地に開設するなど、県民サービスの低下を招かないよう、十分な配慮を行う考えであります。
 最後に、指定管理者制度についてであります。
 指定管理者の選定については、公募を原則としておりますが、施設の設置目的や性格などを十分に勘案した上で、社会福祉施設のうちの入所施設などにつきましては、公募によらず現在の管理委託先を指定管理者とすることといたしました。
 この場合におきましても、事業計画書、収支計画書などの提出を求め、管理運営が確実に実施されることを確認し、議会の議決を経た上で指定する必要があり、あらかじめ条例で特定することはできないと考えています。
 また、毎年度、指定管理者から事業報告書が提出されること、管理業務の実施状況の定期的な報告が行われることなどにより、公の施設の適正な管理運営状況については、十分に確認できるものと考えています。
 さらに、労働関係法令などの遵守については、指定管理者と締結する協定書にその旨規定することとしています。
 また、出資法人が指定管理者として選定されない場合、雇用の継続が困難となる職員につきましては、本人の意向を確認した上で、再就職先の確保などについて、出資法人と連携し支援していく考えであります。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁いたさせます。
◯企画部長(長谷川友宏君)中岡議員の新たな学習拠点についての御質問にお答えをいたします。
 新たな学習拠点は、県民の学習活動を総合的に支援するため、図書館機能、生涯学習機能、交流・集客機能を融合いたしまして、多様な機能を備えた施設として整備をしていきます。
 図書館機能に相当しますスペースについては、専門書や地域資料等の集積・閲覧や、レファレンス等によります課題解決の支援、電子情報サービスの提供などの機能を十分に発揮できるよう、現状の2倍程度の規模といたしまして、施設全体といたしましては、駐車場も含めて17,000平米程度が必要になると考えています。
 施設の運営につきましては、原則として、学習拠点の運営方針の作成、また公共性の高い事業の実施など、施設の中核となる業務は県が主体となりまして、フロアサービスや貸室の運営など、民間のノウハウを有効かつ長期に活用することができる業務につきましては、PFI事業を導入する考えでありますが、今後、具体的な業務ごとに検討を行いまして、運営方法を決定していきます。
 PFI事業につきましては、民間の資金・経営能力などを活用した公共施設の整備手法といたしまして全国で定着しておりまして、新たな学習拠点におきましても、効果的・効率的な整備を行うことができるものと考えています。
 事業者の選定につきましては、競争性や透明性を確保した上で、公募により実施することとしていますが、地元企業の参画や雇用の創出などに十分留意していきたいと考えています。
 また、甲府駅北口地区ににぎわいを創出する観点から、民間事業者がみずからの提案により建設・運営する集客施設の整備につきましても、促進していきたいと考えております。
 以上です。
◯福祉保健部長(杉原初男君)中岡議員の御質問にお答えします。
 まず、「子育て支援プラン」についてであります。
 乳幼児医療費助成制度の窓口無料化については、法制度上の制約や大きな財政負担を伴うことなどから、現行制度を推進していきます。
 また、対象年齢については、所得制限を設ける都道府県が増加する中、本県では所得制限を設けず、今後とも、入院は未就学児、通院は5歳未満児としていきます。
 次に、子育て中の人が集まる場の提供については、身近な市町村につどいの広場や子育て支援センターなどの設置を促進するとともに、新たに子育てサークルなど子育て関係団体のネットワーク化に向け、団体の把握や準備会の開催などの支援をしていきます。
 また、身近な公園や遊び場の確保については、やまなし子育て支援プランに位置づけたところであり、家庭や地域が主体となった「幼子のあそび場づくり運動」の展開や児童館等の整備を促進します。
 さらに、認可外保育施設への運営費補助については、プランに位置づけ、職員の健康診断費への補助を行っています。
 次に、甲陽学園については、施設の老朽化や入所理由の多様化を踏まえ、学習室の機能を充実するなど必要な修繕を行っています。
 また、情緒障害児短期治療施設については、県内の対象児童数の実態の把握や社会福祉法人の動向等を踏まえ、必要性を検討していきます。
 次に、県社会福祉事業団への施設の無償譲渡についてであります。
 事業団への社会福祉施設の無償譲渡については、平成15年3月に策定した「県出資法人見直し計画」に基づき、自立経営を促進する観点から行うものです。
