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第五章 年金制度はすでに破綻している
あなた自身の「定年後の生活設計」を真剣に考えて厳しい現実と直面することから年金問題を論じる必要があります。少子高齢化社会が定着し、現役世代が年金世代の面倒を見る方式は完全に破綻しています。またこの方式は年金官僚のムダ使いを許して来ました。もう時間的猶予はありません。少子高齢化時代に適応する新しい制度の確立が急務です。
039 定年後の年収は五百万から七百万必要?
少子高齢化を迎え、いま私たちの一番の心配は老後の生活です。皆さんは一体どのような老後の姿を描いているのでしょうか。週間ダイヤモンドのアンケート調査では何と定年後の年収が五百万から七百万必要と考えている人が一番多いとの結果が出ました。
正直言って「とんでもない高い収入」を期待しています。現在五十歳で奥さんが専業主婦の夫婦二人の場合、奥さんが六十五歳になって厚生年金を満額受給できる時点でさえ年間二百五十万円との試算が出ています。アンケートで必要だと考えている額の半分にも満たない金額です。
なぜこのような大きな落差があるかと言いますと、現役世代が現実の生活を前提に老後をイメージするからです。現役の間に家計簿をキチンとつけて、一つ一つの費用が老後生活に必要かどうかを認識することが必要です。
一方年金受給世代の実際の姿はどうでしょうか。総務省の2003年家計調査では世帯主が六十歳台の家庭の平均消費支出額は月二十八万円、年間約三百四十万円だといいます。これでも年金額に不足します。しかし差は縮小しています。
これは年金受給者の場合、教育費が必要ありませんし、食費も大幅に下がります。また多くの老齢者たちは自宅を保有しており家賃やローンの費用もありません。そのために月二十八万円の支出に収まるのでしょう。このような実態をまず認識しなければなりません。
しかしある程度ゆとりのある生活をするには月に三十七万円必要で、定年後平均寿命までの二十二年間に約一億円が必須の老後資金だという試算が世の中に出回っています。
年金問題を論ずる時に、まず自分自身の老後生活のイメージを描いて見ることが一番必要なことだと思います。そうすれば無責任な発言や行動は出来なくなります。
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