オンライン書店 ビジネス書のバイブル 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ 

重役応援団 「重役は裸の王様」

地球大変革に対応できず絶滅した恐竜さながらに絶滅に向かって突き進んでいる企業がいまだに後を絶ちません。このような企業の多くでは経営陣が裸の王様となって、内部過剰管理により社員を疲弊させ、社員の目を 「外(顧客)より内(社内)」「下(部下・同僚)より上(上司)」に向けさせています。周回遅れの今からでも遅くありません。一日も早く、本書の核心をつく指摘によって目を覚まし、健全な姿に復帰して下さい。
 

はじめに

小泉総理の就任挨拶で引用されたダーウインの進化論「この世に生き残る物は、最も強い者か。そうでもない。最も頭のいい者か。そうでもない。それは変化に対応出来る生き物だ」は、まさに今日にぴったり当てはまります。

長い地球の歴史で、何度か大激変がありました。その時に存在していた生き物にはあきらかに二つの対応がありました。絶滅種と進化して生き延びた種族です。私たち人類の先祖は厳しい状況の中、かならず何かしら進化して生き延びてきました。 日本経済の失われた十年の間に、素早く変化に対応し生き延びることを確実にした企業群と、絶滅種さながらに、古い価値観にとらわれてもがいている企業群に分かれています。

二十一世紀に入って名だたる大企業に不祥事が続発しています。また不祥事こそ顕在化しないものの、経営者トップが時代を見通した的確な方向性を打ち出せないために、業績不振で低迷している企業群。企業不祥事も、業績不振も、根は同じです。その原因は経営トップである「重役のあなた」が、辛く厳しい現実で苦闘している最前線の社員の悲鳴から隔離された「裸の王様」になっているからに他なりません。「私は裸の王様でない」と信じているあなたのために、本書ではその実例を数多く示しています。

日本経済の持つ技術も設備も研究開発もまだまだ捨てたものではありません。優れた人材も埋もれています。日本経済に決定的に欠落しているのはズバリ言って日産のゴーン社長の言うように「優秀な経営資源を存分に生かすことの出来る経営者」です。

本書では経営トップである「重役のあなた」に呼びかける形式で経営の基礎である「人の心」について述べています。ビジネスに携わる全ての人々にとって必見の内容です。座右の書としてじっくりとお読み下さい。
 

目次

001 はじめに

第一章 重役のあなたへの直訴

「重役のあなた」へ心を込めてご指摘申し上げます。「重役は裸の王様」です。現実に発生していることがあなたには見えていません。もちろん私たちの苦しみの叫びもあなたの耳には届いていません。このままの状態が続けば私たちの職場にも不祥事が発生し会社の存続が危うくなります。どうかこれから申し上げることに虚心坦懐耳を傾けて下さい。(声なき前線部隊からの叫び声)

002 不祥事相次ぐ 原因は重役のあなたに
003 経営陣からの厳しいノルマが会社をつぶす
004 企業不祥事の本質が変わった
005 社員の目は社内にばかり向いている
006 重役は裸の王様 
007 素直に現実を認める勇気を失った
008 もう逃げられない 正面突破を
009 原点に帰ろう! 初心に帰ろう!
010 数値よりプロセスに注視しよう 
011 重役のあなたへの直訴

第二章 重役は裸の王様

「重役のあなた」は裸の王様であるとの認識に立つ決心をしました。そこで早速実行して頂きたいことを述べて行きます。しっかりと頭にたたき込んで下さい。

012 ひと時数字を追うのをやめよう
013 真実は現場にあり
014 隠密探題を持とう
015 隠密探題使用の鉄則:重役の貴方が悪い
016 やっぱり貴方は裸の王様か・・
017 ヘリコプタ不時着せり 未だ浮上出来ず 
018 危機だと悟れば人は奮い立つ

第三章 社員の目は「外(顧客)より内(社内)」に向いている

「重役のあなた」はまだ心の中で「私だけは裸の王様ではない」と密かに思っていませんか。あなたの職場で起こっている具体的な事例をいくつかご紹介しましょう。

019 風土は急には変わらない
020 社内報で重役の貴方に敬語が使われていませんか?
021 腰を抜かすほどおどろいたこと 
022 内部管理資料の作成で仕事にならない
023 ほめることが不幸を招く
024 目標が達成出来なければ二階の窓から飛び降りろ


