日本共産党山梨県議団
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2005年12月議会で、石原議員が一般質問に立ちました。
1、まず、小泉構造改革についてです。質問する石原議員
 大企業は史上空前の利益を上げ、82兆円も貯めこんでいます。その一方で、国民の実態は、生活保護世帯が100万世帯を突破し、金融広報中央委員会の世論調査では、貯蓄0の世帯が急増し、23・8%達しています。国際比較でもOECDの調査で、日本の貧困率は15・3%で、調査した25カ国のうち第5位、平均10・2%を大きく上回っています。これが経済大国といわれている日本の実態です。
 県内を見てもこの5年間で、生活保護世帯や就学援助受給数は1・5倍に急増しています。また、高校の授業料免除の生徒数も1,139人と3倍化し、国保税滞納世帯も2割近くになっています。
 知事、小泉内閣の大企業の利潤追求を最優先にした、規制緩和、市場原理主義、そして「構造改革」は、このように社会的格差の新たな広がりをつくり出し、低所得者層を増大させ、国民に耐え難い痛みを押し付けていると考えますが、所見を伺います。
 さらに政府・与党は、財政危機を口実に、先の総選挙では否定していた所得税と消費税の大増税と医療制度の改悪を計画しています。
 しかし、国と地方の未曾有の財政破綻の元凶は、1990年以降の公共投資の異常膨張と軍事費の無駄使い、大企業と大資産家への行過ぎた減税による税制の空洞化によるもので、自民党政治の大失政の結果です。自らの失政の責任は棚に上げて、国民に痛みと負担増を押し付けることは許されませんし、ここにメスを入れた改革を行わない限り、財政危機の打開も、社会保障の財源もつくれないことは明確です。税制改革なら、空前の利益を上げている大企業の減税を元に戻すことだと考えますが、知事の所見を伺います。

2、つぎに、第二次行財政改革プログラムについて伺います。
 危険なマンションやホテルを次々建設していた耐震強度偽造事件は、行政改革の名で行われてきた「規制緩和」「官から民へ」の野放図な流れが、利潤追求を優先する企業論理によって、国民にどういう結果をもたらすかを実証しました。98年、建築基準法改定以来、県内でも建築確認の約半数を民間会社が行っています。
 この問題では、今年6月、横浜市のマンション建設訴訟で最高裁は、「民間会社が建築確認を行なったものであっても、その責任は市にある」という決定を出しました。知事、住民の安全に責任を負うのは行政だとするこの決定からして、職員を増やし、民間検査機関の建築確認検査についても再チェックを行うことが必要と考えますが、まず伺います。
 さて、策定している「第二次行革プログラム」素案は、「職員数の削減」「民営化の推進」を柱として「小さな県庁」をめざすというもので、小泉内閣の構造改革路線に従ったものとなっています。
 知事は、所信表明で、「行財政改革は、本県に活力と明るさを取り戻していく礎を築くものだ」と述べました。しかし、構造改革や行革が進められる中で生まれている現実は、先に述べた社会的格差と貧困層の広がりだけでなく、年間3万人を超える自殺者や虐待、犯罪の増加など弱肉強食の寒々とした社会ではないですか。何を根拠にそのように言えるのか伺います。
 「第二次行革素案」は、5年間で事務事業の見直しで139億円、県単独補助金で58億円の削減を「参考」として示し、実施事業について、行政が関与する事業か、県関与が必要か、外部委託か、などの判断基準を示す「指針」をもとに削減を行おうとしています。この指針には事業を削る視点はあっても、県民のくらしを支え、次世代を育成するという視点はまったく見られません。すでに行革の名で、事務事業も県単独補助金も削減し、県民に負担を強いています。これ以上何を削ろうとするのか明確な答弁を求めます。
 また、「第二次行革素案」は、行政職員と教職員などを814人削減する計画です。県民要求の実現や、住民サービスをどう保証するかの視点がなく、政府の指針に従った4・6%の純減という数合わせの職員削減は、県民に大きな負担となって返ってくることは明らかではありませんか。
 さらに、先に経済財政諮問会議が決めた「総人件費改革基本方針」では、国が職員配置基準を決めている教育、消防、保育、福祉関係の配置基準を見直し、地方公務員のさらなる削減を打ち出しました。一つ従えば、さらに押し付けてくる政府言いなりの職員削減は止めるべきです。答弁を求めます。
