経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第五章 年金制度はすでに破綻している

あなた自身の「定年後の生活設計」を真剣に考えて厳しい現実と直面することから年金問題を論じる必要があります。少子高齢化社会が定着し、現役世代が年金世代の面倒を見る方式は完全に破綻しています。またこの方式は年金官僚のムダ使いを許して来ました。もう時間的猶予はありません。少子高齢化時代に適応する新しい制度の確立が急務です。

050 問題は移行方法

必要最低限の生活は消費税で毎月十四万円。それに現行通り労使折半負担の厚生年金方式の加算により夫婦二人で毎月二十二万円の年金。このような経済同友会の提案はきわめて分かりやすく、安心設計だと思います。しかし大きな問題は新方式への移行をどのようにするのかということです。

国民年金相当分は税金でまかない、しかも現行通りの給付ですから、ある態度可能でしょう。しかし厚生年金の含み損約四百五十兆円が問題です。経済同友会の提案では過去に支払った掛け金を払い戻そうというものです。そして払い戻された金額は日本版401Kの個人口座に繰り入れて、個人年金にしてしまおうとしています。

驚くべきことに本来払い戻すべき金額は二百八十兆円にもかかわらず、現在の積立金は百七十兆円しかなく、百十兆円が消えてしまっているのだそうです。国にお金を預けるとこのようなことになってしまいます。お役人の不始末ではありますが、ここは国債を発行して、綺麗さっぱり払い戻さないと、百七十兆円の積立金すら危ないと経済同友会では言っています。

私たち国民のお役人に対する信頼は地に落ちていますのでなるほどと思います。しかしここで重要なのは、本来合計で六百兆円が年金で支払われるべきはずが、二百八十兆円になってしまうということです。半減以下ですね。ここに年金問題の難しさがあります。

もしこのような案が実行されたならば、年金受給者を中心に暴動がおこるかもわかりません。これからの年金問題には注意の上にも注意が必要です。


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