経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

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第六章 三位一体改革では病根を取り除けない

国による地方支配の構図で多くの税金が浪費されています。徴税権を地方に持たせた、あたかも独立国のような運営にするくらいの地方分権を推進しなければなりません。その上で国家・地方公務員を半減するという目標をかかげて、行政の効率化を徹底的に推進しなければなりません。三位一体改革では生ぬるいのです。

056 「税収の三十六倍の借金」も国の許可さえあれば平気の平左

土居丈朗著「三位一体改革ここが問題だ」の中で恐ろしい事例が紹介されています。

人口六百人の村で毎年の税収が一億円にもかかわらず、六レーンの二五メートルプール、七十メートルのウオータースライドのある温水プール施設を三億三千六百万円かけてつくり、ホールや保険センターの複合施設つきの村役場を十億三千万円もかけて建設しました。

当然、税収一億円の村の財政では建設費用を捻出出来ませんから約八億円を借金で、一億二千万円を国庫補助でまかなっています。その結果その村の借金の残高は三十六億円で何と収入の三十六倍もの借金を重ねています。どうしてこのような法外なことが出来るかというと、財政が赤字になっても地方交付税で補填してもらえるからです。

その証拠に、この村の村長は「税源移譲もいらないし、権限もいらない。地方交付税さえ貰えば良い」と言っているそうです。一方でこの村の所在する県の知事は「このようなモラルハザード(倫理観の欠如)をおこして完全に破綻している村と合併する市町村は無い。このようなデタラメなことがまかり通る仕組みを変えてもらわないとまともな県政が出来ない」と嘆いているそうです。

全国に三千以上ある市町村の中にはこのように完全にモラルハザードを起こした自治体は結構あるはずです。中央に権限が集中するからこそ、このような驚くべきことが発生します。このような税金のムダ使いを改めるにはやはり地方分権が必要ではないでしょうか。


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