 知事、第二次行革案にも示されているように、実質712職員削減による財政効果は、公共事業5%、準公共事業12%削減の財政効果と比べ、10分の1以下にすぎません。事務事業も県単独補助金も同様です。削減効果の大きい不要な環状道路の建設を止めるなど、もっと公共事業費を減らすことの方が重要だと考えますが、併せて答弁を求めます。

3、つぎに、新たな学習拠点整備事業についてです。
 図書館を含む同事業で県は、「官から民へ」の流れを受けて、PFIで整備し、図書、情報に関する相談、学習プログラムの企画などは県の直営とするが、他の運営はPFI事業者を指定管理者として、最長30年間委託することなどを盛り込んだ実施方針案を発表しました。
 しかし、PFI事業で実施することの是非について県は、いまだに県民に説明責任を果たしていません。昨年の12月議会でも指摘したように、PFIを採用するか否かは、公共が直接サービスを提供する場合のコストと、PFIで実施した場合のコストの比較、VFMをまず公表すべきです。また、図書館の役割である利用者の要求に的確かつ迅速に応える、必要とされる情報や知識を適切に提供する、継続してきた文化や知識を保全し、発信することがPFIで充分担えるのかなどの評価を行ない、県民に提示すべきではありませんか。
 第2に、すでに図書館の運営を民間委託した所では、パート雇用のスタッフが多くを占め、継続性がなく、専門性の高い人材が育たないことや、コミュニケーションの歪みを生み、円滑な事業の遂行に支障をきたすなどが問題になっています。図書館事業は経済効率のみで判断すべきではないと考えますがどうか。
 第3に、実施方針案にはPFI事業者が、自ら行う附帯施設、附帯事業について制限がなく、公共性を損なう危惧があること、また、PFI事業者が提供するサービスを客観的に評価するシステムがないこと、運営を30年間も指定管理者としてPFI事業者に委託することになるなど問題が多くあります。これら総合的に見ても図書館事業はPFIになじまないと考えますが、併せて伺います。

4、つぎに、三位一体改革と来年度予算編成についてです。
 三位一体改革は、3兆円の財源移譲と生活保護費の現状維持は、地方の声が反映されたものの、義務教育費と児童扶養手当などの国の負担割合が引き下げられました。
 政府の三位一体改革は、福祉・教育に対する国の責任を放棄し、地方への負担転嫁をねらったもので、税源移譲されても地方と都市部に格差をつくるものです。さらに地方交付税も大幅な削減が狙われています。地方交付税総額の確実な確保と財政保障機能や調整機能の充実は、県財政にとっても譲ることのできない問題です。国に対し、地方交付税の確実な確保を強く求めるべきです。所見を伺います。
 さて、県は三位一体改革で、大きな影響を受けることを前提としながら、予算編成に着手しています。来年度予算編成方針では、公共事業5%、準公共事業10%を削減する計画ですが、これでは、従来と変わらないではありませんか。8,600億円という莫大な借金を減らしていくためにも、また、県民の苦しみが一層深刻さを増している中で、くらしを支える予算編成にするためにも、全国トップの公共事業、準公共事業を思い切って削減すべきです。答弁をもとめます。

5、そこで、予算編成にあたって、県民の切実な要求についていくつか伺います。

@まず、介護保険についてです。
 改定介護保険が10月1日から実施され、食費と居住費の利用者の負担が増え、サービスを削らざるを得ないと言う深刻な事態が進行しています。ある民間介護施設の調査によれば、施設入居者70人中3人が退所し、在宅サービス利用者130人中13人がサービスを減らしています。
 今回の改定が、政府が言っている「在宅で安心できる介護へ」というものなどではなく、必要なサービスさえ受けられない事態を生み出しています。全国の自治体によっては、減免制度のないデイケア、デイサービスの食事代について補助制度を始めています。県としても補助制度を設けることを求めます。
 また、改正介護保険のもう一つの問題は、要支援と介護度1の人の現在受けているサービスが予防給付の名で削減されることです。実施に当っては、家族構成などの実態を反映させ、必要なサービスは保障すべきです。併せて伺います。
Aつぎに、生活保護行政についてです。
 生活保護制度は、生活困窮者にとって最後の拠り所です。しかしながら、ここ6年間で相談件数と保護開始件数の比率は約10%も低下し、2006年度は44・7%となっています。厚生労働省の適正化政策の押し付けによる受給抑制ではありませんか。相談者の深刻な実態に即した対応が求められると考えますがどうか。また、申請の意志がある人には、申請書を渡し、申請を受け付けることは原則です。これを徹底すべきです。
