経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第六章 三位一体改革では病根を取り除けない

国による地方支配の構図で多くの税金が浪費されています。徴税権を地方に持たせた、あたかも独立国のような運営にするくらいの地方分権を推進しなければなりません。その上で国家・地方公務員を半減するという目標をかかげて、行政の効率化を徹底的に推進しなければなりません。三位一体改革では生ぬるいのです。

053 国庫補助金とか国庫支出金とは

文部科学省や国交省など中央官庁が地方に対して支配力を強める源泉が国庫支出金とか国庫補助金と呼ばれるものです。国庫支出金とは一体何でしょうか。退屈でしょうが我慢して読んで下さい。国庫支出金には三種類あります。

(一)本来は国がやるべき仕事を地方が実施していることに対する支払いです。国庫負担金と言い、例えば教職員の給料などの支出です。

(二)本来国がやるべき仕事を効率の点から地方に委託した時に支払うお金です。国庫委託金と言い、国のするべき統計の仕事などの支出です。

(三)最後が国庫補助金です。政策遂行の上で地方にやって貰いたい仕事に対する補助金です。この補助金欲しさに毎年、予算編成時期に「陳情」と称する中央官庁詣でをしているのです。

国庫補助金の性格から当然と言えば当然ですが、お金を使う時に国の基準が決められていることです。役人にとっては地方ごとに同じお金を使いながらまるで異なる施設や道路が出来ては困りますので、補助金を貰うには一定の基準を満たさなければなりません。国道などであれば一定の基準を満たしていないといけませんが、田舎の小さな道路には過剰であることもあります。

現状では国から補助金を貰うこととひきかえに「箸の上げ下ろし」まで国から指示を受けます。地方自治体が国からとやかく言われないで独自の判断で、その地方に合致した方法で税金を有効に使う制度があっても良いはずです。その意味でもこのような国庫補助金制度は撤廃しなければなりません。

平成十五年六月、小泉首相は「国庫補助金約二十兆円のうち四兆円を今後三年間で削減する」という決断をしました。同時に税源も地方に移譲し、国との関わりを四兆円分なくそうとしたわけです。そして毎年十二月の予算編成時期には上へ下への大騒ぎになります。しかし大騒ぎした割には、官僚の手により中央官僚の権限はしっかり残る結果しか出ていません。本当に官僚の壁は厚くそびえ立っています


前の頁>現在の頁<次の頁

WEB管理人 藤原雄一郎 fuji@inox-tabi.com
Copyright (C) 2004 iNOX Media Mix All Rights Reserved.