 また、事業団では、既に経営健全化計画が策定され、労使間での労働条件の合意も得られ、自立経営が可能な体制が整ったところです。
 今後とも、これまでの運営実績と蓄積されたノウハウを生かし、質の高い福祉サービスが提供されるものと考えています。
 以上です。
◯森林環境部長(堀内順一君)中岡議員の旧下部町の民間最終処分場建設計画についての御質問にお答えします。
 「公共関与による廃棄物最終処分場の整備方針」に基づき、峡南地区最終処分場整備検討委員会が行った建設候補地選定作業については、各町村及び県の概要調査をもとに行ったものであり、不適地を洗い出したものではありません。
 また、県では、廃棄物処理施設の設置が地域住民の理解を得る中で行われることが必要との考えから、「山梨県廃棄物処理施設設置に関する指導要領」に基づき指導をしているところであり、地域の合意形成を図るためにも、事前協議は継続すべきと考えます。
 公共関与による最終処分場の整備は、当初から、排出事業者の処理責任を踏まえ、民間処理を補完する観点から推進してきたところであり、今後においても、県民の生活環境の保全と本県経済の持続的な発展を図るため、引き続き、同様の方針で取り組みを進めていく考えであります。
 今後とも、廃棄物最終処分場の設置については、「廃棄物処理法」や「指導要領」などに基づき、審査していくこととしています。
 以上でございます。
◯商工労働部長(勝 良三君)中岡議員の平成17年度当初予算案に係る雇用対策についての御質問にお答えします。
 地域雇用創設事業につきましては、平成13年から行ってきました、国の緊急地域雇用創出特別基金事業が平成16年度末をもって終了すること、また、有効求人倍率が14カ月連続して一倍を超えるなど、雇用情勢が改善していることから、当面、必要ないものと考えています。
 また、青年雇用対策としての公的分野における若者の期間限定雇用や、民間企業への助成制度につきましては、一部の自治体で実施していますが、効果の面などから廃止するところもあり、慎重に対処していきたいと考えています。
 なお、明年度は、新たに「ジョブカフェやまなし」の開設や、「日本版デュアルシステム」を導入し、若者の就業支援に取り組みます。
 以上でございます。
◯教育長(眞田良一君)中岡議員の御質問にお答えします。
 まず、高校改革についてであります。
 生徒の多様な進路希望等にこたえるため、「高等学校整備新構想」に基づき、峡東地域及び峡西南地域においても、総合学科高校の整備を検討しているところであります。
 両地域では、生徒数の減少や生徒の他学区への流出傾向が強く見られます。適正な学校規模を確保し、学校全体の活力を保持するためには、既存高校を統合するとともに、普通科を含めた新しいタイプの魅力ある総合学科高校の整備を進めていく必要があります。
 現在、整備に向け、学校関係者との意見交換会などを開催しています。
 今後は、教育関係者などによる地域会議の開催へと論議の場を広げていく中で、再編整備方針を早急に定め、石和高校、市川高校の整備に取り組んでいきたいと考えています。
 なお、老朽化した校舎などにおいては、日常的に安全点検を行い、緊急かつ速やかに修繕等を行うことによって、生徒の安全に万全を期しているところであります。
 次に、教職員の政治的活動などについてであります。
 教職員の政治的活動などについては、全容を把握するため、各市町村等教育委員会教育長等から事情を聞くなど、法令に違反するような行為があったかどうかについて、資金カンパなど八項目にわたり教育委員会の権限の範囲内において、できる限りの事実確認に努めてきましたが、組織的、強制的なものがあったといった事実は確認できませんでした。
 なお、職員団体の目的に沿ってなされる活動のあり方など組織運営については、教育公務員特例法など関係法令に違反することがないよう、適正に行われるべきであると認識しています。
 また、こうした事実確認に基づき、教職員に対し、十分な反省と、二度とこのようなことがないよう厳しく戒めるため、訓告等の処分を行ったところでありますが、今後、新たに教育公務員特例法などに違反する事実が明らかになった場合には、厳正な措置を講じていく考えであり、調査委員会等を設置する考えはありません。
 以上でございます。
この後、石原秀文議員が関連質問を行ないました。
関連質問を行なう石原議員 図書館建設について、3点関連質問します。「基本構想」の「整備の必要性」の項目で「甲府市中心市街地に賑わいを創出し、県立図書館と生涯学習推進センターを一体とした集客・交流機能を有する新しいタイプの学習拠点の整備が必要」としています。
 これでは、「賑わいの創出」「集客機能」が、今回の構想の大きな目的となってしまいます。
