オンライン書店 ビジネス書のバイブル 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ重役応援団 「重役は裸の王様」「業績不振の原因は経営陣にあり」 経営革新の第一歩を風土改革から始めます。 過剰な内部管理から社員を解き放ち、全員がお客様へ目を向けることが経営再建の原点です。
経営再建のキーワード 顧客第一! 企業は人なり! 人の心を知る強いリーダ! 創業者に学べ!
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九 数値よりプロセスに注視しよう自分の配下の従業員が千名を超えると、とても全員に目が届きません。業績不振に伴って管理のメッシュは細かくなるばかりです。そこであなたは結果の数値に重点を置いた厳しいフォローをしていませんか?結果がはかばかしくない時には、部下にその対策を出させ、内容を十分吟味せずに対策の数が多いことに満足していませんか? ここで実話を一ついたしましょう。某年某月ある部長が部下をひきつれて我が社に製品のPRに来ました。開口一番「弊社では重役の陣頭指揮のもと、部門をあげてCS運動(顧客満足運動)に取り組むことになりました。つきましては大切なお客様である御社に真っ先にかけつけました。どうか話を聞いてください。」 一時間ほど部下に製品説明をとうとうとさせました。 そこで私が「良くわかりました。ところで当社では使用条件が特殊なので(使用条件を説明)このような条件に耐えられる製品でなければ採用出来ませんが、それはただ今ご説明頂いた機種のどれに該当するのでしょうか」と質問したところ「いやあ〜、厳しい条件ですネ。残念ながら弊社ではその要求に合致できる製品は未だ開発しておりません」 そこで私「一体当社の事情もお調べにならず何の目的で私の所へお見えになられたのですか」 するとくだんの部長「これこそCS運動です。お客様のご要求を直接私の耳で確認したいと思いまして参上いたしました。今後ご使用される予定の数量をお聞かせ頂ければこれから開発いたします。私にはその権限がございます。」 そこで私「当社の年間使用量など私に聞かずともおわかりでしょう。この程度の数量で御社が多額の開発費用をかけるとは思えません。他社はすでに多数の実績を持っています。そんなに懇意でもない御社のモルモットなどになりたくはありません。当社のお客様のためにも御社の開発第一号を採用するつもりは全くありません」 あきれて物が言えませんでした。こんなことなら「CSに力をいれている」などと冒頭に言わなければ私もこんなに腹を立てずに済んだのです。 後で配下の者に調べさせたところ「当然御社の使用条件に合致する機種を持ち合わせていないことを部長に申し上げたのですが、部長自ら顧客大切の姿勢を示すことこそが意義があると耳を貸してくれませんでした」とのことでした。 恐らくこの部長はCSを声高く唱える、彼の上司である重役に「早速行動を起こした」ことを報告するための証拠を作る目的で当社に来たとしか考えらません。まさに関心が「外(顧客)より内(社内)」「下(同僚、部下)より上(上司)」に向いている典型例です。 表面に現れている事象(顧客を訪問した事実)を鵜呑みにするのではなく、背後に潜む真実(形ばかりの訪問で、かえって顧客を怒らせた)を見抜かなければなりません。そのためには物事が行われているプロセスを注視することが大切です。あなたはそれを見抜くことが出来ますか? |