第四章 乱世のリーダは人の心を読める人

乱世のリーダは「世の中が何を求めているか」を読める人です。そして「世の中」は人で成り立っています。結局「人の心を読める人」が乱世のリーダなのです。 「企業は人なり」を深く心に刻んで、経営の大切な基本である「人の心」について学びます。

025 人は城 人は石垣
026 まず自分を捨てよ! 保身のために上を見るな! 
027 どのように演出しても従業員の心が燃えなければ駄目
028 情報の共有化:上司とは三度まで喧嘩をせよ!
029 下からの景色を見て見ませんか?
030 犯人は誰か?
031 犯人が名乗り出る環境つくり 
032 「ナゼナゼ五回」の精神で原因追求の掘り込みを深く 
033 美談のかげに責任回避
034 一日二十四時間人に興味を持て
035 「修羅場での格闘」の大切さ
036 冗長性(redundancy)の大切さ 
037 地位を得て伸びる人、地位に潰される人
038 あなたは地位にふさわしい資質をそなえていますか
039 日産ゴーン社長のコミットメントは万能ではない
040 再び「企業は人なり」


第五章 管理部門の総点検と意識改革

日本が世界有数の経済大国になる過程で、官僚機構は大活躍しました。しかし今、経済企画庁長官を務めた堺屋太一氏は「平成官僚は日本を滅ぼす」として官僚支配からの脱却を叫んでいます。企業における官僚機構は管理部門です。 企業の成長を支えた官僚機構である管理部門が時代の変革に際して改革の阻害要因になっていないか、管理部門の総点検が必要です。

041 高度成長の推進役 官僚機構と管理部門
042 知らぬ間に自己防衛の防壁が
043 社内規則は時限立法と心得るべし
044 人を呼びつける人事・勤労・経理はいらない
045 早期発見早期治療のために経理はホームドクタであれ
046 組合の声は天の声
047 最前線で働く人々の声にどうしてそこまでこだわる?
048 管理部門が職場の怨嗟のまとになっていませんか
049 管理が出来ず専門知識も無い人のために管理部門はある?
050 官僚の本質は変化への対応を拒絶する絶滅種思考
051 実務を知らない人間を管理部門に登用してはならない
052 管理部門の全ての人間を実施部門と入れ替えよ


第六章 創業者の精神に学ぶ

「企業は人なり」とならんで企業経営の最重点事項に「顧客第一の精神」があります。世界同時デフレ時代には従来とは比較にならないほど「顧客第一の精神」が重要になってきています。創業者が今日の栄光を勝ち得るために艱難辛苦した時代の「創業の精神」に今こそ学ばなければなりません。

053 松下幸之助の「水道哲学」
054 創業者の残した形式だけが残り聖域と化す
055 洋の東西を問わず創業者の精神が忘れられている
056 社是・社訓の価値を見直そう
057 経営には理念が必要
058 心にとめておきたい社訓


第七章 不祥事を起こさぬために

何度も繰り返しましたが、名だたる大企業で続発した不祥事発生の土壌は多くの企業に共通のもの理解しなければなりません。一連の不祥事発生を自分のことと捉えあなたの会社が不祥事を起こさないために手を打たねばなりません。そのために私の信念を吐露したいと思います。

059 敗北の方程式:パイプの詰まり
060 敗北の方程式:隠蔽体質
061 謝罪の機会はたった一度だけ
062 「企業文化は急には変わらない」ですまして良いものか
063 自由に物がいえる雰囲気を
064 逃げ回るより正面突破の方が格段に易しい
065 不正は絶対許さない雰囲気を
066 不正をしなくても良い職場を


第八章 強いリーダシップで改革実行

「重役のあなた」は実情が良く理解できたと思います。早速改革を実施しなければなりませんが、すでに改革に乗り出して成功している企業が続出しています。そのヒントは「大艦巨砲主義から、軽装備で機動性のある柔軟な組織へ」と「部分最適から全体最適へ」の二つです。今こそ「重役のあなた」がご自身の創意工夫で強いリーダシップのもと、改革を実行しなければなりません。

067 大艦巨砲主義への決別
068 軽装備とスピード感溢れる意志決定が出来る組織へ
069 部分最適から全体最適へ
070 考える力を取り戻そう
071 力強いリーダシップで前進を
072 さあ新しい出発です