経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第三章 後世に語り継がなくては「官僚の無駄使い」

財政破綻をきたした元凶は既得権益を死守し、地元利益誘導のために跋扈する族議員と称する政治家です。そして背後では官僚が筋書きを書いています。筋書きを書くだけでなく官僚は税金や年金などの公費をムダ使いして財政破綻の一翼を担っています。このような実例を後世にまで語り継がなければなりません。本章にはそのムダ使いの数々を記します。

029 学生が減るのになぜか増える大学の数

1992年度の大学法人数は三百五十七でしたが2002年度には四百六十九法人に増加しています。とても不思議な現象です。その秘密を解く鍵は年間三千億円を超す私立大学への補助金です。私学経営者は税金を分捕ってくることに執念を燃やしているのです。

事実、制度を悪用した不正受給が後をたちません。補助金を渡すにはそれなりの基準を定めています。その基準を満たすために大学側があらゆる手を使います。

大学にとって一番の痛手は定員が五十%を割ることです。五十%を割ると補助金が出ませんから、大学側は必死になって定員を確保しようとします。その代表例が留学生の受け入れです。いま私立大学は留学生の獲得に躍起です。その行き過ぎた例が石川県にある七尾短大でした。中国人留学生の失踪事件で覚えておられるかたも多いかと思います。

ピーク時には学生の半数以上を留学生が占めていました。学生の水増しです。少子高齢化で学生数が減少するのは当然のことですが、それにもかかわらず大学の数が増加し、定員割れはおろか五十%を割り込む大学が続出するにもかかわらず、いっこうに大学の数は減らない。このような状態で補助金が適正に使われているとは到底思えません。

また大学設置要件である「負債率二十五%以下」の条件をクリアするために東北文化学園大学では嘘で固めた申請書を出していました。六三億円とされた寄付のうち五十四億円が架空計上であったのです。

学生の水増しや架空計上までして大学が必要でしょうか。なぜそこまでして大学を作るのか?それは補助金があるからです。補助金のあるところ、砂糖に群がる蟻のように補助金分取屋が集まって来ます。本当に国費のムダ使いです。

新設大学は原則として認めないことにしないと、いたずらに国費を浪費し、口利き屋を潤すばかりです。制度の抜本的見直しが必要です。


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