経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第六章 三位一体改革では病根を取り除けない

国による地方支配の構図で多くの税金が浪費されています。徴税権を地方に持たせた、あたかも独立国のような運営にするくらいの地方分権を推進しなければなりません。その上で国家・地方公務員を半減するという目標をかかげて、行政の効率化を徹底的に推進しなければなりません。三位一体改革では生ぬるいのです。

054 地方が努力すると削減される地方交付税

財政の豊富な自治体と貧乏な自治体では行政サービスに差が出てきます。同じ国民でも住む地方によって行政サービスが異なるのは不公平です。そこでこの不公平を是正し「どこに住んでも同じサービスが受けられる」ようにする目的で地方交付税が国から地方に支払われているのが本来の主旨です。

ところが実際は非常に分かりやすく言いますと「地方交付税は地方自治体の赤字補填金」になっています。黒字の自治体は地方交付税を貰えません。もしある自治体が努力して財政支出を切り詰めたとしましょう。その結果削減した金額だけ地方交付税が削減されるのです。何のための努力でしょうか。何もしないで赤字幅を増大させて地方交付税で補填して貰う方が余程楽です。

小渕政権の時に景気対策として莫大な金額を公共事業につぎ込みました。地方もそれなりに歩調をあわせて公共事業を増加させるように中央から要請があります。本当は余り必要の無い公共事業なので「お金も無いから実施しません」と中央に申し出ても「お金がないなら地方債を発行せよ」との命令が中央から来ます。そして一旦地方債と言う借金を作っても国の言うことを真面目に聞いておればこの金額が後になって地方交付税として国から支払われるのです。

本当はいらない公共事業と思っても地方の懐が痛まない「親方日の丸」ならばあえて反対して中央に睨まれることも無いと思うのが人情ではありませんか。このようにして無駄な公共事業が景気対策の名のもとに実施されて来ました。 同時に地方交付税のこのような運営の許認可権を持っている中央官庁はさらに地方に対する権限を増大させることになります。

「 地方交付税は諸悪の根元である」と私は思っています。もしこのような制度を実施するなら、行政サービスの範囲を明確にして、人口に応じて交付するような工夫をすべきです。


前の頁>現在の頁<次の頁

WEB管理人 藤原雄一郎 fuji@inox-tabi.com
Copyright (C) 2004 iNOX Media Mix All Rights Reserved.