 さらに、増大する相談件数、保護世帯の増加に対応して、専門職員を増員することです。6年間で生活保護担当の職員数は増員されていますが、職員一人当りの相談件数、また担当する被保護世帯数は増え続けています。職員の労働強化というだけでなく、相談業務においても充分な対応ができないのではないでしょうか。答弁を求めます。
Bつぎに、子どもの医療費窓口無料化についてです。
 「子どもの医療費窓口無料化を求める」市民団体は、県に対して35,000名の署名を提出しています。医療費の払い戻しのために、病院や役所を何度も往復しなければならないため、小さい子どもを抱える母親や仕事をしている母親にとって負担となり、せっかくの助成制度が生かされていません。すでに全国では31の都道府県で、また県内13市のうち10市が国保分について窓口無料に踏み出しています。
 署名数に見られるように切実な要求である窓口無料を保険の種類に関係なく、実施できるよう制度をつくるべきです。答弁を求めます。
Cつぎに、30人学級の学年拡大と通学時の児童の安全確保についてです。
 県教委は、昨年度小学校2年まで30人学級を導入し、教員、父母、子どもたちから高く評価されています。わが党は、6月議会において、30人学級の小学3年以上の学年拡大を要求しましたが、教育長は「3年生以上は大きな集団の中で切磋琢磨させることも重要」と拒否しました。県教委のこの姿勢は、少人数学級が子どもの学力向上や、人格形成の上で優位だとする国内外の評価を無視するものです。県民要求の強い30人学級の学年拡大を要求します。
 また、登下校時の児童の痛ましい殺人事件が続発しています。通学時の児童の安全の確保のために、通学路の総点検を行い、地域ボランティアのさらなる活用や、下校時の安全が確保されている学童保育をすべての希望する児童に対応できるよう拡充すべきです。併せて答弁を求めます。

6、つぎに廃棄物最終処分場問題について伺います。
 知事は明野処分場建設について、住民の「多くの理解を得られている」「全体からみれば反対派はわずか」と述べていますが、その根拠は示していません。知事、明野住民は2000年9月に有権者の53・4%にあたる2,113人の反対署名を県に提出し、その後、反対派のリーダーが村長に当選しています。このことからも建設反対が住民多数の意思であることは明確です。また、民間の下部処分場計画も、建設の是非が最大の争点だった先の身延町議会議員選挙で住民の反対の意志が明確に示されました。
 なぜ住民多数が反対するのか。ただ単に迷惑施設というものではありません。建設場所がいずれも水源涵養地域で下流域には水源があること、住民が居住する集落の上で、地形的に危険だと県が指定している場所であること、管理型処分場の危険性が各地で実証されていることなどです。このような場所に住民合意のないまま、処分場建設が強行されたら、行政の存在意義が問われると考えますがどうか、伺います。
 わが党は、一貫して水源地保全条例を制定し、処分場建設場所の規制を行うべきだと主張してきました。それに耳をかさず、水源涵養地域に建設が強行されたら県内のどこにでも可能となり、将来に禍根を残すことになるのは明確です。水源地域への建設は止めるべきです。答弁を求めます。
 下部の民間最終処分場事業主は、現在岐阜県瑞浪市に「中部クリエート事業団」という会社名で、管理型処分場を所有し埋め立てを行っています。この処分場を視察してきた住民の報告では、遮水シートの破断、埋め立てられた煤塵の飛散の危険性、無処理とみられる排水が確認されるなど、管理型最終処分場として要件を整えていないとしています。
 同事業主は、下部処分場計画でも、地権者や住民の合意を求める県の事前協議を途中で拒否して、本請求をしました。県の指導にも従わない業者の最終処分場建設は許可すべきではないと考えますが答弁を求めます。

7、つぎに、北富士演習場と富士山の世界遺産登録を目指す取り組みについてです。
 県は、富士山の世界自然遺産登録が困難とみるや、文化遺産登録をめざし、関係する静岡県や市町村との推進協議を行い、登録対象エリアの検討に入るとしています。そこで、遺産登録エリアに北富士演習場を除外する考えですか。伺います。質問を聞く山本知事ら
 1995年9月に静岡県富士市で開かれた「国際フォーラム」で、パネラーとして参加した当時のユネスコ世界遺産センター所長や、国際自然保護連合文化的景観検討責任者など各氏の発言では、「工業や林業、防衛施設が富士山の価値を壊し、減少させている」「境界の外側にあると言っても、自衛隊が活動する場所も多くの人の目には富士山の一部と映っている」と述べています。この指摘からして、演習場を対象エリアから除外したとしても演習場が障害となって、登録は困難と考えますが、いかがでしょうか。