 今回の構想の出発点は、狭隘、かつ老朽化した現在の県立図書館を移転・新築し、また、全国的に見ても、その蔵書数や役割などが決して水準が高いとはいえない県立図書館機能をより拡充していこうというところにあったはずです。
 この出発点からいえば、なぜ「賑わいの創出」が提起されるのでしょうか。過日、市民団体が開催した「新県立図書館を考える会」でも、「賑わい創出、集客機能と図書館とは相反する概念」という厳しい意見が出されました。
 「賑わい創出や集客機能」のために図書館があるのではありません。山梨の文化水準を示すものとして魅力ある図書館によって、より多くの県民が図書館を利用する状況を作り出すことこそ重要ではないですか。基本構想はこの点でまってく逆立ちした提起と考えますが、見解を求めます。
 第2は、「賑わい創出」という路線の延長として「公の施設に付帯する施設として民間事業者による収益施設の整備を促進する」とし、その規模は「建設予定地での整備可能面積から公の施設規模を減じた面積が限度」となっていますが、一体どの位の面積になるのか伺います。
 第3に、PFI事業として行なう最大のメリットとして挙げられているのは、財政縮減効果です。私たちが視察した桑名市の「図書館等複合施設」もVFMの結果、22%のコスト削減されたとしています。しかし、ここで指摘しなければならないのは、なぜ民間でやれば安くて、高教でやれば高いのか納得できる理由はありません。従来の公共事業も民間のノウハウを取り入れれば安くできるし、その為の改善・努力こそすべきです。
 また、桑名の場合は、総事業費116億円、30年契約でした。毎年約4億円、ゼネコン、県外事業者に支払うことになります。
イニシャル(初期の)コストが安いからといって、20年、30年という長期的に見て、必ずしも財政的に有利かどうか疑問です。
 「民にできるものは民で」という掛け声で、公共事業を民間に投げ売るべきではないと考えますがどうか、見解を伺います。
◯企画部長(長谷川友宏君)石原議員の新しい学習拠点についての関連質問で幾つか御質問をいただいておりますが、お答えをいたしたいと思います。
 まず、新たな学習拠点についてでございますが、多くの県民に興味と親しみを持ってもらいまして、ここで楽しく学んでいただけることが大切であるというふうに考えているところであります。
 また、甲府駅北口地区につきましても、活力を持たせてにぎわいを創出する観点から、民間事業者みずからの提案によりまして建設・運営する集客施設につきましても、整備を促進する必要があるというふうに考えております。そのため、新たな学習拠点におきましては、集客・交流機能が重要であるというふうに考えているところであります。
 また、新たな学習拠点につきましては、北口に建設するわけでございますが、総合的な学習活動を支援いたします公の施設、それから甲府駅地区ににぎわいを創出するという観点から、民間事業者みずからの提案によりまして建設・運営する付帯集客施設ということで構成されているところでありますが、公の施設の集客とか、交流機能につきましては、現在、基本構想案にもありますように、講演会や集会、またコンサートなどを開催するホール機能とか、絵画等を展示いたしますギャラリーとか、カフェとか、レストラン、これが公の施設として想定されているところでございます。
 また、民間事業者の集客施設につきましては、周辺環境との整合性も図りながら、地域に活力をもたらし、また、にぎわいを創出できるような施設構成、これを検討していきたいというふうに考えているところでございます。
 また、新たな学習拠点のPFIの導入でございますが、PFI事業につきましては、県みずからが財源を調達して整備するという従来の手法でなく、民間の資金、または経営能力などを活用した公共施設の整備手法といたしまして、先ほどもお答えいたしましたように、全国でこれまでも200程度の事例がありまして、定着してきているところでございます。
 その効果といたしましては、県民への情報サービスの質の向上や、施設の効率的な整備、また事業開始後のランニングコストの削減とか、運営の効率化、また民間事業者みずからが整備いたします集客施設によるまちのにぎわいの創出、また財政負担の平準化などが期待できるところであります。新たな学習拠点につきましても、このように効率的・効果的な整備を行うことができるものと考えております。
 今後、事業内容を詳細に検討いたしまして、明年度、実施方針を作成した上でバリュー・フォー・マネーを算出いたしまして、PFI事業としての評価、また特定を行っていきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
【ベージの頭へ】
Copyright (C) 日本共産党山梨県議団, All Rights Reseved.