オンライン書店 ビジネス書のバイブル 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ経営のプロ養成講座 「目指せ経営トップ」欧米流のMBAに負けない、日本の経営風土に合致した幹部候補養成講座です。企業経営の初歩から学びましょう。あなたには経営トップの座が待っています。
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第一章 日本経済の過去から現在までをふりかえる 現在日本経済を支えている中堅ビジネスマンの皆さんですら、日本製品がかって「安かろう、悪かろう」の代名詞として欧米諸国の人々から扱われていた事実を知る人が少なくなってきました。戦後焦土の中から立ち上がった日本経済の現在に至るまでの「あゆみ」を知って頂きたいと思い、最初に「日本経済戦後五十五年の歴史」をふりかえります。 |
三 高度成長期は楽しい時代だったそれからの日本経済の発展は目覚しいものがありました。私を始め、いま五十才台後半以上の年頃の人々にとっては黄金時代であったでしょう。まず日本の製造業が成長の牽引車となりました。既に述べましたように、しっかりとした技術を欧米から導入し、日本人特有の「異常なまでの品質へのこだわり」と日本の低賃金のおかげで、あっと言う間に米国を始めとする世界市場に「安くて素晴らしい品質」が「メイド・イン・ジャパン」の代名詞となり広く受け入れられるようになりました。少し前までの「安かろう悪かろうの典型である日本製品」がまるで嘘のような劇的な変革を遂げました。 思えば私たちの時代は自由でした。事業がドンドン拡大しますから、管理の目が行き届きません。何度、大きな失敗をして社損をかもしたことでしょう。しかし大らかなもので「今度は注意しような」でさしたるおとがめもありません。ところが失敗した当の本人は「二度と同じ過ちは繰り返さない」との思いが身にしみています。本人にとって「血となり肉となる」貴重な失敗を通じて随分成長しました。 修羅場をいくつ経験したかで、その人の力が推定できるとその時、しみじみ思いました。NHKのプロジェクトXで紹介されているような「夢に取り付かれた仕事の虫」が寝食を忘れて夢に挑戦している例を良く見かけたものです。 当時は日本経済の世界に占める割合は小さなものでしたから、「安くて素晴らしい製品」は砂地に水をまくごとく売れて、日本経済は大きく成長しました。いつしか私たちは「経済は必ず右肩あがりに成長するものだ」と信じ込むようになりました。 「安くて良い物は日本しか作れない」のだから設備を増やそう、人員を強化しよう、そして世界中に日本の製品を売り尽くそう。本当にその様に信じて一生懸命働きました。「モーレツ社員」が流行語となっていた当時を懐かしく思い出しています。 |