 11月4日から始まった7回目の沖縄米海兵隊移転訓練で、わが党を含む市民団体の監視活動では、一斉射撃、連射などで462発の砲弾が富士山に打ち込まれました。北富士で訓練した米海兵隊がイラクで戦闘を行っている事実も明らかになり、さらに米軍再編により、日米共同の基地としていっそう強化されようとしています。
 わが党は、人類共通の財産として次世代に受け継ぐ「富士山を世界遺産に」の運動に共鳴するものです。そのためにも、世界遺産の登録に重大な障害になっている演習場の全面撤去が不可欠です。知事、北富士演習場の全面返還を政府にきちっと申し入れるべきではありませんか。併せて答弁を求め、質問を終わります。
知事(山本栄彦君)石原議員の御質問にお答えします。
初めに、国の構造改革についてであります。
国においては、少子高齢化等の経済社会の構造変化が進む中、将来にわたって公正な社会を維持し、持続的な経済社会の活性化を実現するための改革が進められているものと承知しています。
この観点から、税制改革については、歳出改革を断行しつつも、持続的な経済社会の活性化を実現するためにあるべき税制の構築に向けて、また、医療制度改革などの社会保障制度改革については、国民の安心を支える社会保障制度を将来にわたり持続可能なものとするために議論が進められていると理解しています。
現在の経済・財政状況を踏まえつつ、さまざまな分野で制度を見直し、改革を進めていく必要があると思いますが、税制のあり方や社会保障など、国民生活に直接かかわる重要な問題については、国において十分な議論が尽くされることが大切であると考えています。
次に、三位一体改革と来年度予算編成についてであります。<BR> 現状の本県財政は、三位一体の改革が進められる中で、基金の取り崩しを余儀なくされるなど、極めて厳しい状況にあります。
今後、三位一体の改革による税源移譲が行われても、国庫補助負担金の削減額に見合う税収の確保は見込めないところであり、また、この財源不足額に対する地方交付税の補てん措置についても、所要額が確保されるのか、危惧しています。
このため、地方交付税制度の財源保障・財源調整の両機能が堅持され、所要額が確保されるよう、地方六団体と協調しながら、引き続き、国に対して強く働きかけていきます。
こうした厳しい財政状況にあっても、県民が安心して暮らせる地域社会を実現していくためには、重要な政策課題に的確に対応していく必要があります。
このため、明年度の当初予算編成に当たっては、現行の行財政改革プログラムに基づき、公共事業費に5%減、準公共事業費に10%減のシーリングを設定し、徹底した歳出の削減を進めるとともに、歳出の質を高めるために重点化枠を設け、事業の優先度や緊急度を十分精査した上で、財源の重点的配分に努め、環境・教育・福祉など、あらゆる分野でのバランスのとれた施策の展開に取り組んでいく考えであります。
次に、廃棄物最終処分場についてであります。
明野処分場につきましては、峡北地区最終処分場整備検討委員会において、昨年10月の決定事項に基づき、明野町の中で建設候補地を選定していくこととされ、客観性・透明性を確保して、検討が進められてきました。
検討に当たっては、他県の例を参考に、専門家の御意見も伺う中で、適地基準を定め、調査が実施されました。水源に関する基準としては、水道水源から半径1キロメートル以内の区域は、一律に除外することとされており、水源への配慮もなされていると考えています。
県では、このような検討委員会の検討状況や施設の安全性等について、明野町全戸を対象に地区別説明会等を開催し、さまざまな御意見をいただくとともに、こうした御意見には誠意を持って説明を行い、多くの方々の御理解も得られたものと考えています。
最後に、北富士演習場と富士山の世界文化遺産登録を目指す取り組みについてであります。 富士山の世界遺産登録に向けては、地元市町村や静岡県との十分な調整を図り、推進する必要があるため、過日、特別名勝富士山の所在市町村と、県などによる県推進協議会を設置し、また、今月19日には静岡県との合同会議も設置することとしています。
今後、この推進協議会と合同会議を中心に、富士山の文化財と周辺環境の構成について検討するとともに、芸術との関連も含めた諸要素を集約して、登録範囲、遺産名、資産構成の原案を決めていくこととなりますが、演習場内には文化的価値はないものと考えています。
