|
第五章 年金制度はすでに破綻している
あなた自身の「定年後の生活設計」を真剣に考えて厳しい現実と直面することから年金問題を論じる必要があります。少子高齢化社会が定着し、現役世代が年金世代の面倒を見る方式は完全に破綻しています。またこの方式は年金官僚のムダ使いを許して来ました。もう時間的猶予はありません。少子高齢化時代に適応する新しい制度の確立が急務です。
040 真剣に老後の生活設計を立ててみよう
さて一億円の老後資金をあなたは準備出来ますか。この一億円という金額ですら十分ではありません。本来ならもう少し欲しいところです。
では未納率四割の国民年金が老後資金にどのように影響を及ぼすでしょうか。国民年金の場合、夫婦二人で年間百六十万円になります。二十二年間を合計すれば約三千五百万円にもなるのです。また厚生年金の場合は月二十三万円とすれば六千万円にもなります。
一億円との差額が一挙に近づいて来ます。しかも年金は死ぬまで受給できます。民間の個人年金にはこのような有利な条件はありません。「将来年金が貰えない可能性があるから年金を支払わない」と年金制度を否定しても良いものでしょうか。
まず老後の生活には年金は必要不可欠であるとの肯定的観点に立って年金論議を始めないと、いつまでたっても論議が発散してまとまりません。
老後資金を一億円なら一億円と想定し、定年後、個人での蓄えや仕事をすることによる収入など、一度試算をして見ることを是非お勧めします。自分自身の老後の生活と一度直面して見ると公的年金に対する考え方が変わってくることも十分にありうることです。
このような試算をするとしみじみと年金の必要性が理解できるはずです。何としても健全な年金制度を確立して安心したいと思うと同時に、このように大切な年金を自分のお金のように考えてムダ使いする年金官僚には怒りがこみ上げて来ます。同時に社会保険庁の仕事ぶりを疑う姿勢が出てくれば、おのずと監視の目も厳しくなり、社会保険庁解体などの効率化で大切な年金資金を少しでも蓄えようとする声が広がってきます。
繰り返し申し上げますが、私たちの老後に年金は必要不可欠であると明確に認識して下さい。そして永続性のある年金制度を作り上げる努力を私たち一人一人がしようではありませんか。
|