オンライン書店 ビジネス書のバイブル 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ 

この一冊で企業がよみがえる

二十一世紀は智恵で生きのびる時代

 

一 古い日本の没落と新しい日本の台頭

平成16年から17年にかけては、日本が新しい時代へと大きく舵を切った歴史に残る年ではないかと思います。

まずライブドアが古い世界へ敢然と挑戦状を投げつけ、しかも世の中の興味を大きく引きました。その発端はライブドアによるプロ野球への新規参入問題でした。

「選手ごときが・・・」の発言で大きな波紋を呼んだプロ野球の世界は、採算度外視、ファンの気持ちには目もくれず、このような一部の実力派といわれるオーナが球団をあたかも私有物のごとく扱う「経営不在、最も古い体質」の世界と見られていました。

親会社の広告媒体としての位置づけのプロ野球球団ですから、親会社の経営不振で「赤字垂れ流しの球団経営」に耐えられなくなり、親会社としても「プロ野球は聖域」として放置出来なくなりました。

しかしこの時点にいたっても「誇りだけは高い」プロ野球経営陣は新参者(渡辺オーナ発言)に新しく門戸解放する考えは一切なく、既存の十二球団の合併による「二リーグ制から一リーグ制への均衡縮小」で危機を乗り切ろうとしました。

そこへライブドアという新興勢力が新規参入を目指して殴り込みをかけたのです。世論はライブドアによる古い体質のプロ野球界に対する挑戦を拍手喝采で迎えました。

日本を覆う閉塞感からの脱出を心待ちにしている多くの国民の期待が「自民党をぶっ壊す」と叫びながら壊せない小泉首相にかわって、古い体質を破壊しそうなライブドア堀江社長への期待に変化したのかもしれません。

その結果、皆さんご承知のように、ライブドアは排除されてしまいましたが、何と五十年ぶりに楽天という一般には馴染みの薄いIT企業が新規参入をはたしました。

さらには同じIT企業であるソフトバンクがダイエー・ホークスの買収に成功しています。この騒動の過程でプロ野球の歴史始まって以来のストが挙行され、同時にプロ野球業界の古い体質が世間の注目を浴びました。

この事件で多くの国民は古い日本の没落と新しい日本の台頭を感じ取ったと思います。しかし新しい日本の担い手がこのようなIT産業であるかどうかはまだわかっていません。
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