なお、演習場の存在と世界文化遺産の関係については、既に登録されている「琉球王国のグスク及び関連遺産群」や「姫路城」などの例に見られるように、世界遺産として保存すべき物件は、隣接する基地などの有無にかかわらず、保護・保全すべき対象になるものと認識しています。 北富士演習場については全面解消、平和利用を目指し、段階的縮小を進めていくという本県の基本姿勢のもとで対処しています。
以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁いたさせます。
企画部長(堀内順一君)石原議員の御質問にお答えいたします。
 まず、第二次行財政改革プログラムについてであります。
 行財政改革の目的は、厳しい財政状況の中で、将来を見据えた県政運営が図れるよう、限られた人材と財源を最大限活用し、県民ニーズに適切に対応した、質の高い行政サービスを提供できる体制を築くことにあります。
 外部委託化などは、民間企業等が持つ高度な専門性やマネジメント力等を積極的に活用し、コストの削減やサービスの向上を図るものです。
 職員削減は、簡素で効率的な執行体制を確立するため、教職員を含めた総定員の適正化に県みずからが取り組むものであり、組織や業務執行方法の見直しなどにより、実施するものです。
 また、公共事業等につきましては段階的に縮減しており、今後とも事業の優先度等を厳正に評価し、県民が真に望む社会資本の整備を着実に進めていきます。
 次に、新たな学習拠点整備事業についてであります。
 新たな学習拠点の整備につきましては、基本構想検討委員会からPFIの導入が望ましいとの報告をいただいていることなどから、民間の資金や経営能力を活用して、コストの削減や財政負担の平準化が図られ、質の高いサービスの提供が期待できるPFI事業により実施することとしています。
 今後は、PFI法に定められた手続として、年内に実施方針を公表し、民間事業者や県民の皆様の御意見等を伺って事業内容を確定した上で、県が執行した場合と、PFI事業で実施した場合のサービス水準とコストの比較指標であるバリュー・フォー・マネーを算出していきます。
 その結果をPFI事業審査委員会で審査し、PFI事業として適当であると判断した後、PFI法による特定事業として選定し、公表していきたいと考えています。
 また、運営につきましては、総合館長を置き、県職員が司書業務及び施設全体の企画業務を直接実施するとともに、PFI事業者が担当する業務につきましても、事業計画の承認・評価等を行うなど、責任ある施設運営と提供サービス水準の向上に努めていきます。
 また、附帯施設につきましては、人々が気軽に訪れ、地元商業に波及効果が生まれるなど、新たな学習拠点と一体となって、地域の活性化につながる施設となることを期待しています。
 以上でございます。
福祉保健部長(杉原初男君)石原議員の福祉についての御質問にお答えします。
 まず、介護保険についてであります。
 今回の改正では、在宅と施設の利用者負担の公平性を図る観点から、施設や通所系サービスの食費などを保険給付の対象外としています。
 こうした見直しの趣旨を踏まえ、デイケア、デイサービスの食費について、県独自の補助制度の創設は考えていません。
 また、新予防給付については、介護保険法の基本理念である「自立支援」の観点から、重度化を防止し、生活機能の向上を目指して創設されたものであります。
 新予防給付は、各市町村に設置される地域包括支援センターにおいて、利用者の状態に応じた適切なケアマネジメントに基づいて提供されるものであり、必要なサービスが削減されることはないと考えています。
 次に、生活保護行政についてであります。
 生活保護は、生活に困窮している方々に対し、その状態に応じて、必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的としています。
 このため、保護の申請に際しましては、受給の要件を説明するとともに、1人1人の生活環境や経済状況などを十分考慮し、必要な指導や調査を行った上で、適正な保護を実施しています。
 また、増加する保護の申請に対応するため、ケースワーカーを増員し、今年度は県と市を合わせて45名となっています。
 次に、子供の医療費窓口無料化についてであります。
 窓口無料化につきましては、法制度上の制約やシステム運営上の問題があること、県・市町村ともに、将来にわたって大きな財政負担を伴うことなどから、引き続き現行制度を推進していきたいと考えています。
 なお、今後とも国に対し、窓口無料化による公費負担制度の創設を強く要望していきます。
 以上です。
森林環境部長(今村 修君)石原議員の民間最終処分場建設計画についての御質問にお答えします。
 民間最終処分場建設計画につきましては、地元合意に関し、指導要領に基づいて事業者を指導してきましたが、事前協議が終了しないうちに、廃棄物処理法に基づく施設の設置許可申請がなされたことは、まことに遺憾であり、引き続き指導をしております。
 また、施設の設置許可につきまして、設置計画が技術上の基準に適合することなど、法律に定める要件を満たしていれば、許可しなければならないものとされており、現在、施設の構造に関する確認や、専門委員会の開催準備を行うなど、法律に基づき、厳正に審査を行っているところでございます。
 以上でございます。
土木部長(保阪茂久君)石原議員の耐震強度偽造問題についての御質問にお答えいたします。
 本県においては、指定確認検査機関が行った建築確認を含めまして、現在のところ、偽造と判明したものはありません。
 今後におきましても、指定確認検査機関への立入検査等を通じ、建築確認検査の厳正な執行を図ることにより、建築物の安全性の確保に努めていきます。
 以上でございます。
教育長(眞田良一君)石原議員の30人学級の学年拡大と通学時の児童の安全確保についての御質問にお答えします。
 まず、30人学級の学年拡大についてでありますが、学校教育の入門期に当たる小学校一、二年生に対しては、学習や生活の両面にわたるきめ細かな指導を行うことが必要であり、昨年度から、県独自に小学校1年生に「かがき30プラン」を導入し、本年度は2年生に拡大し、実施しています。
 小学校3年生以上については、「かがやき30プラン」を学年進行するのではなく、集団の中で切磋琢磨することを大切にするとともに、ティーム・ティーチングや習熟度に合わせた授業を行うなど、個に応じたきめ細かな教育の充実を図っていきます。
 次に、通学時の児童の安全確保についてでありますが、各学校では、通学路の安全確保等に関する点検項目について、定期的に総点検を行うとともに、各地区の学校警察連絡協議会を中心とした児童・生徒のための全県一斉安全点検活動を実施しています。
 また、下校時に地域の高齢者が通学路を巡回する事業の実施や、全県でスクールガードの養成・組織化を進めるなど、地域のボランティアの活用を図っています。
 さらに、学童保育については、「やまなし子育て支援プラン」に基づき、小学校単位での設置を原則に、各市町村での取り組みを支援しています。
 今後も、学校・家庭・地域・警察等の関係機関と連携し、児童の通学時における安全確保への取り組みを充実していきます。
 以上でございます。
この後、中岡議員が関連質問に立ちました。
中岡晴江君 石原議員の質問に関連して、2点伺います。関連しつもんに立つ中岡議員
 まず、北富士演習場と富士山の世界遺産登録を目指す取り組みについてであります。
 先ほど知事は御答弁で、琉球グスク、姫路城を例に挙げて、演習場や軍事施設と隣接する施設でも、世界遺産登録が実現をしていると述べられました。
 しかし、富士山は、隣接するものではありません。富士山にある北富士演習場は、まさに富士山の中にある一体のものです。絵画や文化・芸術作品にかかれている絵も、富士山はそのもの全体像がかかれています。その中に演習場があるわけであります。
 琉球グスクや姫路城と同一視すべきものではないというふうに考えますが、御答弁を伺います。
 次に、新たな学習拠点整備事業について伺います。
 まず、バリュー・フォー・マネーについて、御答弁では、今後、算出し、決定をしていくと述べられました。
 しかし、バリュー・フォー・マネーは、事業をPFIで行うかどうかを判断する大前提になるものです。PFI事業で行うことを決めて、その結果、後から出すというのでは、まさに手法が逆立ちではありませんか。
 県は総事業費の10%程度の削減を見込んでいると伝えられていますが、正式にバリュー・フォー・マネーを公表し、まず県民に示すべきではありませんか。答弁を求めます。
 その際に、図書館と生涯学習施設などの事業を別々に示すよう求めますが、どうか、伺います。
 図書館の2点目です。
 総務省行政局長通知では、指定管理者を選定する基準として、管理を安定して行う物的能力・人的能力を有することを挙げています。
 しかし、図書館は自治体が設置し、運営している公立図書館がほとんどのため、民間には図書館運営のノウハウはないと言われています。
 PFI事業者が指定管理者になるとの方針案ですが、安かろう、悪かろうになるのではありませんか。
 まして、県立図書館はこれまで市町村図書館や学校図書館とのネットワークを構築し、利用者の要求に身近で的確・迅速にこたえるという重要な役割を果たしてきました。
 図書館業務を県と民間事業者に分割するということで、この事業を十分果たせるのかも、あわせて伺います。
 3点目です。
 図書館は、教育施設として国民の教育と文化の発展に寄与することを目的に、館長は教育委員会の任命を受けて行うことが、法で義務づけられています。
 ところが知事は、図書館館長は置くのかどうかわかりませんが、施設全体を総括する総合館長を置くということを明らかにいたしました。
 さらに、県立図書館の名称をなくす、図書館を教育委員会からの所管を外す方向も見え隠れしていますが、この点はいかがでしょうか。事実を伺いたいと思います。
 これらは、文部科学省が、経済財政諮問会議の強い要求に従って、図書館法の解釈をねじ曲げたものに、県が追随するものです。県民の理解を得られないと考えます。
 県立図書館として、法に基づいて管理・運営を行うべきだと考えますが、あわせて御答弁を求めます。
政策秘書室長(戸島義人君)ただいま中岡議員から世界遺産の関係で、基地等と一体になっているのではないかという御質問をいただきました。
 沖縄の世界遺産につきましては、沖縄本島の中に6カ所ほど、王碑とか城跡とかそういったものはございます。それも島内に点在しており、それと同じように点在する形で、基地等がございます。
 基地の有無にかかわらず、資産構成というものをしっかり規定することによりまして、世界遺産の登録は可能ではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
企画部長(堀内順一君)幾つか御質問いただいております。
 まず最初の、バリュー・フォー・マネーをなぜ先に示さないかということでございますが、基本構想検討委員会からPFIの導入が望ましいとの報告をいただいていること、また、昨年実施しました調査委託先の試算結果から、先行する類似のPFI事業と同様の効果があると報告を受けていることなどから、PFI事業により実施することとしています。
 手順でございますが、PFI法に定められた手続にのっとり、年内に実施方針を公表し、民間事業者や県民の皆様の御意見等を伺って、事業内容を確定した上で、県が執行した場合とPFI事業で実施した場合のサービス水準とコストの比較指標であるバリュー・フォー・マネーを算出していきます。
 その結果をPFI事業審査委員会で審査し、PFI事業として適当であると判断した後、PFI法による特定事業として選定し、公表していきたいと考えています。
 それから、学習拠点がPFI法になじむかどうかということかと思いますけれども、新たな学習拠点の整備につきましては、基本構想検討委員会からPFIの導入が望ましいとの報告をいただき、パブリック・コメントにより県民の皆様の御意見を踏まえ、PFI事業で実施していくこととした「新たな学習拠点整備基本構想」を本年3月に策定したところであります。
  また、図書館などの教育文化施設につきましては、PFI法で規定している対象施設となっていますので、PFI事業として実施することが望ましいと考えています。
 それから、施設の名称とか所管でございますが、まず、新たな学習拠点につきましては、図書館機能、生涯学習機能、交流集客機能を融合して、県民の、より実践的な学習活動を総合的に支援する施設としていく考えでありますので、名称もそれにふさわしいものと考えておりますし、施設につきましては、これらの理由から、一元化することが望ましいと考えております。
 以上でございます。
さらに中岡議員の質問が続きます。
中岡晴江君 図書館について、もう一度お伺いしますが、PFI事業の先進国と言われるイギリスでも、図書館についてはPFI事業を行うことは大変少なく、イギリスの全国何万とある図書館の中で、わずか四件だというふうに言われています。
 つまり、日本もそうですが、図書館事業というのは、今まで多くの自治体がみずから設置・運営をしてきた。民間にノウハウがないと言われています。PFI事業者に、そのことが十分担えるのかという点では、私は大変危惧をしています。
 山梨県立図書館が営々と築いてきた図書館のノウハウを、しっかり後世に伝えていくという点でも、図書館事業についてはPFIから外すべきだと思いますが、再度、御答弁、お願いいたします。
企画部長(堀内順一君)中岡先生の再質問についてお答えします。
 図書館などの教育文化施設につきましては、PFI法で規定している対象施設となっておりますので、PFI事業として実施することが望ましいと考えております。
 以上でございます。
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